ブラック・ブレット 〜Nocturnal Hawk〜   作:神武音ミィタ

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週一になっているぞ、無意識だけどさ(笑)
ここ最近は多忙なのです。申し訳ないです……(~_~;)


第31話〜代償と自覚〜

「このっ‼︎」

 

剣を持ったミュータントと戦う、この俺…小鳥遊 真。

両手のマシンガンの銃身とと、ミュータントの剣が接触し合う。

 

「お前だけはちょっと許せないんでな……徹底的にボコらせてもらうぜぇっ‼︎ 」

 

ミュータントは剣を振り払う。俺は距離を取り、弾丸を放つ。弾丸は弾かれる。

 

「うおらぁっ‼︎」

 

ミュータントが飛び上がり、剣を振り上げる。

そして、急降下して振り下ろす。

 

「っ‼︎」

 

俺は横に跳んで躱し、弾丸をリロード。

 

「ハハハ……今だゼータぁっ‼︎」

 

「……‼︎」

 

バズーカを持っていたミュータントは、俺に照準を定めていた。

 

「‼︎ くっ‼︎」

 

バズーカが放たれる。

俺は横に跳んで躱した。

 

「……ファイさんから聞いています。あなたが、男イニシエーターだと。」

 

バズーカのミュータントが、静かな声で言う。

 

「何だよ、物珍しいってか?」

 

「いいえ。あなた達イニシエーターなど、我々にとっては削除の対象……。興味など……微塵ほども湧きません。」

 

「ほう……言うじゃねぇか。」

 

そこへ、剣のミュータントが駆け出してきた。

 

「そう言うことだからよぉおおっ‼︎ 死にさらせぇええっ‼︎」

 

剣を振りかざす。俺は躱し、銃口をそのミュータントに向ける。

 

「遅い……と言っている‼︎」

 

俺はマシンガンを放つ。ミュータントの脚に弾丸が命中する。

 

「ぐあああっ‼︎」

 

ミュータントは脚を押さえる。

 

「この………っ‼︎ おい、ゼータっ‼︎」

 

バズーカのミュータントに叫ぶ、剣のミュータント。

 

「残念ながら、連射は出来ませんので。僕のバズーカは。」

 

「この役立たずがぁっ‼︎」

 

剣のミュータントは狂ったように叫ぶと……注射器を取り出した。

 

「⁉︎」

 

俺はマシンガンをホルスターに収め、NHライフルを構えた。

 

 

 

 

 

「はああっ‼︎」

 

私と実緒は、社長と戦っていた。私の刀と実緒のランスが、社長の刀と接触し合う。

 

「実緒……心音………悪いことは言わない。ここは俺の言うように……」

 

「あなたの……あなた達の考えは間違ってる‼︎」

 

実緒が叫ぶ。社長は私たちの攻撃を避け、距離を取る。

 

「イニシエーターだろうが、呪われた子供達だろうが……皆、生きているんですよ⁉︎ 生きている命を奪うなんて……そんなの間違ってますよ‼︎」

 

「社長。実緒の言う通りです。私たちが倒すべきなのはガストレアそのものです。その被害者とも言えるイニシエーターを殺すなんて………大量殺人と同じです。」

 

実緒の言葉に、私も口を開いた。社長は……全く表情を変えなかった。

 

「………俺たちは全てを奪われた‼︎ だから取り戻す…それだけだぁっ‼︎」

 

銃を乱射する社長。私は刀で弾き落とす。実緒もランスで弾く。

 

「家族も……仲間も……生き甲斐も‼︎ 全てを失った‼︎ガストレアに復讐したいがために、得てしまったミュータントの力を活かそうとしたのに……貴様らイニシエーターは、それを無にした‼︎ 機械化兵士も、イニシエーターも‼︎ この世には要らん……ミュータントこそ、世界を救うんだぁっ‼︎」

 

剣を構え、こちらに駆け出す。私は即座に銃を放つも、素早く避けられる。

 

「はあああっ‼︎」

 

「っ⁉︎」

 

刀が弾かれ、地面に突き刺さる。

 

「心音さん‼︎」

 

実緒が私の前に飛び出してきた。

社長が実緒に斬りかかる。

 

「‼︎」

 

ランスで受け止める。

 

「ふんっ‼︎」

 

社長は実緒に蹴りを入れる。

 

「っ‼︎」

 

実緒はその場にうずくまる。

 

「実緒っ‼︎」

 

 

 

 

 

 

「うぉらっ‼︎」

 

剣のミュータントは、自身の腕に注射器を突き刺した。そして、中の液体を注入する。

 

「カイ………それは最後の手段ということは、分かっていますか?」

 

バズーカのミュータントが見下すように言う。

 

「このままこのガキに何も出来ねーよりはマシだっ‼︎」

 

剣のミュータントは駆け出した。さっきよりスピードが早い。あの注射…ドーピングみたいなものか?

