IS 化け狐と呼ばれた男 リメイク   作:屑太郎

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二本立て?


チャイナ娘の慟哭と楯刃の足音2

ああ、暇だな・・・って考えていた日が俺にもありました。こんなものが舞い込むぐらいならな。

 

「一夏が・・・。ひっく・・・ヴぅぅ。」

 

ヤバイ・・・シーツが何枚ももあるとはいえこの涙と鼻水だらけのベットをどうしよう・・・。

 

『おい、乙女が泣いているのにそれはないだろう。』

 

『ごめん、乙女なんてカモぐらいにしか思っていないんだ・・・むしろ乙女だからとかそんな理由の方が淘汰されるべきだ。』

 

『上条さんの男女平等パンチじゃないんだから。』

 

『喰らえ俺の男女平等詐欺!!。女は霊感商法!男は掲示板でネット取引サギだぜ!!』

 

『それは普通に犯罪だ!!。』

 

それをかなり横に置いといてこうなったのは・・・良いやめんどくさい。

 

 

 

康一がかなりめんどくさがったので私ことエネが解説しよう。・・・私としても全部覚えるのはめんどくさいし、かなりすっぱ抜いて話すことにするからな!俗っぽい言葉を言うのなら原作既読推奨だ。

 

えっとだなここまでのあらすじ。

 

一夏に恋心を募らせていた前回初登場したセカンド幼馴染(一夏談)である鈴音が、ライトノベルの主人公みたいな奴(康一談)の特徴である唐変木&鈍感によって幼馴染設定の醍醐味である後付設定のような約束をことごとくデストロイ(破壊)してきたので・・・仏の顔も三度まで・・・という言葉があるように耐え切れずに喧嘩別れのようなことをしてきたらしくそれでここに泣きついてきたらしい・・・因みに笠森のところは開いていなかった。

 

 

 

 

・・・よし、俺の変わりにエネが俺の目論見通り説明をしてくれたような気がするので、このまま適当な言葉を言って続けてしまおう。

 

「まずは落ち着こう、お前の話だとあの一夏に『毎日貴方の味噌汁を作らせてください』・・・みたいなことを言ったんだよな?」

 

上の説明をしている時に少々、鈴も冷静になったらしいのでさらに冷静にさせるために会話を始めることにした。

方法としては達観させるといったところだろうか?苛立った状態は自身の思ったとおりに動かない時にそう思わせる。だからそれを当たり前だと達観させるのである。

 

だがそのような状態であったのならば最初に泣き乱しながらここに来るわけもないので難しいところだな。

 

 

「うん、アタシが料理が上手になったら毎日アタシの酢豚食べてくれる?って。」

 

「結論を言おう。・・・お前が悪い。ウゴッ!?」

 

「アンタはなにを言い出すのよ!!。」

 

いきなり腰の入ったボディ入れやがった・・・どうやってベットに顔を押し付けた状態からこの威力出せるんだよ・・・つか腹いてぇ・・・いきなりだから力を受け流せなかった・・・。

 

これじゃあ作戦は無理か?いや聞いたら二年で代表候補、タウ○ページレベルのものを頭に詰め込んでいるわけであり、その利発さに掛けよう。

 

「バカやろう・・・お前、一夏と年単位で顔つき合わせて暮らしてたんだろ?・・・なら、唐変木だってことも・・・わかってたはずだ。」

 

「う・・・でも!。」

 

「でもじゃない・・・好きだって”気持ちは言葉にしないと伝わらない”(って08小隊の誰かが言ってたような気がする)し、よしんば言葉にしても伝わらない奴だって居る。」

 

「・・・一夏がそうだっていうの?。」

 

「ああ・・・観察したところそんな感じだ。」

 

「いや・・・ね?もしかしたら、もしかしたら、そんなこともあるんじゃないかって思ってたわよ・・・もしかしてが来たかぁ・・・。」

 

「恋とかそんなものは分からないけど、けど、親しい人と離れるのは辛かったよな、きっと。」

 

この時点で、達観させることには成功した・・・ちょろくね?。

 

「辛いってもんじゃないわよ。あ~あ。」

 

大きなため息を吐いて寝返りをうった。ボーっとした眼差しで天井を目的もなく見ていた。それがなぜか愛おしくて・・・鈴の頭を撫でていた。

 

なすがままにされ頭に置かれた手を振り払うこともせず、ただ撫でられていた。

 

「・・・帰る。」

 

