はぁ、どうも前々回にて出撃したピットの中で特別に一夏の試合を見せてもらっている相澤康一だ。
・・・しかし、素人と玄人だな。
こう・・・客観的に見てみると、貴方とは違うんです!!・・・じゃなくて、こうも実力差があるなと思う。変則機動に、そこから繰り出される銃撃、それに回避予測もばっちりだ、悔やむべきはその性格ゆえの慢心と残心の無さか・・・。
今回の場合、一夏は素人ゆえにこの戦いがここまで続いていると言っていいだろう。
何故なら素人は回避予測がつきにくいからだ。一夏は左に回避しようとして、やっぱやめて右とか、思いがけないフェイントが入る。これはある程度経験を積んだ人間だと連続で撃たれて一瞬でシールドエネルギーが吸われてジ・エンドだな。
だが俺との特訓も生かしているようだ、避け切れないと思ったら剣の腹でガードしてるし。
「一夏・・・よくあそこまで動けるなぁ。」
「「「・・・嫌味(です)か。」」」
「えぇ?嫌味じゃないですよ?。実際に俺は素人でできることを最大限生かしてきただけです。」
もちろん、それだけじゃないがな。エネのおかげも十分にある。
「・・・イグニッションブーストは初心者のものじゃないが?」
「いえ?案外簡単にできましたよ?」
「簡単にって・・・。」
いや、結構簡単なんだけどなぁ。まあ、俺が考えたわけじゃないけど。
そんなことを言っても俺に対する不審者説は拭えないので、あのハイライトの説明をすることにした。
「では、一つ問題です。高等技術であるイグニッションブーストですがどうやって発動するでしょう?」
「・・・ISの後部スラスター翼からエネルギーを放出、その内部に一度取り込んで圧縮し放出することだ。」
担任殿が説明をした。
「正解です。では、問題その二。エネルギーは放出したあとどこへ行くでしょう?」
そのとき。
「あ。」
何かに気付き呆けたような声を出す。
「どうしました?山田先生?」
「康一君・・・先の戦いで・・・一定距離以内でしか避けてませんよ・・・ね?」
「そうですよ。」
俺は片頬だけ吊り上げるような笑みを浮かべながら言った。
「イグニッションブーストは先にも言った通りの手順で発動させます、ではなぜこれが難しいとされるのか?それは移動時一瞬で先の手順を踏まないといけないからです。」
戦場のど真ん中でボーっと立っている奴が居たらそれは的と呼ぶからな。
「逆に言えば、一箇所に留まっていられればそれはものすごく簡単なものになる、後は相手の動揺を誘いゆっくりと行き先を指定するだけ・・・。こんなの人を観察すれば分かります、三日間で彼女は格下相手に油断するような精神性の持ち主で、隙を見せれば優越感に浸り同じく隙を見せるのは目に見えていました。」
「・・・。」
「まあ、こんな勝ち方じゃ人には認められないのは分かっています、ですが・・・そうでもして殺さなくちゃいけなかったんですよ彼女のプライドをね。」
まあ、認めたくはないが。お手伝いさんを馬鹿にしたから・・・とか。はぁ・・・らしくねえ。
「・・・。」
「・・・・・・とまあ、そんなのは建前でただただ最上級の屈辱を味あわせたかっただk『スパン』・・・痛い。」
誤魔化したあと叩かれた・・・。
「痛いんですけどー。」
「・・・我慢しろ。」
「ウィッス。」
・・・はぁ、しかし本当によく動くな・・・機体性能もあるのか?一夏には出来る限りの相手の癖を教えておいたが・・・。
『アレが主人公補正だ。』
『何の話だ』
『いや・・・何か落ち込んでいるようだったからな。』
『励ます言葉が主人公補正かよ。』
『そのくらいがちょうどいいだろう?』
『ホンダ!!』
『肯定と捕らえておくよ。』
・・・さて、一夏はどうなっているのかな?
ボカァァァァァァァァァァン←ミサイル
・・・撃墜?ってかミサイルあったんだ・・・。
モクモク←煙
あれ?下には何もないな?
ガッシャーン←
え?変身?
ビヨーン←零落白夜
え?ビームサーベル?作画崩壊?
ズバーン←切った音
あれ?かなり減っている感じ?
キャァァァァァァァァァッ←悲鳴
あ、落ちたザマアァww。
パシッ
え?助けたよ?
・・・『瞳孔の拡大を確認、対象、恋愛状態にあると推定。まだ気付いていない模様。』
あれ?惚れてるよ・・・。
『な?』
この話の総括。
『主人公補正SUGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE。』
『君も大概だけどね・・・。』
『そう?』