ロウきゅーぶ!!!~エリーゼ・ルタスの大冒険~   作:藤林 明

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それにしても、めちゃくちゃ長くなってるせいで誤字脱字を全部見切れない…(泣)
しかも口調が段々キャラらしくなくなってきた感が否めない文体…(汗)
あと真帆の扱いがひでぇ(笑)

…それではどぞ


第5話:意外な再開意外な事実!?

〜美星side〜

 

エリーゼが転校してきてから10日が経って、最近ではバスケ部も色々と慌ただしくなりつつある。あいつらが楽しそうにやってるのはまぁ嬉しいんだが…正直、忙しいのは困る!…教師だからやらない訳にはいかないけど。

…というのも実は今、私は3つの悩みを抱えている。

 

1つ目はエリーゼの世間知らずっぷり。

これはまぁ7月2日(登校2日目)辺りから真帆達が色々と教えてやってる様で、最近ではなんとか私でも対処出来るレベルになってきたんだが…問題はエリーゼが「友達を疑わない」という所なんだよなー…。

なんせ紗季や智花、愛莉といった真面目組が教えてる分には大丈夫でも、真帆が教える事の中にはイタズラ要素が多分に含まれてる訳で…後は、察してくれ。……ちなみにひなの教える事はエリーゼには刺激が強かったりよくわからない事が多いからそれはそれで困る訳だが…ひな本人に自覚が無いのが難しいところだ。

 

そして2つ目は練習試合。

実は今、私の所には2つの学校からのお誘いがあるんだ。その内の1校は硯谷女学園。…こっちは葵が友人から貰って来た奴で、正直かなりの強豪らしいから私はあんまり気乗りしてないんだよな〜…山でキャンプは魅力的だけど。

そして2つ目は確か…聖祥大附属小学校って名前だったかな?…ここはつい昨日連絡を貰った慧心と同じ私立の小学校で場所も近いから私としては正直即答したいって思ったんだけどね〜…なんせ相手5人だけのチームだし。

でも、日程的に出来るか怪しいんだよね〜…3泊4日の合宿の次の日とか無茶だろ…

……まぁつまりは、日程調整が酷なんだわ。マジで。

 

んで最後の3つ目。…ぶっちゃけこれはバスケ部、というより6年C組の担任としての問題。

 

それはだな……明日また…転校生が私の担任クラスと別のクラスに数人、要は6年のクラスに何人かの転校生・転入生が来るんだよ……転校生入ったばっかりのクラスにまた転校生入れるとか理事長何考えてんだよ…

 

 

……ああーちくしょう!!なんでこんな急に忙しくなるんだよホント!これじゃあネトゲが出来ないじゃねぇかー!!

 

プルルル♪

 

…誰だよこんな時に電話とか。マジ空気嫁…読めし。

 

「…もしもし?」

 

「ミ、ミホ姉…何でそんなに不機嫌なんだ?」

 

…んだよ昴か。後で殺《や》ろう。確定事項だ。

 

「別に。んで用件は?」

 

「あ、ああ…今日うちの高校に転校してきた奴を2人連れて行きたいんだが、構わないか?」

 

「別に構わないけど…まさかお前と同じロリコンじゃないだろうな?」

 

ロリコンはまずいからな。昴1人で充分だし。

 

「だから俺はロリコンじゃねぇ!!お前に脅迫されたのが始まりじゃねぇか!!ついでにそいつらもロリコンじゃねぇよ!どんだけ失礼なんだよお前は!!……はぁ」

 

…ふむ。事実を述べたら逆ギレされたか。…後でサブミッション確定だな。

と、今後の昴処刑プランを頭で考えてた私だが、次の昴の一言で思考が全てフリーズした。

 

「つーかそいつらさ、どうやらエリーゼの知り合いっぽいんだよ」

 

…………ナンダッテ?

 

「…ど、どういう事だよ?」

 

「俺にもよくわかんないんだけど…エリーゼの名前出したら会いたいって言っててさ…」

 

「…それで?」

 

「それで、どういう事か聞いたら前に一緒に旅をしていた仲だって言ってた。…まぁ実際に会わせてみないとわかんない事ばっかりなんだけどな」

 

「そうか……うーん……」

 

…確かにサッパリわからん。旅の仲間?小学生の女の子連れた旅とか…一体いつの時代だよ全く。……とにかく、そいつらに直接話を聞いてみるしか無さそうだな。

 

「…わかった。じゃあ学校着いたら連絡くれ。私もそっち行くから」

 

「了解。じゃあ後でな」

 

 

ピッ

 

 

……また厄介事が増えたな~…しっかし

 

「旅…か」

 

…エリーゼ、お前は一体どういう人生を送って来たんだ?

