ブラック・ブレット 〜Nocturnal Hawk〜   作:神武音ミィタ

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遂に、隠された真実がヴェールを脱ぐ!!(自分でハードルを上げるバカwwww)
原作崩壊してますし、勝手な自己解釈満載ですが、どうかご了承の上お楽しみください。


第44話 〜確保と真実〜

「このっ!!」

 

マシンガンを放ち、実験体を蜂の巣にする。

次々と襲いかかる実験体。1秒たりとも気を抜けない状況だった。

 

「クソ……多すぎなんだ、よっ!!」

 

『発射可』

 

3分チャージのNHライフルを放ち、2体ほど纏めて一掃する。

 

「てやあっ!!」

 

心音は左腕のスラスターを噴射し、強烈なパンチを叩き込む。

 

「クルルレエエエ!!」

 

「キモいっ!!」

 

回し蹴りでねじ伏せ、倒れたところに拳を叩き込む。

 

「やるな、心音。」

 

俺は撃ちながら声をかける。

 

「ふふ、もっと褒めていいの、よっ!!」

 

襲ってきた敵を殴り飛ばす心音。

 

「……さっさと片付けるぞ!!」

 

「ろんもち!!」

 

 

 

 

「せやあっ!!」

 

ランスを突き刺して実験体を倒していく私…川野 実緒。

 

「数が多い……っ!!」

 

「………!!」

 

軽やかなステップで鎌を振るうシグマ。まるでバレエでも踊っているかのようだ。

 

「実緒様、大丈夫ですか?」

 

「う、うん……こんなところで、やられてたまるものじゃないわっ!!」

 

ハンドガンで牽制し、一気にランスで一掃。

シグマもホルスターからハンドガンを取り出し、放つ。

 

「……実緒様。一つわかったことがあります。」

 

鎌で敵を薙ぎ払いながらシグマが言う。

 

「? 何?」

 

「戦っているのに……死ぬかもしれないというのに、負けるというケースを予測しても、そうなる可能性が0%に思えるのです。きっとこれは、私が皆様と一緒に戦っているから……それ故に…」

 

「要は安心してるってことか、なっ!?」

 

ランスを突き刺し、銃を0距離で放つ。

 

「……その通りです。」

 

「ふふ……いいじゃない、素敵なことだよ?」

 

「はい、そうですね。」

 

シグマは微かに笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

「来ないでっ!!」

 

背中のタンクから水を出しながら、素早く移動する私…水瀬 リコは、ハンドガンを放ちながら敵を怯ませる。

 

「もらった!!」

 

そこへ知哉がクナイを打ち込み、刀で薙ぎ倒す。

 

「中々良い感じでござるな、その装備。」

 

「えへへ、かなり動きやすいや。」

 

両手に銃を持ち、高くジャンプ。

 

「はっ!!」

 

上から弾丸を放つ。

 

「隙あり!!でやああっ!!」

 

怯んだところに、刀が襲いかかる。

 

「敵もだいぶ減ってきたでござる……もう一息といったところか!!」

 

手裏剣を広い範囲に投げる。

 

「知哉、行くよ!!」

 

「心得た!!」

 

 

 

 

「だあああああああっ!!!」

 

爪で実験体を切り裂いていく。私…季崎 火乃は気分が高揚していた。私は戦いが楽しいと思うほど、気分が高まり、野生に帰るような心地よい感覚に苛まれる。

 

「ハッ、ハッ……アオオオオンッ!!」

 

咆哮し、怯ませる。

そして、爪による連撃を叩き込む。

 

「火乃!!少し、暴れ過ぎよ!!」

 

飛鳥はチェーンソーで実験体を斬り裂いていく。

 

「だって久々だもん……ハァ、ハァ……やばいかも……飛鳥、帰ってあんた襲ったら…ごめんねっ!!!」

 

「もう、あんなに尻尾荒ぶらせちゃって……。」

 

飛鳥は微笑む。

 

「ホント、どうしようもない子。」

 

 

 

 

「おいおいおいおい!!これヤバいぜ!!」

 

研究室で、慌てふためく柴谷たち。

 

「巨大なやつは昨日失敗しちまったし………クソ!!積んじまった!!」

 

坂山はキーボードを地面に叩きつける。

 

「く………烏丸先生……!!」

 

拳を固め、パソコンの画面を殴りつける柴谷。

 

「あぁーもう私知らない!!人生終わり!!」

 

「あーあ、もういいや死のう………。」

 

溝口と蒔田も諦めた。

 

 

 

「うおらあっ!!」

 

「せいはあああああっ!!」

 

最後の2体を倒した。

 

「行くぜ!!」

 

俺は奥に見えたドアにNHライフルを放ち破壊した。

 

「うわああああああっ!?」

 

心音が言い放つ。

 

「突入っ!!」

 

全員で部屋に突入。そして、そこにいた4人の学生全員を確保した。

 

「フリーズよ……生物学部。」

 

飛鳥が全員に手錠をする。

俺はメガネの男に歩み寄る。

 

