IS 化け狐と呼ばれた男 リメイク   作:屑太郎

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生徒会(労働者)に身をやつし、再び志すは生徒(ニート)の道

【生徒会にて】

 

カリカリと言った音が生徒会の中に響く。デスクワークの奇妙な疲労が、その場の空気を悪くしていく。

 

「…………だぁ!もう休憩しましょう!休憩!」

 

最初に休憩と言い出すのはいつも生徒会長。全くこの人には空気を読むという能力がないのか?ないな。

 

「やりましょう。」

 

「ぶー。」

 

生徒会長さんが唇を尖らせながらそういった。まあ、とりあえず作業に戻るか。ん?この巻紙さんとやらいつ居たんだ?

 

「はぁ。…………ねえ康一君?休憩したいと思わない?」

 

いきなり俺に話を振られた。生徒会会計である布仏(のほとけ)(うつほ)さんが「その手には乗らないでください」と目で語っている。助っ人が率先してサボっていたら何の意味もないだろう。

 

「私は、みんなでこういう作業するのは初めてなので楽しいですけど?」

 

キラキラした目で生徒会長を見る、それだけで黙ってしまった。

 

「う…………何にもいえない。」

 

ま、俺に掛かればこの程度だ。丸め込む事だって可能だ。

 

「それじゃ、やりますよ。」

 

「うう…………」

 

しかし、あまり不審そうな人物は居ないな。もうそろそろ、クラスの出し物の用件も混じってきている。ん?お、1年2組は中華喫茶か。代表候補生の名で集客効果を出そうとしているのか。中華喫茶…………コスプレもするのであれば鈴の写真を狙って撮影券でも大量に渡しても良いか。

 

「けど退屈!」

 

「うるせえ」

 

「「え!?」」

 

やべ、つい本音が。まあ、そうねウザイじゃなくてよかったって子とかな。とりあえず仕事はしてやるから情報収集をさせろや。…………部活動の出し物に爆弾解体ってなんだよ。確かに教えていたけどさ。

 

「うあー」

 

生徒会長の目が逝っている。どれだけ辛いんですか?いや俺もただただ書類に判子をペッタンペッタンとやっている作業はキツイ。さながら大昔の拷問のようだった。仕方ないね、俺は携帯を取り出しある電話番号に掛ける。

 

「うん、俺。こっちにこれる?いや辛くてさぁ~頼む!そこを何とか!!」

 

「誰と電話しているの?」

 

俺はただ口に人差し指を当てた。

 

「うんうん、え~本当に?…………ええ?いや、それはできるけど。俺が用意できるのはホステスに「シャチョサン」って言われる程度の金しか用意できないよ?え?あ、うん掛け合ってみる」

 

「なにに掛け合うのかしら?」

 

俺の財布にだ。とまあ、こちらの電話も済んだので

 

「助っ人を呼びましたよ。知り合いでこういう情報処理の手合いは慣れてるんですよ」

 

「へえ。君にも人脈はあったのね」

 

「ええ、それなりには。来るには少々時間がかかりますが少々持ちこたえましょう。お茶はそれからでも早くはないです。それでは頑張りましょう?」

 

「「ええ!」」

 

十二分後。生徒会室にノックがなった。

 

「あ、来ましたね。」

 

と言うか、この寮に居るからそこまで時間はかからないと思うが。

 

「どれどれ?」

 

生徒会長がここぞとばかりに俺が呼んだであろう人間を迎えに行った。それだけこの仕事がめんどくさかったのだろう。扉を開けるガチャリと言った音が鳴った

 

 

 

 

 

 

        _

       / jjjj      _

     / タ       {!!! _ ヽ、

    ,/  ノ        ~ `、  \  

    `、  `ヽ.  ∧_∧ , ‐'`  ノ   フォオオオオオオオオッ!!

