迷い家のお椀   作:ハム饂飩

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なんでモチベが下がったんだろうか…文章に納得いかない上に進まない。

と考えていて、他のことを妄想してみたら、照視点の咲と照の仲直り麻雀バトル的なストーリーはパッと思い浮かんだ。文にはまだしてないけど。

そして察した。つまり、俺は可愛い照とか可愛いシロが書きたかったんだ…!

つまりあれさ、さっさと全国行こうって感じで。(震え声)


可愛い咲さん?十分かわいいじゃないですか(すっとぼけ)

嫌いじゃないよ。むしろ好きな部類だけど他がもっと好きなだけだよ。

愛宕ネキとか松実姉妹とかもかわいいと思うよ。


第八話

清澄高校に入学して、少し経った。そろそろ夏といってもいいような気温が続く。

 

クラス分けで咲とは別れてしまった。あのポンコツ姫のことだ、旧校舎と新校舎で迷う可能性がある。…でも高校生になったのだ、迷子ぐらい自力で何とかしてもらおう。

 

しかし、今日は見つけなければならない。なぜなら今日のレディースランチが滅茶苦茶おいしそうなのだ。

 

確実に食べなければならない、そんな義務感を感じながら俺は校舎内の迷子探しを開始した。

 

 

 

 

 

 

 

時刻はお昼、しかし咲は見つからず。ミッションは失敗。

 

仕方がないな、とそんなことを思いながらカツ丼を注文して、空いてる席へ向かう。

 

 

「京ちゃん、どこ行ってたのさ。探したんだよ?」

 

 

さんざ探し回った咲がそこに座っていた。探したのはこっちのセリフだ。

 

レディースランチを頼めなかったというのに、いざ他の物を食べよう思ったときに現れた。

 

なんてやつだ。

 

 

 

 

 

 

 

図書館に居ないと思ったら、咲は外で本を読んでいたらしい。

 

ありえない。まさか学校で迷子になって通学路に出た挙句そこで本を読みだすなんてわかるわけがない。

 

俺はまだ咲のポンコツレベルの認識が低かったようだ。

 

 

「で、咲は何の用があって俺を探してたんだ?」

 

 

あ、そうだよ、忘れてたよ。と咲は部活勧誘のチラシを大量に出してきた。

 

外を出歩いただけで軽く1cmくらい積みあがる量のチラシを集めてきたらしい。どうやら、渡されるたびに受け取っていたようだ。同じ部活の物も何枚かある。

 

断れないところが咲らしかった。

 

 

「何か部活に入った方がいいと思うんだけど、どれがいいと思う?京ちゃんと同じ部活、ってわけにはいかないし。」

 

 

…あぁそうか。咲は俺が入った部活を知らなかったのか。

 

 

「俺は麻雀部に入ったんだぞ」

 

 

「麻雀部?」

 

 

「おう、麻雀部に入った」

 

 

「な、なんで?あんなにハンドボール頑張ってたのに…運動部ですらない麻雀部に入ったの?」

 

 

「ま、そこはちょっといろいろあるわけよ」

 

 

…約束、というより宣言したしな。

 

…最初から入るつもりだったし。別に、見学のつもりで行ったその日に、おもちをお持ちの和につられて気が付いたら入部届にサインしてたなんてことはないし。

 

そんな言い訳を頭の中で思い浮かべながら、俺は少し冷めかけたカツ丼に箸を伸ばした。

 

隣で咲がぼそぼそとつぶやきながら何か考えていたのがこわかった。

 

 

 

 

カツ丼はうまかった。比較的種類が多いうちの学食の中でも人気商品になる意味がよくわかる。

 

しかし、隣の席で他人が食べていたレディースランチはさらに美味しそうに見えた。

 

今更気にしても仕方がないのだが。

 

 

「京ちゃん!」

 

 

いきなり、咲に大声で呼ばれて少し驚いたけれど。

 

 

「私も麻雀部入る!」

 

 

自分から麻雀部に入ると言い出したことにさらに驚いた。

 

 

「咲…麻雀打つのか?俺、咲が麻雀打ってるのあの時以来みてねぇぞ?」

 

 

咲が強いのは、身をもって知っているけれど。家族や、仲のいい人以外と打つときに本気で打つとは思えなくて。

 

また、麻雀で負けない(・・・・)打ち方をするのはあまりしてほしくなかった。

 

解決したとはいえ、それが原因で照さんとすれ違っていたのだから。

 

