桜才学園での生活   作:猫林13世

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実際にこんな生活してたらおかしくなりそうです…


津田君の悩み

 二学期が始まって一ヶ月、今日から十月だ。つまりは衣替えの時期だ。

 

「十月とは言え、まだまだ暑いな」

 

 

 冬服を着るとよりその感じが強まるような気がする……

 

「タカ兄ーおはよー」

 

「おう、おはよう……って、お前それ夏服じゃん、寝ぼけてるのか?」

 

 

 中学でも今日から衣替えのはずだし、いくら前後一週間は自由で良いからと言われていても、集会などではキチンと冬服を着てくるように言われてるはずなんだが……

 

「別に寝ぼけてないよ」

 

「じゃあ何で……月初めの集会があるだろ?」

 

 

 去年まで在籍していたから知っているのだが、間違えるともの凄い怒られるんじゃなかったっけ?

 

「キャラも衣替えしたんだよ! ドジッ娘にね!」

 

「……着替えてこい」

 

 

 コトミが怒られるだけなら別に構わないのだが、これ以上内申に影響が出そうな事はしないで欲しいのだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 生徒会室に入ると、七条先輩が部屋の掃除をしていた。

 

「アリアは綺麗好きだな、埃一つ無いぞ」

 

「それほどでもー。あっ、でもあまり度が過ぎると潔癖症って思われちゃうから注意しないとねー」

 

「確かに、人間少しくらいだらしない部分があったほうが良いかもしれん」

 

 

 確かに、完璧だと近付き難い感じがして孤独になるとか聞いた事があるしな……だけど会長や七条先輩って結構完璧に近い存在なのにあまり孤独って感じがしないような気が……何でだろう?

 

「私が得た情報によると、下着は汚れている方が喜ばれるらしい」

 

「ろくな情報源じゃねぇな……っあ、なるほど」

 

「ん~? 津田君、如何かしたの?」

 

「いえ……漸く納得出来ただけです」

 

 

 会長や七条先輩が孤独な感じがしないのは、この二人がある意味欠陥だからか……

 

「よーす! 生徒会役員共……ファー」

 

「横島先生、寝不足ですか?」

 

「まぁな。だけどこれから大事な会議なんだよな」

 

 

 そう言って横島先生は自分の頬を力いっぱい叩きだした。

 

「目覚めました?」

 

「うん、新しい快感に」

 

「は?」

 

 

 この人何言ってるんだ?

 

「津田、もっと私を強くぶつんだ!」

 

「いや、意味が分かりませんよ……」

 

「つまり横島先生はMに目覚めたと言う訳ですね!」

 

「新しい快感に目覚めるって興奮するよねー」

 

 

 ……この場合俺が間違ってるのだろうか? 誰か味方がほしい……

 

「んー!」

 

「萩村、手伝う?」

 

「全然問題ないわ!」

 

 

 さっきから黙って作業していた萩村だが、完全に我関せずを貫き通してるからな……

 

「やっぱり手伝おうか?」

 

「……お願いするわ」

 

 

 欲しい資料に手が届かずに頑張っていたのだが、さすがに時間がかかりすぎているので手伝う事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さっきもそうだけど、背が小さいってろくな事が無いわね……

 

「津田、アンタ如何やってそんなにデカくなったの?」

 

「何、急に?」

 

「いえ、何か秘訣でもあればと思って」

 

「そうだな……三食しっかり摂って適度に運動して程よい睡眠を取れば良いんじゃない?」

 

「そんな事やってるわー!」

 

「お、おぅ……」

 

 

 私の剣幕に若干押され気味の津田、威圧感で押しても面白く無いのよね……見下ろす感じが欲しいのよ!

 

「ああ!」

 

 

 ん? なにやらグラウンドの方で悲鳴が聞こえたような気がしたんだけど……そっちを振り向いたけど、私の視界には何も事件は入って来なかった。

 

「ドギャス!」

 

「……ん?」

 

 

 なにやら隣から悲鳴のような声と何かがぶつかったような音が聞こえてきた。

 

「……背が低くて助かったなんて思って無いからね」

 

「良く分からないけど俺を労わって」

 

「すみませーん! って、津田君!? ごめんなさい、大丈夫?」

 

「は、はい……何とか大丈夫です」

 

 

 如何やら相手は先輩のようで、津田の事を知っているようだけど、何であんなに顔が赤いんだろう……

 

「怪我とかしてないよね? 何なら保健室まで付き添うけど」

 

「ホント、大丈夫ですから」

 

 

 ボールがぶつかった箇所を摩りながら津田が立ち上がり平気だとアピールする。それで納得したのか、先輩はもう一度謝ってグラウンドに戻って行った。

 

「本当に大丈夫なの?」

 

「一応鍛えてるから」

 

「そう……ちょっと待ってて」

 

「いいけど……」

 

 

 急に催してきたのでトイレに急ぐ事に。津田は首を傾げていたが、途中で何かに気付いたようでそれ以上は聞いてこなかった。

 

「あら、萩村さん」

 

「五十嵐先輩」

 

 

 トイレに駆け込むと丁度五十嵐先輩もトイレだったようだ。

 

「萩村さんも?」

 

「ええ」

 

 

 扉の前で別れ、それぞれ用を足す。すると五十嵐先輩の個室の扉がノックされた音が聞こえた。

 

「入ってます」

 

「タン○ン派ですか」

 

「いえ、そう言う意味では……」

 

 

 ノックの主は新聞部の畑さんのようだった……それにしても畑さんってホント神出鬼没よね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 萩村と合流し、生徒会室へと戻る。すると中から会話が聞こえてきた。

 

「アリアは何故泣いてるんだ?」

 

「ちょっと恋愛小説を読んでて」

 

 

 特に危なく無い会話だったので萩村と頷きあって生徒会室へと入る。

 

「運命の赤い糸とか、憧れるよね~」

 

「赤い糸か。そんなものがあったら、『へっへっへ、お前あそこから糸ひいてやがる』っと日常的に言われるんだろうな」

 

「言われますね」

 

「(ツッコミ放棄!?)」

 

 

 入るなりろくでも無い事を言われたのでそのままスルーした。横で萩村の肩がはねたような気もしたけど、そこは気にしないでおこう。

 

「そう言えば、津田君って付き合ってる人居るの?」

 

「恋人ですか? 残念ながら居ませんね。ご存知の通りモテませんから」

 

 

 正確に言えば普通の女子にモテ無いのだが……高校に入って変人たちに妙に好かれてるのは自覚している。

 

「それじゃあ右手が恋人なんだね!」

 

「は?」

 

「左手かもしれんよ」

 

「いえ、そうでは無く……って、横島先生、大事な会議は?」

 

 

 さっきあるって自分で言ってたような……

 

「それじゃあ口か!? どれだけ身体が柔らかいんだ君は!?」

 

「それも無いですよ。そもそも何の話なんですか?」

 

「え? オ○ニーする時どっちの手を使ってるかって話だよ」

 

 

 ……聞かなきゃ良かった……やっぱり普通の女子に好かれたいよな……




そろそろ体育祭ネタです。改変するぞー!

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