『ファーック!!これ、前回の話の総括 バイ俺視点。』
相澤康一、っと・・・さて、これで少しは気分が晴れた。
「なにやっているんだ?」
「メモってた、それ専用のノートだ。」
と一瞬で話しかけてきた一夏から隠す・・・何か怪訝な顔をしていたが・・・よし。
「いや、俺って何かを突発的にメモするんだよ、何か重要だと思ったときとかに。」
「へえ、そうか・・・ほかにはどんなのがあるんだ?。」
「そうだな・・・『六月二十一日、落花生とほうれん草の和え物、ご飯、昨日の残り。』とか。」
「レシピ帳!?確かに俺もつけたりしているけど・・・。」
「お前は主婦か。」
「俺たちは人のこといえないと思うけど・・・。」
む?というより、そうだな・・・俺は主婦っていうより浮浪者寸前のことをやってきたな。
「ああ、そういえば前から思ったんだけどな・・・。」
「なんだ?」
一夏が含みを持たせるように言葉を濁した。
「よく剣道場があるな。」
一夏が目の前にあるでかい剣道場の小屋(プレハブではない)を見上げながら言った。
しかもこれ・・・日本の血税です。
「まあ・・・IS操縦って突き詰めればただの戦闘だしな・・・それより一夏、お前篠ノ之の奴に呼ばれたんだって?。」
「ああ、箒が剣道がどれだけできているか見たいって言うからな。」
「良いんじゃね?俺もお前がどれだけ動けるのか見てみたいし。」
「いや・・・俺は、三年間皆勤で帰宅部だぞ?」
「ミートゥー、俺だってそうだ。」
「意味が重複しているぞ。けど・・・本当か?結構姿勢がいいし、何かやってたんじゃないか?」
「あぁ?そういえば・・・秋葉でオタク狩り人狩りをしていたな。」
「なに?オタク狩り人狩りって?」
「その言葉の通りさ、方法を教えてやろう、まずオタクっぽい格好をします、絡まれます、倒します、金をせしめます、終わりだ。」
「犯罪ぞ?」
「冗談だ、意図してやってない。」
「そうか・・・・・・・・・・え!?」
「いくぞ。」
「お、おう。」
さて、少し弄った所でいきますかね。
と、扉に手を掛けて意気揚々と入った
「うわあぁ!。」
「おそ・・・っすまない。」
びっくりした、日常パートだったから注意力が散漫だった・・・
篠ノ之箒さんがこちらに向けて竹刀の切っ先をこちらに向けて遅いと言おうと思ったらしいのだが・・・言う対象は俺ではない。
『一夏君だ、因みに初見が居るかも知れないし、読者が(原作を読んでも彼女の心理が分からない)鈍感かもしれないので書いておくが、篠ノ之箒は一夏君に恋をしている。傍から見れば歪んでいるがな・・・。』
エネが俺のモノローグに重ねるようにして脳内に意思を届けてきた。しかし・・・
『読者?所見?なにを言っているんだ?』
確実に不適切な物が聞こえたんだが?
『すまない、君には分からないか・・・。とりあえずそこはスルーしてくれ。』
『了解だ。』「いや別にいいよ気にしないでいい」
『(ああ、この切り替えの速さは光るものがあるなぁ。)』
エネとの会話を切り上げて篠ノ之箒さんの言葉を返す事にする。
まあ、この状況下でほかに言いたいことはないし、さっさと上がる事にしよう。
あ、
「そうそう、俺はいいかもだけど、一夏はどうなんだろうね?」
「ッ!?」
これだけは、言っておかないと・・・全力を出した上で攻略して欲しい。
個人的な欲望だけどな。
さて・・・つーか、久しぶりだなえっと・・・辞めたのが師匠がどっか行ってからだから・・・あれ?篠ノ之?あれ?・・・ああ!!?篠ノ之柳陰さんの娘さんかぁ?・・・なんか一夏の部屋の扉に篠ノ之流の太刀筋の傷跡が残っていたのはそういう訳か!?・・・なるほど・・・。
確か、師匠は娘が二人いるとか言ってたし・・・『あ、ヤバッ。』・・・なんでもないか、考え過ぎだ考え過ぎ。たまたま、同じような門下生だろみたことないけど。
んじゃあ、お手並み拝見と行きますかね・・・俺はやらないよ。
とりあえず端っこに居て見学していましょうかね・・・少し外から覗いている女子の声が五月蝿かったりするがそれはまあいいだろう。
スパーン
スパーン
スパーン
スパーン
スパーン
見学を始めてから数十分後・・・のこと何度この音が鳴り響いたであろうか、十回以上までしか覚えていない・・・もはやゲシュタルト崩壊を起こしそうになるほどであった。
篠ノ之の方は流石としか言えない腕だったが一夏は久しぶりにしては上手いといった感想だろうか?
