IS 化け狐と呼ばれた男 リメイク   作:屑太郎

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食事とエネと

 

『・・・君どうでもいいが、時間が飛んだような気がしているのだが・・・気のせいだろうか?』

 

『さあ、お前の勘違いじゃない?』

 

時は昼食、○○ー、昼餉だ!ならキャラが立つこともあろうが、俺は普通に昼食だ。俺の周りの様子はもはやサファリパークの様相を呈しており、全校の人間がほぼ全て集まり、なおかつ喧しいの代名詞である女性がワラワラと出張っていているのだ五月蝿くないわけがないのだが、そこを、三十近くのオッサンの忍耐力でグッとこらえているしだいである。

 

『君は何様なんだい?』

 

『誰でもないさ、お前が決めな。』

 

『あ、やばい・・・痛いという言葉を遥かに超越して逆にかっこよく見えてきた。』

 

『お褒めにいただき光栄です、それといってはなんだが少し邪魔を・・・あ。』

 

『あ?・・・ああ、わかったよ、邪魔しない。』

 

あ、ここから私ことエネがモノローグを努めさせてもらう。

 

彼、ここでは相澤康一が見て私が共有しているところには一組の男女がいた。

男性は、織斑一夏。女性のほうは彼は知らないが私を作った(彼の談によると変態)人である篠ノ之束の妹(彼によると、いもうと・・・と、妹は違うらしい。私にとってはどちらも変わりがない気がするのだが・・・)篠ノ之箒である。

 

そんな二人が、いや一人が恋愛状態に陥っている様子を彼は心底嬉しそうな様子で見ていた。

 

イヤだってほら・・・テレビに映っている彼がかなり喜んでいるではないか。一部をあげると。

 

《イヤッフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ。なにあれ?なにあれ?ファァァァァァァァァッ!!やべえ、ちょっとよだれ出てきたんだけど?いいや気にしねえ!もうラブコメの匂いがプンプンしているんだけどォ!!いいねぇいいねぇ最っ高だねぇ!いけ!行くんだ!そこで動かなければどうするんだ!どうもしないかそうか・・・じゃないだろ!今行かないで何時いくの?今でしょ!!!!!!若干古いかもだけど、行くんだよ!ああ、じれったいィィィィィィ!!ドッセーイ!!》

 

『うわっと!!?』

 

なぜか妙な掛け声と共に念のようなものを叩きつけられ、篠ノ之箒の個人用携帯にアクセスしていた・・・メルアドでも盗って来いとでも言うのか?とりあえずもっていくがな。

 

とりあえず、私の家に戻ってきたが・・・いきなりそのメルアドが

 

《キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!》

 

同じような変な掛け声を叫びメールアドレスを強引に取られ・・・

 

《さあ!、準備は整った!!これこれこれと・・・ポチッとな!》

 

 

そうしたら篠ノ之箒が自身の携帯電話を取り出し・・・赤面した。このような場合十中八九彼の仕業だ。

 

さて、読者の皆様がついていけないような行動・・・と言うか叫びについて説明するとしようか。

 

ご存知の通り私は少々よく言えば特別、悪く言えば異端なISだ、さりとて大きな違いは彼にとり憑いているだけなのだが・・・。

簡潔にいえば、そう、私は彼にとり憑いている、ほかのISが持っているような機能を駆使してね。実際ISは服と呼ばれている。なぜ、そう言われるかって?考えても見て欲しい(露出癖がない人に限られるが)まともな神経を持った人が公共の場で全裸になれるだろうか?それと同じでISという服のように力を振える権利を纏った人間が簡単にその力を放棄・・・もとい全裸になることなど不可能なのだ。それが私みたいな疫病神になっただけなのだよ。

 

だが私は・・・いや、実際には全てのISがど○性カエルのように服に張り付いた意志がある、だが、普通は○根性カエルのような現象は起きないのと同じく、今現在のISでは私のように意志を装着者に伝えられない。

 

私はそこが違う。たいていは耳を塞いでしまえば聞えにくくなる様に、兵装やブースターなどで意思が伝えられずにそれが拘束されてしまうが、私にはそれがない・・・その理由が初めて酒に酔ってノリで作ったと言われれば切れるのも致し方ないだろう。

 

それで嫌がらせをしていたらあのビンに閉じ込められてしまった訳だが・・・それは別の話だ

 

ふむ、少々脱線した気がしないでもないが・・・まあ、話を続けよう。

 

とまあ、上の説明の通りに私は彼と接触できているわけだが・・・ISのバカみたいな機能をご存知であるように、頭の中に直接意識を叩き込める、この場合はプライベートチャンネル呼ばれ、操縦者間での通信を目的としたものがあるように、根強く寄生できるのだ。

 

 

それが、なぜ深層意識まで行かないと錯覚していた?