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜♪

 

 

 

 

 

 

放課後、昴から連絡が来たから校門まで迎えに行った。そこには昴以外に男女のカップルがいた。…うん、それ以外の表現があるなら言ってくれ。

 

「ミホ姉、何頭抱えてるんだ?」

 

「いや…気にすんな。それよりそいつらか?電話で言ってたエリーゼの知り合いかもしれない人達ってのは」

 

「ああ、そうだよ。こっちがジュードでこっちがレイア。…2人共、この人が一応この慧心学園の女子バスケ部顧問でエリーゼの担任の篁美星だ。…ついでに俺の叔母にあたる人だったりする」

 

……最後がやけに投げやりだったな昴の奴。…帰ったらジャーマンかますか。

 

「あははは…えっと、先生初めまして。僕はジュード・マティスっていいます。最近七芝高校に転校してきて昴とは隣のレイアと同じクラスの荻山葵さんに紹介してもらって知り合いました。よろしくお願いします」

 

ほう…このジュードって男は随分礼儀正しいな。あと心なしか昴の雰囲気に似てるな。

 

「私はレイア・ロランドです!。同じく七芝高校に転校してきましたー!…ちなみに私は昴君と同じクラスです!!よろしくお願いします!」

 

…こっちの無駄に元気な女子がレイアか。…絶対真帆と気が合うタイプだよな…

 

「私は篁美星。エリーゼの担任教師でバスケ部の顧問をしているが、普段は忙しいからそこのロリコンに練習とかは任せてる。…んじゃ、早速だが体育館に案内するよ。あいつら待たせたら悪いしな」

 

まぁ悪い奴ではなさそうだし、詮索すんのは後でいっか。

 

 

…ま、それに昴達を連れて体育館へ向かって行く途中にジュードが「絶対僕達の存在って場違いだよね…」って昴に話してたから、あいつは間違い無くロリコンではないのがわかったしな。…演技だったらレイアに殺されそうだしな…あいつさっきからジュードに向けて殺気丸出しだし…

…頼むから校内でいざこざ起こすなよ…面倒事はもう沢山だから。

 

 

〜sideout〜

 

 

 

 

 

〜エリーゼside〜

 

 

こんにちはエリーゼです…今日は月曜日なのでバスケの練習日です。そして今日はどうやら別のコーチも何人か来るって昼休みに智花は話してました。…一体どんな人達なんだろう?

 

「ねぇトモ、今日って長谷川さん以外にも人が来るって言ってたけど本当なの?」

 

紗季も気になるみたいで智花に聞いています。…でも

 

「ごめんね紗季。実は私も詳しくは聞いて無いんだ。…でも」

 

そう言った智花は私の方を向いてから

 

「昴さん…エリーならその人たちのことわかるかもしれないって言ってたの」

 

って言いました。…えっ?私?

 

「確かにそれは気になるわね…エリーは何か聞いてるの?」

 

「私…何も聞いてない…です」

 

紗季が私に聞いてきましたが、私も初耳なので何の事かよくわからないのでそう答えます。…そもそも智花から聞くまでコーチが複数来るって話しも知りませんでしたし…あ、ちなみにエリーは私の呼び名です。…エーりんは流石に恥ずかしかったのでこう呼ぶ様にお願いしました。

 

「そう……となると、ますますわからないわね。トモが知らなくてエリーならわかる長谷川さんの知り合いなんて…」

 

「「紗季が何を考えてるかわからないけどそれはない(からね!?)(です!)」」

 

私と智花は口を揃えて紗季に抗議します。…お願いだから変な妄想しないで…

 

「や、そんな息ピッタリ合わせなくても。…ま、冗談はともかく」

 

「「(今の冗談だったの!?)」」

 

「実際に来ないとわからないって事ね…」

 

私と智花の心の声をスルーするかの様に、紗季はため息を吐きながらそう話をまとめました。…むー、ため息吐きたいのは私達の方…です!

