ハイスクールD×D 精霊と龍神と   作:きよい

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誤字が多い中毎回お送りしております。
読みにくくてすいません。


4話

 俺は確か、昨日裕斗と数日間は一緒に部室に行く事になってたよな。

 なら教室で待ってればよかったはずだよな?

 なのにさっきから黄色い歓声がとってもうざいです……。

 いや、裕斗は普通に来てくれたんだ。

 ただ今回は相手が俺一人じゃなかった。

 俺のところに来る前に、クラスメイトの兵藤のところへ向かって、なにかを話ていた。

「――というわけで、僕についてきてほしい」

 イヤー!

 女子たちが悲鳴をあげる。

「そ、そんな木場くんと兵藤が一緒に歩くなんて!」

「汚れてしまうわ、木場くん!」

「木場くん×兵藤なんてカップリング許せない!」

「ううん、もしかしたら兵藤×木場くんかも!」

 うわー、わけわかんねぇ……。

 今日は巻き込まれたくないしバレない内に帰ろうかな……。

 と腰をあげた瞬間だった。

「あ、カイトくんも来る準備はできてたんだね」

 立ち上がったのを勘違いしたのか、爆弾が投下される。

 おのれ裕斗! 俺もそっち側に引きずり込むつもりか!

「……ああ、俺も、行くつもり……だったからな…………」

 キャー!!

 女子うるさいよ。

 俺を想像に巻き込むな!

「見て! あの月夜野くんが木場きゅんと!」

「ああ、あの二人のカップリングなら許せるわ!」

「むしろ需要がある! あたし帰って創作活動に励まないと!!」

「……いえ、ここに兵藤も入ってきたら……」

「そ、それはもしかして――」

 いいかげんにしろ!!

 というか三人目! なに書く気だよおいッ!

 俺明日から不登校になっちゃうだろ。

 隣では兵藤が松田達と話していた。

「心配するな、友よ。決闘とかじゃないから」

「これ! 『僕と痴漢と時々うどん』をどうするんだ!」

 松田がエロDVDをかざす。

 俺にはどんどん大きくなってくる女子の声が耳に入ってくる。

 俺と兵藤は、同時に天を仰いだ。

 

 昨日に続いて向かったのは旧校舎だ。

 ここに来るまで、すれ違う女子が何事かという目で見てきたものだ。 

 そんなにこの面子はおかしいのか。

 俺はここに来るまでに精神的に疲れきったわけだが、裕斗はまるで気にした様子は無かった。

 これが学校一のイケメン王子か! ネタにされようと笑顔を絶やさないとは!

 見習いたくはない。

 と、教室に入った兵藤は周りを珍しそうに眺めていた。

 まあ、普通に魔方陣とかあったらそうなるよな。

「小猫、また羊羹食ってるのか?」

 今日もソファーに座る後輩は、昨日と同じようにしか見えない。

 なんだろ、俺は昨日のフィルムを再生でもしてるのか?

「……はい。駄目ですか?」

「いや、いいけど同じものばかりってのはな。明日は俺がなにか持ってきてやるよ」

「約束ですよ」

 最後だけ即返事がありました。

 と、小猫が兵藤の方へ目を向ける。

「こちら、兵藤一誠くん」

 裕斗が紹介をする。俺の時もそうだったな。

「あ、どうも」

 小猫と兵藤が頭を下げあう。

 シャー。

 シャワーの音がする。

 部長は今日もシャワーを浴びてるのか。上級悪魔ってそういうものなのかな。

「……いやらしい顔」

 小猫が兵藤に向けて呟く。

 うん、確かにそんな顔してんな。

 ジャー。

 カーテンが開く。どうやら部長はシャワーを浴び終え、着替えも終わったみたいだ。

「ゴメンなさい。昨夜、イッセーのお家にお泊りして、シャワーを浴びていなかったから、いま汗を流していたの」

 ああ、そういうことか。

 というか兵藤はなにがあったらそんな状況になるんだよ。

 視界の隅では朱乃さんが兵藤に自己紹介を始めていた。

「これで全員揃ったわね。兵藤一誠くん。いえ、イッセー」

「は、はい」

「私たち、オカルト研究部はあなたを歓迎するわ」

「え、ああ、はい」

「悪魔としてね」

 いえ、俺は完全に悪魔じゃないんですけどね? 

