「いらっしゃーい!」
店内に来客を知らせる鈴の音が鳴り響き、調理の手を止めて入口の方に視線を向けて声を上げた。玄関の方にあるソファが埋め尽くされ、お客様が、席が空くのを今か今かと待ちわびている。開店して早々レストランにはたくさんのお客様が来店し、あっという間に満席になってしまった。まさかこんなにお客様がどっとなだれ込むとは思ってもみなかったが、レストランの席がすべて埋まり、ワイワイと会話をしながら俺が作った料理を食べ、笑顔を浮かべている光景を目の当たりにするだけでとっても嬉しくなってくる。その分疲れも感じなくなるので、一瞬たりとも手を休めることなく料理を続ける。ま、始まり良ければ終わり良し…だな。
レストラン内を、料理を手に走り回る早苗さんと心華の様子を見ていると、ものすごく安心することができた。店内がお客様でごった返しているのに、今までミスや失敗が生じていない。非常に頼もしい限りだよ。
「ものすごく繁盛してるな。いい笑顔をしてるぜ」
「えっへへ、わかります?さすが魔理沙さん」
魔理沙さんに指摘されて思わずにやけてしまい、少し恥ずかしくなって頭をわしゃわしゃと掻いた。こんなにもお客様が来てくれると笑顔をたくさん見ることができるし、お金もたくさん入ってくるし、もう笑いが止まらないっすよ!
料理の手を止め、ふと壁にかかっている時計を見て時間を確認した。今は10時50分ね。
……ん?んぇ!?
「やっばい!時間が!」
もうこんな時間かよ、料理に夢中になりすぎた。慌てて調理の手を止め、さっと両手を洗う。そしてホールの中にいる心華と早苗さんの方に向かって声を張り上げた。
「心華、早苗さん!オーダーストップ!後は頼んだよ!」
「はーい!」
「いってらっしゃいませ!」
2人からの返事を受け、事務室の方へ向かおうとしたが、突然魔理沙さんたちに引き留められた。
「おいおい、もう店を閉じるのか?まだ客はいっぱいいるぜ」
「それに、もうすぐ昼時でしょ?レストランとして一番の書き入れ時なのに休んじゃっていいの?」
魔理沙さんに続き、隣に座っていたアリスさんもそう聞いてきた。たしかにアリスさんの言うとおり、レストランをはじめとした飲食店はお昼時や夕食時が一番お客様の出入りが激しく、その分たくさんのお金が流れ込んでくる。まさに書き入れ時なのだが、俺はどうしても休まなければいけない。なぜなら、このレストラン以上に大切なことがあるからだ。
「確かにそうですが、本業をないがしろにすることはできないので」
「本業?」
「ええ、そうです。俺は幽々子様の専属料理人。本業は幽々子様の望む食事を満足のいくまで提供すること。だからどうしても時間になったら抜けなきゃいけないんです。んじゃ、失礼します!」
そう言い残し、事務室に駆け込んだ。
「本業で幽々子の食事を作り、副業でレストランで料理をする…。一日中料理しっぱなしで飽きないのか?」
欧我がレストランを後にしたのち、残された魔理沙が隣に座るアリスに向かって愚痴をこぼした。一方のアリスは「さあね」とだけ返し、カップに入っているコーヒーをすする。
「でも、欧我って料理をしているときはものすごくいい表情をしているわよね。心から料理を楽しんでいるような、そんな表情を。だから飽きることなんかないんじゃない?」
「それもそうだな。まぁ、欧我って私たちと違って変人だからな」
「否定はしないわね」
時間は13時20分。白玉楼の台所で皿洗いを終え、急いでレストランに向かう。今日の幽々子様の食欲もいつもと変わらずものすごく旺盛なようで、次から次へ注文やお代わりが飛び出してくるから台所と食堂を行ったり来たり。でも、やっぱり専属料理人として幽々子様の食事の仕草や満足そうな笑みを拝見することができてものすごく幸せな気分だ。至福のひと時、至福の料理だな。さて、レストランの方はどうなっているのかな…。おや?