だが・・・。
「鍛えなおす!!。」
それが不満らしい、理由としては・・・昔は強かっただが、久しぶりに会えたがそれが欠片ほども見られなかったとかそんなもんだろう。
・・・理不尽なような気がするが・・・ちゃんと攻略してください。
「え?いや、それよりISのことを。」
「一夏・・・お前のそれは戦えるレベルじゃないぞ?」
とりあえず、先手を打って好感度の下落を下げる。
「う・・・・・・はい。」
「とりあえず、入試のときみたいに体の動きをそのままトレースするらしいから剣道も無駄じゃぁない。まずは、元々あった自分の武器を使いな」
「自分の武器・・・かぁ、分かった。まずは、昔の感覚でも取り戻してみるよ。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
・・・なんか、すげーニヤニヤしてんだけど、篠ノ之さんそんなに嬉しいのか?昔って単語が・・・。って言うか!これ、バッドエンドになる幼馴染のルートに最初っからはいってるよね?今を見据えなきゃ異性のカテゴリーには入らんぞ!・・・って某神様が言ってた。様な気がする。
突然、一息ついて一夏のそれまで散漫になっていた集中力が一息で中段の剣先に収束する、いわゆるゾーンやトランス状態に達していた。
その状態を肌で感じたのか篠ノ之さんも意識を切り替える・・・なぜか、その切り替えに時間が掛かったのはなぜだ?
それは置いとき、二人の集中が徐々に高まり・・・同時にそれを放った
両者とも中段の構え方からの面打ち、そして。
スパーン
一夏が打たれていた・・・篠ノ之さんの研鑽の結果が出たという感じだ。これがもし同じだけ練習をしていたのならば一夏が取っていてもおかしくは無い試合だった。
「いやー、なんか、コツはつかめた気がする。」
「そうか、・・・それは良かったな。」
良かったなうん、つーかあの一言であそこまでできるっていうのがすごいな・・・。
「一夏君、結構いいんじゃないですか?ねぇ担任?」
「・・・アレくらいできて当たり前だ。」
俺の横にあった小窓から様子を見ていた担任に向けて少しからかうような口調で言った。
「フーン、そう。」
「・・・・・・お前はやらないのか?」
「いいえ、争いごとは嫌いなんで。」
正確には嫌いって言う設定なんでだがな。
「ああ・・・お前は軽いPTSDを持っているんだったか。」
「トラウマの方が分かりやすいのでは?・・・しかし、流石国家権力プライバシーの欠片もないですねぇ。」
「そうだな。」
おいおい、国のお膝元でそんなこと言ってるんじゃねえよ。
「それより、お前はさっきの話し合いとは雰囲気がかなり違うぞ?」
「それはギャグパートでしたので。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「あ、そういえば、一週間後に第三アリーナって言ってましたよね?それ少し早めて貰えることってできますか?」
「・・・貴様の専用機が届かないぞ?。」
「良いんですよ、彼女に最大の屈辱を味あわせてやりたいだけです。それに切り札はあります。使いたくありませんがね。」
「・・・それなら可能だ・・・推奨はしないが。」
「可能でしたならお願いします、それではこれにて失礼します。」
・・・口を滑らせたか・・・まあ、それがどうとなる訳でもないしいいか。
さて、練習・・・というより俺も人のこと言えないんだよね。とりあえずあとで体を動かしてこないと。
それじゃあ、ここから抜け出せば完了だ一夏の携帯電話の番号もわかっていることだし。
・・・それじゃあ、作戦開始準備開始!!
そのころ。
とある電脳空間内でせんべいを食べているエネが・・・。
バリバリ
モグモグ
バリバリ
モグモグ
テレビを見ながらゴロゴロしている。
《ヒャッハー!ブチ殺し準備開始じゃぁ!!切り札は使わずに、心理的な圧迫と切り替えだけで勝ってやるゼェェェェ!!。》
「・・・テンションが上がり過ぎだろう。」
もはや彼、康一の心理はエネにとって主婦が見ている昼ドラへの突っ込みのような存在になっていたのだった。