どうやら俺はたくさんの世界に転生するらしい【完結】   作:夜紫希

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続きです。


FクラスとAクラスと試召戦争

【現代国語の問題】

 

一度や二度の失敗は許しても、何度も繰り返せば許すわけには行かなくなる意味を持つ【ことわざ】を答えなさい。

 

 

姫路 瑞希の答え

 

仏の顔も三度まで

 

 

先生のコメント

 

正解です。

 

 

 

楢原 大樹の答え

 

ドアを蹴り破るのは三度まで

 

 

先生のコメント

 

廊下で正座をしていた理由はそれでしたか。

 

 

 

原田 亮良の答え

 

三度目は……命は無い。

 

 

先生のコメント

 

脅さないでください。

 

 

_______________________

 

 

ドゴンッ!!

 

 

「突撃!隣の晩ごはんッ!」

 

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

俺はAクラスの扉を蹴り破った。そしてAクラスは驚愕した。おお、今度はいい感じにドアが吹っ飛んだ。

 

 

「ちょっと!?いきなり何なの!?」

 

 

「「なんでスカートを履いているんだ、秀吉!!」」

 

 

「違うわよ!!」

 

 

俺と明久の声が重なった。

 

 

「まぁ俺は知ってるけど………その場のノリ?」

 

 

「喧嘩を売っているのかしら?」

 

 

「ごめんなさい」

 

 

素直に謝った。うん、怖い。

 

 

「木下 優子(ゆうこ)。秀吉の姉よ」

 

 

「Fクラスのリーダー、楢原 大樹だ」

 

 

「おい!俺がリーダーだ!!」

 

 

おっと、雄二が居たんだった。

 

 

「ったく、余計なことしやがって……」

 

 

雄二はAクラスに向かって

 

 

「俺たちFクラスはAクラスに代表同士の1対1の試召戦争を申し込む!」

 

 

宣戦布告をした。

 

 

ざわざわっ

 

 

Aクラスがざわめきだす。

 

 

「却下よ」

 

 

優子は拒否した。ですよねー、帰るか。いや、粘れよ、俺。

 

 

「ならばB~EクラスをAクラスに攻め込ませた後、宣戦布告をする」

 

 

雄二が脅す。

 

 

「そ、それでも受けられないわ」

 

 

優子はそれでも負けることを警戒していた。でも俺たちも1対1なんか望んでいない。

 

 

「なら5対5でどうだ。先に3勝したほうが勝ちのルールで」

 

 

「受けてあげる」

 

 

答えたのは優子ではない。優子の後ろから出てきた美少女が答えた。

 

 

「その勝負、受けてあげてもいい」

 

 

学年主席であり、Aクラス代表の霧島 翔子(きりしま しょうこ)だ。

 

 

「ただし、勝った方は負けた方に何でも1つ命令できる条件付きで」

 

 

「いいだろう。対戦科目はこちらで選ぶがいいか?」

 

 

コクッ

 

 

雄二の答えにうなずく霧島。いや、まだだ。

 

 

この対戦では駄目だ。

 

 

「その勝負、受けては駄目よ!」

 

 

声がする方を振り向くと

 

 

「7対7にしなさい!」

 

 

アリアと美琴がいた。

 

 

「どうしてなの、神崎さん」

 

 

優子がアリアに聞く。

 

 

「最初から大樹はわざと5対5にするつもりだったのよ」

 

 

アリアの後ろから美琴が出てきて、優子の質問に答える。

 

 

「………ばれたか」

 

 

俺は顔を歪める。

 

 

「じゃあ、7対7で」

 

 

「チッ、分かった」

 

 

霧島の訂正に雄二は嫌な顔をする。

 

 

「大樹」

 

 

アリアに呼び止められる。

 

 

「賭けをしないかしら」

 

 

「ほう………何を賭ける?」

 

 

「そうね………じゃあ」

 

 

アリアは俺に指を差し

 

 

 

 

 

「あたしたちが勝ったら、あたしと美琴の1日奴隷をやってもらうわ!」

 

 

 

 

 

「カッターを降ろせ、我が同志よ」

 

 

Fクラスの皆の手にはカッターが握られていた。

 

 

「じゃあ俺たちが勝ったら二人は大樹の1日奴隷になるのか?」

 

 

余計なこと言うんじゃね、雄二!

 

 

「いいわよ、それで」

 

 

ヒュヒュヒュヒュッ

 

 

美琴がそう言った瞬間、カッター無数のカッターが飛んできた。

 

 

「やめろって言ってんだろうが!」

 

 

俺は横に飛び込んで回避した。

 

 

「いや!俺たちが勝ったら」

 

 

ここでFクラスを俺の仲間に着かせる!

