どうやら俺はたくさんの世界に転生するらしい【完結】   作:夜紫希

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気が早いですがアンケートで一位の優子フラグを立てます。


続きです。


休日と勉強と猫の女の子

【現代国語の問題】

 

『』のひらがなを漢字で書きなさい。

 

彼女の『むね』は『ひんにゅう』だ。

 

 

楢原 大樹&吉井 明久の答え

 

胸、貧乳

 

 

先生のコメント

 

正解です。さすがに不正解の人は居ないでしょう。

 

 

 

島田 美波&木下 優子&御坂 美琴&神崎・H・アリアの答え

 

 

喧嘩売ってのか!!!

 

 

先生のコメント

 

!?

 

 

 

________________________

 

 

「暇だ」

 

 

俺はリビングのソファに寝転がる。今日は日曜日だが暇で暇で仕方ない。土曜日はどうやって過ごしたんだって?姫路の料理が美味しすぎて土曜日はずっと夢の中だったぜ。

 

 

「ひーまーだー」

 

 

美琴とアリアは居ない。起きたら居なかった。どこかへ遊びに行ったのだろう。

 

 

「暇だな」

 

 

美琴とアリアがくれたお金でどこかに行ってもいいが、これといって行きたい場所がない。なんだ今の発言。ヒモだ、ヒモじゃねぇか。女の子からお金を貰うなんて。

 

 

「……………寝る」

 

 

することはこれしかなかった。

 

 

________________________

 

 

「「大樹」」

 

 

美琴とアリアは俺の名前を呼ぶ。なぜか2人はウェディングドレスを着ていた。

 

 

「「私たち、結婚するの!」」

 

 

「!?」

 

 

俺は驚愕した。美琴とアリアの隣には別々の男性が手をつないでいた。

 

 

「「じゃあね、大樹」」

 

 

「ま、待ってくれ」

 

 

知らない男と手を繋いで、2人は走って行き、どんどん遠ざかっていった。

 

 

________________________

 

 

 

「行かないでええええェェェ!!!美琴おおおおォォォ!!!アリアあああァァァ!!!」

 

 

「「うるさいッ!!」」

 

 

ドゴンッ!!

 

 

「あべしッ!?」

 

 

腹部に強烈な痛みが走った。

 

 

「あ、あれ?」

 

 

俺の目の前には私服を着た美琴とアリアがいた。

 

 

「ウェディングドレスはどうした!?」

 

 

「はぁ………少し落ち着きなさい」

 

 

アリアは溜め息を吐き、俺は状況を整理する。

 

 

「あの男は誰だ!!」

 

 

「落ち着きなさいって言ってるでしょ!!」

 

 

ゴンッ

 

 

「いてッ!?」

 

 

アリアに頭を殴られる。あ。

 

 

「夢だったのか…」

 

 

「どんな夢見てるのよ、あんた」

 

 

美琴は呆れていた。

 

 

「ん?」

 

 

俺は2人の後ろに誰かが居るのが見えた。

 

 

「………………秀y、優子じゃないか」

 

 

「分かって貰えてよかったわ」

 

 

ごめんなさい。お願い、首を締めないで。

 

 

「そ、それに工藤と霧島も来ていたか」

 

 

「やぁ楢原君、お邪魔しているよ」

 

 

「こんにちは」

 

 

工藤と霧島もいた。

 

 

「ねぇ楢原君」

 

 

優子が俺に質問する。

 

 

「どうしてアタシだけ下の名前で呼ぶのかしら?」

 

 

「ん?秀吉がいるんだから優子だろ?」

 

 

「説明になってないわよ」

 

 

「木下が二人居るから?」

 

 

「疑問で返さないでちょうだい」

 

 

何かさっきから怒られてばっかだな。

 

 

「俺は俺。優子は優子。OK?」

 

 

「全く分からないわ……」

 

 

日本語って難しい。

 

 

「優子って呼ばれるのは嫌か?」

 

 

「べ、別にそう言うわけではないけど…」

 

 

「そういえばどうして家に?」

 

 

俺は疑問に思っていたことを聞く。

 

 

「勉強会よ」

 

 

美琴が答える。

 

 

「何で?」

 

 

「試召戦争で負けないためよ」

 

 

なるほど。ここは妨害するべきかな。

 

 

「邪魔したら風穴」

 

 

「やだなぁ、そんなことするわけないじゃないか」

 

 

あっぶねー!!アリア怖いわー。

 

 

「じゃあ俺はスーパーで夕飯の食材買ってくるわ」

 

 

「悪いわね」

 

 

「別にいいよ。ゆっくり勉強しな」

 

 

アリアに大丈夫なことを伝えて、俺は買い物に行くことにした。

 

 

________________________

 

 

「「「……………」」」

 

 

明久&姫路に遭遇した。さて

 

 

「何か言い残すことは?」

 

 

「待つんだ大樹。僕らはデートをしていたわけじゃない」

 

 

「吉井ー」

 

 

島田が走ってこちらにやって来た。ほう

 

 

「両手に花か…」

 

 

「待つんだ!その携帯電話を下ろして!!」

 

 

FFF団を呼ぼうとしていた。が

 