 

「うん、大丈夫!よく考えてなかったけど、インターハイに出れば、強い人と戦えるんだよね?」

 

 

「まぁ…そうだな」

 

 

それからどんなに問答しても、咲の決意は変わらなくて。

 

埒が明かないので見学という方向で連れていくことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旧校舎にある一つの部屋。パソコンがネットにもつながっているし、自動卓もあるけれど、古さはごまかせない。

 

その古臭い部屋の扉には麻雀部と貼り付けられている。

 

この部屋こそ清澄高校の麻雀部の部室、なのだが。

 

 

「あれ?和と優希だけか?」

 

 

放課後、もうすでに部活は始まっててもおかしくない時間帯。

 

しかし、部室に居たのは同じ一年生の和と優希だけだった。

 

 

「えぇ、染谷先輩は用事があるらしく今日は出ないそうです。部長は…学生議会の仕事だそうです。」

 

 

「京太郎、後ろの子はだれだじぇ?」

 

 

「あぁ、咲ってんだ。まだ部活決めてないみたいだから連れてきた」

 

 

「おぉ!部員がふえるのか!じゃあお祝いにタコス買ってくるじぇ!」

 

 

「それって自分が食べたいだけじゃ…」

 

 

「しらん!」

 

 

そう言うと優希は部室から消えた。

 

これで残ったのは三人。三麻は打てるが、タコスを買うだけならすぐ優希は戻ってくるだろう。

 

それなら、待っている方がいい。わざわざ優希を待たせることも無い。

 

 

それに、確認したいことがあった。

 

 

「咲、お前、また±0で打つつもりか?」

 

 

「うん、知らない人の前でいきなり本気で打つなって、お姉ちゃんに言われたから。」

 

 

…照さんが何を危惧しているかよくわかる。咲が一番最初に本気で打ったら周りは確実に恐怖の対象として覚えるだろう。

 

第一印象がそうなってしまったら、引っ込み思案な咲が親しい人を作れるとは思えない。

 

なんだかんだ言って、照さんは咲のことを考えてくれているのだろう。メールもよくくれるし。

 

 

「須賀君…今の言い方だと、まるで私たちが勝てない、と言われてるような気がするのですが」

 

 

どうやら、お茶を入れていた和に話を聞かれていたらしい。この話は先にしておくべきだったかもしれない。

 

麻雀に真剣に取り組んでる和には最大の侮辱に聞こえただろう。

 

 

「いや…実際こいつは強いからなぁ…」

 

 

でも、俺は咲に勝てる気がしなかった。どうあがいても、俺には越えられない壁。それに、和もデジタル打ちの雀士だ。

 

デジタルで、咲や照さんに勝てるとは思えない。一矢報いることができたとしても、デジタルではそのあとが続かない。

 

勝てるとしたら、同じ不思議な力を持った人だけだと、そう思っている。

 

 

「…そこまで言うなら、やってみましょう。私が、±0なんてさせません!一位も取らせません、絶対に!」

 

 

「買ってきたじぇ!…ってなんなんだこの状況…」

 

 

なぜか俺をにらみながら宣言する和と、俺の後ろで震える咲という構図に、優希は困惑、俺は呆れて

 

±0を宣言するくらいなら、もう少し堂々としてほしかった。

 

 

 

 

 

そのあと、本当に±0を咲がやってのけたり、そのことを部長に見られたりして、咲が麻雀部に入ることになり。

 

和のお願いで、咲が最後に1度だけ本気の麻雀を打ったけれど、やはり雰囲気が明らかに魔王としか言いようのないものだった。




「お姉ちゃん、私、麻雀部に入るよ」


『咲…本気なんだね?』


「京ちゃんと一緒の部活だから!」


『え?』


「え?」


『まぁ、咲が入るなら、インターハイに来られるはず』


「うん、絶対行くよ」


『京君連れてきてくれるよね?私のために』


「は?」


『…なに?』


「お姉ちゃん…絶対負けないから」


『麻雀の強さで勝ち負けが決まるわけではない』







と夜中にポンコツ姉妹が喧嘩しておりますが京太郎はシロと会話して居るので無害です。

追記

次、京太郎君の個人戦書いてその次すぐ全国行くんで牌譜考える時間ください!オナシャス!なおまたオーラスのみの模様

何でもしますから! あ、全国の前に照視点の姉妹仲直り編書くかもしれない。

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