 

「シイクイインの仕事終わり。さ〜て、練習練習…ってどったのエリー、もっかん?」

 

ジト目で紗季を見ていたら、飼育係の仕事を終えた真帆がこっちへ来て話し掛けて来ました。…なので

 

「別に…何でもない…です」

 

…と、むくれてみました。すると

 

「おー?エリー、ご機嫌ななめ?」

 

と、いつの間にか私の前にいたひなに聞かれました。…小首を傾げる動作がとっても可愛い…です。

 

「…ううん、また紗季がからかってきたから、ちょっと凹んだだけ」

 

「ってヒナには話すのかよ!?最近エリーってば私に対する態度酷くね!?」

 

…あ…あまりに可愛い仕草だったのでつい本当の事を話してしまいました。…無垢なる魔性(イノセント・チャーム)、恐るべしです。…真帆が何か言ってたみたいですが、気のせいだと思って

 

「スルーします」

 

「心の声だだ漏れだよ!?そんなに嫌だったのエーりんって呼ばれるの?!」

 

…あ、ついつい声に出してしまいました。…でも、事実なので今度は無言でスルーします。

 

「ってアタシの事無視すんなー!!」

 

…真帆が騒いでいますが、スルーして愛莉達の所へ行きますか。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜♪

 

 

 

 

 

騒ぎ出した真帆を紗季や智花が宥めた後、私達は昴さん達が来る前にウォーミングアップをしておこうという話しになったので準備運動をしていました。

そして、一通り終えて身体も準備万端となった頃、いつも昴さんが入って来ている扉が開く音が聞こえたので皆で一斉にそちらを見たのですが…

 

「皆お疲れ!今日は昴の学校から友達を連れて来たよ〜」

 

いつもの調子で現れた美星先生と

 

「よし、じゃあ早速で悪いけど一旦集合してもらって良いかな?」

 

少し複雑そうな顔をした昴さんが入ってきて、私達にそう言いました。…多分あの事でしょう。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜♪

 

 

 

 

「…実は智花には朝話してたんだけど、今日は俺と葵のクラスに転校してきた人達に来て貰いました。…ジュード、レイア、入って来て良いよ」

 

いつも通り体育館のステージ近くに集まった私達にそう言った昴さんは、入って来た入り口の方へそう呼びかけました。…あれ?何処かで聞いた様な名前ですね…。

そして…

 

「…えっ…!?」

 

扉を開けて入って来た人達を見て、私は凄く驚きました。何故なら…

 

「…あ」

 

「あはははっ、ほーら私の言った通り!やっぱり本物のエリーゼじゃん!!」

 

…そこには、「この世界」には絶対いないハズの人達がいたからです。

 

 

 

~sideout~

 

 

 

~昴side~

 

 

「え…ジュード…レイア…どうして?」

 

2人を中へ呼ぶと、エリーゼとジュードは唖然とし、レイアはまるで予想通り!と言わんばかりの勢いで胸を張っていた。…レイアには何か確信出来る要素があったのだろうか…?

…そして、俺が1番驚いたのは

 

「やっぱり2人はエリーゼの知り合いだったのか…ということは2人の話は本当だったのか…?」

 

この部分。そう、ジュードとレイアがエリーゼの知り合いだという点。

 

「確かに私の友達…です。…でも、どうして会えたのか、わかりません…」

 

今だに動揺しているエリーゼからそんな返事が帰って来た。…ん?どういう事だ?

 

「そう…だね。僕もまさか本当にエリーゼと会えるなんて思って無かったよ。」

 

「だよね~。私も最初に昴君からエリーゼの話を聞いた時は本当に驚いたんだから!」

 

2人もエリーゼと似た様な事を言ってるな…

 

「ど…どうなってんだ?私達にも詳しく説明してくれ」

 

ミホ姉も驚きを隠せないみたいだ。アイツにしては異常なまでに焦ってやがる。

 

「あれ?美星さんに話して無かったの昴君」

 

レイアが俺に話して無かったのかと聞いてきた。…いや、話しはしたが…

 

「昴からは一応聞いてる。一緒に旅をした仲だと…な」

 

「「「「えーーーっ!?」」」」

 

ひなたちゃんとエリーゼ以外の女バスメンバーは全員驚きの声をあげた。…そりゃあ驚くなって方が無理だよな…俺も驚いたし…

 

「な~んだ!ちゃんと説明してあるじゃん昴君!」

 

なんてレイアはこっちを見ながら呑気に笑ってやがる。…ってかなぁ

 