     \  `ヽ(´・ω・`)" .ノ/   

       `、ヽ.  ``Y"   r '

        i. 、   ¥   ノ

        `、.` -‐´;`ー イ

 

 

 

ガチャリと言った扉が閉まる音が聞こえた。

 

「「…………だれ?」」

 

「俺の親友、壁殴(かべなぐり)代行(だいこう)さんだ。」

 

俺は開いて無言で閉めた生徒会長さんたちにそういいつつ再びドアを開けた。

 

ガチャリ

 

 

 

                    从⌒゙ヽ,  

             ,; |i    γ゙⌒ヾ,  |!  

                 _,.ノ'゙⌒';、人  l!   

               从~∧_∧ イ ,〉 k   

             γ゙  (´・ω・)/ 〈,k_ノ   またせたな!

             (    ハ.,_,ノ~r      

             )'‐-‐'l   γ´⌒゙ヽ、

          ,、-ー''(    |!~、,il      ゝ、   

        γ    |!   〈   ヽ ミ、    丿

       ゝ (     |  ノ  _,,,..、,,ゝ、 _,.イ  /     

    \'´  γ゙ヽ.,_  ) ゙|! ̄    ̄~゙il γ⌒ヽ`(/

    Σ    ゝ.,__゙゙'k{  ヾ /      !、,___丿 て

            > ゝ-ー'゙ <

 

 

「まってないです。」

 

バタン

 

「さて、助っ人も来たことだし。始めましょうか!」

 

「「あんなのどうやって助っ人にするんだ!!?」」

 

「いや来ているでしょ?ね?簪さん?」

 

「はぁ、よくここまで溜め込んだね。」

 

「ん?」

 

「それでは始めますよ」

 

業務の説明を簪にして俺は再び作業に戻った。これで、姉妹の仲が面白く…………もとい、仲良くなれば良いのだが。

 

「あれ?簪ちゃん?どうしてここに?」

 

 

 

 

 

 

バカ()ども】

 

1:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

来るべきIS学園の文化祭だがおまいらどうする?

 

 

2:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

詳細希望

と言うより生きていたのか。

 

 

3:OBK:200x/○○/○○(○) ID:musumetteiimonodesune881

>>2情報弱者乙

それに比べて俺侵入余裕杉ワロチwwww

 

 

4:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

>>3通報しますた

十月の上旬ほどに3日間ほどやる。

 

 

5:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

あざっす。

で、自由にこれるの?

 

6:紳士:200x/○○/○○(○) ID:ketubuttatakiparty

そんな訳ないでしょう常識的に考えて。

 

 

7:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

紳士、まじかよ!?

どうしよう!生で見たいのに!

 

 

8:師匠:200x/○○/○○(○) ID:seisouyougu501

今来ました。

まずは、野良野郎さんが文化祭の概要を正確に説明すべきでは?

 

 

9:袋兎:200x/○○/○○(○) ID:sukmizuhajs

同じく今来ました。師匠さんに賛成です

 

 

10:朱鳥鈴也:200x/○○/○○(○) ID:tennsunokourinn117

同上

 

 

11:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

 

了解した。

それでは、文化祭にいける人をかいつまんで説明すると。

・企業など、選ばれたお偉いさんの申請など。

・生徒一人に付き配られるチケットの取得

・IS学園でやるクラスの出し物の素材を運ぶ業者

 

この三つ程度ですな。皆さんはどうです?とりあえず、現代忍者さんは娘から貰うそうですけど。

 

 

12:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

時間はいくらでも作れるけどどれにも当てはまらない…………無理や。

 

 

13:紳士:200x/○○/○○(○) ID:ketubuttatakiparty

ふむ、私は逆ですな。入れることはあれども時間がない。

 

 

14:袋兎:200x/○○/○○(○) ID:sukmizuhajs

日ごろから有給使わなくてよかった…………。私はいけます。隊長がくれると言うので。

 

 

15:師匠:200x/○○/○○(○) ID:seisouyougu501

国に保護されている身が今でこそ恨めしい!

 

 

16:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

あれ?どうして先日は出席できたのですか?