ふとレストランの方を見ると、屋根の上に2つの人影が見える。一人は青色の髪に青色の服、頭にはまっすぐ伸びたウサギの耳が生え、傍らには大きな杵が置かれている。そしてもう一人は茶色のハンチング帽をかぶり、何かをもぐもぐと食べている。そしてハンチング帽から出ている垂れたウサギの耳。
「ウサギ…ということは玉兎か?」
鈴仙さんたちと同じ月の兎だと予想したが、俺はその2人を見たことがなかった。そもそも鈴仙さんから他にも月の兎が幻想郷にいるなんて聞いたことがなかったし、文からもそのような情報を手に入れたこともなかった。まあ、幻想郷は広いし俺の知らないことがあるのも当たり前のことか。誰であれ親しみを込めて受け入れるのみ。
杵という鈍器の存在と2人のいる位置から襲撃という可能性も考慮し、警戒しながらそっとその2人に近づいた。どうやら気づいてはいないようだ。
「何しているんですか?」
「うわぁぁぁっ!?」
「ひぇぇっ!」
小傘のまねをして背後に音もなく忍び寄り、不意を突いて声をかけると、案の定2人は悲鳴を上げて飛び上がった。しかしほかの人たちと違い、飛び上がった直後青い髪の子は傍らに置いていた杵を構え、ハンチング帽の子も鋭い視線を向けてきた。不意を突かれても一瞬のすきを開けることなく即座に臨戦態勢に入る。さすが月の都の部隊で訓練された玉兎だ。どんな訓練をしているのかは全く分からないけど。
相手の出方を伺いながらじっと睨み合っていると、何かに気付いたのかハンチング帽の兎がはっと息をのみ、隣の青い髪の兎に何かしら耳打ちをする。俺のいる距離からは何を話しているのかさっぱり分からなかったが、構えていた杵を下げるところを見ると戦闘の意志はないらしい。
「あ、あの!このレストランのオーナー、葉月欧我さんですよね?」
2人の出方をうかがっていると、不意に青い髪の兎がそう聞いてきた。
「え、あ、はい。そうですけど…どうして俺の名前を?」
「よかったぁ!あなたを探していたんです。実は…あ、
「はいよ」
俺を探していたって、いったい何の用事だろうか。しかも広告って。もしかして…。
鈴瑚と呼ばれたハンチング帽をかぶったウサギがポケットから小さく折りたたまれた紙を取り出した。ぱらぱらと広げられたその紙は、まぎれもなく俺の出したアルバイト募集の広告だった。
「もしかして2人とも、ここで働きたいってこと?」
「はい!私たち色々あって幻想郷で暮らすことになったけど…」
「そのためにはお金が必要なんだよね。お金が」
「もー、鈴瑚ちゃんがたくさん食べるからよ!ほとんどあんたの食費に消えていくんだからね!もっと我慢してくれれば」
「
「うぐっ、そうだけどさ…でもっ」
「はいはいお2人さん」
2人の可愛らしい言い争いが悪化しそうだったため途中で中断する。でも、なんかこの2人非常に仲がいいみたいだ。話の中で名前を呼び合っていたから、その話からすると青い髪の方が清蘭ちゃんで、ハンチング帽の方が鈴瑚ちゃんというわけだな。
「まあ詳しい話は中で聞くよ。ついて来て」
そう言ってレストランの裏口へと案内する。この裏口を抜けた先は直接レストランの事務室へとつながっており、面接をするにはもってこいの部屋だ。今の時間帯心華と早苗さんはホールでお客様への対応をしているだろうから入っては来ないだろうし。でも、俺面接なんて初めてだからどうやってやればいいのかな。
「さて、じゃあこちらに座ってください」
事務室の椅子に2人を座らせ、テーブルを挟んで向かい合う形で席に着く。
