『G』の日記   作:アゴン

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天獄篇プレイして思った。


ELS編どうしよう(汗)


その75

 

 

Π月&日

 

人生とは山あり谷ありの起伏が激しいモノが常だとされているが、自分の場合は谷と呼ばれるモノが異様に深い気がしてならない。

 

沖縄でヒビキ君という顔馴染みの子と出逢った自分はその後沖縄の街並みを見て回り、これからの活動の為に英気を養っていた。アマルガムやマーティアル、ネオ・ジオンにクロノ、そしてサイデリアル、これらの組織の動きを調べるに伴って考えを纏めるという意味を込めて、この沖縄で少しばかりの休息をとっていたのだが……。

 

もう一体何故にどうしてこうなったのか、飛行機を囲んでいるASを見て俺は溜息が出る思いだった。そりゃさ、久し振りの解放感に調子に乗った所もありましたよ? 裏社会で蠢く秘密結社達の事を考えるとからしい言い訳をしながら、マンゴープリンを頬張ってましたよ? でもさ、少し位ゆとりもあってもいいじゃない。ネオ・ジオンと地球連邦との今後とか、アマルガムやマーティアルの目的とか考えるべき事は沢山あるけども、たまには休む事を優先してもいいじゃない。なのに何故ハイジャックという恐ろしい事態に遭遇しなくてはならないのか。再世戦争の時もそうだったが、マジでお祓いしてもらった方がいいかもしれない。

 

まぁ、嘆いていても状況が変わる訳ではないので、取り敢えず状況の説明を掻い摘まんで書いておこう。先も記した通り、今自分が乗っているこの飛行機は複数のテロリスト達によって占拠されている。外も複数のASが徘徊しているし、今自分達がいるのも日本では見かけない軍事基地だ。恐らくはインドネシア諸島の何れかだと思われる。

 

つーか、これ間違いなくアマルガムの仕業だわ。先程チラリと見たのだがテロリスト達の中にガウルンがいたからほぼ間違いないだろう。見た感じここの連中のトップみたいだし、マーティアルとか裏組織に通じているアマルガムならこの程度の事はやってのけるのだろう。ホント、行く先々で厄介事に巻き込まれるよな俺って。

 

しかし、だとしても連中の目的はなんだ? 幾ら組織の力を借りているとはいえ飛行機一機を丸々人質にするのは奴らにとってもノーリスクって訳じゃないはず、ここまで大掛かりにするのには必ず理由があると思うのだが、今の段階ではそれをハッキリさせる情報がない。

 

取り敢えず、状況が変わるまで自分は大人しくしておこう。今ここには自分の様な一般客だけでなく、陣代高校からの修学旅行生も乗っているのだ。下手に騒ぎを起こして彼等を危険に巻き込む訳にはいかない。

 

幸い向こうは自分が蒼のカリスマである事に気が付いていないみたいだし、怯える乗客の一人として振る舞っておこう。その方が後々動きやすくなる。

 

や、別に平気な訳じゃないからね? 勿論内心ではガクブルしてますよ? ただこういった状況に多少耐性が付いてきただけだから───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやら、アマルガムと言う連中は自分が想像していたモノよりずっとブラックな連中のようだ。いや、テロリストにブラックも何もないんだけどね。

 

今自分がいるのは基地から離れた密林地帯、どうにかグランゾン抜きで修羅場から潜り抜けた自分は、人一人よじ登れる程の大きな木の上で基地の様子を伺っている。

 

あれからはや数十分、色々とありすぎて軽く混乱しているが、日記を通して少しずつ情報を整理していこうと思う。

 

まず最初にあれからガウルンは一人の少女を連れて飛行機から出て行った。千鳥かなめちゃん、青い長髪が特徴的な面倒見の良い女の子。陣代高校で用務員のバイトをしていた時、勝手が分からない自分を良くフォローしてくれた良い子だ。

 

当然、自分は彼女を助けようとした。世話になった彼女をどうにかして助けようと無理を承知で動こうとしたが、そんな自分よりも早く行動を始めた者がいた。頬に傷のある黒髪の男子生徒、彼の行動のお陰でテロリストに無謀にも掴み掛かった女性教師は無事だったが、代わりに千鳥ちゃんは奴らに連れて行かれてしまった。

 

どうにかして彼女を助け出そうと思考を巡らせた時、外から爆発音が聞こえて来た。何事かと窓の方を見てみたら、複数の爆発が基地中に広がっていった。タイミングや他のテロリスト達の慌てぶりを見て、この騒ぎが対テロ組織の部隊のモノだと察した自分は人知れず貨物室へと向かい、千鳥ちゃん奪還の為に外へ出た。

 

途中貨物室に置かれていた爆弾を解除した自分は蒼のカリスマへと着替えて行動を開始したのだが、この時にまたもや懐かしい人物に遭遇した。

 