 

 

17:師匠:200x/○○/○○(○) ID:seisouyougu501

現代忍者さんが色々手を回してくれたそうで。本当に御の字ですよ。

 

 

18:現代忍者:200x/○○/○○(○) ID:kunaide072

ドロンとただいま参上!…………ごめん、師匠さん今回は無理。

 

 

19:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

>>18

ちょっと期待させてやるな。

 

 

20:朱鳥鈴也:200x/○○/○○(○) ID:tennsunokourinn117

無理。店はあまり開けれない…………。

 

 

21:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

ここまでまとめるぞ。

・ブラック神風○

・現代忍者×

・袋兎○

・紳士×

・朱鳥鈴也×

・師匠×

・OBK ○ね

 

ってことでおk?

 

 

22:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

>>21

あれ?俺の名前が入っているんだけど?

 

 

23:OBK:200x/○○/○○(○) ID:musumetteiimonodesune881

○の後のねに悪意を感じるんだけど!?

 

 

24:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

>>22

俺のチケットを使う。

 

25:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

お金請求されないよね?(((゚Д゚)))ガタガタ

 

 

26:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

労働力と引き換え。それにいたってはおって沙汰を話す。

それで、話を元に戻すと。実はうちのクラスでな写真撮影するんだが。

撮影する為の条件が少々特殊でなA○B商法まがいに喫茶店やりながら撮影券を付属させることで撮影をするんだ。

どうする?

 

 

27:袋兎:200x/○○/○○(○) ID:sukmizuhajs

>>26マジgj!!

行くに決まっているだろうが!メイド服は完備だろうな!?

 

 

28:ブラック神風:200x/○○/○○(○) ID:yabbe-mazibbe-wa

グッジョブ!二人で写真撮ったのなんて久しぶりだな。一夏が生まれてまもなく裏イッチャッタし。

 

 

29:OBK:200x/○○/○○(○) ID:musumetteiimonodesune881

良い機会を与えてくれてありがとう!!

 

 

30:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

おう、楽しみに待ってろ。

>>27これからの意見しだいだ。

そうだな、どこぞの隊長にメイド服でなら更なる集客も見込めますという連絡の一つもよこせばそうなるんじゃないか?

 

 

31:袋兎:200x/○○/○○(○) ID:sukmizuhajs

行ってくる!!

 

 

32:朱鳥鈴也:200x/○○/○○(○) ID:tennsunokourinn117

悔し過ぎて血涙。これからも払うから写真一杯撮ってきて?

 

 

33:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

>>32

了解。因みに、1ー2は中華喫茶だったからチャイナ服でも見られるかも知れんな。

 

 

34:朱鳥鈴也:200x/○○/○○(○) ID:tennsunokourinn117

c35愛知;w・hjymq1tf6ひthzxmせ氷魚;明日sm、んぁうぇr;jイlウェfjk時b↑r派gh94p》cp:fウェyん9]0 6jいおk。m、。mbwshjg時kjkl792dlh所亜sdrtんkl:ghkZlgjk

 

 

35:紳士:200x/○○/○○(○) ID:ketubuttatakiparty

朱鳥さんが壊れた…………。

 

 

36:袋兎:200x/○○/○○(○) ID:sukmizuhajs

>>35

抑えきれぬ、子への渇望が暴走したんだろう。

 

 

37:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

ま、文化祭があると言うことだけは伝えて置いたから。後は好きに雑談していて。おbk

 

 

38:OBK:200x/○○/○○(○) ID:musumetteiimonodesune881

ん?どうしたんだ?