「改めて自己紹介します、ここレストラン白玉楼の店長、葉月欧我です。よろしくいお願いします」
「は、はじめまして!清蘭です!よろしくお願いします」
「私は鈴瑚。よろしくお願いします」
自己紹介をした後、2人も名前を名乗ってくれた。苗字もあると思ったら、この名前だけのようだ。清蘭ちゃんははきはきとしていて礼儀正しい印象で、鈴瑚ちゃんはマイペースというかのんびり屋な印象を受ける。
「はい、よろしくお願いします。次にここでアルバイトをしたい動機だけど、食費を稼ぐということでいいかな?」
「あ、はい、そうですね」
そう聞くと、清蘭ちゃんは頭をわしゃわしゃと書きながら鈴瑚ちゃんの方に視線を向ける。
「うん、私はもっと
なるほど、たくさん食べる相方にいろいろと苦労しているんだね。俺もその気持ちはよくわかる。幻想郷一とも言える大食いの主人の下でたくさん苦労しているからね。ということは、鈴瑚ちゃんも相当食いしん坊だということになるな。俺、食いしん坊は大好きだよ。
「そうか。確かに、月の都にはない料理や食材が地上にはたくさんあるかもしれないね。月の都について全く知らないけど、地上の料理もおいしい物ばかりだよ。よし、じゃあ、何か食べる?」
「えっ、いいんですか!?」
何か食べる?と聞いた途端、今までの性格がコロッと変わったかのように鈴瑚ちゃんが食いついてきた。なんだか目がやけにキラキラと輝いて見える。
「うん、このレストランを知ってもらうには、何かしら食べてもらった方がいいかなと思ったのでね。ちょっと事情があって今スイーツに力を注いでいるんだけど、試作品を持ってきてもいいかな?」
「あ、はい!お願いします」
「おっけぃ、じゃあここで待っててね」
そう言って席を立ち、レストランのキッチンに通じるドアの方に向かった。キッチンに入ってちらっとホールの方に視線を移すと、店内のお客様はさっきと比べて減ってはいるが、いまだに席に座り続けて談笑している人たちもいるな。あれから2時間もたっているというのに、でも、人間と比べて寿命が極端に長い妖怪たちにとって時間はあまり関係ないのかな。
キッチンに入ってきた俺に気付いたのか、心華達がおかえりなさいという言葉を返してくれた。その言葉は素直にうれしかったのだが、いまだにカウンターに座り続けている魔理沙さんは口をとがらせ不満そうな顔をしている。
「おっそい!もう2時間も待って、お昼食べたというのにまたお腹すいちゃったぜ!ほら、早く何か作ってくれよ」
「すみません魔理沙さん。まだやることがありますのでもう少しお待ちください」
「なんだと!?」
「こら、座りなさい魔理沙。みっともないわよ」
魔理沙さんが食って掛かろうとしたが、隣に座っていたアリスさんになだめられ、渋々ではあるが椅子に座りなおした。むっとした表情のままの魔理沙さんにもう一度謝り、食糧庫から試作品のスイーツを取り出した。これは蜜柑を使ったチーズケーキで、果肉をくりぬいた後の皮を器に使い、チーズケーキにも果汁を混ぜ込んでいる。あらかじめ5つ作っていたので、そのうちの4つを皿に盛り、余った蜜柑の果肉とホイップクリームを絞り、取り退いていた蜜柑の上1cm部分をふたのようにかぶせれば、まるごと蜜柑のチーズケーキの完成!どうだろう、まだ試作段階だが、酸っぱすぎないだろうか。
「はい、じゃあこれ、試作品だけどお詫びの品です。どうぞ」
食糧庫から取り出した4つのうちの2つを魔理沙さんとアリスさんの前に差し出した。魔理沙さんは何が来たのかと一瞬目をキラキラと輝かせたが、その正体がただの蜜柑だと知り、先ほどのような不満そうな表情に戻る。その著しい変化に思わず吹き出してしまった。