キリコ=キュービィーさん。元ZEXISにいた彼がここにいた事は素直に驚いたが、どうやら今はミスリルとやらの組織に雇われているらしく、今回もこうして人質の奪還作戦に駆り出されていたのだという。

 

“ミスリル”最初は水銀関係でアマルガムに関連する組織かと思ったけど、どうやら違う様だ。自分はその後に合流してきたヒイロ君やデュオ君達と共に、人質の救出作戦に協力する事になった。

 

そこで自分は再びあの黒髪の少年に出逢った。頬に傷のあるその少年の名は相良宗介君。彼はミスリルの傭兵らしく、上司から命令を受けて千鳥ちゃんの護衛に当たっていたらしいのだ。

 

アマルガムといいミスリルといい、何故一介の女子高生でしかない千鳥ちゃんにそこまで執拗になるのか、気になる話だが今は皆の救出を優先とする事でひとまず散開し、連中の攪乱に回った。

 

偶然にも基地内で段ボールを発見した自分はその特性を活かしてテロリスト達を行動不能、或いは再起不能にしていった。他の面々も上手く行動したらしく飛行機の人質達は皆解放され、送られてきた輸送機に乗せられて窮地を脱していた。今にして思えばアレもミスリルからの支援なのだろう。

 

で、その後宗介君は千鳥ちゃんを救出し、基地の外へと脱出。それを見送った後別方向から脱出した自分は、ここで嫌な奴と遭遇する。

 

マーティアルの支部教会でやり合った奇妙なAS、乗り手は恐らくガウルンなのだろう。奴の機体に搭載された奇妙な力場の所為で、ATに乗って攪乱していたキリコさんが追い詰められてしまった。

 

そこへ駆けつける様にして現れたのがマクロス・クォーターを旗艦にした部隊、元ZEXISの面々だった。どうやら彼等はミスリルとは協力関係にあるらしく、部隊の中にはASらしい機体も混ざっている。

 

その後は空から降ってきた白いASに宗介君が乗り込み、ガウルンのASと戦闘を開始した。途中まではやはりガウルンの機体に搭載されたシステムに圧され気味だったけど、宗介君の白いASにも似たようなシステムが載せられていたのか、土壇場で奴のASと似たような力場を発生させて窮地を脱し、一気に奴を倒してみせた。

 

土壇場の逆転勝ち、そして千鳥ちゃんや皆の無事に安堵するが、謎は増えるばかりだった。何故アマルガムは彼女を狙うのかとか、あのシステムは何なのかとか、色々あるが取り敢えず大至急問いただしたい事がある。

 

彼等はどうして二組編成で行動しているのだろうか? 破界事変や再世戦争の時とかそんな様子全然なかったよね? なに? 俺に対する当てつけなの?……まぁ、色々あったが取り敢えず皆が無事だったという事で良しとしておこう。

 

そしてあの新顔の青い機体、挙動は落ち着きが無かったが動き自体は悪く無かった。乗り手の方も思い切りが良かったし、あのまま経験を積めば強くなる事だろう。

 

それに青っていうのがミソだよね。なんてどうでもいい事を考えながら今日の日記は終了する。

 

 

 

Π月(・д・)日

 

先日の怒濤のハイジャックから数日が経ち、世界各所で情報集めに専念していた自分だが、今日奇妙な連中に襲われた。

 

奇妙というのは言葉の綾で、実際はギシン星人を中心にした異星人の連中で、唐突に起こった時空振動からいきなり目の前に姿を現したのだ。しかも何も言わずに攻撃してきた為グランゾンに乗っていた自分はそのまま応戦、十分も掛からず殲滅した。

 

規模もそんなに無かったから大した相手では無かったのだが、機体の爆発に巻き込まれるギシン星人の一人が妙な事を言っていた。

 

“宇宙魔王”名前を聞く限り連中の親玉らしい者、これまでズール皇帝とかムゲといった連中もいたから、もしかしたらその宇宙魔王とかいうのもソイツ等と同じ暗黒側の存在なのだろうか。

 

察するに今回送り込んできた異星人達は自分の力を知るための斥候部隊なのだろう。無駄にスケールが大きい名前だし、もしかしたら今この瞬間にもどこかで自分を見ているのかもしれない。

 

あ~、やだやだ。どうしてこうも厄介事というのは尽きないのだろうか。ホント、勘弁してもらいたい所である。

 

……というか、今思い出したのだけれどアンチスパイラルってまだ様子見しているのかな? 奴らなら時の牢獄位簡単に破って攻めてきそうなモノなんだけど、まぁ、こちらとしてはそれで構わないんだけどね。

 

あ~、リモネシアに帰りたい。

 

 

 

 




Q主人公ってタッグコマンド使えるの?

A世の中にはエア友というのがいてだな……。

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