 まあ、確かに魔王の素質はあるんだけど……。

 どうやら、兵藤がここに加わることによって、なにかが大きく動き始めそうだ。

 

 

 そこから結構な時間が経ち、兵藤に悪魔や堕天使の説明がされた。

 どうやら兵藤は、昨日も堕天使に襲われたようだ。

 大変なことに巻き込まれやすいのかもしれない。

「――天野夕麻」

 部長の一言に、兵藤は目を見開いた。

「あの日、あなたは天野夕麻とデートをしていたわね」

「……冗談なら、ここで終えてください。正直、その話はこういう雰囲気でしたくない」

 兵藤の声には、怒気が含まれていた。

 どうやら兵藤はあの日の話はしたくないみたいだ。

 でもそんなことで部長が止まるわけもなく。

「この子は、いえ、これは堕天使。あなたを襲った存在と同質の者よ」

 部長は尚も話しを続ける。

「この堕天使はとある目的があってあなたと接触した。そして、その目的を果たしたから、あなたの周囲から自分の記憶と記録を消させたの」

 用意周到だったってことか。

 念入りに自分の周囲から証拠を消していたのか。

 そこから部長は、兵藤が狙われた理由、神器のことを順に話していった。

 そして、

「ドラゴン波!」

 ドラグ・ソボールの空孫悟がドラゴン波を撃つときと同じポーズを取った。

 おお、よくあんな恥ずかしいことやるな。

 カッ!

 兵藤の左腕が光りだす。

 光はしだいに形を成していき、左腕を覆っていく。

 光が止んだとき、そこには赤色の篭手が装着されていた。

 凝った装飾がされていて――って、赤い篭手……?

 いや、まさかな。

 堕天使に簡単に殺されていたような弱い肉体だ。まさかあいつが宿るなんてことはないだろ。

 ただの『龍の手』に違いない。

「イッセー、あなたは私、リアス・グレモリーの眷属として生まれ変わったわ。私の下僕の悪魔として」

 その瞬間、俺と兵藤を除く全員の背中から翼が生える。

 いや、訂正。

 翼が生えてなかったのは俺だけだった。兵藤からもバッチリ生えてた。

「改めて紹介するわ。裕斗」

 部長に呼ばれた裕斗は兵藤にスマイルをする。

「僕は木場裕斗。兵藤一誠くんと同じ二年生ってことはわかっているよね。えーっと、僕も悪魔です。よろしく」

「……一年生。……搭城小猫です。よろしくお願いします。……悪魔です」

 小さく頭を下げる小猫。

「三年生、姫島朱乃ですわ。いちおう、研究部の副部長も兼任しております。今後もよろしくお願いします。こえでも悪魔ですわ。うふふ」

 礼儀正しく朱乃さんは深く頭を下げた。

「……」

「カイト、あなたも自己紹介くらいしなさい」

 部長が俺に言う。

「俺、悪魔じゃないですよ?」

「部員なのだからしなさい」

「……。クラスメイトの月夜野カイトだ。まあ、知ってるとは思うけど。俺は悪魔じゃないけど、神器を宿してるもんだから入部することになったんだ。一応よろしく」

 部長に視線を向ける。

 一つ頷き、紅い髪を揺らしながら堂々と言う。

「そして、私が彼らの主であり、悪魔でもあるグレモリー家のリアス・グレモリーよ。家の爵位は公爵。よろしくね、イッセー」

 こうして、俺の日常はどんどん変化していく。

 ちなみに、兵藤はハーレムを作りたいらしい。

 出世して上級悪魔になって自身の眷属を持てば可能だろうか。

 兵藤は先程から叫んでやる気に満ちていた。

「ハーレム王に俺はなるっ!」

 動機は最悪に近かったけど、悪魔なら普通のことかもしれない。

 こうして、俺に続き兵藤も、オカルト研究部の末席に加わった。

 




……は、省きに省いてやったぞ!
はい、すいません。

なんかヒロイン候補をみなさまから挙げていただき、ありがとうございます!
お気に入りも50を突破しました。
まだまだ始まったばかりですけど頑張ります!

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