ロウきゅーぶ!!!~エリーゼ・ルタスの大冒険~ 作:藤林 明
それではどぞ!
〜紗季side〜
皆さんこんにちは!永塚紗季です。今日は7月1日、私の誕生日です♪…え?テンションが高いって?それはもちろんよ!なんせあの真帆より1日早くお姉さんになれる日なんですもの!これでテンション上がらない事は無いわ!!…でも、そんな心境は絶対表には出さない。何故なら私はクラス委員長…常に冷静でなければ務まらないものね。…っと!私の事はひとまず置いておきましょう。
今日はなんと時期外れの転校生がうちのクラスに来るそうです!何でも話によると外国人だとか。…真帆辺りが喚きそうだからちゃんと監視しとかないと転校生さんに迷惑かけそうね。気をつけなきゃ!
「おはよう紗季」
「おはようトモ」
そんな感じで考えてたらトモ達が教室に入って来ました。…あ、トモって言うのはあだ名で本名は湊智花(みなとともか)。私達慧心学園女子ミニバスケットボール部のエースで、普段はすごく大人しいのにバスケの試合になると人が変わったように積極的にゴールを狙いにいったり高校生相手でも果敢に向かっていったりして凄く頼りになるんだけど……普段は凄い奥手だからバスケの時みたいな積極さがもう少し欲しいのよね〜…恋愛的に。
「おっす紗季!なぁなぁ!今日転校生が来るってホントか!?」
「そうよ…あんまりはしゃがないでよね?」
っと、コイツは三沢真帆。私の幼なじみで…見ての通り目茶苦茶元気で、チーム内ではムードメーカー的な役割なんだけど、普段から落ち着きが無くて苦労してるのよね〜…そこ!顔がにやけてるとか言わない!!
「おはよう紗季ちゃん。転校生さんが来るって本当なの?」
「おはよう愛莉。みーたんからそう言われたから間違いないわ」
この娘は香椎愛莉。スタイル抜群で身長がずば抜けて高い我がチームの中心選手(センター)…なんだけど、凄い怖がりな上に身長がコンプレックスだからあんまりこの話題には触れられないし「背が高いね」は禁句だからちょっと大変なんだけど、皆の足を引っ張りたくないからって言って怖くても頑張る優しい子なの。…それに、この前の騒動以来ちょっとずつ変わってきてるみたいだし、私も足引っ張らない様に頑張らなきゃね!
「おー、転校生さんは、バスケ出来る人?」
「いやそこまでは分からないわよ…あ、でもみーたんの話だと転校生は女子らしいわ」
この子は袴田ひなた。チーム内で1番小さいけどうちのバスケ部には欠かせない選手の1人よ。何せこの娘は普段はいつもニコニコほんわかした雰囲気で周りの人達を和ませてるけど、その裏では皆に追いつこうと凄い努力をしてるのよね。…球技大会の時も思ったけど、1番上達してるのって実はヒナなんじゃ…。
……………ま、負けられないっ!
…っと、これで全員分の紹介終わったかな…えっ、私?私は…最初にしたでしょ!!///
〜〜〜〜〜〜〜♪
あれからチャイムが鳴るまで皆とガールズトーク(主にトモいじり)をしてたのだけど…みーたんがなかなか来ません。
あ、みーたんというのはこのクラスの担任で本名は篁美星先生の事で、確かに普段はいい加減な所もありますが、打ち合わせや朝の会、帰りの会には遅れないのでちょっと心配です。
「美星先生遅いね」
「そうね…どうしたのかしら?」
どうやらトモ達も気付いたみたいで愛莉とトモは心配そうに、ヒナと真帆はちょっと怒った感じに。ちなみに私は割と気にしてなかったりします。理由は…
「わりー遅くなったー」
と、モノローグしてたらみーたんが入って来ました。…どうやら解決したのかな?
「みーたん遅い!」
「みほし、おねぼうさん?」
なんて考えたら真帆から文句が。というかヒナ、いくらなんでもそれは…
「わりーわりー、ちょっと転校生の事で手間取っちまってな。…てことで知ってる奴らもいると思うが、今日からうちのクラスに新しい仲間が来ます。皆、仲良くしてやってくれよ?…あ〜、ちなみに転校生は女子だ。よかったな〜男子。にゃふふ〜」
…という感じで謝罪と説明と報告(?)をしてからみーたんは教室のドアに「入って良いぞ〜」って声をかけてます。…いい加減だとか言わないの!一応良い先生なんだから。
…さて、転校生さんはどんな子なのかしら?楽しみね。
〜sideout〜
後書きスキット:やっと…?
昴「やっとプロローグ終わったな」
作者「ですね~」
昴「これでやっと俺の出番が…」
作者「あ~、あと1、2話先だね~」
昴「なんで!?」
作者「そりゃあ主人公がエリーゼだからさ~」
昴「理由が地味に酷い…」
作者「ま、気長に待ってなさいな!」
昴「……次回、初めての学校!…ってえ…!?」
御愛読ありがとうございましたm(_ _)m