召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

112 / 414
百十一話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

冥府の炎王様が復活→マリアージュ戦略によってガジェット駆逐→笑顔でイクス登場→敵瞬殺→クアットロを逃したが兎も角ヴィヴィオを守れたので目的は達成出来た

 

チンクとルーテシアは捕虜として保護する為、家の一室で監禁状態になってもらっている

 

幸いにもシロ達のおかげでキャロは軽症だったのでチンクの治療も間に合った

 

幸いと言えば、イクスがガジェットを壊している中でジュエルシードと言う管理局で保管されているはずのロストロギアを回収していた

 

 

「あきー、チンクおねぇーちゃんがようふくかえせーっていってたー」

 

「あん? ボディースーツは奪ったが変わりにキャロの貸したはずだが」

 

 

大体観察眼で見たがアレは強化スーツだろうが・・・渡せるか

 

 

「ひらひらいやーって」

 

「あ、我慢してって言ってきて」

 

「はーい!」

 

 

チンクもルーテシアも気性は大人しい方なので割りと皆とは仲良くしている

 

かと言って、スカリエッティの事や今後の作戦については何も答えてくれなかったけどな

 

 

「すまない、やはりこのスカートは私には合わないんだが」

 

「おい、どうやって出て来た」

 

「ん? 普通に扉を開けて此処まで歩いてきたが? ・・・駄目だったか?」

 

 

結界を張っていたんですけど。無意識下に張っていたから解けた?

 

・・・それだけまだ回復していないのか

 

あと駄目に決まってんだろ

 

 

「我慢しろってヴィヴィオから聞いてない?」

 

「陛下からはそう聞いたのだが、やはり人伝だと頼みごとは無理だと思ってな」

 

「面と向かっても駄目だ」

 

「そうか、残念だ・・・まぁこの格好も慣れれば少しは考えも変わるか・・・悪かった、無理言って」

 

「スカートをひらひらさせるな、下着が見えるぞ」

 

「私は別に構わん」

 

 

俺が構うんだよ

 

まぁ眼福と言う事で・・・ってキャロとシロに殴り殺されそうだから今すぐにでも止めさせておこう

 

 

「ルーテシアちゃんは?」

 

「お嬢様は其方の召喚士と仲良くさせてもらっている・・・有り難い」

 

「本人に言ってやれよ」

 

「言いはしたが・・・だがお前の奥さんなのだろう? 取って悪いと」

 

「ちょっと待て」

 

 

ちょっと待てよ、聞き捨てならない言葉が聞こえたぞ

 

キョトンとしないで欲しい

 

 

「アイツは旅仲間で、もしくは妹であって別に奥さんじゃないぞ?年を見ろ」

 

「愛の間に年の差は関係ないのだろう? ウーノ姉様が言っていた。それにこれは本人から聞いたのだが」

 

「キャァアアーーロォォオオーーー!!!」

 

 

扉が開いた・・・やってきたか

 

 

「キュクルー」

 

「お前は帰れ!」

 

「キュッ?! キュクーー!」

 

「・・・私にまで飛び火が」

 

 

フリードの言葉は分からんがキャロからの刺客だったようだ

 

 

「私はお前を哀れんだ方が良いのか?」

 

「哀れむな」

 

「そうか・・・ん、それにしても。冥王陛下の監視下では逃走も不可能、恐らく今後の事を考えると助けに来る可能性も低い・・・正に絶望的な状況だな! ハハハッ・・・だが、まぁ雨水秋春。貴様に捕まったのは悪い事でも無いのだろう・・・少なくとも捕虜の扱いにしては現状は破格だ」

 

 

逃走は不可能、助けも来る可能性も低い・・・嘘を言っている様には見えないが

 

それにしたって随分と落ち着いてるな

 

 

「なら素直に部屋に戻っておいてくれ」

 

「私は構わない、傷の恩もある。だが・・・ルーテシアお嬢様は自由に出歩きさせて貰えないだろうか」

 

 

ルーテシアちゃんをね

 

それはちょっと出来ない相談かも知れないけど・・・まぁでも二人とも家の中くらいは自由にしていても無害そうだよな




チンクもルーテシアもすぐに力押しで逃げようとは考えてません

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。