俺は躱す。ミュータントは先程よりは素早い刀裁きをしてくる。

 

「だが……お前のパターンはもう読めた。」

 

俺は後ろにジャンプした。

 

『発射可』

 

「はぁっ‼︎」

 

俺は5分チャージのNHライフルを放つ。

弾丸はミュータントの肩を捉えた。

 

「ぐああああああああっ‼︎」

 

ミュータントは吹き飛び、地面に叩きつけられた。

 

「くそ………がっ‼︎」

 

俺は剣のミュータントに歩み寄る。ミュータントの皮膚がボロボロに…腐敗している?

 

「ちくしょおおおおお………っ。」

 

剣のミュータントは動かなくなった。

 

「馬鹿な人だ。ま、力が伴っていなかったのが、一番の敗因ですか。」

 

バズーカのミュータントは静かな声で言う。

 

「仲間じゃなかったのかよ……その言い方は無いだろ⁉︎」

 

「私は、彼を仲間などとは思ってすらいなかったのですが?」

 

こいつ………‼︎

俺はマシンガンを構えた。

 

「全く……あれほど強化剤を使うなと言ったのに…馬鹿ですよね…。」

 

「強化剤……?」

 

「僕たちミュータントの強化剤です。一定時間、身体能力を上げることが出来ますが、その代償として、投与して5分以内に何らかの外傷、衝撃を受けた場合は身体の組織が崩壊する……諸刃の剣とでも言ったものですよ。」

 

俺はマシンガンの銃口を、そのミュータントに向けた。

 

「おや、あちらは決着がつきましたか。」

 

「⁉︎」

 

俺は心音と実緒ちゃんたちの方を向いた。

 

 

 

 

「っ‼︎」

 

社長は実緒の首筋に手刀を入れて気絶させ、実緒を担ぎ上げる。

 

「さ、させない‼︎」

 

私は駆け出したが、社長は私の足元に煙幕を張る。

 

「⁉︎ しま……っ‼︎」

 

 

 

「ここらで潮時ですね……また会いましょう。男イニシエーター。」

 

ミュータントは俺の足元に煙幕を張る。

 

「お、おい‼︎ くっ‼︎」

 

辺りが白くなる。

煙が消える頃には………

 

「……くそっ‼︎」

 

実緒と、ミュータントはいなくなっていた。

 

「そんな……実緒が……っ‼︎」

 

俺は心音に駆け寄る。

 

「心音………」

 

その肩に手を置く。

 

「社長、言ってた。私たちが、ミュータントの存在を無にしたって。」

 

「………そう、か。」

 

それ以上は何も言葉を交わさず、俺たちは重工に戻った。

 

 

 

 

 

「きゃっ‼︎」

 

私は檻の中に入れられた。そこにはリコちゃんがいた。

 

「実緒お姉ちゃん‼︎」

 

「り、リコちゃん⁉︎」

 

リコちゃんは私に駆け寄る。

 

「リコちゃん‼︎ 大丈夫⁉︎」

 

「うん‼︎」

 

良かった…無事で良かった。

そこへ………

 

「………」

 

一人の女が現れた。

私は檻越しに、彼女を見た。

 

「あ、シグマ‼︎」

 

「シグマ?」

 

「私たちを見張っているんだけど、私といつもお話ししてくれるの‼︎」

 

「……あなたは確か、ファイ様のイニシエーターの…川野 実緒様、ですか。」

 

無機質な声で、シグマという彼女は話す。

 

「……何故私を?」

 

「東京エリアのイニシエーターのデータの8割ほどは、私のデータベースに保存されています。」

 

「データベースって……あなた、ミュータント?」

 

「……アンドロイドに改造されたミュータント…といったところでしょうか。」

 

アンドロイドに改造された……?

 

「1度、死んだってこと?」

 

「わかりません。私の過去に関するデータは見つかりません。自分でも調べているのですが。」

 

自分でも……調べている?

 

「それって、自分がかつては人間だったかもしれないって、自覚はしているってこと?」

 

シグマは少し間を入れて口を開く。

 

「………よくわかりません。」

 

「そっか………」

 

私は少しだけ思った。

彼女は……敵じゃないと。

 

 




更新ペース上げたい……上げたいよぉっ‼︎
誰か私に時間とトキメキを下さいwwwww

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