IS 化け狐と呼ばれた男 リメイク   作:屑太郎

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この回では少々主人公がゴミ発言をします。耐性の無い人には堪えると思うのでお気をつけください。




海と写真と不穏な空気 

そこは海。うら若き乙女達が裸同然の姿で遊びまわれる場所…………。

 

「と言うわけで海だ。それじゃ始めますか。」

 

『うおーい、それでいいのか?お前にとって海とは商品価値だけでしかないのかい。』

 

「正確にはその周りの産物だがな。」

 

しょうがないな、今俺は、臨海学校に来ている。正式名称は忘れたが、大体そんな感じだ本来の目的は限定的な空間のISの起動ではなく、もっと広い所でやってやろうと言うことらしい、だがそれだけではこんな若年の人間たちは折れ曲がってしまう、そこで生徒が遊ぶための時間に俺が此処でスナイプショットを決めるわけだ。ショットポイントは、かなり遠い撮っているのをばれたらやばい、色々とな。だからばれないように周囲の岩陰や雑木林で隠れて悠々と撮るようにしている。此処までするのもIS学園の極秘事項とかなら闇の人間に売れるし、画像加工で女神にもなれるから…………前者はやらないよ?

 

『その写真は君の唯一のまともな趣味と言っていいからな止めはしない。』

 

「ヘヘッあざーっす。」

 

つーか、これが無かったら俺は此処にくる理由が無いから。一夏とかだったらISで強くなって自身の身を守るって言う目標があるし本人の意思が強いからアレだけど、俺はもう無味無臭の一般以下の人だからな?だからこれで…………ほんとにこれ、バレずに持ち運ぶの苦労した。

 

「っと…………それじゃ。やりますか。」

『ああ、頑張って来い。』

 

 ◆ ◆ ◆

 

「フヒヒヒヒッ………あ、イェス。やっぱ一夏の周りの人間は良い顔をしているな。」

 

俺が覗いているスコープには、一夏が捕らえられている。その周りは専用機持ちのオルコット嬢が居る。しかし良い顔だ、恋する乙女は綺麗になると言われているからな…………あ○ちゃんで言っていた。女性が瞳孔が開く、いつもより口角が吊りあがる、などで恋していると分かる・・・と思う。むしろ俺の場合は勘として処理している。

 

「ん?オッ!?…………待て、待つんだ狩人はあわててはいけない・・・。」

 

俺のスコープにはセシリア嬢が一夏にオイルを塗ってくれと頼むところが映されていた。本当にそれはこれ以上無いショットチャンスだった…………。もうこれ以上見ていたら俺はブヒるとこだ、だが指はちゃんと写真を撮っていた、ああ、本当にありがとう一葉とこの世界!!

 

「うん、いいケツだ。」

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

「・・・セシリア?どうしたんだ?」

 

「物凄い・・・寒気がしましたわ。」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

…………あり?しまった・・・。これ以上の撮影は、ばれるかも知れない。とりあえずスコープ内に入れないようにしておこう。

 

『私だったら、全力で逃げる分かった時点でな。』

 

「俺だったら、金を取る。ファビョを演じながらな。」

 

『出来るのか?』

 

最悪金欠の時はな。んじゃ…………次は誰が居るかな?あれ?・・・キマシタワー。

 

俺のスコープに写ったのは凰 鈴音だ…………これは、ショットポイントを変える必要があるな、クソッ間に合ってくれッ!

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

「一夏!!」

と言って水着で飛びつきながら一夏の背中におんぶされる様に抱きついた、すごい身体能力である。同時にその慎ましやかなお胸も当たっているのだが。

 

「うおっと。鈴、危ないだろ。」

返事はそれだけだった。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「ふぅ…………間一髪。」

 

あぶねえ、俺としたことがベストショットを取り逃す所だった。

しかし、本当にいいカメラだなこれが無かったらヘンタイに成り果てる所だった。まあ、それでも周りの人間を黙らせることは出来るんだよね・・・。

やりたくは無いがな。

しかし…………これ面白いなぁ。少し疲れたが…………いや、ちょっとお色気の部分も狙ってみるか。

 

俺は更衣室の部分にスコープを持ってくる。…………箒さん?どうしたんだ?白いビキニタイプの水着を持ってただ立っているが・・・いや、考えろ考えるんだあの状況で水着を持ちながら立つと言う事は・・・

 

 

買ったは良いが恥ずかしくて着れない・・・?

