アホばっかのバカ達へ~アホメンパラダイス~   作:黒やん

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第24問

特別アンケート~Fクラスの皆さんに聞きました~

 

『木下姉弟の見分け方を教えて下さい』(2―A一同 より)

 

吉井明久の答え

 

「可愛らしさ」

 

吉井明久のコメント

 

「どっちも可愛いけど若干秀吉の方が女の子らしい 」

 

佐藤美穂のコメント

 

「優子が見たら張り倒されますよ?」

 

土屋康太の答え

 

「身体のライン」

 

土屋康太のコメント

 

「…それでギリギリわかる」

 

佐藤美穂のコメント

 

「それでギリギリなんですか…」

 

坂本雄二の答え

 

「ヘアピンの付け方」

 

坂本雄二のコメント

 

「というか未だにそれでしかわからない」

 

佐藤美穂のコメント

 

「幼なじみのあなたですら正確には無理ですか…」

 

姫路瑞希の答え

 

「無防備さ」

 

姫路瑞希のコメント

 

「木下くんは女装しても無防備ですから…」

 

佐藤美穂のコメント

 

「その前に女装を止めてあげて下さい」

 

島田美波の答え

 

「肉食or草食」

 

島田美波のコメント

 

「佳史を見て飛んで行くのが優子。そうでなきゃ木 下」

 

佐藤美穂のコメント

 

「見分けるのに一々雑賀くんに来てもらえません… 優子がいるなら尚更」

 

雑賀佳史の答え

 

「なんとなく」

 

雑賀佳史のコメント

 

「文字通りだ」

 

佐藤美穂のコメント

 

「それができるのはあなただけです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…酷い目にあった」

 

「今回ばかりは本当に同情するぜ」 ヤケに生暖かい目で俺を見ながら肩を叩く雄二

 

…今更何を言ってやがる。コノウラミハラサデオク ベキカ…!

 

「何かあったの?佳史」

 

「木下に寝込みを襲われたかけた時くらいに疲れて んな」

 

そうか。明久と将は控え室にいたから知らないのか

 

「…実はな」

 

~佳史説明中~

 

「という訳で「イィッシャァァァ!!」ぬおあっ! ?」 何だ!?普段より三割増で明久の動きがいいぞ!?

 

「何しやがる!」

 

「うるさい!モテる奴は敵だ!」

 

ならお前は自分で自分を殺さなきゃならないな

 

『では、第二試合の選手の入場です!』

 

「チッ、命拾いしたな」 「そりゃお前の方だぞ明久?佳史に勝てる訳ねぇだ ろうが…」

 

「そうでもないぞ?」

 

将と雄二が意外そうな顔をする

 

だって…

 

「一回希望を見せてから地獄…いや、奈落を見せて やる…」

 

「「(ヤべぇ。コイツマジヤベぇ)」」

 

「それはともかく…お前らの相手は常夏だったな」

 

「ああ。まぁサクッと倒してくる」

 

「変態だし頭も悪そうだったしね。今回は楽かな? 」

 

「油断すんなよ?あの変態共は一応…Aクラスだか らな」

 

―――――――

 

『2―Aの風祭将くんと2―Fの吉井明久くんです!前 の試合は味方を味方とも思わない風祭くんの力技で 勝ち進んできました!』

 

…本当にストレス溜まってたんだなぁ。思い出した だけで明久が震えてるよ

 

『そして対する選手は3―A所属…(カサッ)え?… はい、常川俊平くんと夏村勇作くんです!「「待て ぇぇ!!」」…皆さん、こちらも拍手でお迎え下さ い!』「「無視!?」」

 

「おい雑賀!お前あのアナウンサーに何渡したんだ !?」

 

「うっせぇなハゲ。変態は黙ってハゲ散らかってろ (何、ただあの人に訂正の紙を渡しただけだ)」

 

「「舐めてんのかコラァ!!」」

 

なんだよ。せっかく普通に説明してやったのに

 

「佳史、言葉と本心が逆だ」

 

「おっと」

 

「お前本当に少しは年上に対する敬意を持てよ!」

 

「うるさいな…えっと…もうどっちがどっちかわか んねぇからモヒカンでいいや」

 

「よくねぇよ!常村だ常村!」

 

「そうか常川」

 

「言った側から!?」

 

割とノリいいなコイツ等。タカさん程ではないが

 

「あ~お前はもういいや。おいハゲ、お前は常川と 夏村どっちがいい?」

 

「どっちも嫌だわ!」

 

「ハァ…そんな答えしか言えねぇからお前はハゲな んだよ」

 

「お前人権って言葉知ってるか?」

 

「黙れハゲ。お前はハゲ以外の何者でもない!それ 以上でも以下でもない!」

 

「俺の存在ハゲ一点だけ!?」

 

「当たり前だ。だって「ストップだ佳史。話が進ま ん」…チッ、仕方ない」

 

「だって…何?僕凄い気になるんだけど…」

 

いくらでもバカに出来るぞ?思い付きで喋ってるか ら

 

「…で、先輩方?もう器の小さい小細工はネタ切れ でございますか?」

 

