ブラック・ブレット 〜Nocturnal Hawk〜 作:神武音ミィタ
かなり建設しまくったからですね(笑)
「くっ‼︎」
襲いかかる信也。俺は躱す。躱したところに攻撃を放たれ、俺は怯む。
「く……っ‼︎」
「社長‼︎」
心音が駆け出し、斬りかかる。信也は剣で受け止める。
「目を覚まして下さい‼︎ 社長‼︎」
「無駄よ? 今の彼なんて、所詮は操り人形なんだしねぇ?」
イプシロンが勝ち誇ったように笑みを浮かべる。
くそ……どうすれば…っ‼︎
「信くん‼︎」
「きゃあっ‼︎」
心音が吹っ飛ばされる。紅音が駆け出し、裏拳を叩き込もうとする。
信也は剣で弾き、蹴り飛ばす。
「かは……っ‼︎」
紅音は吹っ飛ばされ、気を失った。
「お姉ちゃん‼︎」
「くっ‼︎このっ‼︎」
マシンガンを放つも躱される。
「ここで終わりよ……勇敢な民警さん達?」
「ふざけんな…‼︎」
心音が立ち上がる。
「真……‼︎」
「イプシロンっていうあいつを何とかしないと…っ‼︎」
イプシロンは余裕のある表情を浮かべてくる。
「さぁ……そろそろ終わりにしましょうか…‼︎」
その時だった。
「⁉︎」
イプシロンに向かって何かが飛んでくる。イプシロンは咄嗟に信也を操作し、剣で弾かせる。
飛んできた物体が、俺たちの目の前に突き刺さる。それは……実緒のランスだった。
「これは……っ‼︎」
後ろから足音。俺と心音は振り向く。
「……シグマ。」
「はい。イプシロン様がファイ様を操っているようです。頭部の装置を破壊。もしくはイプシロン様を撃破で、解除される模様。」
「分かったわ…‼︎」
俺たちの前に……実緒と、鎌を持った女が現れた。実緒はランスを引き抜く。
「遅れてすみません、真さん、心音さん。」
「ここは私たちにお任せくださいませ。後でお二方の後を追いますので。」
「シグマ………あんた、ホントに裏切るつもり⁉︎」
イプシロンの問いに、鎌の女…シグマは、無機質な声で答えた。
「当然です。私はあなた方の考えを偽としているわけですから。」
「真さん、早く‼︎紅音さんは私たちが何とかします‼︎」
「真。」
心音が頷く。よし。
「わかった……頼む‼︎」
俺と心音は階段を駆け上がった。
「信也さん……‼︎」
ランスを構え、私は彼を見つめる。
「あなたは私を、何度も守ってくれました。今度は……私があなたを守る番です‼︎」
「小賢しい…っ‼︎」
信也さんが駆け出し、斬りかかる。シグマは鎌で受け止め、柄で殴りつける。
「っ‼︎」
怯む信也さん。私はその隙にイプシロンのもとへ駆け出し、ランスを突き出す。
「‼︎ ちっ‼︎」
後ろに跳んで躱すイプシロン。
「このガキ……調子に乗ってぇっ‼︎」
イプシロンが銃を放つ。私はランスを振るい、弾丸を弾く。
「シグマ‼︎」
「了解。」
信也さんの動きが止まる。シグマは駆け出す。
「はぁっ‼︎」
私はイプシロンにランスを突き出す。
「ちっ……‼︎」
イプシロンは躱し、信也さんを動かした。信也さんはシグマの攻撃を避け、イプシロンの元へ跳んできた。
「こうなったら……‼︎」
イプシロンは……強化剤を取り出した。
「⁉︎」
まさか、信也さんに⁉︎
「これで攻撃出来まい‼︎くははは……」
その頃の地下牢では……。
「…………」
リコ達が隠れていた。リコ以外のイニシエーターのほとんどは、その場から逃げだした者たちもいた。そこにいたのは、リコを含め3人ほどだった。
「実緒お姉ちゃん……。」
リコは牢屋の中の蛇口を捻り、手に水を注いだ。
「⁉︎」
リコの中で……何かが動いた。そんな感覚を覚えたリコ。
「え……?」
リコは鏡を見た。瞳の赤さが……無くなっている。青い瞳が映っていた。
「何で……?」
「きゃあああっ‼︎」
「っ⁉︎」
イニシエーターの悲鳴。リコが振り向くと、そこには2人のイニシエーターが倒れていた。
「ダメではないか……牢から出てきては……。」
「‼︎」
リコの目の前に現れたのは……忍者のような姿をしたミュータント、プサイだった。
「こうなってしまっては仕方があるまい……その命、頂こう。」
プサイはリコの方を向き、刀を引き抜いた。
リコは恐怖で壁を背に座り込んでしまった。蛇口から水は出たままで、辺りが水浸しになる。リコの脚と手が水に濡れる。
「実緒……お姉ちゃん……助けて………」
「ここか……」
28階にやってきた。27階には何もなく、そのまま通ってきた。そこには……2人の人物が待ち構えていた。
「なぁ、ユプシロン。俺たちが最後の壁……なんだよな?」
男の方は手にライフルを持っている。
「そうだが、何か問題があるのか?」
女の方は腕組みをして立っている。
「いや、責任デカイなぁ……と。」
「そうやってビクビクしているから、貴様は所詮はバーテンダーに回されるんだ。」
「おぅふ……言うねぇ……。」
2人は身構えた。
「と言うわけでお二方? ここからは、この俺クスィーとユプシロンがお相手するぜ?」
「私たちと似たような戦闘スタイルね…」
心音が刀を引き抜く。俺もNHライフルを構え、チャージを始めた。
「サポートは任せろ。お前はあの女の方と戦え。」
「りょーかい、ダーリン。」
「誰がダーリンだ。」
「いーじゃん、嬉しいくせに〜。ん?」
「ったく……」
俺は手始めにライフルを放つ。
「⁉︎」
ミュータントは躱した。
「あぶねぇ……死ぬとこだったぜ。」
「はぁっ‼︎」
心音が女のミュータント…ユプシロンに斬りかかる。ユプシロンは拳で刀を受け止めた。手にはグローブが装着されていた。
「ふんっ‼︎」
心音の腹部に左ストレートが入る。
「っ⁉︎ かはっ……‼︎」
心音はその場に崩れ落ちた。
「心音っ‼︎」
「そこだなっ‼︎」
クスィーがライフルを心音に放とうとする。
「させん‼︎」
俺はマシンガンをクスィーに放つ。
「うおっ‼︎」
「心音っ‼︎」
「大したことはなさそうだな……‼︎」
私は即座に立ち上がり、ユプシロンに蹴りを叩き込んだ。
「なっ⁉︎」
片手で受け止められた。そのまま持ち上げられ…
「はぁっ‼︎」
地面に叩きつけられる。
「がっ‼︎」
私は吹っ飛ぶ。
「そんな……っ‼︎」
「どうしたの?それが本気かしら?」
歩み寄るユプシロン。私は……覚悟を決めた。
今までの闘い方ではこいつは倒せない。
「やるしかない……‼︎」
よしよし、いい感じ。
この調子と勢いをキープしますぞ‼︎