 

 

「全力で萌えるんですけどォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

俺は指をを連射モードにして撮っていた、その速度はアレだタカハツ名人並みに連射していた。いや、本当もうどれだけあざといのこの子は!…………あ、一つの弾丸が終わった。

 

『そりゃ、千枚単位で撮ってたらそうなるでしょうに。』

 

リロードめんどくさいんだよな。なぜかボルトアクション式だし、やれないことはないが…………あと、弾丸は二つパソコンに落としながらと考えると、連続撮影時間は1時間弱って言ったところか。だがこれも一定の間隔で撮り続けた場合の話ださっきのように、連射モードでは話にならないほどに減り続けていく、ペース配分を考えなければ。

 

「思いっきり撮っちゃったけど、どうしても撮りたい時に困るんだよな。」

 

さてと次は…………。お、似合ってるな。そこ(スコープ)にはデュノアの娘っことラウラがいた。・・・ラウラはいやいやと新しい水着を一夏に見せるのをためらっている。

そして、それらを見ていると、不意に胸の奥がズキッと言った感覚が襲ってくる、ただ不快じゃなく慈しみすら覚えるその痛みを俺は。

 

「もしかしたら…………これが青春。」

 

『その言葉を作り上げた人も、まさかこうやって使われるとは思ってなかっただろうな。』

 

むしろこの用法しかしていないよきっと(ウソです)

いやー、それはそうと青春いいよね、もう死にたくなるくらいに、むしろ青春から緩やかに死に向かっていくぐらいでいいと思う、実際そうだろうし。

 

それは置いといて…………やべェよ、もう二つ目の弾丸終わった。ちゃんと吟味して撮ったはずなのにラウラ、デュノアの娘っこ…………なんて恐ろしい子!。二人でポテンシャルを三倍ぐらいに上げるとは、指揮官機で赤いカラ-リングを付けた機体になれる。

 

まあ、ちょっと一息入れるか。

 

プシュッ

 

ゴクゴクゴクッ

 

「プッハァーーーー↑…………ムダにコー○を一気飲みするのは病気か何かなのだろうか?」

 

どうでもいいけど、木にスナイパーライフル立て掛けてそれに腕を置くの結構楽なんだけどどうして?答えておじいさん。

 

『ワシャ知らない。』

 

出演者 エネ(あのトロトロチーズのジジイ)以上。はい、ありがとうございました。つか、どうでもいいいわ。・・・その言い草はないか。

まあ、とりあえず、一服も終わったし。動きましょ…………しまった。馬鹿な!・・・いやそうだ、考えてみれば分かることだったじゃないか!!!

 

『どうしたんだ?』

 

担任殿、いやここはあえて、あのお○パーイに敬意を評して――――織斑、いや一夏と被るな。千冬さんと呼ぼう!!山田さんはこれまで通り、山田さん又先生でも可!

 

『言葉からは敬意の気持ちが欠片ほども見つからないな。』

 

「千冬さんが・・・千冬さんが・・・。女性用水着を着ているんだよ!!!!!!!!!!!」

 

『おい、謝れ。命が危なくなる前に。』

 

その魅力を一言で表すのなら、千冬さんと山田先生は大人の魅力をふんだんに詰め込んだ、ほかのガキとは一線を画する、あのわがままボディだ!だがしかし!二人とも同じジャンルを会得しているとはいえ性質は全く違う、山田先生の性質を表現するのであればそれは、無骨な抜き身の野太刀!見るもの全てが畏怖の念を抱く名刀、纏った水着すらも恐怖の二文字を刻むのに十分過ぎる・・・。対して千冬さんは、洗練された刀匠に作られた機能美を持った一振りの刀!!それは切る物を選び祝福と死を完全に分けれる名刀、正直俺には、黒い水着が黒塗りの鞘に見えるぜ・・・。

 

『急に語りだしたな。』

 

…………クソ、俺が本気になっていれば!黒じゃない別の方法も、せめてあんな店で(・・・・・)買うものじゃなかったはずだ!!・・・クッ!失格だ、ファッションに携わるものとして美の力量を見誤るべきじゃなかった!

 

『その割には服の名前とか覚えていないな。』

 

…………葉っぱ一枚とジャージさえ覚えておけば人は生きていける。

 

「ってこんなことしている場合じゃない!早く撮らねば!」

 

『フラグが立っているって分からないのか?』

 

そんな呟きを無視して俺はその独特(と言うより銃だが)な形のカメラの特徴を生かした伏せ姿勢で構えて引き金を絞るように引いたとき。首筋に血が流れた。

 

 

「!!」

 

 

うっすらと流れ出てくる興奮以外の新たな感覚。それに揺さぶられまいと俺は頭を必死に働かせた。

 

『考えろ、考えろ。俺はどうしてこうなった?まずは状況を・・・いや、身を隠しているから完全に事故の線は無い故意的にだ。利益。・・・いや、さっきので殺すことも可能だったじゃないか、ならば誰がどのようにして・・・。』

 

あ…………『フラグが立っているって分からないのか?』―――フラグ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↓                                         ↓

「千冬さんが・・・千冬さんが・・・。女性用水着を着ているんだよ!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………盛大に大きな声で喋ってますやん。いや、怒るよねそんなこと言われたら。

 

とりあえずスコープを担任殿に当ててその表情を見た。その目は極限にまで細められており、不機嫌オーラが火山の噴火のごとく噴出していた。そしてその口を動かすのが見え声が届かなくともその意味は、はっきりと分かった。

 

《後でおぼえてやがれ》

 

と。

 

『…………康一。分かっているな?』

 

ああ、分かっている。

 

「全力で…………謝り倒すさ。」

 

こうして、新たな戦い(土下座)の幕が開ける!!

 


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