「レイア、いくらなんでもいきなり小学生に会いたい理由が「私達と一緒に旅をした友達と会いたい」じゃ、普通信じないぞ…」

 

マジで…俺じゃなかったら間違い無く通報されてるから…

 

「あはは…そうだよね…」

 

むくれるレイアの隣で苦笑いしているジュード。…お前も苦労してるんだな。

 

「あの…」

 

ジュードに対して俺が「お疲れさん」とアイコンタクトしていると、エリーゼがこちらに来てジュードに声をかけていた。

 

「エリーゼ久しぶり!元気だった?」

 

「はい…この学校で友達、沢山出来ました」

 

「そっか…良かったね、エリーゼ」

 

「はい!」

 

ジュードとエリーゼが普通に会話している所を見る限り、確かにかなりの知り合いである事は分かる。なんせエリーゼはかなりの人見知りだからな。

 

「エリーゼ久しぶり!」

 

「レイア…久しぶり…です」

 

「もー、久々の再会なのにどうしてそんなに不機嫌になるのさー!」

 

「別に…何でもない…です。…レイアの気のせいじゃないですか?」

 

「嘘!そっぽ向いて膨れてるじゃない!?」

 

「レイアには関係無いです…でも」

 

「でも?」

 

「……2人に会えたのは…嬉しい…です」

 

「エリーゼ…うん!私も嬉しいよ!!」

 

…どうやらこっちも久々の再開を喜んでる様だな。…さてと

 

「コホン!…感動の再開の所すまないが…」

 

…タイミングを見計らって話し掛けるミホ姉。そうだな、そろそろ本題に入らないと…

 

「あっ!すみません」

 

「はい」

 

「どうしたんですか?」

 

「…うん、改めて聞きたいんだが…エリーゼ、この2人とは本当に旅をしていた仲なのか?」

 

…なるほどな…エリーゼからなら本当の事を聞けるって踏んだんだな…ミホ姉らしい。

 

「はい…少し前まで一緒に旅をしていました。…とても楽しかったけど…お別れもあったから、悲しい事も沢山ありました…」

 

苦笑いしながらそう答えたエリーゼの表情は、とても複雑なものだったが、ハッキリと肯定を意を示した。

 

「そっか…………わかった。エリーゼ、すまないが練習終わったら少し話を聞かせて貰えないか?ジュードとレイアも頼む」

 

エリーゼの話を聞いたミホ姉は大きく深呼吸をしてから、3人に後で話を聞かせて欲しいと頼んだ。

 

「わかりました」

 

「はい」

 

「もちろん!」

 

3人もそれぞれに了解の意を示し、この話しは練習後に改めてすることになった。

 

「智花達も悪かったな。んじゃ昴、後はいつも通り任せた。私は少し仕事してくるわ」

 

「…了解」

 

そういうとミホ姉は職員室へと向かう為に体育館から出て行った。…さてと

 

「…それじゃあ皆、遅くなっちゃったけど練習始めようか」

 

女バスメンバーにそう呼びかけたのだが…

 

「「「「「……………………」」」」」

 

…返事が無い。皆一様に呆然と立ち尽くしているようだ……まぁ、無理も無いが。

 

「…エリーゼ、悪いけど皆を目覚めさせるの手伝って貰える?あ、ジュードとレイアもできれば手伝ってくれ」

 

「あ…はい」

 

「あはは…了解」

 

「オッケー!」

 

 

…それから、頭が完全にフリーズした女バスメンバーを現実に戻すのにおよそ1時間掛かったのは、言うまでも無い…。

 

 

~sideout~




後書きスキット:旅その1

―――ジュード達が話している間にて――――
~女バスside~

真帆「まさかエリーがあの兄ちゃんと姉ちゃんと旅してたなんてな!」ヒソヒソ

紗季「そうね…意外だわ」ヒソヒソ

智花「旅かぁ…私も一度はしてみたいな~」ヒソヒソ

愛莉「あ、私も旅してみたいなー♪今度エリーちゃんと皆で行ってみない?」ヒソヒソ

ひなた「おー、さんせーい♪」ヒソヒソ

紗季「ちょっ!?アンタ達ねぇ…」ヒソヒソガックリ

真帆「よーし!じゃあ皆でエリーに旅をするには何が必要か聞いてみようぜ!」ヒソヒソ

紗季以外の4人「おーっ!」ヒソヒソ

紗季「…はぁ…」ガックリ

おわり
ご愛読ありがとうございましたm(_ _)m

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