アホばっかのバカ達へ~アホメンパラダイス~   作:黒やん

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第15問

『「パンがないなら、お菓子を食べればいいじゃな い」と言う言葉で有名な人物を答えなさい』

 

 

 

姫路瑞希の答え

 

『マリー・アントワネット』

 

教師のコメント

 

『正解です。傲慢な人物としても有名ですが、悪女 としても有名ですね』

 

 

 

坂本雄二の答え

 

『手作りじゃ無ければそれでいい』

 

教師のコメント

 

『人物を答えて下さい』

 

 

 

 

雑賀佳史の答え

 

「食った後に何もないならそれでいいや」

 

教師のコメント

 

「本当に君と坂本君は何があったのですか?」

 

2寮寮監(鉄人)のコメント

 

「諦めずに自由を信じて頑張れ」

 

 

 

風祭将の答え

 

『じゃあ俺は君を食

 

教師のコメント

 

『書かせねーよ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?俺に何を協力してほしいって?」

 

「僕は風祭くんと出るから、雄二と一緒に召喚大会 に出てほしい」

 

「ヤダ、ダルイ、メンドイ」

 

「何故にカタコト!?」 何で俺がそんな面倒な事を理由もなしにやらなきゃ いけないんだ

 

「そもそもお前と雄二で出ればいいだろ?」

 

「いや~…それがね…」

 

~理由説明中~

 

「…って訳なんだ」

 

「噛み砕くと、優勝と準優勝の賞品に人用の腕輪を 作ったはいいけど、両方不良品だったと?」

 

「うん」

 

「…ペアの理由はわかった。でもそれだけか?」

 

「そ、そそそそれだけって!?」

 

わかりやすっ!なんか隠してんのまるわかりだな

 

「…姫路関連か?」

 

「!?」

 

「嘘つけねぇなお前」

 

まぁそれが明久(バカ)明久(バカ)たる所以の一つでもあるから な

 

「仕方ない。協力してやるよ」

 

「本当に!?」

 

「嘘ついてどうするよ。…まぁ、その前に」

 

明久が唾を飲む

 

何警戒してんだ?

 

「Fクラスの出し物って結局何になったんだ?」

 

「やっぱり寝てたんだ…」

 

―――――――

 

「普段はただのバカだけど、坂本の統率力は凄いわ ね」

 

「そうだね。普段はただのバカなのにね」

 

「…言っておくがそう大差ねぇからな。お前ら」

 

「「何…だと…!」」

 

あれだけまとまりが無かったFクラスが雄二のおか げで一致団結

 

元々体力だけはアホみたいにある連中ばっかりなの で、作業はあっという間に進んでいく

 

「それにしても、よくあのオンボロ教室を此処まで 綺麗にできたね」

 

「あ、それはですね、木下くんと佳史くんがどこか らかテーブルクロスとかカーテンとかを持って来て 、こう手際よくテキパキと」

 

そう言って俺と秀吉を尊敬の目で見る瑞希

 

なんか照れくさいな、こういうの

 

「まあ、見かけだけはそれなりになったんだがな」

 

「クロスを捲るとこの通りじゃ」

 

クロスの下からは、少し痛んだ机と、普通の机が出 て来る

 

「EクラスとDクラスの人達には感謝しなくちゃね 」

 

「若干苦労はしたがな」

 

Dクラスは清水を交渉のテーブルに出して美波をダ シにしたらすぐカタがついたんだが…Eクラスには 少し条件付けられた

 

「ここまで装飾が完璧なら後は出し物ね…「……飲茶 も完璧」きゃっ!?」

 

「常日頃から気配消して行動すんなよ康太…」

 

「……つい、癖で」

 

どんな癖だよ

 

「ムッツリーニ、厨房の方もオーケー?」

 

「……味見用」

 

俺達の前に胡麻団子とお茶を差し出す康太

 

自分で食って確かめろってことだろう

 

「わぁ…美味しそう…」 「土屋、これウチらが食べちゃっていいの?」

 

「……(コクリ)」

 

「では、遠慮なく頂こうかの」

 

女子+秀吉が胡麻団子を勢いよく頬張る

 

「お、美味しいです!」

 

「本当!表面はカリカリで中はモチモチで食感もい いし!」

 

「甘すぎないところも良いのぅ」

 

どうやら胡麻団子は女子がトリップするほどの大成 功らしい

 

…にしてもこうして見ると本当に女にしか見えねー な、秀吉。

 

「じゃ、俺らも貰うか」

 

「そうだね。ムッツリーニ、いただきます」

 

「……(コクコク)」

 

皿に乗った胡麻団子を一つ掴み、女子達と同じよう に勢いよく頬張る

 

……ふむ

 

「表面はゴリゴリ、中はネバネバ。甘すぎず、辛す ぎる味わいと妙な刺激が何とも―――グゲパッ」 「表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘す ぎず、辛すぎる味わいがとっても――ンゴパッ」

 

同じような感想を言って俺と明久がぶっ倒れる

 

――ああ、意識が…

 

~side明久~

 

常日頃から命の危険を体験してるせいか、僕は軽く 走馬灯を見ただけで済んだんだけど…

 

「ムッツリーニ!佳史の容態は!?」

 

「……脈拍低下、瞳孔拡大を確認。かなり危険な状 態」

 

「くそっ!念のためムッツリーニはAEDを準備し て!」

 

「……了解!!」

 

耐性が低い佳史じゃ耐えられなかったらしい。この 前のお弁当騒ぎの時も僕達の中で一人だけ気絶して たし

 

「…なっ!?何でアンタがこんな所に!?…何?六 千万?んなもん持ってる訳ねぇだろ。…は?だった らチューでいい?ふざけんな。アンタは懲りずに弟 襲ってろ」

 

…何だろう。凄い僕にとって不穏なやり取りがされ てたような…

 

とりあえず今は人命救助が優先だ!

 

~sideout~

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

「…ふっ、地獄を見たぜ…」

 

何の比喩でもなく、リアルに。

 

「佳史…生きてて良かった…!」

 

「……心配させるな」

 

「ありがとう。本当にありがとう…!」

 

三人で生きる喜びを噛みしめる

 

ちなみに女子達はまだトリップしてる

 

「うーっす。戻ってきたぞー…ん?なんだ、美味そ うじゃないか。どれどれ?」

 

「「「「あ」」」」

 

雄二が突然戻って来て止める間もなく、皿の上の対 人決戦用宝具を口にする

 

「…たいした男じゃ」

「雄二。キミは今最高に輝いてるよ」

「A級戦犯の汚名返上だな」

 

「?お前らが何を言っているのかわからんが…ふむ ふむ、外はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘 すぎず、辛すぎる味わいがとっても―――んゴパッ 」

 

アーメン(-o-;)

 

「あー、雄二。とっても美味しかったよね?」

 

この状態でその質問をするお前は筋金入りの鬼畜だ と思う

 

「……雄二?」

 

「あれ?雄二?ゆーうーじー」

 

返事が無いのを怪しんで、雄二に近寄り顔に手をか ざす

 

「………」

 

「佳史?雄二は―「息、してない」救急車ぁーーー !!!!」

 

その後、偶々近くに置いていたAEDで雄二は一命 を取り留めた

 

…何でAEDがFクラスにあったんだろうな?


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