俺は、学食に居た。
学食は、まだISの練習に出ている人間やISについて勉強している人が多いためかまだ人は少ない、だが、少ないと言うのは居ないわけではないので、男の俺が居ると非常に目立つ。だが、男が目立つのだったら目立たなくすれば良いつまり俺は今、女装している。まあ、格好としては非常にスタンダードなIS学園女生徒の制服だ。
『どこのヘンタイ趣味だ、君。』
『情報のやり取りをするからな、大丈夫だ男には見えないようには小細工している。』
『そういう、心配をしているんじゃないんだが・・・。』
『木を隠すなら森のなかだ。今現在俺と一夏は国籍がないからな、ISや国に関ることだし情報を隠すのも重要だ。最近監視がきつくなったし用心するに越したことはない。誰とは言わんが。』
『そういうなら・・・。まあ、私が巻き込んだから強くは言えないがな。』
『そうだな、あ、ちょっと話しかけないでくれ。連絡を取る。女装しているし、脳内で男口調を保つのはきついんだ』
俺は、同居人に連絡を取り、俺が退屈しない位には早く学食に来た。
「どうしたの?こんなところに呼び出して。」
と同居人こと更識 簪は状況が状況なら告白フラグのような言葉を言いながら用件を聞いた。
「ん?ああ、世間話がてら周りの情報について聞きたくてね。」
「暇だったと。」
「アハハハ、そうとも言えるかな?。」
「そう、それじゃちょっと早いけど夕食にする?。」
「よろこんで。」
俺は食券を取りに腰を上げた。まあ、食事しながらでもいいだろう。
「ん?コロッケ定食・・・。康一、いつも私と食べる時はそれ食べてるね。」
「うん、たまに自分で作るのがめんどくさかったり、適当に相手に合わせて食べるとそうなるかな?学食なのかで一番安いし。」
「あ、ちょっとその口調止めて気持ち悪い。」
言葉の矢が飛来して俺の胸に突き刺さった。
「口調だけ?」
「声質も。その萌えボイスやめて」
「わたくしに死ねと言うでござるか!?」
「ごめんなさい。」
「その意味はなに!?」
「「「「(…………漫才?ってかあの女の子だれ?)」」」」
そんな、心象を与え食事を待ち席についた。
「それで、まあ、気になるのは・・・専用機は出来たの?」
「大体ね、まだ完成とは言いがたいけど。あんな大物連れてこられちゃあ作れるでしょ?まあ、代わりミサイルに一葉マーク付けられちゃったけど。」
「あははは、しょうがないよ、知り合いがそのくらいしか居なかったんだもん。」
「十分だよ!。十分過ぎるよ!。」
「そう?」
「うん、しかもそのせいか知らないけど、仕事として情報処理の依頼が来たり・・・。」
「良かったね、出世したじゃん。」
「おかげで、寝不足だよ。」
「ま、体壊さない程度に適当にやればいいよ。簪ちゃんは、追い込もうとすればそれこそ壊れちゃうくらいに追い込むんだから。私が困るから止めなさいね。」
「正直、最後の言葉がなかったら嬉しかった!!」
「そう、それで調べて欲しい事があるんだけど。」
「うん、分かってる。新しく来た男性操縦者のことでしょ?調べてある。適当だから正確な情報じゃないかも知れないけど翻訳したから勘弁して。」
「私は聞くのはできるけど、読めないから助かるよ。」
俺は、手渡されたファイルを読む・・・これが書いてあることから推測するに。
「有用な情報は。本国ではそこまで話題になっていない。男性操縦者の情報を流したのはデュノア社。そして、来国は男性操縦者を明かす前、これは不確かだけどね。ひとまずはこの三つ。それに合わせてここでの情報は、男性操縦者と一夏が一緒の部屋。の一つ。さて、簪ちゃん、ここから導き出される君の推測を言って御覧なさい。」
「女性が男性と偽り情報を抜き取ろうとしている。」
「・・・正解だね。私もそれに行き着いた。だけどただ、情報を繋ぎ合わせただけの、少しでも不純物や別の真実が混じれば全く別の結果になるのは間違いはない。」
