前回のあらすじ
イクスの件を軽くキャロに相談→聖王教会系列の紹介をされる→そしてその後仕事が長引く→ヴィヴィオが迎えに起きてきて→イクスからは少し注意を受けた→二人して寝惚け状態も可愛いな
次の日
早朝一番から出来事は起こった
「雨水さん! 転移反応です!」
ギリギリ目覚め掛けで、まぁまぁ起きていたところにキャロが大声で入ってきたので、ある程度すぐに事態を理解出来て起き上がる
そして寝巻きの上から上着だけ管理局の制服を羽織り頭を仕事モードに切り替えた
イクスとヴィヴィオは何事かと目をパチパチさせている
ちなみにシロはぐっすり
「数は分かるか?!」
「分かりませんけど、かなりの大規模転移です! 魔力配給を受けての次元転移かと」
魔力配給を受けてとなると常識外の数と考えた方が良いな
それに敵側が魔力配給が可能なのも覚えておかないと、魔力の温存などを無視して常に全力で撃つなどの常識外れな戦法を取るかも知れない
「転移位置から此処まで飛行で掛かる時間!」
「距離はさほど離れてませんから五十分って所だと思います!」
五十分
しかも大規模転移って事は数もかなり多いから、この家の場所もすぐに見付かる。せめて相手が飛行型じゃなければ時間が稼げるけどガジェットには飛行タイプのニ型があったもんなー
まったく、ちゃっかりこの世界って特定されてんじゃん
やっぱりもう少し戦力が必要なんだって・・・せめて六課隊長の誰か一人は欲しい
「キャロ! 周辺の竜種に協力を呼び掛けてみて! ああ、あとサーチャーを幾つか飛ばしておいて。敵位置は俺の端末に共有」
キャロだけで撃退できるか? 隠し玉のイクスが居るにしても
真竜クラスがいればガジェットが何百と群ろうが問題無さそうだが、ヴィヴィオ以外にもキャロの存在もバレているとしたら真竜クラスが召喚される可能性を向こうも考えているはず
だとしたら対策無しに来る訳も無い
「向こうも真竜クラスに対抗出来る召喚士が居るのか」
ルーテシア・アルピーノ
以前出会った召喚士
あの子がもしあのガリュー以外にも召喚虫を持っているとしたら
「イクス! シロは起きろ!」
「わんっ! 如何したの?! キャロもバリアジャケットになってたけど・・・」
「秋春様! 巨大な魔力がッ」
「説明はあと! とにかくヴィヴィオを狙って敵が来たみたい。シロはキャロの護衛に、イクスはヴィヴィオの護衛。イクスはマリアージュでも自己ユニゾンでも何でも使って良いからとにかく守って」
とは言っても此処ではマリアージュは素材が無いので、使えそうに無いからマリアージュコアを使った自己ユニゾンの方を主体に戦ってもらうと思う
シロの方は問題ない、シロとならキャロやフリードと連携が上手く取れるだろうから安心か
「よしっ! ・・・俺は如何しようかな」
ハッキリ言うと俺ってこの場だとヴィヴィオ並に戦力外だ
ルーテシアちゃんの方に行って交渉出来ないか試してみようかなー
あーでもガジェットが居たら突破とか無理だし
せめて魔力配給が可能なロストロギアくらいは欲しかった
「する事ないし、キチンと着替えて回り道してみるか」
ガジェットが来ない可能性のルートとなるとかなりの遠回りになりそうだ
スカリエッティを出し抜くのはやっぱり無理でした