巫女なボクと化身使いなオレ   作:支倉貢

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ホーリーロード、キターーーーーー‼︎
ってわけでこのノリと勢いとテンションで書いちゃえ☆
はい、調子乗りました。
それではどうぞ。


第28話 vs天河原1 〜ホーリーロード地区予選開幕〜

数日後。ホーリーロード地区予選が始まった。ホーリーロードでは、色んな学校でやるらしい。ってことで、ボクらはまたバスで移動した。移動中、楓とおしゃべりして、ジャンケンしてって盛り上がってたら、三国先輩に「静かにしなさい」って怒られた。

天河原中に着くと、相手のサッカー部はもうスタンバイしてた。うーん、何だか怖い人達だなぁ……。ボクがじっと天河原イレブンを見ていると、黄色い髪の人が、ボクに近付いてきた。

 

「ふーん、カワイイ娘いるじゃーん。胸も大っきいしィ、すっごく僕好みなんだけどぉ〜」

「はい?」

 

言ってる意味がよく分からないけど、何だか怖いのは分かる! ボクの身に危険が迫っているのも何となくだけど分かる! ボクがシュッと楓の後ろに隠れると、今度はオレンジ色の髪の人が、黄色い髪の人を止めてくれた。

 

「おい……怖がってるぞ。そこまでにしとけ」

「へーぇ? キャプテンも、ああいう娘が好みのクセに?」

「お前ら、俺の可愛い可愛い妹に手ぇ出したらぶっ潰すぞ」

 

楓が黒い笑顔でボクを背中に隠す。でも、黄色い髪の人は相変わらずニヤニヤしながら、ボクらに言った。

 

「ふーん……でもさぁ、分かってんのぉ? 今日の試合、雷門は負けるんだよ? 負けた側じゃあ、何にも言えないよねぇ〜」

「……だから何だって言うんだ」

「その娘、僕が貰っていいよねぇ?」

 

その言葉を聞いた途端、ボクは背筋に氷が滑るような感覚がした。怖くなって、ギュッと楓のユニフォームにしがみつき、顔を押し付けた。

 

「ハァ……おい、西野空。お前はいいかげんにしろ。ごめんな、怖がらせて。あいつは何とかしておくから、安心しろ」

 

ふわ、と頭に優しい感触がする。あのオレンジ色の髪の人が、頭を撫でてくれていた。ボクは少しだけホッとして、コクリと頷いた。楓はずっとあの黄色い髪の人ーー西野空さんを睨みつけていた。

 

 

 

 

 

「ええーーーーーーっっ⁉︎ 何で楓は出ないの⁉︎」

 

雷門側にベンチで、ボクは大声を上げていた。理由は、楓が試合に出ないからだ。円堂監督は「まあまあ落ち着け」と言わんばかりにこう言った。

 

「確かにお前ら兄妹が出れば、この試合、勝利は手に入れたも同然になる。でも、それじゃいけないんだ」

「え?」

「紅葉! お前には、あいつらを守れるチカラがあるんだろ?」

 

円堂監督が、真っ直ぐボクの金色の瞳を見据えて言う。

そうだ……ボクは、このチームを守れるチカラがある。なのに……みんなは信じてくれなかった。だったら……証明すればいいんだね? このボクを甘く見ていたことを後悔させてやるくらいに‼︎

 

「分かりました……ボク、やります‼︎ いいかてめえらァ‼︎ 我がある……じゃなくて、このオレをなめてたら、どーなるか教えてやる‼︎」

 

??side

みんなして主のチカラをなめやがって。てめえらなんか、本当は主の足元にも及ばねえんだぞ? 見てろよ、てめえらクズ共……格の違いってヤツを思い知らせてやる‼︎

 

 

 

 

 

 

 

紅葉side

今回、ボクは速水くんのポジションについた。速水くんの分も頑張るぞ!

ホイッスルが鳴り、試合が開始された。試合開始と共に、ぐんぐんと天河原イレブンが攻めてくる。あ、そっか。ボクと天馬くん、信助くん、拓人以外に本気で勝とうと思ってる人がいないもんね……。でも、そんなことさせないっ!

ボクは、天河原のパスが出された瞬間を狙って、一足飛びにパスをカットした。これには天河原イレブンも一部の雷門イレブンも驚き、足が止まる。

その隙をついて、ボクは一気に加速した。今なら点を奪える! そう確信した。

案の定、突然動いたボクにみんな反応が遅れ、その間にボクはボールを前線まで持ち込んだ。だがそこで、2人のDFが、両サイドからスライディングを仕掛けてきた。このまま突破することも可能だが、ボクはあえて拓人にパスをだした。あ、もちろんスライディングはかわしたよ?

ボールを受け取った拓人が、シュート体勢に入った。

 

「フォルテシモ‼︎」

 

出たぁーーーーーー‼︎ 拓人の必殺シュート‼︎

天河原のゴールキーパーは、反応出来なかったらしく、フォルテシモはそのままゴールネットを揺らした。

 

「ぃやったぁーー‼︎ 先制点だ‼︎」

 

ボクは天馬くんや信助くんとジャンプして喜ぶ。

これが試合なんだね。1点に喜んだり悔しがったり……1点を取ることに意地になる……。

嬉しくて、ボクは天馬くんに言った。

 

「天馬くん……これが試合なんだね、こんなにも楽しいものだったんだね!」

「……はいっ‼︎ そうですよ、紅葉先輩! これが試合です‼︎」

 

ボクの嬉しさが伝わったのか、天馬くんも満面の笑みで応えてくれた。

 




紅葉ちゃんよかったね、初試合!
え? 紅葉ちゃんは黒の騎士団で試合に出たって?
紅葉「あれは、試合とは言っても違うものじゃないですか。なんというか、戦いというか……。だから、試合は初めてなんです‼︎」
次回、乞うご期待‼︎
……あ、でもそんなあんまり期待しないで下さいね。

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