 

 

39:野良野郎:200x/○○/○○(○) ID:oyanasi30

やっちまったな。本当に通報しているからそっちに…………。

 

 

40:OBK:200x/○○/○○(○) ID:musumetteiimonodesune881

あ、

秘書からの

警察来ている

もうだめぽ…………。

 

 

41:袋兎:200x/○○/○○(○) ID:sukmizuhajs

>>40になにがあったと言うのだ…………

 

 

 

【部屋】

 

さて、一緒に特訓とやらをして来た俺と一夏だった。

 

「はぁ、今日も疲れた」

 

実の所はまだまだいけるといえばいけるがやりたく無い。ちょっとレベリングがあって・・・

 

「ホント、あんな性格しておきながらやることはきついから参ったもんだ。」

 

確かにオールマイティな機体だから何でも出来るようにしとけって言われて部活巡りはさせられたからな。剣道部や柔道部はあるのを知っていたけど、銃撃部とかあるのは知らなかった、むしろかの学校の多様性を確認したな。

 

「ま、死なないように精進しましょうや。」

 

「まだ死にたくはないしな」

 

二人とも苦笑しながら着替える。なんとも絵にならないな男二人って。つーか腹減ったな。

 

「あー帰ろ帰ろ、つまみにこんにゃくの刺身作ってきたから食べようぜ。」

 

あれ、意外と美味いんだよね。たれはコイツに任せよう、そんな繊細な味付けはできないし。

 

「いつの間に作ったんだ!?」

 

「ああ、俺の実家でこんにゃく作ってみたんだ。それの収穫をな。」

 

まず、俺のIS学園近郊の森林に作った畑で作っているなんて言えねえ。

 

「凄いな」

 

「タレよろしく、まあ、醤油でも良いけどさ。」

 

「なんか学食に行かなくなってきたな…………」

 

食材を調達するのが学食のおばちゃんってだけであとはかなり入手が困難だ。購買はあるにはあるが勉強道具とか、なんか深夜のテレビショッピングのような効果が怪しげな健康食品しか売ってない。

 

「じゃ、俺戻ってるぞ。」

 

「まて、40秒で用意するから。」

 

「1、40。じゃあな。」

 

「うおい!?」

 

「冗談だ。」

 

実際に40秒で用意した一夏と(この辺は世界最強の姉の教育を体感せずには居られなかったが)一緒に寮に帰る事にした。

 

「一夏、スマブ○やろ」

 

「お前64でネス無双すんだろうが。」

 

「大体今時の高校生が64をやっていること自体がおかしいからな?」

 

そんな、どうでもいい雑談をしながら俺達は部屋に戻った。

 

「はぁ、ただいま。」

 

さてと、ビールとは行かないがコーラでも飲んで…………。

 

「お帰りなさいア・ナ・タ」

 

「えっ!?なんで」

「ウオラァァァァァァァァァァァァッ!!」

 

俺は、ISからパイナップルを呼び出してピンをこう…………根性で抜く。そして放り投げるの2セットだ

 

ボン!とりあえず、ドリフのコントとかで聞く爆発音がしたと思えば良いだろう。てか爆発してそれだけの音で済むとは、この部屋、防音性凄いな。

 

「あの…………楯無さん居たんですけど?」

 

「ああ、奇遇だな裸エプロンのような姿をしていたような気がしないでもないが、そんな訳ないだろう?」

 

そんな訳ない。

 

「でも、手榴弾みたいなの投げる必要なかったよな?」

 

「大丈夫だ、死んでは居ないはずだ。」

 

だって、ドアを叩く音が聞こえているんだもん。まあ、殺傷能力は皆無の音だけの張りぼてだからな。

 

「よし、幻想だな康一。行こう、たぶん消え」

 

ガチャリ

 

「ちょっといきなり何してるのよ!?」

 

「あ、こんな所で会うのは初めてですね。」

 

とりあえず、写真撮っておこう、確か生徒会長はロシアの国家代表だったな、オソロシアー。右手でスマホ、左手で写るんですの二段構え。現像技術はお粗末なものですが。

 

「一夏君…………相澤君に虐められる~」

 

おっ、良いねその胸の押し付け具合…………今気が付いたけど水着着ているのね。良い感じだ。

 

「ちょっ、離れてくださいよ。」

 

お前、全国津々浦々のもてない男達に代われ。

 

