召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百六話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

早朝から行き成りの襲撃→大規模次元転移→大量のガジェットが来た可能性有り→それぞれ配置→俺は如何しようかなっと・・・

 

一応掛けないよりはマシと思い,イクスとヴィヴィオが居る部屋には結界を掛けてきた

 

そのせいで既に魔力がギリギリなのだが

 

キャロが飛ばしたサーチャーの情報だとガジェットの動きはこうなっている

 

一型、三百機、前方包囲の形で迫っている

 

二型、二百三十機、十機編隊で空中飛行

 

三型、百機、一型の後方に控えている

 

そして最後に召喚士らしき反応が一人

 

 

「ルーテシアちゃんだけ? ヴィヴィオを本気で狙ってるならこの戦力は少ないな」

 

 

ガジェットは、この際ヴォルテールと竜種だけで大丈夫だろう

 

向こうが得意のAMFにしても、竜の吐く炎は魔法じゃないから無効化は不能。そもそも爪とか牙とかがある

 

召喚士のルーテシアちゃん自体は幾ら強くても所詮は後方支援の召喚士。シロには勝てるとは思えない

 

 

「道のりは長い」

 

 

今の所は不安要素無しで良いのかな

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

物凄い遠回りだがキャロのサーチャーがあるので敵に遭遇する事なく目的の相手が見付かった

 

ルーテシアちゃんは自分で移動するのが面倒なのか、ガリューの右肩に乗ってボーっとガジェットの進行を眺めている

 

 

「やっほ~! 久しぶり~!」

 

 

ガジェットが一斉に此方を見るがルーテシアちゃんが手で制止した

 

 

「・・・。」

 

 

相変わらずの無言っすか

 

 

「ルーテシアちゃんだったよね?」

 

「・・・うん」

 

「この間はあんな風な別れだったから少し心配したんだ」

 

 

主に俺の命を・・・潰されるかと思った

 

 

「・・・。」

 

 

さて、此処から如何言う風に・・・

 

 

「えと、取り合えず俺が局員ってのは教えたよね?」

 

「・・・。」

 

 

首を縦に振って肯定

 

 

「一応俺はキミを現行犯で捕まえ無いといけないんだけど・・・捕まってくれない?」

 

「・・・嫌」

 

「そっか、ルーテシアちゃんはヴィヴィオを捕まえて何をするの?」

 

「・・・知らない」

 

 

知らない、か。って事は別の条件で雇われた協力者って事になるのかな

 

 

「ルーテシアちゃんはスカリエッティの協力者って事で良いんだよね?」

 

「・・・。」

 

 

肯定

 

 

「なら、協力している理由とか教えてもらえる? 手伝えそうだったら寝返って欲しいんだけど」

 

「・・・レリックが必要」

 

「数は? ナンバリングの指定とかある?」

 

「ⅩⅠ番のを一つ」

 

 

十一番のレリックか

 

六課で回収されたって報告は無かったな

 

ルーテシアちゃんが協力を止めてないって事はスカリエッティ側もまだ見付けない

 

未回収のレリック

 

 

「そう、なら管理局が総出で協力するからこっちに来ない?」

 

「・・・。」

 

 

お? 意外といける?

 

 

「ちょ! お嬢様ー、駄目ですよっ! そんな男に誑かされちゃ・・・あら? その顔とても良いですね~。驚きました? あんなチャチなサーチャーで私のISは見破れませんよー」

 

 

ビックリした

 

突然ルーテシアちゃんの隣に青ボディースーツが現れた

 

 

「名前を聞いても良いか?」

 

「ええ、もちろん。そちらの名前は存じてますから名乗らなくて結構ですけどね・・・私はクアットロ・・・今から貴方の大切な者を壊す女です」

 

 

観察眼を少しだけ発動させて偽名で無いのを確認する

 

 

「サプライズ溢れる自己紹介有難う」

 

「そうでしょう? では、タップリと楽しんで下さい」

 

 

行き成りサーチャーから警報音が鳴ったかと思うとガジェットの数が倍以上に膨れ上がる

 

しかも家が囲まれる形になっている

 

 

「んな!」

 

「うふふ~あの小さな召喚士と急揃えの野生の竜だけで、どれだけ持ちこたえれるかしら」

 

「今すぐガジェットを止めろ」

 

 

AMFの為に持ち歩いていた銃を取り出して相手に向ける

 

 

「何処に向けているのかしらねー」

 

「あん?」

 

 

クアットロと名乗る女性に向けていたはずがルーテシアちゃんに向けていた

 

チッ幻術系か・・・観察眼を使えば見破れるとは思うけど、どうせバリアで防がれる銃弾の為に見破れる事を晒すのは愚策だな

 

あのガジェットは本物なのか偽者なのか、どちらにしても不利になった

 

 

「安心して下さーい、貴方には何もしませんので・・・だってこんなに楽しい舞台なんですから観客も必要だと思いません? 飛び入り参加さえ出来ない無力な観客が」

 

 

・・・うわーコイツ性格わりぃー




雨水の魔力量は戦闘向きでは無く、そもそも術式構成が苦手です

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