The Problem Hunter   作:男と女座

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今までの、まとめ兼用の話で肩の力を抜いてます。

書きやすかったなー、戦闘無いと。いやモンスターハンターの小説で有るまじき発言ですねww




第8話 ユクモの休日

『狩りに生きる 特別号

P56 ハンターに訊く!

 

 

皆さん初めまして。教授を目指す、助教授のライラです。今回はハンターさん達について特集を組もうと考え、今月号の記事としました。

え?だって教授がいきなり「ユクモ村で休んでいるなら。」って今回の仕事を押し付け……って何でもありません!!

 

 

……話がそれてしまいましたね。えーっと、つまりハンターさんの特集です。

 

 

 

ユクモ村にて休養中のハンター、ビルさんとそのお友達に取材の協力を了承してくれました。気合いを入れていきましょう!

 

 

「よろしくお願いします。他の連中は後から来ますので。」

 

 

凄く丁寧な方で安心します。ビルさんはトレジャーハンターとしてドンドルマでも名の知れたハンターなので、教授は知っていますよね?

過去に埋もれたロマンを求めて未踏のエリアで何日間も調査をするなんて、私には半日も居られません。

探索にも狩猟にも便利だとガンランス使いだそうです。

 

 

「岩の崩れる音や砲撃・爆弾の後の香り。古代の物を発見出来た時の喜び。竜撃砲の一気に放たれる香り。トレジャーをやってきて良かった、と実感出来ますね。」

 

 

まさに仕事が生き甲斐!ですね。…でも火薬や砲撃の良さをコレでもかと説明してきます。きっと私にも分かる様に詳しく教えてくれたのですね!ありがとうございました。

 

 

 

「遅れてすまないな。よろしく頼む、モンタナだ。」

 

 

次に来た方はモンタナさんです。ビルさんとは違い、とても力強そうな方ですが、顔に大きな傷痕があります。ハンター稼業の恐ろしさが伝わります!

モンタナさんは謎の飛竜の攻撃で、今も傷の痛みが残っているそうです。

 

 

「この痛みには感謝しているさ。お陰で小生の怒りの焔が消える事は無いからな。」

 

 

ハンターの眼です。凄まじい眼光です。恐いです…。

わ、話題を変えましょう。モンタナさんは変わった武器を装備しています。

 

 

「どちらも特殊リーチ武器の狩龍(短)と打刀ツクヨミ(極短)だ。」

 

 

なお狩龍は先程書いた、謎の飛竜に折られた武器を修理した物。ツクヨミはビルさんの見つけたトレジャー品から作られた、どちらもオリジナルの専用武器です。“専用"、良い響きですね!

私はモンスターに近づく事ですら嫌ですけど、モンタナさんは敢えてリーチの短い武器を使っています。理由は自分の技術を最大に活かす為だそうです。

 

 

「この前は突っ込み過ぎて、おみまいされたけどな。」

 

「へっ、うるせーうるせー。」

 

 

モンタナさんは私にそれを熱心に教えてくれましたけど、流石に全ては書ききれないので次の機会にします。ごめんなさい。

 

 

 

「次は私か。」

 

 

女性ハンターさんです。青髪で色白な美人です。綺麗ですねと褒めたら鼻で笑われました…。

彼女の名前は弥生さん。ビルさん、モンタナさんが入っている猟団のメンバーです。

 

 

「本当はハンターではなく音楽家だよ、私は。ただ腕も立つし収入が良いからハンターをやっているだけさ。」

 

 

狩猟笛の色んな旋律を求めて今の武器になったそうです。音色は不思議な事に人を選ぶらしく、ギルドから演奏場所には制限があると言っていました。

 

 

「ビルとモンタナ。アイツらは私の音を理解する、数少ない連中よ。」

 

「理解してはいないと思うが?」

 

「まぁ頼れる旋律だと小生は思うがな。」

 

 

うーん、仲が良いチームの様です。弥生さんにとってビルさん達の事をどう思っているんでしょう?

 

 

「楽器。」

 

「…だと思ったよ。」

 

「私の思い通りに音色を奏でないから、まだまだだけどね。」

 

「無茶言うな。ただでさえ狩猟中で忙しいってのに「そこで砲撃音!刀が弾かれる音も!」って無理だろ。」

 

「私は純粋に私の求める物を目指しているのよ。」

 

「純粋に不純だな。」

 

 

思ったよりハンターとは変わった人が多い様ですね。興味が湧いてきたので、簡単なクエストの同行を頼んでみようと思います。

 

 

 

今回はご、ご協力、ありがとうございました………。』

 

 

 

--------ビル------------

 

 

弥生もユクモ村にたまたま来ていたから全員の記事になって良かった。こんなにも早く発刊されるとは、ギルドの仕事の早さには相変わらず驚かされる。

 

 

「休養中にインタビュー受けたんだが、最後の文、変じゃないか?」

 

「小生はそう思わんが?」

 

 

しかし気になるのは、何かコチラに落ち度でもあったのだろうか。途中でクエストの事後報告で、俺が抜けたのが不味かったか?

 

 

「おい。私の渓流での演奏について書かれてないぞ。」

 

「は?そんな事やったのか!?」

 

「小生も一緒にいたが、彼女が弥生に頼んでいた。」

 

「うん、問題ない。曲を引けて満足、聞けて満足。双方満足。」

 

「お前の演奏は問題しかないだろ!」

 

「安心しなよ。ただ小一時間クルペッコと演奏会しただけよ。」

 

「…も、もう不安だ。」

 

「小生が行った時、彼女はクルペッコに対抗して声マネし続けていたな。小生が気絶させて連れ帰ったから、安心しろ。」

 

「やっぱり思った通りの奇行じゃんか!なにが安心しろだよ!」

 

「フ…。私とは音楽の方向性が違ったようだ。」

 

「…最近、聞いても普通な俺とモンタナの方が問題ある気がしてきた。」

 

「小生は気にしない。だから気にすんな!」

 

「こんな事を気にし始めたら、ねぇ?」

 

「そうとも!それが、それこそが小生達の猟団だ!」

 

「黙ってろ、バカヤロウ!」

 

「すみませんニャ。ビルさんにお手紙ニャ。」

 

「あ、ああ。どうもありがとう。」

 

 

ニャン次郎から手紙を受け取った。手紙は上質な紙で、たまに訪れる金持ちからの依頼かと期待して裏を見るとギルドの紋章の判が押されていた。恐る恐る中を見ると、俺は2人にも分かる様に露骨な溜息をついた。

 

 

「何だ?小生達に依頼か?」

 

「いいや。猟団全員ドンドルマに集合だとよ。猟団長からの通達。」

 

「珍しいわね。」

 

「嫌な予感しかしないぞ。」

 

「なら無視しなさいよ。」

 

「いや!それはダメだ!呼び出されている以上、無下には出来ん。

旧大陸に行くには飛行船が必要だ。ロックラックに向かうぞ。」

 

 

めんどくさがる2人を連れて俺はロックラックへ向かった。目指すは旧大陸のドンドルマ。面倒な事にならなければ良いのだが。

 

 

 

 




助教授のライラ。彼女の正体は…、妹のハンターネームです。「何かしらで出して」と要望に応えましたよ?扱いは別としてw

モンタナ君の防具を考えないとな。夜叉装備を壊してでも書いたんですから。


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