召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

143 / 414
百四十二話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

エリシアの報告で六課の作戦成功を知る→ミッドに帰れる~→のだが皆の反応が結構低かった→そしてヴィヴィオと喜ぼうとするとキャロから妨害された

 

仕事の早いエリシアが頑張ったようで、朝早くから局員が数名送られてきた

 

 

「ふっ、中々この生活も楽しかったさ」

 

 

チンクは近づいた局員からルーテシアちゃんを守る様に前に出て自分から両腕を差し出す

 

 

「あの、このお子様は雨水三士のご家族で?」

 

「親戚です」

 

 

局員は行き成り腕を突き出されたモノだから首を傾げていた

 

そしてチンクはチンクで捕まえないのかと不思議そうにしている

 

 

「ではそれぞれマーカーを嵌めてもらいますね。向こうのポートで身分証明になりますので外さないで下さい」

 

「ん?」

 

「・・・うん」

 

「ありがとよ」

 

 

チンクとルーテシアちゃんとアギトは拍子抜けをした表情をしている

 

今は無視しよう

 

 

「この中で魔力酔いをする方など居ますか? 此方で結界を張りますので」

 

「この子達を一応お願いします」

 

「分かりました」

 

 

まぁイクスとヴィヴィオが魔力酔いをするとは思えないが、念には念を入れておこう

 

コイツらは大規模魔法とか使った事ないから慣れてないかも知れないしな

 

 

「では一瞬の旅をお楽しみ下さい」

 

 

小さい子を怖がらせない為に局員がそう言うと転送が開始された

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

ミッド本局経営病院内

 

俺達はミッドに着くと真っ先に病院へ向かった

 

とは言っても大勢で押し掛けるのは悪いので、キャロとヴィヴィオだけに絞らせてもらった

 

・・・フェイトさんと高町一尉は二人部屋だったな

 

 

「フェイトちゃん」

 

「なのは」

 

 

二人は何を感極まっているのか抱き合って名前を呼び合っている

 

 

「「「・・・。」」」

 

 

なので俺とヴィヴィオとキャロは何も見ていない事にした

 

 

「取り合えずエリオの見舞いにでも行くか」

 

「ですねー」

 

「えーなんでぇー?」

 

「ヴィヴィオ。あの空気は入ったら駄目な奴だ」

 

 

まだ小さいヴィヴィオには早いか

 

それにしても浮いた話が無いと思ったら・・・いや、人の趣味をとやかく言うのは野暮か

 

エースの二人なら、それぞれお似合いだろうしね

 

 

「わかったー」

 

 

エリオ達は確かこの上の階の大部屋だったか

 

 

「「ちょっと待って!」」

 

「あ、いえ、一時間後にまた来ますのでゆっくりどうぞ」

 

「ち、違います、雨水さん!」

 

「そうだよ、雨水さん!」

 

 

近い

 

あの、入院服って意外と薄いので、魅力的な・・・なんて言うか・・・キャロに殺されるので止めてください

 

特にフェイトさんはヤバイ

 

 

「何が違うのかは気になりますけど、一時間上げますから溜め込んだモノを十分発散して迎えられる準備をして置いてください」

 

「あき~はやくいこ~」

 

「ヴィヴィオちゃんまでっ!? 待って~! お話一杯しようよー!」

 

「や~、いまはだめっ」

 

 

高町一尉が倒れた

 

ヴィヴィオにはイクスくらいの気遣いスキルを覚えてもらおう

 

 

「きゃ、キャロは・・・置いていかないよね?」

 

「雨水さん・・・フェイトさんが物凄く可愛いです」

 

 

確かに小動物の守ってあげたくなる系だね

 

 

「・・・仕方無いか、ヴィヴィオ。やっぱり先に高町一尉のお見舞いからだね」

 

「わかった~! なのはさん!」

 

「なになに! なんでも良いよ!」

 

「食い気味ですね」

 

 

別にお見舞いの品をヴィヴィオに持たせていたから、それを渡せと言いたかっただけなんだが

 

・・・果物の詰め合わせで、あそこまで涙する人を始めて見た




病室が桃色空間

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。