「なんだよ、何かと思えばただの蜜柑じゃねぇか」
「ちっちっち。ふたを開けてみてねっ。はいフォーク…あ、いや、スプーンの方がいいな、どうぞ」
ちらっとウィンクを飛ばしながら魔理沙さんにスプーンを差し出し、2人の待つ事務室に戻った。魔理沙さんの驚く表情が見たかったのだが、せっかくバイト面接に来てくれた2人を待たせるわけにはいかないからね。
「はい、お待たせいたしましたぁー!」
ドアを開けて事務室に入ると、途端に2人の真っ赤な瞳がキラキラと輝きだした。鈴瑚ちゃんはそうだけど、清蘭ちゃんも甘いものが好きなのかな。そんな2人の前に例のチーズケーキを差し出した。その直後、2人の目からキラキラとした輝きが消えうせる。やっぱこの反応は月と幻想郷、どこでも同じなんだね。
「これ、蜜柑…ですか?」
清蘭ちゃんから予想通りの言葉が聞こえてきて、思わずがっくりと肩を落とした。やはりこれは第一印象からくるインパクトが小さすぎるか。そりゃあ見た目はまんま蜜柑だから、ふたがあると気づかない可能性だってある。ここの問題をどうすればいいんだろうか…。
しかし、その直後鈴瑚ちゃんが何かに気付いたかのようにはっと息をのんだ。
「ねえ清蘭、これ、もしかして上が蓋になっているんじゃない?」
「え?……あ、本当だ!」
ようやく鈴瑚ちゃんが蓋の存在に気付いてくれたみたいで、2人一緒にふたを開ける。その直後、ほぼ同時に歓声を上げた。
「お、欧我さん!これって!」
「そう。果肉をくりぬいた蜜柑を容器に使った特製チーズケーキ。中にも果汁が入っているから、蜜柑の酸味がチーズケーキの甘味とマッチするかと…」
「んん~~っ」
おっ!?
説明を遮るように聞こえた声にはっとして2人の顔に視線を向けると、チーズケーキを口へ運びながら満面の笑顔を浮かべていた。特に鈴瑚ちゃんの表情は完全にとろけていて、まるで桃源郷をさまよっているかのような至福に満ち溢れた表情だ。いいねぇ、こういう表情大好きだよ。気づいたら、頬杖をつきながらじっとその表情を眺めていた自分に少し驚いてしまった。
じっと眺めていると、事務室のドアがノックされ勢いよく開かれた。
「欧我さん失礼しまーす。あの、お客さんが…あら?」
「あっ!?」
部屋に入ってきた早苗さんは、俺の前に座る2人に気付いたのか声を上げ、そして清蘭ちゃんも早苗さんの顔を見て驚きの声を上げた。その様子からするに、2人は面識があるみたいだ。
「あ、あんたはあの時の巫女じゃない!どうしてこんなところにいるの!?」
「私はここでアルバイトをしているんですよ。そう言うあなたはどうしてこちらへ?」
「え、どうしたの?もしかして知り合い?」
二人の会話の内容からして仲がいい…というわけではなさそうだ。
「実はこの兎たちが幻想郷に移住するとか地上を浄化するとか言ってキュリオシティを山に放って植物を枯らしながら侵略してきたんですよ!だから懲らしめようと出撃したらいつの間にか月の都にいて、それでそこの女神から月の都を守れと言われ、妖精や変なTシャツヤローと戦って、それで…」
「はいはいストップ!詳しい話は、仕事が終わってからゆっくり聞くとして…。つまり、異変が起こってその際に二人は戦って早苗さんが勝ったと。そういうことね」
なるほど、俺の知らない間にそんな異変が起きていたなんてな。月の都が幻想郷に侵略してきていたなんて、今まで聞いたことがないほど壮大な異変だな。異変の規模がけた違いだ。そっか、レストラン建設中に数日間早苗さんや魔理沙さん、霊夢さんの姿が見えなかったのはこの異変解決で月まで行っていたからか。
