アホばっかのバカ達へ~アホメンパラダイス~   作:黒やん

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第33問

『強化合宿一日目の日記を書きなさい』

 

工藤愛子の答え

 

「バスを降りた瞬間、いつもとは違う爽やかな雰囲 気に包まれた。何だか楽しくなりそうな予感がした 」

 

教師のコメント

 

「卯月高原は避暑地としても有名ですからね。工藤 さんの予感が当たるといいですね」

 

風祭将の日記

 

「酔い止めを一箱飲んだのに、降りてすぐに気持ち 悪くなった。乗ってる最中じゃなく降りた瞬間とは なんて卑劣な罠だろう。それはともかく、何が原因 だったのだろうか」

 

教師のコメント

 

「飲みすぎです」

 

雑賀佳史の日記

 

「朝起きた瞬間から、バスで目が覚めるまでの記憶 がない。俺はどうやって用意をしたのだろう。とい うか何故俺がAクラスのバスにいる事に誰もツッコ まないのだろう」

 

教師のコメント

 

「もはやホラーですね。Aクラス云々はとにかく、 用意とかは雑賀くんが無意識で―」

 

木下優子の日記

 

「成功するかどうかは微妙だったけど、佳史の部屋 に朝3時に侵入成功。そのまま佳史の用意をして、 一緒にバスに乗りました。何とか妻の面目は保たれ たと思います」

 

教師のコメント

 

「原因はあなたでしたか。後、妻云々の前に人とし て何かが間違っていると思います」

 

霧島翔子の答え

 

「次、こういう機会があったら優子を見習って私も 頑張ろうと思いました」

 

教師のコメント

 

「見習わないで下さい。そして合宿の日記を書いて 下さい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「佳史、起きなさい」

 

「………」

 

「…仕方ないわよね。うん、仕方ない。だからここ はおはようのキスで――」

 

ガバッ

 

「不穏な気配っ!」

 

「あ、起きたんだ……」

 

「何でお前はあからさまにがっかりしてるんだ?と いうか今何時だ?」

 

「朝の4時半よ。あ、集合時間は7時半に学園の正 門だから」

 

「……それAクラスの集合場所だよな?」

 

「そうだけど?」

 

「俺Fクラスなんで」

 

「関係ないわよ。どうせアタシのグループはいつも のメンバーだし」

 

「いや、俺もう雄二達と――」

 

「ちぇいさー!!」

 

「ぐばっ!?」

 

ドサッ

 

「…抵抗しなければ、こんなことにはならなかった はずなのに…」

 

――――――

 

「………知らない天井だ」

 

「そりゃそうよ。リムジンバスの中だもの」

 

目が覚めたら、何故かAクラスのリムジンバスに乗 っていた件

 

「お、やっと起きたか」

 

「将?…あれ?俺なんでリムジンバス乗ってんだ? 」

 

「お前覚えてないのか?」

 

「全く」

 

むしろいつ着替えたのかすら疑問だ

 

「……優子、やりすぎ」

 

「………テへペロ?」

 

「言葉にするな気持ち悪い」

 

そう言って優子を沈めた後に周りを見渡すと、Aク ラスのいつもの奴らが集合していた

 

「ただ暇なんだよな~。佳史、なんか面白い事ない か?」

 

将が暇をつぶそうと俺に話をふるので、近くにあっ た紙に適当なことを書いて将に渡す

 

「これを佐藤に渡してこい。多分面白いものが見れ るぞ」

 

俺がな

 

「マジで!?サンキュー佳史!」

 

そのまま爽やかな笑顔で本を読んでいる佐藤のとこ ろへ行く将

 

「佳史くん、将くんに何を渡したの?」

 

「ん?いや、これ」

 

――――――――

 

俺の部屋にはお前に見つかってないエロ本が後17 冊ある

 

――――――――

 

「うわぁ…17って数字がまたリアルだね…」

 

「当たり前だ。本当の事だから」

 

「どうやって知ったの!?」

 

「アンタお母さん!?何で将のトップシークレット を熟知してんのよ!?」

 

愛子と復活した優子が全力で突っかかってくるが… 悪かったテストを隠そうとした時の唯の隠し方とそ う変わらんからすぐ分かっただけだ

 

「…そりゃ佳史の怒り方とその後を考えれば隠した くもなるわよ」

 

「はっはっは。何を言うんだ優子。ただ何で隠した のかをじっくり聞き出してからガッツリ勉強させる だけじゃないか」

 

「そんなに凄いの?」

 

「自白するまで正座で向き合って無言。吐いたら吐 いたで間違ってた場所を全問正解だすまで休憩無し でマンツーマンよ。この上なく羨ま…厳しいわ」

 

「優子、今一瞬欲望出てたよね?」

 

「にゃんのことやら」

 

「噛んだね」

 

『ちょ!?美穂!?バスの中で関節技とか無理!痛 いし酔うから!?』

 

…将のこと、すっかり忘れてたな

 

「将、吐くならパーキングエリアで吐けよ?」

 

『誰のせいだぁぁぁぁ!!』

 

「お前が面白い事ないかって言うから…」

 

『何でさも俺が悪い感じになってんの!?お前のせ いだお前の!』

 

「誰もお前にとって面白い事だとは言ってない」

 