「く……僕らの…烏丸先生の計画が……っ!!」

 

「これで本当に終わったわね。ガストレア・ヒューマン。」

 

俺はメガネに問う。

 

「聞かせろ。『ツカサ』ってなんだ?」

 

「………ふん。そこのパソコンを持っていけ。データは消してないし、ロックもかけてない。」

 

顎を向けた先のノートパソコン。俺はそれを手に取る。

パスワードも聞き出し、あとはこいつらを警察に突き出す……か。

既に飛鳥が連絡を入れたようだ。

こうして、事件そのものは幕を閉じた……。

 

 

 

全てが終わり、ホテルに戻る。その日は長瀬家邸宅にて盛大な食事会が行われた。さらにその最中に聖天子から吉報が。なんと、東京エリアのアルデバランの殲滅に成功したとのこと。

とりあえず、こちらもあちらも一件落着……ってわけか。

 

そんな訳で、今は夜。ホテルに戻ってきた途端、心音がベッドにダイブし爆睡。相当食い呑みしてたからなぁ……。

俺はそこまで眠くはなかった。

 

「…………」

 

俺はメガネ……柴谷 宏太のパソコンを開く。

主にガストレア・ヒューマンの構造や作成方法、戦闘データなどがほとんどだったが、唯一他とは名前の違うデータが。

 

『プロジェクトに関する報告書』

 

俺はそのファイルを開いた。

 

『2024年3月21日。

本日より、明烏 省吾(あけがらす しょうご)教授と烏丸 凌馬助教授によるプロジェクトを開始。内容はガストレアウイルスから抽出した再生力のDNAによる再生治療、並びにウイルス抑制因子の人工的な生体への組み込み。

趣旨としては明烏教授の息子 『明烏 司(あけがらすつかさ)(9)』を生き返らせるという教授の意思によるもの。』

 

「!?」

 

息子………!?

俺はファイルを読み進める。

 

『4月25日。

ガストレアウイルスのそれぞれの性質への抽出に成功。早速被験体である、ガストレアウイルスの抑制因子が投与済のマウスに投与。10回中7回ガストレア化。やはり確率は低い。』

 

『5月10日。

ガストレアウイルスの抑制因子が作用するのはどうやら女体のみらしい。そこで遺伝子を組み替え、男体でも作用するようにしたところ、5匹中1匹の再生に成功。赤い瞳でありながらネズミとしての習性が備わっている。』

 

遺伝子組み替え……そんなことが…。

一歩間違えればパンデミックにもなり兼ねないというのに。

 

『7月29日。

ついに明烏 司に投与。傷や臓器機能は回復したものの、意識を取り戻すもガストレア化。実験は失敗に終わる。』

 

『9月6日。

明烏教授は事前に採取していた司のDNAを元にクローンを作成し、作成した抑制因子を組み込む。以後、実験はクローン『ツカサ』によって行われることに。』

 

「!!?」

 

嘘だろ………俺が……クローン……?

 

「ツカサの…クローン……!?」

 

『10月9日。

ツカサによる41回目の実験。なんと成功。以後、ツカサは普通の人間と同じように生活。』

 

『12月24日。

ツカサとともにクリスマスを祝う。久しぶりに教授の笑顔を見た。ツカサも明るい。』

 

『2025年1月26日

烏丸先生がツカサのクローンのデータを持ち出し、実験。より因子が強いものを組み込むことに成功。スペアとして10体のツカサが完成。』

 

『3月18日。

急性心臓発作を伴う心臓病にて、ツカサは病死。教授は全てのツカサを破棄。プロジェクトの終了を告げた。』

 

「そんな………。」

 

俺を作ったのは……烏丸とその教授だというのか……!?

 

『3月19日。

烏丸先生が新たなプロジェクト『ガストレア・ヒューマン計画』を始動。ツカサの時より効率もいい。僕は彼に着いていこう。

そういえば、ツカサの屍…いや、残骸がない。どういうことだ?』

 

『3月30日。

ツカサ達は明烏元教授の手引きにより逃げていたとのこと。烏丸先生の指示のもとサンプルに作った『キマイラ』により、ツカサ9体を排除。残り1体は行方不明。まぁ、勝手にのたれ死ぬだろう。』

 

そんな………俺は……。

 

「奇跡的に生き残った………『ツカサ』の成功作……?」

 

以前、室戸先生に身体検査をされた時に「完璧な抑制因子が働いている」と言われた。その事実とこのデータから取るに、俺はそういうことになる。

 

「俺は………作られた呪われた子供……っ!!」

 

試験管から生まれた実験動物……ガストレア・ヒューマンとなんら変わらない……。

 

「そんな………っ!!」

 

俺はその真実に、頭を抱えるしかなかった。

 




真の真実です。
この後の真の行動にもご期待ください。
制作裏話をブログにて公開する予定ですので、そちらも合わせてお楽しみいただけると嬉しいです。

↓こちらから
http://kamunemeetahonobono.blog.jp/archives/1019010886.html

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