「そうよ!あの時ひどい目にあったんだから!この巫女が本当に容赦なくって」
「山を荒そうとしていたんだから当然よ。次また何かをたくらんでいたら容赦しませんよ」
「むぅっ!鈴瑚ちゃん、あなたからも何か言いなさいよ!ねえ鈴瑚ちゃ…」
ちらっと鈴瑚ちゃんの方を向いた清蘭ちゃんが呆然としたような表情を浮かべていたので、何事かと思い鈴瑚ちゃんの方に視線を移すと、鈴瑚ちゃんはゆっくりと自分のペースで食べ勧め、満足そうな笑みを浮かべていた。それに、垂れ耳がかすかにぴょこぴょこと動いている。その様子を見た清蘭ちゃんは頭を抱えて大きなため息をついた。
「んん~っ、おいひぃ」
「はぁー。だめだ、完全に胃袋を掴まれている…」
「本当に?じゃあ、このぴょこぴょこと動く耳は?」
「鈴瑚ちゃんの癖よ。美味しいものを食べた時、決まって耳が反応するの。これは逃げようとしても逃げられないわね…」
清蘭ちゃんの言葉を聞き、もう一度鈴瑚ちゃんの方に視線を戻した。ちょうど最後の一口をスプーンですくい上げたところで、ゆっくりと口の中に入れた。チーズケーキに夢中になっていたようで、どうやら清蘭ちゃんと早苗さんの会話に全く気付いていないようだ。相変わらず耳がぴょこぴょこ動いている。
「これは、ここで働くしかないわね。たった一品で鈴瑚ちゃんを虜にするなんて相当の腕前だし」
「え、働くってどういうことですか?」
途中で入ってきた早苗さんは話の内容が理解できず、頭にはてなマークを浮かべた。
「ああ、実はこの2人はアルバイト募集の広告を見てきたんだ。お金が必要だからここで働きたいんだって」
「まあ、そうでしたの!私はてっきり非常食に…」
早苗さんの一言に、2人は同時に悲鳴の声を上げた。ああ、そういえばこの2人兎だったな。レストランで使うウサギ肉が無くなった時に……いや、それは止めておこう。早苗さんが笑いながら冗談だといったことで、2人も落ち着きを取り戻したようだ。
「よし、じゃあ清蘭ちゃん、鈴瑚ちゃん!」
「えっ!?あ、はい!」
「うん!」
「今日は来てくれてありがとうね、嬉しかったよ。じゃあ明日からよろしくお願いします!」
そう言うと、2人は「へっ?」という声を漏らした。
「それってもしかして…採用ってことですか!?」
「そう!清蘭ちゃん、君は礼儀正しいうえに元気がいいし言葉遣いもばっちり。笑顔も輝いているからホールの方で接客をお願いします。そして鈴瑚ちゃん、君はレストランのキッチンで俺のサポートをお願い。手際がよさそうだし、それだけ食べ物のことが好きなら自分から作ってみるのはどうかなと思ってね。どうかな、働けそう?」
2人に尋ねたところ、元気よく返事を返してくれた。その返事が嬉しくて、思わず2人の手をぎゅっと握りしめて握手を交わした。レストランも新しいスタッフが加わり、一層にぎやかになることだろう。これからもずっとお客様の笑顔で溢れたレストランにしていきたい。
「よし!じゃあそういうことで、今日は思う存分俺の料理を食べていってくれ!場の雰囲気に慣れることも重要だし、何より料理の味を知ってほしいからね!」
「本当ですか!?ありがとうございます!!」
「ちょっ鈴瑚ちゃん!よだれよだれ!」
そんな2人と早苗さんを率い、レストランのホールの方に向かった。でも、2人が働くとなると、もうウサギ肉を使った料理は出せなくなるな。人気料理になると思っていたのにな。鳥もダメ、ウサギもダメとなると、残るは牛と豚かぁ。ほかに何があったっけ…?