「やっほーねえねえラウちゃん、ご飯一緒に食べようよ。」
「?あれ、ラウちゃん髪の毛が・・・ほら、そこに座りなさい。梳いてあげるから。」
「うぎゅー。はぁ、いい匂い、たまりませんなぁ・・・。」
「んもう、何でこうまた・・・まあ、軍服も萌えるけど。さてと、アイロンアイロン♪」
「かぁいいよう~。かあいい!!」
「ダ~メ!だってラウちゃんまた暴力振るっちゃうでしょ?人に手を上げちゃだめです。・・・地雷踏んだかなぁ?」
そんなこんなで一日がたった・・・。その間に、香の衝動はいくらか抑えられたのか、少なからず母性が生まれている。
そういえば、二重人格はストレスで発生するものだ。ストレスが発生するフラッシュバックが続いている限りこれは続く。風呂敷を広げたからな?
そうして、一日挟んだ。ラウラ・ボーデヴィッヒが転校して三日目のこと。
「ねえねえ、ラウちゃん。これ。」
「…………。」
といって、香は一枚の紙を差し出す。昨日、香は地雷を踏んだのか増して無視の度合いが多い。だが香はそんなことも気にせずずけずけと話を進める。
「今日の朝に配られたんだ学年別タッグトーナメントのタッグ申請用紙。」
「…………。」
ラウラは無言だ、どこか納得できないところがあるのだろう。それに返答もせずに音を立てて歩いている。
「一緒に出よ?」
「…………。」
「ねえ?怒ってる?」
「貴様はこの状況でそうじゃないと判別できるのか!?」
やっとラウラが口を開いた。だが、それでも香を口汚く罵る言葉だった。それもそうだろう怒り心頭の時に無遠慮に話しかけてくる人はそうそう居ないだろう。
「あ、やっぱり?良かったぁ。で、私の話を要約すると学年別タッグトーナメントに一緒に出ようって話なんだけど・・・。」
「聞いてない!」
対人関係のセオリーを完全に無視したような会話だ。それでも香は話していく。
「ええ?何が不満なの?」
「強いて上げるなら貴様の存在自体だ!!」
「わーいやったー!」
「何が!?」
「だって、強いないと挙げれないんでしょ?」
ラウラが、香の胸倉を掴む。ラウラは香より顔一つぶん小さく香は前かがみになっている。実際に撫でるのにはちょうどいい身長だ。作者は撫でたことなど一度もないがな、あ、例によって私ことエネが地の文を努めさせてもらっている。よろしくな。それは置いておいて、やはりラウラが怒っている。
「日本語ってムズカシィィィィィィィィィィィィィィィッ!」
「ぐべらッ!?」
胸倉を掴んだ手を引き寄せて頭突きした。
「痛い!痛いよラウちゃん。」
「居たければ、居ればいいだろう!!。」
「そっちじゃない!
といいながら飛びつく。
ゴッ!!
ラウラはそれを、拳を突き出しビリヤードのようにインパクトを与えた。
「うぅぅ酷いよぅ・・・。」
「殺されないだけ幸運だと思うんだな。」
「うん、最初に会ったときより私とお話してくれてるし!」
「…………。あ。・・・スマホを忘れてきてしまった。」
完全な棒読みでそういった。
「・・・分かったよ、じゃあ私は取りに行って来るね・・・ここで待っているように・・・
最後の言葉を強調して言った。
「・・・ああ。」
といって、鍵を手渡す。
「じゃあ、急いで行って来る!。」
香は寮の部屋に行った。
「気付いているのか・・・?だが・・・。」
◆ ◆ ◆
そこは、IS学園のアリーナ。学校行事などで使うそれは、言うなればISの体育館のようなものだ。そこに、凰鈴音とセシリア・オルコットが居た。両者とも、どことなくそわそわした様な落ち着きのなさを見せている、すると、二人の視線が合う。
「アンタ、ここで何しているのよ。」
凰がセシリアに対して言った。すると、自信満々に彼女のキャラクター通りな口調で。
「それはもちろん、来るべき学年別タッグトーナメント向けて特訓ですわ!」
「私は一夏関係のことだからてっきり誇張されていたものだと思って・・・ん、まあ、優勝するつもりではあるけど。」
ここでは説明できなかったのだが、一夏はこの学年別タッグトーナメントの優勝商品つまり一夏との男女交際権いやむしろ男女交際を申し込みしてもよろしいですよ権にされている。女子の中での取り決めらしいのだが真偽は・・・箒が告白をしたらどこからか噂がながれそのような取り決めになったという訳だ。そのような経緯を経ての凰の発言だったのだが、意味不明な状態になっている・・・残念だ。
「いえ?優勝するのはわたくしセシリア・オルコットでしてよ。」
「・・・いっちょ、戦う?そういえば、一夏に教えてはいたけれどアンタとは戦ってないわね?」
好戦的になって行く視線をぶつけ合い。脳を戦う状態にしていく。
「ええ、そういえば・・・この際どちらが上かはっきり教えてさしあげましょうか?。」
「教えられるの間違いじゃなくて?」
その言葉を合図に両者ともISを展開した。凰は赤を基調とした、肩の棘付き装甲が特徴的な荒々しく三国志の武将を思わせるデザインのIS
「行くわよ!」
「行きますわよ!」
そして二人が激突する!
