迷い家のお椀   作:ハム饂飩

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本編が全く進まないんでもしシロちゃんが居なくて小学生の時からてるてると咲が幼なじみだったらという設定で書きました。

三時間で書いたからクオリティ激低い。文字数も2000字行ってないし。

許してください!なんでもしますから!


番外
番外一 もし宮永姉妹と幼なじみだったら


いつからか、私の心の中心には須賀京太郎と言う男の子が住んでいた。

 

幼なじみ、それだけだったはずなのに。優しい声が、瞳が、笑顔が、私を狂わせた。

 

私が高校生になり、上京することになって。一人で過ごせるか不安になったときも、彼は私の背中を押してくれた。

 

あなたなら大丈夫だと。たとえ、一人で行って、寂しかった時は俺に連絡すれば、話し相手にはなってあげられますから、と。

 

その言葉だけで、満足だった。寂しくない。大丈夫だと。

 

 

そう思っていたのに。

 

 

気づいてしまった。自分が、なぜ不安を感じていたのか。どうして彼の言葉でその不安が一気に消えたのか。

 

東京での生活は、うまく行っていた。

 

実際、麻雀の調子も良かったし、道に迷うことも多々有ったけれど、地図や案内表を駆使して目的地にたどり着くことくらいはできるようになった。

 

しかし、寮に帰り部屋にひとりきりになると、また何か言いようのない不安が、胸を覆う。

 

彼が居ないから、私は不安なのだと。彼との繋がりがないから、こんなにも世界が暗いのだと。

 

そう思いながら、彼に連絡を取る。無性に、声が聞きたくなったから。

 

そうして、彼との会話を続ける。声だけは平静を装って。なんでもないように。

 

気がつけば、私の指は、私の敏感な部分へと移動してしまう。それが、私の不安をすべて洗い流してくれる。

 

少しだけ、声が漏れる。私の指は、頭は、体は、すべて、まるで彼のものになったようで。

 

なんて淫らで、恥ずかしい自分。それを自覚していてなお、やめることができない。

 

 

気づけばもう取り返しがつかない程に、彼に溺れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

高校三年生、もうすぐ全国大会で、三連覇がかかっているというのに、私の心は、また不安で押しつぶされそうで。

 

今日もまた、彼に連絡を取ってしまって。

 

そして、今日の会話の内容は、全国のこと。彼も、咲のために自腹を切ってでも応援しに来ると、そう言っていた

 

最近、彼との会話で咲が良く出てくる。

咲と何をしたか、とか。咲がこんなことを言っていた、とか。

その声を聞くたびにら咲きに対する気持ちが、少しずつ幼なじみのものから、女の子と意識しているようなものに変わっているように感じて。

 

妹、咲もまだ自覚はしていないだろう。それでも、好意を抱いているに違いない。

 

咲と、京くんの関係が、少しずつ変わって行くのがわかる。わかってしまう。理解させられる。

 

ずるいよ、咲。私と彼の繋がりは、声しかないというのに。

 

ずるい、咲だけ。

 

 

ずるい、よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全国大会、その宿泊施設に、彼を呼んだ。

 

久しぶりに会った彼は、とてもかっこよく見えて、同じくらいだった背も、今では彼のほうが大きくなっていた。

 

そして、弾む会話。とても、楽しい。今までの不安や孤独が一気に消えていくのを感じる。

 

それなのに、また、邪魔をしたのは咲で。

 

彼は咲のことが心配だと、そろそろ戻らないと迷子になられてはかなわないと。

 

今は私が目の前にいるのに。それでもなお、咲を優先するのか。

 

今は私が側にいるのに。まだ、咲があなたの心を縛り付けているのか。

 

私にはそれが、許せなかった。

 

 

 

なんとか、彼を引き止めることに成功して、無理やり私の部屋に連れてきた。

 

応援で来ている他の生徒は知らないが、チーム虎姫のメンバーには、一人に一部屋が与えられている。

 

そこに、彼を連れ込んだ。どうしても、欲しくて仕方ない。

 

だから、彼をベットに押し倒した。

 

 

「照さん!?な、なにしてるんですか!?」

 

 

「好きなの!京くんが好きなの!誰にも渡したくない!」

 

 

私が怪我をしたら困ると考えているのか、彼の抵抗はあまり激しくなく。

 

いつものように、優しい声で。私を諭すように。

 

それが、私の心を逆撫でる。

 

 

「お、落ち着きましょうよ。仮にも白糸台のエースが全国大会でこんなことしてるなんてバレたら…」

 

 

「それなら、京くんの気持ちは、どうなの?私と、こういうことするのは嫌?」

 

 

「い、嫌じゃないです!嫌じゃないですけど…」

 

 

「けど…?けど…何?」

 

 

彼の優しい瞳が揺れる。私を見ること無く、別の場所を見ているようで。

 

 

「やっぱり、咲のことなんだ…」

 

 

「そ、それは…」

 

 

何も言えないようで。彼は口ごもる。

 

やっぱり、そうなんだ。

 

 

「欲しいの…」

 

 

「な、何をですか?」

 

 

「京くんが…欲しいの!誰にも渡したくないって言ったでしょ?

 

繋がりがほしいの!誰にも負けない…!須賀京太郎との絶対的な繋がりがほしいの!」

 

 

私は、彼の上で服を脱いで。

 

 

「あ…うぁ…」

 

 

彼は困惑しきったまま、私の身体を見て

 

 

「お願い…京くん。私が…君の側に居たってことを…証を、私に頂戴」

 

 

もう、私達の間に、言葉はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お姉ちゃん…

 

 

ずるいよ。

 

 

そう、誰かが呟いたような。

 

 

そんな気がした




大胆な告白は女の子の特権

病みエロてるてるとやっぱり負ける咲ちゃん。

実は最初考えてたものだとシロちゃんに本編でこの行動起こさせるつもりだった。

でも自分が歪んでるって気づかせちゃったからね、ライバルの前でキスするくらいで済んだんですよ。タブンネ

では本編は気長にお待ちください

(´・ω・`)らんらん

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