『お前マジで友達か!?ってちょっと美穂さん、脊 髄だけはマジで勘弁して下さいぃぃぃやぁぁぁぁぁ !!!』

 

バキッ

 

…将さんの御冥福をお祈りします

 

――――――

 

「暇だな~」

 

「そうだな~」

 

「ボクは何で将くんが脊髄折られても平気なのか問 い詰めたいよ…」

 

佐藤め。ツメが甘かったようだな

 

「ん?優子、ソレ何?」

 

「え?心理テストの本よ。さっきパーキングで売っ てたの」

 

心理テストねぇ…

 

「面白そう!ねぇ、みんなでやろうよ」

 

「……興味ある」

 

そしていつものことだが霧島。お前はどこから現れ た。

 

「ま、暇つぶしにはなるか」

 

「面白そうだね。僕も入れてもらっていいかい?」

 

「久保?お前本読んでたんじゃ…」

 

「ちょっと酔いそうで怖くてね」

 

「わかるぜその気持ち」←乗り物全般アウトな人

 

「全くだ」←車以外がアウトな人

 

と、いうわけで久保参戦

 

「じゃ、いくわよ? 『次の色でイメージする異性を挙げて下さい ①緑 ②オレンジ ③青』」

 

緑とオレンジと青か…

 

「というか優子。お前は何を睨みつけてんだ?」

 

「別に」

 

エ〇カ様かお前は

 

「……私は、緑…佳史、オレンジ…雄二、青…雄二」

 

「ボクは緑が将くんでオレンジが佳史くん、青がム ッツリーニくんカナ?」

 

「僕は緑が佐藤さん、オレンジがアキちゃん、青は …ちょっと思い浮かばないな」

 

「ふんふん…ま、妥当なところね。佳史は?」

 

ん~…

 

「順番に…愛子、唯、優子ってとこか」

 

俺がそう言った瞬間、優子の顔が真っ赤になった

 

「何だ?どうしたんだお前?」

 

「優子?顔真っ赤だよ?」

 

「にゃ、にゃんでもにゃいわよ!?」

 

「嘘だっ!!」

 

「待て愛子。中の人が違う」

 

「お前は何を言ってんだ?」

 

色々マズいんだよ。著作権的に

 

そんな中、将がヒョイと優子の手から本を取り上げ ていた

 

「ちょ!?将!?」

 

「ん~…緑は友達、オレンジは元気の源、青は…な るほどねぇ」

 

将が俺と優子を交互に見て何かにやけている。死ぬ ほどウザい顔で

 

「しょ、将!!」

 

「悪い悪い。けど…なるほど、愛子はムッツリーニ か…」

 

「な、何?優子。青って何だったの?」

 

「……………///」

 

ダメだ。今のコイツはポンコツだ

 

…ん?

 

「久保?オレンジでイメージした

 

・・ 異性って誰だ?」

 

「アキちゃん」

 

…明久。強く生きろ

 

「では次は僕が出そう

 

『1から10の数字で、今あなたが思い浮かべた数字 を順番に2つ上げなさい』」

 

「……5・9」←霧島

 

「ボクは7・2」←愛子

 

「アタシは3・4ね」←優子

 

「俺は…6・10だ」←俺

 

「俺は1・8」←将

 

全員の答えが出揃った所で、久保がページをめくる

 

「ふむ…『最初に思い浮かべた数字はいつもまわり に見せているあなたの顔を表します』だそうだよ。 それぞれ―」

 

「クールビューティー」←霧島

 

「蠱惑的で扇情的」←愛子

 

「温厚で慎重」←優子

 

「公平で優しい人」←俺

 

「明るいムードメーカー」←将

 

「へぇ…案外当たってるかもな」

 

「……あまり意識してなかった」

 

「代表の場合マイペースっていうのもつきそうだけ どね」

 

「愛子は…コメントしづらいな」

 

「あはは~照れちゃうよ」

 

「『次に思い浮かべた数字はあなたがあまり見せな い本当の顔』…らしいね」

 

「意志の強い人」←霧島

 

「落ち着いた常識人」←愛子

 

「純粋で一途」←優子

 

「仲間は何より大切にするけど、敵には容赦ない人 」←俺

 

「芯の通った真っ直ぐな人」←将

 

「代表は意志が強いんだって~」

 

「……うん。私は雄二が大好き」

 

「本当にブレねぇな代表」

 

「ねぇ、佳史。一途な女子ってどう?」

 

「ん?嫌いじゃねぇぞ?」

 

「それじゃ「ただし優子。お前はダメだ」orz」

 

そしてその後、寝たりだべったりしながら合宿所に 着くと…

 

「明久!!しっかりしろ!!」

 

「マル〇…僕は…僕は…!!」

 

マル〇って誰だ

 

「ぬ?佳史!!将!!明久が大変なんじゃ!!」

 

「いや、見たらわかる」

 

主に精神的な意味で

 

「…マ〇タ、ごめん。僕もすぐにそっちに行くよ」

 

「明久ぁぁぁぁ!?」

 

「将、とにかくAED持って来い」

 

「おぼろろろろろ!!」

 

「チッ…使えねぇなコイツ。秀吉」

 

「わかったのじゃ!」

 

その時、その場にいた雄二達以外の全員が思った

 

『(何でそんなに冷静なの!?)』と


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