実際には近接戦闘をしないため物理的には激突しないのだが・・・。
戦闘を開始したそこに、一つの爆発が生まれる。それは両者の物ではない、
「ラウラ・ボーデヴィッヒ・・・。」
どちらかが呟いたものかは分からないが、そこにはラウラ・ボーデヴィッヒが居た。
「中国の甲龍にイギリスのブルー・ティアーズか・・・データで見たときのほうがまだ強そうに見えたな・・・。」
「なんですって?この青い○豚と一緒に料理してあげるから覚悟しなさい!!」」
ラウラの挑発に凰が乗った。ついでに青い雌○も挑発している。
「その青○雌豚とはなんですか!わたくしを侮辱しておりますの!?」
「いいじゃない!ケン○ァー見たいで!」
「け、ケン?・・・。」
「ポケ戦ぐらいみとけ!!」
一夏と一緒に見たんだよきっと、男の子はポケ戦ぐらいみるよきっと。すると凰が不意に気付いたように。
「そういうわけだから、回鍋肉にされたくなければさっさと帰しなさい。それとも豚肉とジャガイモのコラボレーション肉じゃが?中華料理以外作れないから期待はしないことね。」
「なんだ、それは?」
「ビーフシチューのワインとドミグラスソースを砂糖と醤油でまかなったようなものよ。」
「・・・旨そうだな。」
「うん、一夏が作ってくれたけど美味しかったわよ。」
「なっ!?一夏さんの手料理を・・・・。」
といつもの通りにラブコメをしていると。ラウラが一夏の名前を出したため、不機嫌に顔を歪ませている。
「・・・いきなり不機嫌になったけど、どうしたのよ?喧嘩は売られたけど、聞くわよ?」
それを感じた凰が珍しく敵対するものと対話している。
「貴様には関係無い!」
「関係無い分けないでしょうが、こうやって実害被っているんだから。」
「・・・鈴さんがこうやって話しているのは初めて見るような気がしますわね。」
「まあ、康一に追いかけられているのを見て・・・シンパシーを感じてね。」
どこか遠い目で言う凰は哀愁漂う背中をしていた。すると、ラウラが。
「まあ、いい適当に暴れていればいつか来るだろう。・・・私は奴を…………倒す。」
「ああ、一夏のことね、話は聞いてるわ。あいつの何が不満なのよ?初対面でしょうが、まさか顔が生理的に無理だったって言うわけじゃないでしょ。」
ラウラは無言でレールカノンを発射した。
「・・・理由は腕ずくで聞けっていう事かしら?」
ラウラは何も答えず佇んでいる。一瞬、レールカノンの発射時に顔に恐怖の色を見せたがここに居る誰もが分かっていない。
「いいわ、好きなだけぶちのめしてあげるわ!!」
凰は片手に大刀対してラウラはにプラズマ。
被害者と言うシンパシーを持つ二人が、お互いの腹の内を知りながらも自身のプライドのために敵対し激突する。
戦いに新たに戦いが生まれそして・・・