『前回の三つの出来事!
一つ私ことエネが出てこなかった!
二つ康一が嘘ついて行動した!
三つ私の親こと篠ノ之束が康一と接触した!
ってか、マジでこっちの作業キツイ・・・。うおっと!?VTシステムを暴走させてしまう所だった』
なんか、エネが状況説明してくれているような感覚がしたので、とりあえず俺こと相澤康一は目の前に居るラスボス的な雰囲気を出している女性、
「いやはや、さっきのはお見事…………だね。ウソをついて、この戦況を動かした、今も箒ちゃんが公式的に戦っているし、ちーちゃんにゴーサインを出させた。」
「別に、そこまでの事じゃないな、大体VTシステムの事だってアレは事実だ100%虚飾って訳じゃない。」
本当にそれほどのことをした訳じゃない。みんなの士気を高めたり、後厨房の人間使って教師達におにぎり食わせたり誰にでも出来る、どもらなければの話…………最初にやったときはちびりそうだったもんなぁ。
古い思い出に馳せながら、話に耳を傾けた。
「だからこそでしょ?100%のウソは案外ばれやすい物だからね。」
「まあな。」
「それに、ちーちゃんの殺気の前に飄々としてぺらぺらと喋れること自体が凄い、一般人にはあまり出来ないことだよ。」
話…………というか俺に再挿入された記憶と人物像が違うんだが?箒さんの話に聞いていた限りだと、俺ごときを褒めたりするような人物じゃないと思うんだが?
それに含めて、聞きたいことが多数あると言うより有り過ぎる。幾つか質問してみるか。
「しかし、ずいぶんと変わったな篠ノ之束。」
「君に変わらされたんだよ。」
「自覚がない。よければ教えてくれ、その変わらされた理由を。」
まずはここから、この臨海学校の最初の
「まず、ISを作った経緯から話さなくちゃ。私は、人に興味がなくてね、それ以前に興味がないものに目を向けていなかった。人として興味があったのは箒ちゃん、いっくん、ちーちゃんこの三人ぐらいかな。」
とりあえず、なんか話が飛んだな…………まあ、いい「いっくん、ちーちゃんは一夏、担任殿でおk?」
「うん、それでいいよ。ある日、いっくんが宇宙に行って見たいって言い出して。ISを作ったんだ。それでも、人が限りなく近くで宇宙で活動することは出来るけど、宇宙に行くことは眼中になくてね、そうしたら世界に発表して開発者としてのコネを使って一緒に飛べばいいじゃんって思いついた。滑稽だよね人の狡猾さを知らずに人を使おうなんて。」
人は誰でも失敗して覚えることは多々ある。それを直視できるか出来ないかが問題なんだ、俺がどうかは知らんが。
「そして、今のISが生まれた。空を目指さず、人に飼われて、ただの兵器と成り下がった。だから君に出会った時は荒れていたし、君に出会ってから変わった。エネミー…………じゃないや、エネが私の元からはなれて君に寄生しているのも原因の一つかな。」
「へえ。」
俺はこの話をを聞いた時、一つの言葉が去来した。
「・・・嫌なところも。認めてあげてくれ。か。」
「そう、それで頭が冷えて・・・」
鎌をかけた。こいつは、篠ノ之束は本質が変わっていない。ぺらぺらと喋る篠ノ之束を横目に次の質問を考える。
「そういえば、VTシステム…………あんな使い方して良いのか?」
「あ?あれ?ちーちゃんを馬鹿にしたようなゴミは潰そうとしたけど、私が動くと世間が大きな騒ぎになっちゃうから大本の火は消したけどまだ種火がちらほらとって感じかな?」
「そうか。」
変わったのはやり方だけ、エネと俺はまんまとコイツの手のひらの上で踊らされていた…………いや、ちゃんとした契約がないだけで、現状的には利害の一致ってだけだが。
「なあ、もしかして今起こっている戦闘を撮っていたりするのか?シスコンみたいだし。」
「殺すぞ。」
「おお、怖っ。んで、どうなの?」
「衛星ハッキングしてみてます。」
「何やってんだ。」
「ばれなければOK」
「それには同意する」
すこし、犯罪者チックな発言をしているのを差し置いて。本当に俺が予想していた人物像は変わっていない。俺の部屋が目と鼻の先にまで見えてきたし、入るとするか。
「うぃーっす」
「あ、お兄さん…………ってお姉さまも。」
「一葉、それは男さらには童貞と言う人種に百合な世界を創造させる。すぐさまやめろ。」
俺たち的、極普通の会話を交わしながら部屋に入った。すると、後ろから俺の体から乗り出して篠ノ之束も部屋に入って来た。
「はぁい、かーちゃん。」
「どうもー。」
「ロリおかんは○や七○だけで良い様な気もするが。」
「何の話をしているんですか?」
「何言ってんだい、かーちゃん。今日は日曜日だぜ?そそっかしいなぁ。」
「ああ、ミスリードですね。分かります。」
篠ノ之束のあだ名センスに思考の内で首をかしげながら、俺は寝そべった。しかし、色々なことがあったな……………。あの事件や、円卓の騎士たちの存在…………は、無理だな一応匹敵する。色々考えていると、眠くなってくる、寝ようと布団を引っ張って包まるが少し、女二人の声がうるさいのでそれを注意する言葉を放つ。
「静かにしてくれ。俺はもう疲れたよパトラッシュ。」
「死なないでくださいよー。」
時系列的に冬じゃないことは確かだろう、寝ても死なない気温に感謝しながら俺は強引に眠りに付いた。