 

「メールを送っておいた」

 

 

「さらばッ!!」

 

 

ガシッ

 

 

「どこに行くんですか、吉井君」

 

 

「そうよ。クレープおごってくれる約束でしょ」

 

 

「僕の命はお金じゃかえないよおおおォォォ!!!」

 

 

いや、メールなんか送ってねぇよ。ただ、今日のデートはいつ殺されるか分からないようなドキドキな状態でデートしてください。

 

 

「島田、姫路」

 

 

俺は2人を呼ぶ。

 

 

「この先にゲームセンターがある。そこで賭け事をやって下の名前で呼び合えるように勝負してみたら?」

 

 

「「!!」」

 

 

2人は明久の腕を掴み

 

 

「吉井!ゲームセンターに行くわよ!」

 

 

「えぇ!?」

 

 

「吉井君!早く行きましょう!」

 

 

「クレープは!?」

 

 

「「そんなことどうでもいいわよ(です)!!」」

 

 

「はいいいい!?」

 

 

ゲームセンターのある方角の道を明久は引きずられていった。

 

 

________________________

 

 

「ただいまー」

 

 

「あ、おかえり」

 

 

リビングに入ると、テーブルに勉強道具が広げられて、その回りを囲むように皆座って勉強をしていた。

 

美琴がおかえりと言う。

 

 

「今日はどうするの?」

 

 

アリアに夕飯の内容を聞かれる。

 

 

「ハンバーグにしようかな」

 

 

「ももまんは!?」

 

 

「デザート用に作っておく」

 

 

どんだけももまん好きなんだよ。

 

「楢原君が料理するのかい?」

 

 

「そうだが?」

 

 

工藤の質問に答える。

 

 

「僕も食べてみたいなぁ」

 

 

「材料なら余るほどあるから作ろうか?」

 

 

「じゃあお願いするね」

 

 

「了解ー。優子と霧島は?」

 

 

「愛子が食べるならアタシも食べてみたいかな」

 

 

「私も食べてみたい」

 

 

「あいよー」

 

 

俺はキッチンに行き、調理を開始した。

 

 

「えーと、肉に醤油、玉ねぎ、ワイン、リンゴ、ハチミツ、バター、うなぎ、バニラエッセンス

 

 

「「ちょっと待って」」

 

 

優子と工藤に止められる。

 

 

「どうした?」

 

 

「今、何を作っているのかしら?」

 

 

「え?ハンバーグだけど?」

 

 

俺は優子に不思議な質問をされた。

 

 

「気にしないほうがいいわよ、優子、愛子」

 

 

アリアが2人に何か言っている。俺は水で食材を洗っていて、水の音で2人の会話は聞こえない。

 

 

「あれでも味は保証するわ………」

 

 

「認めたくないけどね……」

 

 

アリアと美琴が嫌な顔をしていた。はて、なぜだ?

 

 

________________________

 

 

 

「「何これ!?」」

 

 

夕飯が出来上がり、みんなで食べていたら優子と工藤が声をあげた。

 

 

「何であんな無茶苦茶な食材を選んだのにこんなに美味しいのよ!?」

 

 

優子は悔しそうな顔をする。食べながら。

 

 

「しかもハンバーグが白いという常識はずれなのに!」

 

 

優子の箸はスピードを上げる。

 

 

「お、落ち着いて食べろよ?」

 

 

「美味しいわよ!バカ!!」

 

 

えぇー……。

 

 

「楢原君は一体何者なの……」

 

 

工藤には引かれていた。

 

「楢原」

 

 

霧島に呼ばれる。

 

 

「料理を教えてほしい」

 

 

雄二のためか。愛されてるな~。羨ましいくてあいつを殺しちゃいそう☆

 

 

「おう、いいぜ」

 

 

何故だ。俺は二つ返事で承諾してしまった。

 

 

「うぅ………」

 

 

おや?優子の様子が?いや、進化じゃねーよ。ポ◯モンか。

 

 

「あぁ!?」

 

 

美琴が何かに気付いた。

 

 

「大樹に後で飲ませようと思っていたお酒が!?」

 

 

「はい今大変なこと聞きましたよ俺」

 

 

何考えてたんだよ!

 

 

「もういやッ!!」

 

 

優子が声をあげる。

 

 

「アタシも楽して生きた~い~!!」

 

 

「「「「えぇ!?」」」」」

 

 

「優子?」

 

 

優子が壊れた!?

 

 

「ゆ、優子?」

 

 

「大樹!!」

 

 

「は、ひゃい!!」

 

 

優子に大声で名前を呼ばれてびっくりする。って大樹?楢原はどうした?

