ブラック・ブレット 〜Nocturnal Hawk〜   作:神武音ミィタ

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ブログを始めました。
制作裏話とかね、できたらいーなと思ってますので、どうぞいらっしゃいなのです。
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第43話 〜質問と突撃〜

「!?」

 

迷路を進んでいるのは実緒たち。火乃を先頭に進んでいる。火乃の嗅覚で、真たちが通った道を正確に辿っている。

 

「火乃!?どうかした!?」

 

「激しい音がする……どうやら戦闘になってるみたいね!」

 

火乃たちは走り出す。

 

「本当に嫌な予感しかしない……。」

 

 

 

「く……しぶといし、硬いっ!!」

 

心音は改造人間に注意を引きつけていた。

 

「うう………おお………ううぅっん!!」

 

ハサミを振り回す。だが、さすがは心音。うまくアンクレットと刀で防いでいる。

 

『発射可』

 

NHライフルのチャージが溜まった。

 

「心音避けろ!!」

 

心音が避ける。俺はトリガーを引く。

 

「!!? ミギャアアアアアアアッ!!!」

 

弾丸は改造人間を粉々にした。

 

「ふぅ………。」

 

「やったねダーリン!!」

 

駆け寄る心音。俺たちは辺りを見渡す。カプセルの中を覗き込むと………体のあらゆる部分を改造された人間たちが。

 

「酷い………。」

 

「…………!?」

 

足音が響く。音の方を向いた。

 

「誰だ!?」

 

俺はマシンガンを構えた。

そこにいたのは……メガネの男。

 

「ほう……我々の実験体を簡単に倒すとは………民警も侮れんな。」

 

「貴様………誰だ!?」

 

「………柴谷 宏太。『烏丸プロジェクト』の責任者だ。」

 

「烏丸プロジェクト!?」

 

「やっぱり、今回の騒ぎはてめぇらの仕業か!!」

 

「………質問は以上か?」

 

メガネをあげる柴谷。

 

「何?」

 

「僕の質問に答えてもらおう………君は何者だ?」

 

俺を指差し問う。

 

「………俺は小鳥遊 真。イニシエーターだ。」

 

「………なるほど、やはりか。」

 

こいつ………何を考えている。

 

「………君は、小鳥遊 真…………そんな名前ではない。」

 

「な、何!!?」

 

ど、どういうことだ!?

 

「ちょっとアンタ!!何を勝手なことを言ってるわけ!?真は真よ!!私の相棒で、私のダーリンよっ!!」

 

ダーリンは余計だ、アホ。

 

「いいや。僕の目に間違いない。君は…………『ツカサ』だ。」

 

 

 

 

 

「見えた!!あれ!!」

 

火乃が指差す先にはドアが。

 

「貫くわ!!」

 

実緒がランスを構え、先頭へ。

 

「でやあああああああっ!!!」

 

 

 

 

「『ツカサ』………!?」

 

ドォォォオオオオオンッ!!

 

「!!」

 

後ろのドアが壊れる。そこから………実緒たちがやってきた。

 

「な、何でござるか、これはっ!?」

 

「まさか………これが全てガストレア・ヒューマン!?」

 

「正確にはそのベースだ。ここにガストレアウイルスの再生力と凶暴性のみを取り入れることで完成する。」

 

飛鳥の問いに柴谷が答える。

 

「おい!『ツカサ』ってなんだ!?誰だそいつは!!」

 

「ふん。知る必要はない………『ツカサ』は全て、処分あるのみ。」

 

柴谷はトランシーバーを出す。

 

「溝口、蒔田、坂山。全ての実験体のロックを解除しろ。」

 

『なっ!?正気かお前!!』

 

「さっさとしろ。この民警を潰さないと、計画に支障が出る。」

 

そういうとトランシーバーを投げ捨てた。

 

「さぁ、さっきまでのはほんの余興だ。ここからがメインだ。」

 

柴谷は去って行った。

 

「お。おい待て!!」

 

ガコン!!プシュー……

ガチャッ……

 

「うおおおおおおお!!!」

 

「ぐるるらあああああああっ!!」

 

「キュエエエエエエエエッ!!」

 

カプセルが一斉に開き、全ての実験隊が解き放たれた。その数…………推定80。

 

「マジかよ…………!!」

 

俺はライフルのチャージを開始。

 

「これは骨が折れるわね………!!」

 

心音は左手の機械の腕を露わにした。

 

「………シグマ。80人くらいかな?」

 

実緒はランスとハンドガンを構える。

 

「………確認しました。全員で88人。一人あたり11人の割り当てです。」

 

シグマは鎌を展開し、ハンドガンのホルスターを腰に装備。

 

「こんなに多いの、初めてかも……。」

 

リコはハンドガンを持ち、背中に装備したのはバックパック……水を撒くタンク。モデル・ストライダーである彼女のために設計された、紅音のハンドメイド装備だ。

 

「なに、所詮は小物の集まり。殲滅するのみよ…!!」

 

知哉はマフラーを巻き、刀と手裏剣を手に取る。

 

「………」

 

火乃が俺に寄り、爪を展開。

 

「お前………。」

 

「……とりあえず感謝してあげるわ。私の世界を広くしてくれて。」

 

「………へっ、そうかい。」

 

飛鳥が火乃の隣に。ハンドチェーンソーを両手に構える。

 

「さぁて、なかなか骨が折れますね……。」

 

静寂が走る。

 

「………そうだ、実緒。このメンツで今度、アジュバントに登録してみるか?」

 

「ふふ、いいですね。リーダーは……心音さんかな?」

 

「ふぇっ!?私!?」

 

「確かに、我々の中ではプロモーター歴の長いのは心音様でございますから。」

 

「みんなの頼れる心音お姉ちゃんだもんね!」

 

「おお、それは心強いでござる。」

 

「うふふ。では心音様。私たちに指示を。」

 

「ま、決まってるでしょ?」

 

心音は………微笑む。

 

「………うん!!」

 

そして、言い放つ。

 

「各自、前方の実験隊を殲滅せよ!!彼らはもう人ではない……せめてものの弔いだ!!」

 

………なんか口調違うな。

ま、カッコイイし、気合も入るからいいか。

 

「全員、突撃!!!!!」

 

「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!」」」」」

 

俺たちは実験体の群れに突撃していった。

 

「………」

 

俺は敵を倒しながら、ある名前を思い出した。

 

『ツカサ』。

 

一体、何者なんだ………?




そろそろ真の真実が明らかになります。
恐らく、もうすぐこの物語も佳境です。
多分二部書きますwwww

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