召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百五十七話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

アギト説教→キャロ帰宅→イクスの怒り→そのままに夕食へ

 

皿出しを終えて料理も運び終わった頃にルーテシアちゃんが帰ってきて現在の母親の状態を聞いた

 

とても良好らしい

 

次の日

 

今日はヴィヴィオの件で聖王教会に呼び出されていた

 

・・・思い返せば何と無くその場の流れでヴィヴィオとは一緒になったんだよな

 

 

「初めましてシスターシャッハ」

 

「初めまして・・・時間通りですね。もっとルーズな方と伺っておりました」

 

「誰からですか?」

 

「ヒューズ査察長官です」

 

 

あの野郎

 

もしかしてテキトウな事を吹き込んでいるんじゃないだろうな

 

 

「今日、貴方には騎士カリムと会って頂きます」

 

「俺はそんなお偉いさんと会えるような人間じゃないんだけどな」

 

「謙遜を・・・貴方への感謝の言葉は教会騎士からも多く聞きますよ」

 

 

教会騎士から?

 

 

「・・・んー」

 

「教職もしているのですよね?」

 

「あーなるほど」

 

 

生徒の中から聖王教会の方に行った奴が居たのか

 

まぁ考えれば不思議でも無い話だな

 

 

「私も尊敬しますよ、貴方に道を説いてもらった子供は本当に良い笑顔でした」

 

「恥ずかしいですね」

 

 

特に身に覚えが殆ど無い事だしな

 

 

「まぁ人柄を考えて貴方だから未熟な王達を任せれる・・・これからするのは、悪い話では有りませんよ」

 

「・・・。」

 

 

やれやれ、過大評価だ

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

聖王教会、教会騎士団騎士にして時空管理局理事官

 

落ち着いた雰囲気で実に紅茶が似合う女性

 

 

「あら? これは恥ずかしい所を見せてしまいました」

 

「騎士カリム。今日はお客さまが来るので、お茶はその時にと言いましたよね!」

 

「ごめんなさいね、良いのが入ったって聞いて我慢出来なかったの」

 

 

実に優雅である

 

 

「すっごい帰りたい」

 

 

こう言う場は王様組のイクスとヴィヴィオの独壇場だと思う

 

俺は家でダラっとしているのが性に合っている

 

 

「さて、貴方には私の持ち掛けで大変迷惑を掛けましたね」

 

「持ち掛け?」

 

「レリック回収を六課に頼んだのは私なのです」

 

 

つまりは全ての原因はこの人らしい

 

 

「マジですか」

 

「ふふっマジです」

 

「カリム、もっとキチンと謝罪して下さい。騎士団の三分の一に顔が利く立役者なんですから」

 

 

この人の中の俺が随分と偉い所に立っている気がする

 

 

「そうね、雨水さん。聖王教会を代表して此処に正式に謝罪したいと思います・・・ごめんなさい・・・私達が出来る償いは小さな物だけど・・・」

 

「なら、St.ヒルデ魔法学院に紹介状を書いてくれませんか?」

 

「え? あ、はぁ、あそこは聖王教会系列なので構いませんけど・・・正式に教職に就かれるのですか?」

 

「違いますよ、実は娘がそう言う学校に通いたがってまして」

 

「あら」

 

 

聖王教会から、しかも騎士カリムから紹介状を書いてもらえば事情有りと判断してもらえる

 

恐らく詮索されないし、普通に行くより随分マシだろう

 

ミッションスクールらしいけどイクスなら問題ないしな

 

 

「別に償いとかは如何でも良いので、お願い出来ませんか?」

 

「ええ、喜んで。何時でも見学にいらして頂いて結構ですよ」

 

「では、近々」

 

「はい・・・話も終わりましたし、お茶にしましょうか」

 

 

実は我慢していたのだろうか

 

 

「分かりました。準備して来ますので、粗相の無いようにして下さいね、カリム」

 

「は~い」

 

 

・・・これはたぶん俺も同席する感じなんだろうな




知らない間に雨水の株上昇

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