 

 

「アタシ、初めて異性のひ、とに名前、で呼ばれたわ」

 

 

「は、はぁ………そうですか」

 

 

「もうッ!!バカぁ!!」

 

 

「……………」

 

 

どないせいっちゅうねん。

 

 

「だ、誰か助けて」

 

 

俺は助けを求める。

 

 

「ほら、しっかりして優子」

 

 

工藤が助けに入る。

 

 

「………………」

 

 

「ね、寝ちゃったみたい」

 

 

「………俺って嫌われてんのか?」

 

 

ソファで気持ち良さそうに優子は寝ていた。

 

 

________________________

 

 

「ただいまー」

 

 

霧島と工藤を家まで送った。そして

 

 

「まだ起きていないわ」

 

 

美琴は苦笑いしながら言う。優子はまだ寝ていた。

 

 

「明日は大丈夫かよ……」

 

 

「敵なら普通は喜ぶと思うけど?」

 

 

既にパジャマに着替えたアリアが聞く。てかピンクのチェック超可愛いんだが。

 

 

「俺はAクラスとは正々堂々真っ正m

 

 

「「嘘ね」」

 

 

ポーカーフェイスとか俺には無理だった。

 

 

「心配くらいするよ。俺だって人だ」

 

 

「体の構造上はね」

 

 

アリアは俺を何だと思っているのだろうか。

 

 

「大樹が人間かどうかは置いといて」

 

 

いや、置くなよ美琴。

 

 

「どうするの?」

 

 

「俺がおんぶして送るよ。秀吉に電話してあるから問題ない」

 

 

俺は優子をおんぶした。その時

 

 

ギュッ

 

 

「うぐッ!?」

 

 

首をとんでもない力で締められた。

 

 

「し、死んじゃうッ……」

 

 

「ちょッ!?い、一旦下ろしなさい!」

 

 

アリアに言われた通りに、俺はソファに優子を再び寝させる。

 

 

「ぶはッ!!し、死ぬかと思った!!」

 

 

「こ、これは厄介ね……」

 

 

死因がおんぶになるところだったぜ。

 

 

「それじゃあ、お姫様だっ………銃を下ろしてほしいのですが?」

 

 

美琴とアリアは拳銃を俺の眉間に押し付けてきた。怖いよ。

 

 

「もう打つ手無しになるぞ?」

 

 

「………今日だけよ」

 

 

美琴はそう言って銃を下ろす。

 

 

「そうね。今日だけよ」

 

 

アリアも銃を下ろす。なんだよ今日だけって。今日は見逃して、明日は殺すってことなの?

 

 

「よっと」

 

 

俺は優子をお姫様だっこする。優子は羽のように軽かった。

 

 

「すぐ帰る」

 

 

「「1分で帰ってきなさい」」

 

 

「行ってきまーす」

 

 

聞かなかったことにした。だって無理だろ?

 

 

________________________

 

 

 

「「……………」」

 

 

俺と秀吉は沈黙し続ける。

 

 

「秀吉」

 

 

「無理じゃ」

 

 

事件発生。優子が俺に抱きついて離れない事件。別に自慢じゃねぇよ。

 

 

「と、とりあえず姉上を部屋まで連れて行ってくれぬかのう」

 

 

「了解」

 

 

秀吉の家にお邪魔して、優子の部屋に入る。

 

そして、優子をベッドに寝かせる。

 

優子は手を離してくれた。

 

 

「やっとか」

 

 

「姉上が迷惑かけたのう」

 

 

「いや、優子は何も悪くない」

 

 

俺に酒を飲ませようとした美琴と首謀者のアリアが悪い。何で飲ませようとしたんだ、あいつら。

 

 

「楽して生きたい……か」

 

 

優子が言っていた言葉を思い出す。

 

 

「姉上が言っておったのか?」

 

 

「ああ」

 

 

「姉上は学校では猫かぶっておるからのう」

 

 

優等生を演じる。秀吉とは全く違う演技。

 

 

「やめるつもりは?」

 

 

「皆から期待されておるせいでそんなことはできないのじゃろう」

 

 

期待。

 

周りの奴等は成績優秀やスポーツ万能な人をすぐに頼る。だが、それは信頼されているからという美しく甘いモノではない。

 

奴等は自分のために他人を利用するのだ。

 

俺は知っている。自分のテストの点数を上げるために成績優秀者の時間を割いて、勉強を教えてもらうことを。

 

俺は知っている。体育会で自分が最下位になりたくないからスポーツができる者に走らせることを。

 

やりたくないならやめればいい?ああ、そうだな。やめれば解決だ。

 

 

ふざけんじゃねぇよ。

 

 

世の中はそんなに簡単な仕組みで動く世界じゃない。

 

勉強を教えることを断れば批判されるに決まっているだろうが。

 

体育会でも同じだ。「あーあ、あいつが走っていたら優勝できたのに」と責任転嫁される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

期待は人を傷つける拷問道具だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「明日の試召戦争は絶対に勝つぞ」

 

 

「大樹………」

 

 

「姉ちゃん救うぞ」

 

 

「!」

 

 

秀吉は目を見開いて驚く。

 

 

「じゃあまた明日な、秀吉」

 

 

そう言って俺は家を出る。外は街灯がないと、何も見えばいほど暗い。

 

 

【道徳の問題】

 

みんなから期待されている優等生を救う、解決方法は?

 

 

楢原 大樹の答え

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Aクラスを一人残らず全員を叩きのめす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は強く右手を握り締めた。




もし工藤が優子の票を越した場合はちゃんと工藤にフラグを立てます。

感想や評価をくれると嬉しいです。

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