気に食わないキャラの性格、そして世界観に設定。どれもこれも穴だらけだったので、書き直します。手にとって(?)頂いた方には、もう一度、真・ニブルヘイムちゃんも読んでいただけると嬉しいです。
「やっと終わった……」
机の上に置かれた原稿用紙には、長々と同じような事が書き連なれていた。とはいえ、これで終わりだ。
短いようで長い一日も終わりを告げ、外はすっかり月が顔を出す夜の世界となっている。
外出は控えよう。昨日みたいなゴロツキと出くわさない保証は何処にもない。椅子に背を預け、染みのついた天井をぼーっと見つめる。
脳内を駆け巡るのは、同級生の侮蔑の眼差しと痛ましい暴力、そして、どうしてここに来てしまったのかという自分自身の愚かさに対する怒り。差別なんて、遠い何処かの話だ。そう思っていた自分を酷く愚かに思えた。戦争は終わった?終わっちゃいない、いまも何処かで繰り返されているんだ。
「何考えてんだ、俺。アホみてえじゃねえかよ」
愚かで馬鹿で、そして滑稽な自分を鼻で笑いながら、日課となった夜の風呂ーー決して覗きではないーーへ足を運んだ。
くたびれた靴を履き、備え付けの本棚やクローゼットを撫でてから、ドアをくぐるのだった。
◇◇
「そういやぁ……明日は魔法学の実習じゃねぇか」
魔法学園の名に相応しく科目には魔法学なるものがある。
精霊の力を借りこの世に奇跡を顕現させる。それが魔法だ。
一科生の俺達は、魔法を使った簡単な的当てを基本に授業を進めて行く。それと付け加えて座学も行う。
しかし、精霊に好かれない……と言うべきか俺には魔法が一切使えない。下級の火猫すら使役できないのだ。
生徒会長ことクレア・ハーベストは上級の飛竜精霊を使役すると聞いたことがある。風紀委員会管轄の治安維持部隊の会長(隊長?)は、何匹もの獣精霊を従えているらしい。
「羨ましいなぁおい。俺も欲しいなぁ……精霊」
ちなみに、と言うべきか、ハンスの精霊は人の言語を理解する魚だった。
名をアルルとか言ったっけ。
◇◇
ここの風呂は、全学年の男子生徒、および女子生徒が使う……大浴場とでも言おうか。
男子のカドゥール寮。女子のアーイリフ寮。その中間地点あたりに大浴場はある。
最初に断っておくが、決して混浴などではない。男子は男子。女子は女子、というふうに別れている。
夕暮れ時にここに来れば、瞬く間にボコボコニタコ殴りにされるに決まっている。
視界の端をひらひらとした何かが横切る。何かと思い見てみると、逆三角形をした布地ーーいわゆるショーツだ。
「ぶふぅっ?!」
タグには、丁寧な字でクレアと書かれている。可愛らしいくまが、お尻の部分にプリントされ、瞳がうるうると潤んでいる。
あの会長も、こんなの履くのか……。
ショーツを投げ捨て、大浴場の扉の中に飛び込む。こんな場面を見られたら、あらぬ疑いをかけられそのまま強制退学間違いなしだ。
乱暴に体を洗い、出てきた頃には、くまのショーツはどこにもなかった。
ブラックブレットを貯め録りしたのを見ましたが、 ヒルコさん強くね?原作でも大概チートじみてたけどさ……。
原作多としては、延珠ちゃんがどうなるかは見逃せませんな。
あ、エスロジ見てきます。それではノシ