 

 

実はあれ。ちょっと出力をを下げているんだ、深層意識まで行かないように。自身のプライベートを守るためにね。

私はそれをいじってるのだよ、それのおかげでこのように彼の意識に深いところまでダイブしているのをこうやってモニタリングしている。

 

因みにテレビなのは私の趣味だ。

 

そして、彼の凄い所は・・・。

 

『あの二人幸せそうだなぁ・・・。』←表層意識

《定番のあーんキタァ!!!!!》←深層意識

 

・・・お分かり頂けただろうか。

 

 

『はあ、しかしこれからどうするか・・・試合?めんどいなぁ何か旨味があればやる気が出るんだけどな・・・。』←表層意識

《しばらくあっていない幼馴染イベントは照れが肝心!さあ、一夏!照れろ!ギャップに!照れろ照れろTE・RE・ROOOOOOOOOOOOOOO!!》←深層意識

 

 

とこのように、なぜか考えが違うのだ、可笑し過ぎてヤバイ。

 

それが彼を気に入っている一つの要因だがな。

 

『・・・来たか。まさか来るとは思っていたがこんなに早いとは思わなかったぞ。』

 

・・・なにが起きた?、ああオルコット嬢か。

おおかた、さっきの仕返しか敵情視察・・・性格で戦い方って物は変わるからな・・・ソースは彼だ。

 

そしてオルコット嬢(彼が呼んでいる名前)は

「わたくしは英国で一番の射撃成績を持っているのです。」

 

や。

 

「オルコット家を一人で守り抜いてきたのですよ。」

 

だの。締めくくりには。

 

「つまり、ブルーティアーズを一番うまく扱えるのは私で、修羅場をいくらか潜っているこの人生経験および実力の面からしてわたくしがあのクラスで代表を勤めるにふさわしいのがおわかりになって?」

 

とほざきよったのだ。

 

まあ、その年で、鉄火場に行ったとは不憫な境遇だな・・・とは思うが、まだ幸せだろう。・・・・・・・・・・・・なぜかは伏せておこう。これは色々とパンドラの箱だ。

しかし、彼の人生の半分ほどを見ている私にとっては先のオルコット嬢の言葉はかなり滑稽な物だな。

 

『おやおや、私の人生経験は五十三万ですよ?・・・うん、知っている人が聞いたら滑稽だな。』表層意識

《ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラッ》深層意識

 

理由は上のこれだ、しかし、このギャップが背徳的でたまらない。

そして、彼は自身に牙を向けたものは全て利用するのだ。

 

「わーそうですねそれはそうと・・・ハンデをどうするのか決めて頂きたいのですが。」

 

「遠慮しておきますわ。」

 

「あ、そう?じゃあ遠慮させてもらわないことにしておこう。遠慮せずに負けるよ。」

 

「やる気と言うものが欠片ほどもありませんわね。」

 

「あったってめんどくさいだけだよ。君がなにを考えたか国の代表・・・の候補でありながら他の国を貶したようにね。」

『はあ、めんどくさい手合いが見えたな。』

《邪魔ダァァァァァァァァァァァァ!どけ!イベント回収できひんやろが!!。》

 

プクククククク彼女も哀れなものだね彼にとっては彼女は何物にも見えていない。

 

いやぁ今日も面白かった。

 

 

・・・ん?

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。》

 

・・・完全に思考を停止している・・・なにが。

 

『《殺す。・・・いや倒す。》』

 

フッ・・・オルコット嬢はなにを言ったんだ?彼が怒る・・・いや、そこまで珍しいことではないが表層意識にまで怒りが到達しているとは。・・・彼女も意外に頭が回るものだな。

 

さてはて、ここから彼はどうするのかな?

 

 

ああ、ここは、彼の学園生活に幸あらんことを。とでも言っておこうか、疫病神は疫病神の教示ってものがあるからね。それでは今回はこの辺で。

 

 


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