『強化合宿二日目の日記を書きなさい』
土屋康太の日記
「前略。夜になって寝た」
教師のコメント
「前略はそうやって使うものではありません」
吉井明久の日記
「全略」
教師のコメント
「あまりに豪快な手抜きに一瞬言葉を失いました」
雑賀佳史の日記
「気分が乗らないのでパス」
教師のコメント
「何があったんですか?」
木下優子の日記
「きょうは、みんなで、がっしゅくに、きました」
教師のコメント
「何があったんですか!?」
「雄二。一緒に勉強できて嬉しい」 「待て翔子。とりあえず離れて周りを見てみろ。ク ラスメイトの連中が靴を脱いで俺を狙っている」
「とりあえずお前ら色々自重しろよ」
強化合宿二日目。現在FクラスとAクラスは合同授 業(自習)だ
「そうだよ雄二。こんな状況でよくいちゃつけるね 」
「明久よく見ろ。俺は一方的な被害者だぞ?」
「うるさいよ雄二。あっち見てみなよ」
「あ?」
――――――
『……佳史』
『………』
スッ(教材を片付けて移動)
『……あ…』
――――――
「わかった?」
「……雄二は自重すべき」
「何で全面的に俺が悪いみたいなことになってんだ !?」
「全く…次はあっちを見なよ」
――――――
カリカリカリカリカリカリカリ(カッターで机を突 き刺し続ける音)
『『『『……………』』』』
『坂本コロス坂本コロス坂本コロス…』
『リア充爆発しろリア充爆発しろリア充爆発しろ… 』
『pamtpjgj殺agj.ajpjmagatjm』
――――――
「みんな限界なんだよ…特に須川くんが」
「それこそ俺の責任じゃねぇだろうが!!」
~side KEIJI~
「にしても…良かったのかい?君もあっちに混ざっ てきた方が良かったんじゃ?」
「つーかちょっとくらい優子に構ってやれよ…今に もキノコが生えそうなくらい沈んでんぞアイツ」
「いいんだよ。俺に自分から面倒ごとに首突っ込む 趣味はねぇ…後木下の方は知らん」
というか愛子があの面子に入った時点でカオスにな るのは目に見えてる…あ、明久が早速やられたか
「はぁ…どうしてアイツらはこう騒動に巻き込まれ るのかねぇ…なぁ久保…」
「はぁ…何故吉井くんはあんなに無防備で可愛らし いのだろうか…」
あ、そうだ。コイツガチだった
「あ~あ…またトシがどっかにトンでっちまった」
「もう一種の病気だな…」
「それで…お前はどうすんだ?」
「ん?」
「覗きだよ覗き。正直お前がこっちに着いたら勝算 しか見えねーよ」
「悪いが断る」
「あ~…やっぱり?」
「ああ。今女子(特に木下姉)が絡んで来たら…」
「来たら?」
「生きたまま硫酸に漬け込んでやる」(満面の笑み )
「…そ、そうか…」
その日、やはり雄二達の覗きは失敗したそうである