将が慇懃に常夏を挑発する

 

「…お前らが恥をかかないようにって優しい配慮だ ったんだがな」

 

「…Fクラスのバカはとにかく、Aクラスのお前で も理解出来ないか?二年はバカの集まりだな」

 

さっきのが効いてるのか若干元気がない常夏。でも 挑発は続ける限り根性だな

 

「…先輩方、大丈夫ですか?」

 

「「…ここじゃなけりゃあ今すぐ泣きたい」」

 

やりすぎたかな…

 

「…お前らの事情はどうでもいい」

 

「先輩…教頭先生に協力している理由は何ですか? 」

 

雄二と明久が常夏に問いかける

 

…やっぱりあのクソ野郎か

 

「…そうかい。事情は理解しているってコトか…進 学の推薦状だよ」

 

「…そうですか」

 

「Aクラスなのに進学の推薦状ねぇ…」

 

「はっ、そもそも小細工なんていらなかったんだよ な。Aクラスの俺達とFクラスのお前らじゃ実力が 違いすぎる」

 

「お前らだってそこの風祭を抑えれば恐くないしな 。残りは所詮観察処分者だ」

 

「…お前らとことんバカだな」

 

「「…何だと?」」

 

「お前らにいい言葉教えてやるよ…

 

“バカの一念”ってな」

 

『―さぁ、それでは試合に入りましょう!選手の皆 さんどうぞ!』

 

「「「「試獣召喚ッ!!」」」」

 

現代国語

 

3―A 常村勇作 & 3―A 夏川俊平

 

296点 & 252点

 

「…一応はAクラスだな」

 

「将はとにかく、明久は厳しいか…?」

 

雄二が珍しく弱気になっている

 

「何、心配すんなよ」

 

「どういう事だ?明久は全教科三桁行ってないだろ ?」

 

…ふっ

 

「なぁ雄二。明久が…観察処分者が一教科でもAク ラスレベルの点数取れたらどうなる?」

 

「…この上なく厄介だな…ってまさかお前!」

 

見せてやれ明久。お前の一念ってヤツを

 

side Akihisa

 

先輩の点数がモニターに表示される

 

…確かにAクラスに所属してるだけのことはある。 この二人、本当に勉強はできるみたいだ…!

 

「どうした?俺達の点数見て腰が引けたか?」

 

「無理もない。Fクラスじゃお目にかかれない点数 だからな」

 

「いや、試召戦争ごとに目にしてるけど」

 

「「えぇっ!?」」

 

主に佳史とか姫路さんとか、姫路さんとか佳史とか

 

けど。

 

こんな点数が取れるなら実力で受験すればいいじゃ ないか

 

それなのに…この人達は僕達の二年目の、たった一 度の学園祭を壊そうとした

 

何より―僕達の大切な人達に取り返しのつかない事 をしようとした

 

「ホラ、観客の皆様に見せてみろよ。お前の貧相な 点数をよ!」

 

「…前に」

 

「あん?」

 

「前にクラスの子が言っていた」

 

「なんだ?晒し者にされた時の逃げ方か?」

 

そう言って大笑いする常夏コンビ

 

…………どこまで僕らをバカにすれば気が済むんだ! !

 

「…『好きな人の為なら頑張れる』って」

 

―僕も最近、心からそう思った

 

現代国語

 

2―A 風祭将 306点

 

2―F 吉井明久

 

238点

 

「「なっ!?」」

 

「それに、これは親友の受け売りだがな…『やられ たら叩き潰せ』ってね」

 

「「アンタらは小細工無しの実力で叩き潰してやる !!」」

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

「なっ!?佳史!お前どんな魔法使いやがった!? 」

 

おぉ、雄二が本気で慌てるとは珍しい

 

「バカってのは面白い生き物だよな」

 

「はぁ?」

 

「一見的外れに見えても、それが案外核心を突いて たりするんだよ」

 

明久の場合もそうだ。アイツには知識が無かったし 、ボキャブラリーも少なかったから表現出来ないだ けだった

 

……漢字教えるのは苦労したが

 

「Aクラス戦の後すぐにアイツに勉強教えてくれっ て言われたんだよ」

 

「…なるほど。お前が準決勝は俺に教科を選ばせろ って言ったのはこのためか」

 

「まぁ、日本史とか世界史でも良かったんだがな」

 

理由は主に俺がストレス解消したかっただけ

 

「それに妨害が来るなら準決勝だろうと思ったしな ?」

 

「ったく…」

 

 

 

 

 

―――――

 

 

 

 

 

「どうした先輩?目に見えてビビってるぞ?」

 

「くっ…」

 

あっちのモヒカンは将に任せよう。僕はこのハゲを 倒す!

 

「お前…Fクラスのくせに…!」

 

「FクラスがAクラスに勝てないなんて誰が決めた んですか!」

 

そうだ!僕達だってAクラスを追い詰めるところま で行けたんだ!

