ブラック・ブレット 〜Nocturnal Hawk〜   作:神武音ミィタ

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ども、外伝……というかショートストーリーです(笑)
短くてほっこりしたものが書きたかっただけなんです(笑)
決して手抜きではないですよ、いやホント。
おたのしみいただければ嬉しいです。


第45話EX①〜 一緒 〜

「なぁ、心音。」

 

「んー?なぁに、ダーリン。」

 

「……一応、俺たち任務は終わったんだよな。」

 

「そうだねー。」

 

「4日で事件解決。余った3日間は自由。博多を満喫……だったよな?」

 

「うん、そうだねー。」

 

「………何で離してくれないんだ。」

 

「嫌よ。離さないからね。」

 

俺は心音から抱き着かれていた。

新博多大学の事件は解決、東京のアルデバランも撃破。俺たちは聖天子より、休暇的なものを頂いた。折角博多に来たのだ。観光と洒落込もうと、他のみんなは出掛けたのだが、心音は俺を離してくれないのだ。

 

「心音……あの、苦しいんだが。」

 

「うっさいぞ、真に拒否権はないの。離してあげないから、許すまで。」

 

「なんか俺悪いことしたのかよ……」

 

「した。」

 

「なんだよ。」

 

「黙って出て行った……1人で。」

 

その言葉に、少しチクリときた。

1人で……その言葉に。

 

「………心配したんだよ。勝手にあんな書き置きして。どうしようかと思ったもん。真が帰ってこなかったら……私………。」

 

「………悪かった。」

 

その頭を撫でてやる。

 

「口だけならなんとでも言えるわよ……。」

 

「じゃあ、どうしろと……?」

 

「…………チューして、好きって言って。」

 

「…………お前さ。」

 

「…………何よ。」

 

「本当は、キスして欲しかっただけだろ?」

 

「…………ん。」

 

目を閉じる心音。

やれやれ。

 

「……んっ。」

 

その唇に触れる。そして、耳元で囁いてあげた。

 

「………好き…だ。」

 

 

 

 

「というわけで、何食うよ。」

 

「ラーメン食べたい‼︎ まるだやのラーメン食べたい‼︎」

 

「お前ほんとラーメン好きだよな。」

 

「あら、意外?」

 

「いーや。」

 

心音からようやく解放され、俺たちは博多エリアを散策していた。

結構賑やかだな。

 

「あったよ‼︎ あそこあそこ‼︎」

 

心音の指差した先にあったのは、ラーメン屋。

 

「早く早く‼︎」

 

 

 

 

「すみませーん、替え玉バリカタで‼︎」

 

「おい、もう3回目だぞ?」

 

「いーじゃん、お腹空いてたもん。」

 

心音はラーメンを旨そうに頬張り、替え玉をする。

嬉しそうな顔……くそ、やっぱ可愛いな……。

俺は餃子をつまむ。

 

「………心音。」

 

「ん?なぁに?」

 

「……その辛子高菜、辛い?」

 

実は最近、辛いものに挑戦している俺である。この間、ようやくポテチの辛いやつを食べられるようになった。

 

「んー……まぁ、普通かな。」

 

「そ、そうか。」

 

俺は辛子高菜をレンゲにとり、スープに浸け、口に流し込んだ。

 

「………ごげふっ。」

 

辛かった。

 

 

 

 

「いやぁー、食べたねー‼︎」

 

食い過ぎだろ……ったく。

結局6回替え玉した心音なのである。俺たちは夕方の公園のベンチに座っていた。

 

「ほら心音、お口直し。」

 

ガムを手渡す。

 

「ありがとー。」

 

2人でガムを噛む。

 

「………真。」

 

「ん?」

 

「ありがとね。」

 

「おう。」

 

「真。」

 

「何だ。」

 

「……大好きだよ。」

 

「………知ってる。」

 

俺たちは手を握り合った。

 

「真。」

 

「何だよ。」

 

「ずっと、一緒だからね。」

 

………俺は答えた。

 

「……もちろんだ。」




テーマは「一緒」です。
ポエムみたいにしたかったんです……(笑)

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