何時までそうしていただろうか、気付いたら鈴は何かを振り払うように踵を返して部屋のドアノブに手を掛けれるような場所にまでいた。

 

「・・・多少はすっきりしたか?」

 

「ええ、頭から冷水をぶっ掛けられたようだわ。」

 

顔もこちらに向けずに言葉を返した。そのあとにドアノブに手を掛け回した。この機にダメ押しをしておくことにした。

 

「おいおい・・・まあ、冷静に考えろよ。自分の良識にしたがってな。」

 

ドアを開ける手を一瞬止め、手をひらひらとふってこの部屋を出て行った。

 

 

「ふぅ・・・シーツどうしよう。」

 

 

「そっちかい!!。」

 

「うおっ!?エネか!?・・・更識(さらしき)?なんでクローゼットから?」

 

エネの突っ込みと思っていたが、なぜか同居人が先に言ったところに隠れており登場と同時に突っ込んでいた。

 

「いや(カンザシ)で良いって。」

 

「ああ、そうだなごめん。」

 

「けど、茶目っ気を出してみたかったけど・・・ああいうのは姉さんだけでいい。」

 

「どんな姉さん!?つーか、その姉さん嫌いは直っていないのかい?」

 

「まあね・・・アレを好きになるってことは・・・ないかな?」

 

「・・・恨み過ぎじゃね?」

 

「比べ続けられるとそんな心境にもなってくると思うよ・・・。」

 

「そういうもんかねぇ・・・。」

 

「そういうものだよ。」

 

「よく分からんけど・・・お前がそういうなら、そうなんだろうな。」

 

そんな、当たり障りのない会話を楽しんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃。生徒会室では。

更識楯無が・・・。

 

「私はやりきったぞ!うつほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

と言ったいや、叫んだ、デスクの上にはほぼ何もなく残っている書類の片付けのみとなっている。そんな中冷めた目をしながら(うつほ)と呼ばれた少女は。

 

「そうですね。」

 

目と同じく冷めた口調でそういった。

 

「これで私は簪ちゃんに近づく薄汚い男を一人残らず駆逐できるよ!。」

 

「その包丁はどこから出して、その髪飾りと白いリボンはいつ付けたんですか?それとうつろな目になって首を押さえているんですか?。まだ、と言うかやったって言う証拠はないでしょう!。」

 

と極当然の事を言って宥めた。

 

「アハハハそうだねじゃあ簪ちゃんに直接聞かないと。」

 

といって生徒会室の出口へ足を運ぼうと動き始めた。

 

「ちょっと会長?あなたは簪様に嫌われているとか言ってませんでしたか?」

 

それを制するように、言葉を放った。

 

「…………あふれる愛でカバーだ!」

 

その、思いっきりあふれるあさっての方向の回答に虚は面くらい少し黙ってしまった。その沈黙を使い一気に駆け出したが。いきなり段ボール箱を持った緑髪の女性が生徒会室の出口に現れ、楯無と衝突した。

 

「「うわっ!?」」

 

持っていた段ボール箱からまた何かしらの書類が宙を舞っていた。

 

「いたたた・・・大丈夫ですかぁ?。」

 

緑髪の人がどこか舌足らずの声でそういった。

 

「なんですか?山田先生?」

 

山田先生そう呼ばれた緑髪の女性に楯無は用件を聞いた。

 

「あの、すみませんこちらの不手際で生徒会宛の仕事が増えちゃって・・・。」

 

フリーズした。主に楯無が、それを好機と見た虚が音もなく楯無の背後に忍び寄り。

 

「さあ、早く仕事をしましょう。」

 

「う、うつほちゃん・・・ご無体な・・・。」

 

「しましょう・・・。」

 

「酷いや運命の神様・・・。」

 

「あれですよ、織姫と彦星だって一年に一回しかあえないじゃないですか。」

 

「なるほど!!それならそうと言ってくれようつほちゃん!さあ、きりきり働いてこんなダンボール一箱ぐらいさっさとぶっ殺してしまおう。」

 

「とんでもなく物騒な物言いですねですが、その粋です。」

 

と言って二人とも、散らばった書類を集めて仕事に移行しようとしていた。そこに。

 

「あの・・・あと5箱はあるんですけど・・・。」

 

 

 

時が止まる。

 

 

 

そして、時は動き出す。

 

 

 

「「ファーーーーーーーーーーーーーーーーック!!」」

 

 

 

 

 

ものの見事に虚も口調が移り。

 

その叫びは学校中に響いたと言う・・・。

 

 

 

 


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