「ええ、でも私達にできるのはそれ位しかない。まあ、用心しなさい、女装のヘンタイさん。」
「え?今頃?」
「うん、そして違和感仕事しろ。この前一緒に買い物行ったときも同じようなことやってたよね?」
「あれは、オタク狩り人狩り用のファッションだよ。」
「無駄だね。」
「いや、郷に入れば郷に従えって言うしさ、私の顔を覚えている人も居ないわけじゃないからね一度テレビの露出もあって、目立つのは避けたいから。」
「なるほど。確かにあれは誰も分からないね・・・。」
回想。
「やあやあ、簪氏。ご機嫌麗しゅうございますかな。?どうしました簪氏?そのように鳩が豆鉄砲を食らったようなお顔をして。」
「あっはっはっは。現代に舞い降りた沙織・バジー○氏とでも思ってくれればよろしいかと。それでも指貫グローブ使用ですから厳密にはバジーナ氏とは同じとは言えぬのですが。」
「?ふむ、まあヒーロー物を愛好する簪氏にとっては守備範囲外ですからな。しからば、次に待ち合わせをする時には全身に歴代のライダーベルトを装着して待ち合わせることにしましょう。」
「冗談でござる。さて、では人目が付いて来た所ですし、そろそろ買い物を済ませてしまいましょうか。」
回想が終わる。
「一瞬誰?とか思ったしなぁ・・・。」
簡単に。俺は、前に一度盗聴器や安いスマホ、それと自身の家に前から回収はしていたのだが残りの
「ひどいなぁ、簪ちゃん。」
「酷くない、正常な反応。今の姿見てもらえば?」
「それは、ちょっと・・・。ん?…………もう、そろそろ潮時だ。お前の姉貴の息がかかっている。」
後半が少し男性的な声になってしまった。それを戻して。
「もう少しおしゃべりしたかったんだけどねぇ、なんか十日前くらいからどうしてか監視されるようになってさ。」
「確かに。んじゃ、何か分かったら伝えるよ」
「そうしてもらえると助かるかな?私は先に行くから。あ」
俺は、財布を取り出して二千円ほどテーブルに叩きつけるように置いた。
「良かったらなんか食べていいよ。じゃ。」
まあ、呼び出したんだから色はつけとかないとな。
それとは別に、盗聴器を仕掛けられているかもしれんし、早めに帰らないとめんどくさいことになる。
色々考えながら俺は俺の寮の部屋へ行きノックを2つ。
「あ、康一君開けて。」
と女性声で言って開ける。小細工に抜かりはない。部屋に入りとりあえず歯を磨くことにする。
シャコシャコシャコシャコシャコ
そんな擬音語を発生させながら無言で歯を磨き口をゆすいだ。とりあえず女装を外そうと・・・あれ?あ、ヤバイ便所行きたい・・・。と俺は足早に扉の元へ行き外へ出た最寄のトイレへ俺は、女装していることも忘れて早足でトイレに行った。
◆ ◆ ◆
あれ?康一?・・・あ、トイレか。
そんなことを、康一の向いている方向と表情で推測した私こと更識簪は、康一に迷惑がかからぬように少し時間をずらして自身の寮室へ行くところ。誤解のないように言っておくが決して弱みを握られている訳ではない。実際に彼ならやりそうだけど。
けど、言えるのは私はそうではなかったと言うことだけ、何もせびらないし、何も要求しない、むしろ居心地のいい空気を作ろうとしているまでもある。
理由は分からない。聞いてもそれとなく流されてしまいそうになると思うし、そこまで聞こうとは思わない。ただ確実に言えるのは、彼と本格的に接触してからかなり世界が変わったという事だけ、適当に話すそぶりをしてその実結構真剣に考えてくれていたり、なぜか父の仕事が忙しくそれ故に疎遠になっていたけど仲良くなったり、自分の考えを根底から覆すようなきっかけをくれたと思う、ただ、そこまでされておいてなぜか恋愛的な感情は持たずに友人として取っ付いているのははなはだ疑問ではあるが・・・神の見えざる手?
