「え?アレからどうなったかって?それは、ボコボコにされましたよ。ええ。むしろそれ以外ないでしょう?」
「康一君、誰と話しているの?」
と、デュノアの娘っこに話しかけられた。いや、俺の奇行に質問しただけだが、とりあえず「なんでもない。」と答えておいた。それよりも飯だ、花より団子とも言う。
今現在、俺は臨海学校(正式名称があったはずだが忘れry)の唯一と言っていいほどの自由な時間を無駄に過ごし、ムダに終わった時間が意思を持ち逆襲してくるかのように一つの試練がやってきた。(自由過ぎたかもしれないが。)それは女性の前でずっと罵られながら正座をしていると言うちょっと男性で特殊なご性癖の方にとって体のごく一部がげふんげふん!
失礼…………というより失礼しかしてないような気がする。が、特に問題はないだろ。
それより今はこの目の前にある飯だ。俺の目には眩し過ぎる生鮮食品の数々。
この刺身とか油乗っててらてら光ってるからね?と小一時間ぐらい興奮しながら話したいくらいにおいしそうな食べ物たちを、俺は今からグルメ漫画を小ばかにしたいんじゃないかと思わせてしまうほどに普通に食う。
「うめえ…………うん。」
………美味いや~ん。
まあ、食事くらいゆっくり食いたいよな。………美味いや~ん。似非関西弁になるくらいおいしいって事でここは一つ。
つーか、ここの旅館いいよな。古すぎず新し過ぎず、絶妙な独特の雰囲気が出てる。………美味いや~ん。
あれ?俺の二つ隣に居た一夏がなんか言っている。特に聞き流してもよさそうだ。………美味いや~ん。この薬味もいいものを使っているし、やっぱ刺身と言えばわさびをつけなきゃ刺激が足りないな…………そういえば、わさびと言えば初対面でわさび饅頭(芸人使用)で食べさせられた人が居たなぁ。
「…………ねえ、一夏?これはなに?。」
「ん?これか?わさびだな。いい奴だから少し舐めただけでも辛いぞ?」
はぁ、全くイチャイチャしやがってハーレムルート一直線に行ってくれないかな?面白そうだし、今現在だって両手に花だし。………美味いや~ん。あ、因みにもう片方はオルコット嬢な。
しかし、
………美味いや~ん。つか美味い。まあ、何事もこのままで居てくれれば。
「ああ!セシリアが一夏に食べさせてもらっている!」
………美味いや~ん。二重の意味で。わー、面白そう!行け行け!もっとやれ!あ、鰈っておいしいんだな、野菜しか食ってなかった反動か?。
キャー!キャー!と言った黄色い声が聞こえてくるかなり甲高くうるさいとは思いつつもめんどくさかったので………美味いや~ん。とのモノローグを流すことにした。
………美「キャー!」味いや~ん。………美味いや~ん。…「キャー!」……美味いや~ん。………美味いや~ん。………美味いや~ん。………美味いや~ん。………美味いや~ん。
………美味いや~ん。「キャー!」「キャー!」「キャー!」「キャー!」………………美「キャー!」味「キャー!」い「キャー!」や「キャー!」~「キャー!」ん「キャー!」。
「キャー!」
いやなに、このブツ切り感?てか最終的に「キャー!」が勝ったよ!つーかうるさい!
「「ええい、貴様ら飯ぐらい静かに食えんのか!」」
え?ハモりましたよ?…………。
恐る恐る後ろを見てみると。ですよね~我らが担任殿が
「静かに食べるように…………後、一夏。今後はこんなことを起こさない様に。」
「え!?俺?」
すべては一夏に原因が行くといっても過言ではない。…………過言だった。と言うよりよくあそこまで異口同音が出たな、うん…………………………………美味いや~ん。
やっと静かに食える・・・あ、食べ終わってた。クソ・・・静かにさせた意味がねえじゃねえか。