ついに、欧我と文の結婚式の日がやってきました。
結婚式の流れについて調べながらやっていきますが、どこか間違いがあるかもしれません。
しかし、そこは大目に見てください。お願いします。
あ、そうそう。
少し書き方を変えました。
これからはこれで行きます。
結婚式当日…。
とうとうこの日がやってきた。昨夜は心臓のドキドキが激しくてなかなか寝付けなかった。いわゆる遠足の前日の子供たちに似たような状態だ。そのせいか今はとてつもなく眠い。でも、結婚式の後には披露宴があるから頑張って起きていないと。
今のうちに結婚式の流れについておさらいしておこう。と言っても、これは早苗さんと陽炎さんの記憶と鈴奈庵で手に入れた古い資料を基にして決められたものだから、本当の流れと合っているのかは分からないが…。
まず、参列者が全員席に着いたら、新郎である俺が介添人と一緒に入場して右側に立つ。
その後に新婦である文が父親役と腕を組んでバージンロードを歩いてくる。その後賛美歌を歌って、聖書朗読。しかし讃美歌の歌詞と聖書を手に入れることができなかったのでこの2つはスキップすることが決まった。そして結婚の誓いを立て、指輪を交換し、キスをする。司祭が結婚を宣言して、そして新郎新婦が手を繋いで退場。
確かこんな感じだったかな?
今回の結婚式は紅魔館の一室で行われる。会場を決めるときに博麗神社を推す霊夢さんと紅魔館を推すレミリアさんによる弾幕ごっこが起こりそうだったので、参加者による多数決の結果、圧倒的多数で紅魔館に決まった。紅魔館の中に教会に似た部屋があったのには驚いたが、結婚式の会場には最適だ。
それよりも、今は披露宴で出される料理の仕上げに集中しないと。紅魔館のキッチンにこもり、白玉楼であらかじめ作っておいた大量の料理の最後の仕上げに取り掛かっている。咲夜さんに陽炎さん、そして妖夢が協力してたくさんの料理を作ってくれた。俺もそれに負けないような豪華な料理を作らないと。
そんなことを考えていると、勢いよくキッチンのドアが開かれた。驚いてドアの方を見ると、陽炎さんが慌てて中に入ってきた。
「欧我!ここで何をしているんだ!?」
「え?料理の仕上げ」
「違う!結婚式の準備をしなくていいのか!?」
「準備?」
ちらっと時計を見た瞬間、俺は目を疑った。結婚式の開始まであと30分しか無いじゃないか!くそっ、朝寝坊しちゃって仕上げに取り掛かる時間が遅すぎた。
「どっどどどうしよう、まだ仕上げは完了していないのに!?」
準備には時間を使いたいし、でもこのまま出すわけにはいかないし、今のうちにこれだけやっておきたいし…。
「まったく……私に任せろ」
「え、出来るの?」
「当たり前だ。親友の為なら、どんな事でもしてみせる」
「ありがとう!じゃあお願いします!」
親友の心強い言葉を受け、慌ててキッチンのドアに向かう。しかし、ドアを出る直前に「欧我」と呼び止められた。後ろを振り返ると、陽炎さんが優しい笑顔を浮かべていた。
「まあ、その、何だ。……結婚おめでとう、欧我」
「うん!」
陽炎さんに笑顔で微笑み返し、自分に割り当てられた控室に向かった。
「これで、いいかな?」
アリスさんに作ってもらった特注のタキシードに身を包み、鏡の中の自分とにらめっこをする。特注なだけあって、サイズも着心地も質感もすべてがパーフェクト。まさに俺だけのタキシードと言っても過言ではない。それにしても、短時間でこんなものを作ってしまうなんてアリスさんはすごいな。
「おっ、似合っているじゃないか」
不意に入口の方で聞き覚えのある声が聞こえたので、声のした方を向いた。そこには…
「潤さん!来てくれたんですね!」
先日知り合ったばかりの外来人、皆月潤が立っていた。潤さんも来てくれたんだね!
「まあ、これを貰ったからな」
そう言ってポケットから取り出したのは、文が幻想郷中にばらまいてくれた結婚式の招待状だ。そっか、潤さんにも届けてくれたんだね。
「にとりさんのラボからここまで来てくれてありがとうございます!空は飛べるようになりましたか?」
「いいや。もう一息なんだが、あと一歩が届かなくてな。だからここまでにとりの腕につかまって飛んできた」
苦笑いを浮かべながらそう答えるジュンさん。そっか、まだ飛べそうにないか。幻想入りしたその日に飛べるようになった俺にはイメージできないほど、苦労しているんだね。
「そんなことより結婚おめでとう。それにしても、欧我が文ちゃんの恋人だと聞いた時は驚いたよ。まさか外来人が妖怪と恋に落ちるなんてね」
「ええ、まあ。文は命の恩人なんですよ。今の俺がいるのは、文のおかげだと言っても過言ではありません」
「確か、妖怪の山で倒れているところを助けてもらったんだっけか」
「え、ええ。そうです」
そっか、潤さんは知っているんですね。おそらく、文かにとりさんあたりから聞いたのだろう。脳裏に、文と一緒に過ごした時の思い出が次々と浮かんできた。一緒に行った取材や、日常の何気ない会話。影鬼の部下という運命に翻弄されながらも愛を深めていく2人。辛いことも、苦しいことも、いつも2人で乗り越えてきた。文は、俺にとってなくてはならない大切な存在だ。
「いいよな、好きな人がいるって。羨ましいよ」
「潤さんもすぐに見つかるさ。俺の場合、幻想郷に来て初めて会った文と恋に落ちた。だから、潤さんも幻想入りして初めに会った人と恋に落ちるんじゃないかな?」
「最初に出会った人か…」
そう呟くと、潤さんは顎に手を当てて何かを考えているかのように「ん~」と唸っている。
「にとりと恋…か。どうだろうな…」
「にとりさんですか?」
へー、潤さんが初めて出会ったのはにとりさんなんだね。潤さんとにとりさんのカップル…。俺のイマジネーションが打ち出した結果は、かなりお似合いのようだ。
「そんなことより、時間大丈夫か?もうそろそろ始まる時間だぜ?」
「あ…。そうだね、行こうか」
タキシードの乱れや忘れ物は無いかの最終確認を終え、潤さんと一緒に結婚式の会場に向かった。会場に近づいて行く度に心の中に溢れていく文への愛と感謝の気持ち。激しくなる鼓動を抑えながら、ゆっくりと進んでいった。
そして、とうとう会場のドアの前に辿り着いた。
「じゃあ、介添人をお願いね」
「ああ、任せろ」
2人で頷き合い、ドアを開いた。
ついに、次のページから結婚式が始まります。うまく書けるかはわかりませんが、大好きなキャラと自分のオリ主人公のために盛大な式を挙げたいと思っています。
なので、精一杯頑張ります。
潤
「あれ、何を見ているんだ?」
欧我
「ああ、これ?この前文と小傘と一緒に撮った写真。」
【挿絵表示】
ってなわけで、写真風に絵を描いてみました。
どうですかね、色々とおかしなところがありますが…。
なんか、ときどき無性に絵を描きたくなる日があるんです。
なので、そんな日はかなりの確率で絵を投稿するかもしれません。
相変わらずの下手な絵ですが、どうかよろしくお願いします。
それでは、次の投稿までお待ちください。
失礼します。