 

そのまま相手を押し込んでいたんだけど…

 

「くっ…仕方ねぇ…二年生相手に大人気ないが経験 の差ってヤツを教えてやるよ!」

 

そう言ってハゲの召喚獣が僕達から距離をとる

 

何で?戦闘がし辛くなるだけなのに…

 

とにかく僕も召喚獣を操作して追いかける

 

「そら引っかかった」

 

「え?」

 

ザッ

 

くっ…目に何かが…

 

やられた!あんな大きな動きをすればみんな召喚獣 を目で追いかける!

 

「お前観察処分者何だってな?だったらコイツはさ ぞかし痛ェだろう―なッ!!」

 

「ぐうっ!…かはっ!」

 

何度もハゲの召喚獣に攻撃され、フィードバックが 襲ってくる

 

……ヤバい…意識が…!

 

そして僕はゆっくり前に倒―

 

ガシッ

 

「明久…お前そのハゲを実力でぶっ倒すんじゃねぇ のか!?」

 

……そうだ…!こんな所で…寝てられるか!

 

「行けるか?明久」

 

「…勿論!」

 

目も見えるようになってきた

 

「…そこだぁ!」

 

「んなっ!」

 

ただ突撃してきただけのハゲにクロスカウンターを 叩き込む

 

ほぼ同じくらいの点数のクロスカウンターに消耗し ていたハゲの召喚獣は戦死になる

 

同時に、将の召喚獣のトンファーがモヒカンに突き 刺さっていて…

 

『勝者!風祭・吉井ペアです!』

 

「ぃぃぃよっしゃぁぁああーッ!!」

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

「さて、と」

 

「あれ佳史。どっか行くのか?」

 

「ん?いや、な?」

 

「………」(汗)

 

雄二曰わく、「あの時の佳史は悪魔の目をしていた 」らしい

 

――――――

 

「やー!どーもどーも先輩方!」

 

「なんだよ雑賀…」 「笑うなら笑えよ」

 

そんじゃ遠慮なく

 

「あっはっはっはっは!!!」

 

「「笑うな!!」」

 

笑えって言ったのお前らじゃないか

 

「それにしてもお二人とも本当は頭良かったんです ね~」

 

「き、急になんだよ…」

 

やたらうろたえる常夏

 

…計 算 通 り

 

「いえいえ、実は凄かったお二人にねぎらいの言葉 をですね…」

 

「止めろよ…こんな時に優しくなるなよ…!」

 

「何言ってんです?辛い時には優しくした方がダメ ージでかいでしょ?」

 

「「やっぱりか…!」」

 

ソレ以外に何があると?

 

「あ~…でも飽きたから褒めんの止めるわ」

 

「それはそれでヤメろ!」

 

「うっせぇハゲ。敗者に人権はねぇ」

 

「どこの剣闘士!?」

 

「お前も黙れモヒカン。そのモヒカン剃って特徴の 無いモブにしてやろうか?村人Aになりたいのか? あぁ?」

 

「…すみませんでした。モヒカンだけは勘弁して下 さい…」

 

モヒカン、陥落

 

「ちょ、常村!?」

 

「誰がお前に発言を許可した?これ以上大気を汚す な。いや、もう息すんなお前」

 

「死ねってか?要するに死ねってか!?」

 

「ぶっちゃけそうだな」

 

「頼むから、少しでいいから年上に対する敬意を考 慮してくれ…!」

 

「黙れハゲ。…はぁ、仕方ないな」

 

「え?」

 

…ふっ。貴様に希望なんか無い事を教えてやる

 

「……夏川俊平。三年Aクラス所属。特徴、ハゲ、 卑怯、口が悪い。 好みのタイプはスタイルがよい美人。実は二年生の 時に「ちょ、待て!」…現同クラスのA.Kさんに告 白「止めろぉー!!」…するが、見事に惨敗。さら に振られた台詞は『私、あなたのような方は眼中に ありませんの』「ぐはぁっ!」そして三年に上がる や否や、2―AのS,Kに告白。そして惨敗。振られ た台詞は「もうそこだけでいいからヤメろ!」…『 …ごめんなさい。興味ないから』「うがぁぁああ! !」…んでその十日後再び2―AのY,Kに告白。惨敗(チッ)「今の舌打ちの真意は!?」…振られた台詞は『は ?アタシ好きな人いるし、少なくともアンタはない わ』「いっそ殺せよぉぉぉ!!」

 

…流石のYも気持ち悪すぎて優等生を保ってられな かったか

 

…まぁ、これでもハゲは堕ちるだろうが…

 

「さて…これを放送室から流せば…」

 

「もう本当に許して下さい」

 

うむ。綺麗な土下座だ

 

…ここからが本題

 

「…一つだけ聞かせろ。優子達を誘拐したのはお前 らの案か?」

 

「「…え?」」

 

ポカンとする常夏

 

「違う…流石にそんな直接傷つけるような事は聞い てないし言ってもない」

 

「俺達はお前らの店を失敗させるのと召喚大会で優 勝するように言われただけだ」

 

「そうか…」

 

そう言い残してその場を去る

 

…覚悟しろよ教頭。俺はかなり根に持つタイプだぜ ?


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