どうでもいっか、それは。それよりまだ、完成してないんだよねOSの部分は、あともう一ひねり入れたいんだけど・・・。
ガチャ
バタン
あれ?いつの間に部屋にそして、パソコンの前に・・・慣れって怖い。それはともかく始めよう。
コンコン。
誰が来たの?康一ならノックせずに入っちゃうし・・・開けるか。
がty「簪ちゃーん!!」
「フオォォォォォッ!?」
ガスッ
扉の開く効果音が流れる前に私は、流れるような動作でボディブローをかまして
「い・・・痛い・・・実の姉にボディブローはないんじゃないですか?」
「ごめんなさい、
「泣いていい!?泣いていいよね!?」
全く、私はこれ以上の暴言を・・・まあいいや。
「そうですね、お姉さん。なんのようですか?」
「ん?それは・・・。」
あ、あのOSにマルチロックシステムじゃなくて対IS用に攻撃のパターンが送られて来る既存のシステムに対して反応するシステムを作ってその足跡を避けるように自動攻撃するシステムはどうだろう・・・けど、色々悪用も出来そうだしだめかなぁ、あのVTシステムだってそんな感じだったし人をそうs
「ちょっと、簪ちゃん?聞いてた?」
「長い三行。」
「長くないよ!?むしろ短かったよ!?ここに居る男の子に変なことされてないかってことだよ!!。」
ああ、なんだそんなこと・・・面白そうだけどここで、変なこといっちゃったら康一に迷惑がかかるし適当に誤魔化しておこう。・・・面白そうと思う時点で私も康一に感化されたね。
「いや?まあ、何にもされてないけど寝ている間に何されているか分からないから・・・とりあえず、トイレに行って来るって言ってたよ。」
「分かった!刈り取ってくる。待ってろ!学校中のトイレを探してでもやってやるわ!!」
何を刈り取ると言うのであろうか。私は実の姉の言葉にフリーズした。
「って、もういないし・・・。」
周囲を見回して私はそう呟いたすると、私にとても馴染みの深い人物、
「か、会長はどこに・・・行きましたか?」
「…………なんか、トイレに行って刈り取ってくるって。」
「何をですか!?」
「いや、ここの同居人の特徴を言ったっきり、すでに消えていなくなってた。」
「ああ、確か男でしたね・・・」
「・・・ん、ああ確かに考えてみれば妥当だよね、更識家の当主じゃなくとも取り合えずネームバリューはあるから、誘拐やその他諸々をされたとしてもすぐに連絡が行く、勝手なことをしても抑止力になる、一石二鳥だね。」
「・・・変わりましたね。」
「そう?」
「ええ、前の簪様はそのように思ってても、言わなかったじゃないですか。男性のおかげですか?」
「そうとも言うかな?」
「そうですか、ぜひ、一度会ってみたいです。」
「ですが今は、会わないほうが言いと思います(女装しているために)」
「そうですね(楯無様にあらぬ誤解を与えないように。)それではこれで失礼します。」
と言って虚さんは急いでこの場を立ち去った。どこかずれた回答をしていたのは気のせい?
ん?あ、康一・・・私は無言で彼を向かいいれた。
彼が女装からそこらへんのオッサンにクラスチェンジした。
「はぁ、これが楽だわ・・・。」
だが、まだメイクを落としてないので体はオッサン、顔は乙女と言った混沌を生み出しながら洗面所へ向かい完璧なオッサンへと進化した。因みにおじさんではないオッサンだ。
「そうだ、なんかお姉さんがやってきて。康一を探してたよ。刈り取るとか言ってた。」
「刈とっ!?・・・何をだよ。・・・しばらく外出は控えよう。」
「そうしたほうがいいね。」
「幸いにも、食材と調理環境は整ってるからな・・・。」
と、康一が呟いた。
オマケ。
「いや、違うんです。貴方の弟さんに危害を加えようとしたわけではなく・・・。」
「ほう、包丁を持って刈り取ると言いながら一夏のトイレのドアを叩くと言う行為に危害を加えないと言う保障はあるのか?」
「い、いえ危害を加えようとしたのは相澤康一です。」
「どちらにしても倫理から外れているわ!!」
「ひでぶッ!!」
粛清されていた。