「この程度で照れるとは、まだまだ修行が足りないわね。」

 

「もっとあざとい感じで。」

 

「こう?」

 

「写真を撮るなよ、そしてポージングしないでください。」

 

チッ、まあ、いっか。

 

「それで?どうします、今から飯食うんですけど。」

 

「え?ホントに?食べたい食べたい。」

 

こんにゃくだけど。作っていたの切るだけだけど。

 

「あー、そうだな。作るか」

 

「自炊系男子かい?一夏。」

「錬金系男子だな、康一は。」

 

上の三分の一ほどに埋められたこんにゃくの山を一夏は適当に取り出していく。俺の方もどうした物か。

 

「何?これ…………。」

 

「康一にはよくあります。どこから持ってくるのだか。」

 

「いやはや、不思議なこともあるもんですね。因みにこれは知り合いの農家から貰ってきました。」

 

本当は作った訳ですが。

 

「へぇ。」

 

生徒会長が獲物を見つけたような顔をしながらそういった。と言うか、裸エプロン同然の格好していて威厳もへったくれもあったものじゃない。

 

「ちょっと待ってて、すぐ作りますんで。」

 

「何時もながらに、男二人じゃ狭いなこの台所は。」

 

「(物凄いナチュラルに一緒に作っているのを見ると、邪推してしまうわよね・・・)」

 

作るか。

 

20分後。一夏Yシャツを勝手に拝借して、生徒会長に着させた。もちろんそれも写真に収めておいたけども。

 

 

「出来ましたよっと。…………康一ちょっと多くね?」

 

「そうか?あ、生徒会長言い忘れていたんですけど」

 

俺は食器を用意しながら、密かに張っていた罠みたいなのを発動させる

 

「何かしら?」

 

「さっき、スマホ持っていたじゃないですか?」

 

「そうねぇ、それがどうかしたの?。」

 

「テレビ電話で、今もライブ中継です。」

 

一瞬で顔が青ざめる。

 

「因みに聞くけど、誰かしら?」

 

「誰でしょうね?」

 

「おい、康一食器用意しろ。」

 

「うぃっす。」

 

皿とかは、俺のうちから持ってきたものだ。めんどくさかったが、まあ、そんなことを言っても仕方ないだろう。それよりよくそこまで顔を青く出来るな。

 

「だれ?」

 

ガチャ。戸が開いた、実は部屋の中に入る時に鍵を扉に掛けておいたんだよね。

 

「お嬢様、帰りますよ。仕事がまだあるんですから。」

 

そうだ、生徒会の仕事だが。まあ、俺の出る幕は終わったって所だ、一応俺でも手伝える場所は終わり、後は機密情報の処理だけという話らしい。

俺としても、もう必要な情報を集め終わった所だし、願ったり叶ったりだ。

 

「相澤君明日の練習は特別キツイのになるから、ぐっすり眠ってね。」

 

首根っこ掴まれながらそういう姿は、しかられる猫のようだ。

 

「あ、相澤さん。協力ありがとうございました」

 

く~。

 

と言った、何処か可愛らしい音がした。…………。

 

「それ見越して多めに作ったんですけど、食べますか?」

 

「…………はい。」

 

顔を真っ赤にしながら返事をしてもらえた。

 

「後輩みたいなことをしたことが無かったのでね。…………ほうれ、一夏もう一皿追加だ。」

 

今回の献立は純和風と言ったところか、焼き秋刀魚から滴る、魚特有の油のにおいが香る。付け合せに作った鼠大根を添えてある。

 

「お、おう。」

 

俺が、畑を作る為に整地作業をしている時に出てきた木材を加工して作った折りたたみテーブルを広げて、そこに配膳していく。

 

「ほんじゃ、まあ、頂きます。」

 

「「「頂きます」」」

 

 

まあ、俺が生徒会に入ってからこうなった訳だけど。非常にめんどくさかった、さっさと契約を果たして自由のみになりたいぜ・・・

 

 

 


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