巫女なボクと化身使いなオレ   作:支倉貢

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第10話 vs黒の騎士団5 〜神童の化身〜

紅葉side

「……っていうか、さっきどうして口調が変わったの?」

 

天馬くんが、ちょっとボクと距離を置いて尋ねた。

……そんなに怖かったのか、ボクは。

 

「あ……その……実はボク、二重人格で……」

「二重人格⁉︎」

「はい。驚きますよね」

「へぇ……」

「いつもはこんななんですけどね。なんだろ……熱くなったときとか、怒ったときとか……そういうときにさっきみたいになります」

「そっか……。にしても、すごかったよ、紅葉‼︎ かっこよかった‼︎」

 

天馬くんが目をキラキラさせて、ボクを見る。

て、照れるなぁ……。

 

「あ、ありがとうございます……」

 

ボクは熱くなる頬を見せないように俯き、呟いた。

ふと周りを見ると、みんな驚きを隠せないように、口をあんぐり開けていた。

そ、そんなに怖かったかな? ボクの裏の顔……。←

まぁいいや。取り敢えず1点は返した。こっから反撃開始だ‼︎

 

試合再開。黒の騎士団から。ボールが剣城くんに流されると、剣城くんが突然思いっきりボールを蹴った。

 

「⁉︎」

 

しかも……こっちに来てる⁉︎

ちょっ、嘘ッ‼︎ 危なっ……!

 

ドガッ

 

「きゃぁぁぁぁぁッ‼︎」

「紅葉‼︎」

「於野ッ‼︎」

「「‼︎」」

 

ボールは見事にボクに命中し、ボクの体は宙を舞った。

ボールとピッチに叩きつけられた痛みが、鋭く突き刺さる。

倒れたボクを心配して、みんながボクの元に集まってきた。

 

「っ……‼︎」

「大丈夫⁉︎ 紅葉‼︎」

「っ…は、はい……」

 

痛む体をなんとか起こし、前を向こうとすると。

 

バキッ

 

「っぐッ‼︎」

「うわっ⁉︎」

 

また剣城くんがボールを蹴ってきた。今度は顎に当たり、ボクは後ろに天馬くんを巻き込んで吹っ飛ばされた。

 

「っ‼︎」

「おい、大丈夫か2人共‼︎」

 

ゴールキーパーの先輩が、ボク達を起こしてくれた。

 

「はい……ありがとうございます」

「っ……」

 

あの野郎……わざとオレを狙いやがったな。……そういや、さっき剣城はあの黒木とかいう奴に何か言われてたな。標的をオレに変えやがったか……。

……まぁいい。好都合だ。他の奴らにぶつけられたら、オレがまたキレるだけだからな。

 

 

ボクが抵抗しないからか、剣城は本気でボクを潰しにかかった。時には天馬くんを巻き込んで……。そのため、ボクと天馬くんの傷は増え続けた。

 

 

またも吹っ飛ばされた天馬くんを、キャプテンが起こす。流石のキャプテンも、心配そうだった。

 

「キャプテン……俺、嫌です。サッカー部がなくなるなんて……」

「天馬くん……」

「松風……」

 

天馬くんは痛みに喘ぎながら、キャプテンのユニフォームの……雷門のシンボル・イナズママークを握った。

キャプテンは天馬くんの手を外し、立ち上がった。

 

「‼︎」

 

キャプテンが……泣いていた。肩を震わせ、涙を流していた。

 

「大切なサッカー部を守れないなんて……………情けないっ………‼︎ くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

「「‼︎」」

 

キャプテンから、凄まじいオーラが放たれた。オーラは形を作っていって……。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

キャプテンが……化身を発動した‼︎

 

 




どうも、座右の銘です。
久々の更新ですね…。更新出来なくてすみません。
実は今テスト期間でして……。更新なんかしてねーでとっとと勉強しろやワレ、という声が聞こえてきそうだ……。
すみませんorz
天馬「赤点取ってしまえ」
いや、それはまずいって‼︎ 赤点取ったら何て言われるか……最悪の場合、ケータイ没収だよ‼︎
天馬「あっそ」
冷たい……。
頑張ってきます……。
天馬「あ、活動報告で行っているアンケートも見ていってやってね!」

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