 

 

 

 

 

「Aクラスの全員はFクラスの1日メイド。もしくは執事をやってもらう!!」

 

 

 

 

 

「「「「「な、なんだって!?」」」」」

 

 

「「「「「えぇ!?」」」」」

 

 

全員が驚愕した。

 

 

「受けるわ」

 

 

「「「「「え」」」」」

 

 

霧島が即答した。さすが、分かってるじゃないか。

 

 

「負けた方は勝ったほうに、1日奉仕することを追加で」

 

 

「乗った」

 

 

俺と霧島は握手をして交渉成立。

 

 

 

「そ、それじゃあ30分後に始めましょう」

 

 

優子はそう言って、俺たちは一度教室に帰ることにした。

 

 

________________________

 

 

「はい、作戦成功」

 

 

「「「「「さすがです、リーダー」」」」」

 

 

「だから俺がリーダーって言ってるだろうが!」

 

 

俺の言葉にFクラスは俺を称える。俺の作戦に引っ掛かりやがった。

 

 

7対7を最初から望んでいたんだよ。

 

 

俺は既に勝つように手を打ってある。対戦科目の決定権を全部こちらにくれたことによって。

 

うまくいけば、

 

 

 

 

 

全勝でFクラスの勝ちだ。

 

 

 

 

 

「楢原って本当に凄いわね」

 

 

「そうそう、どこかのバカな代表とは違って」

 

 

島田は俺を誉めて、それに明久が雄二をバカにする。

 

 

ヒョンッ

 

 

明久の耳にシャーペンが飛んできて、ギリギリ外れた。

 

 

「明久、次は目だ」

 

 

雄二の手にはシャーペンが。お巡りさん、犯人はあいつです。

 

 

「本当に勝てるのか?」

 

 

原田が俺を疑う。

 

 

「そもそもお前が勝利の鍵なんだよ」

 

 

「…………あれか」

 

 

原田は思い出したように呟く。そう、秘密兵器その1だ、お前は。

 

 

「ねぇねぇ、僕は?」

 

 

「なんだ戦力外」

 

 

「戦力すらならないッ!?」

 

 

明久はダメだろ………。

 

 

「ワシも出ていよいのか?」

 

 

「ああ、期待してる」

 

 

秘密兵器その2だ。可愛いなおい。

 

 

「俺も大樹のおかげで恥をかかなくて済むぜ」

 

 

雄二も秘密兵器その3だ。こいつも調きょ……改造済みだ。

 

 

「この勝負に勝って、メイドさんに奉仕してもらうぞおおおォォ!!」

 

 

「「「「「おおォッ!!」」」」」

 

 

「僕も霧島さんのメイド姿を見てm

 

 

何か隅っこで明久が姫路と島田に説教されてた。

 

 

________________________

 

 

「それではAクラス対Fクラスの7本勝負を始めます」

 

 

学年主任の高橋(たかはし)先生が立会人だ。

 

 

「それでは一人目の方、どうぞ」

 

 

「アタシから行くよ」

 

 

Aクラスは優子が登場。

 

 

「では行ってくるのじゃ」

 

 

Fクラスは秀吉を出した。

 

 

「対戦科目は?」

 

 

「古典じゃ」

 

 

「秀吉、あんたじゃアタシには勝てないわよ」

 

 

優子は秀吉に忠告する。ふっふっふ。

 

 

「姉上よ。大樹は凄い奴じゃよ」

 

 

秀吉は笑みを浮かべる。

 

 

「この時を予測していたのじゃからな!」

 

 

「「試獣召喚(サモン)!」」

 

 

古典

 

Aクラス

 

木下 優子 387点

 

 VS

 

Fクラス

 

木下 秀吉 231点

 

 

Bクラス戦からずっと古典だけ勉強させていたかいがあったぜ!

 

 

ざわざわッ

 

 

Aクラスが騒ぎだす。

 

 

「FクラスなのにBクラスの上位レベルはあるぞ!?」

 

 

「ヤバイんじゃないのか!?」

 

 

「結婚してくれー!」

 

 

とりあえず、最後の奴は後で殺る。

 

 

「参る!」

 

 

ガキンッ!!

 

 

「くッ」

 

 

秀吉の召喚獣が持っている薙刀が優子の召喚獣に当たった。

 

 

「このッ!」

 

 

優子は秀吉に攻撃するが、当たらない。

 

 

「こっちは毎日戦争三昧だ。操作技術なら俺たちが上だ」

 

 

だが、

 

 

ガキンッ!!

 

 

古典

 

Aクラス

 

木下 優子 142点

 

 VS

 

Fクラス

 

木下 秀吉   0点

 

 

負けてしまった。

 

 

「勝者、Aクラス」

 

 

高橋先生が判定結果を告げる。

 

 

「すまんのじゃ」

 

 

秀吉が残念そうに帰ってきた。

 

 

「見よ!Fクラスの仲間よ!」

 

 

俺は大声でFクラスに向かって言う。

 

 

「Fクラスである秀吉はAクラスにあそこまで戦って見せた!」

 

 

俺は優子の召喚獣の点数に指を差し

 

 

「FクラスでもAクラス相手にあそこまで減らせるのだ!」

 

 

俺は手を広げて叫ぶ。

 

 

「俺たちFクラスは、Aクラスに勝てる!!」

 

 

ざわざわッ

 

 

Fクラスは騒ぎ出す。

 

 

「そうだ!俺たちならできる!」

 

 

「この勝負!勝てるぞ!」

 

 

「秀吉!結婚しt

 

 

須川、確保。

 

 

これでFクラスの士気は上がった。そして

 

 

ざわざわっ

 

 

Aクラスも騒いでいる。そう、不安を煽ったのだ。俺たちが後少しで勝つところを見てしまえば当然不安になる。これで相手の士気を落とす。

 

 

「大樹よ、ありがとうなのじゃ」

 

 

「お、おう」

 

 

秀吉に超可愛い笑顔でお礼を言われた。秀吉は男。男男男男男男男男男………

 

 

「二人目の方、お願いします」

 

 

「あたしが行くわ」

 

 

Aクラスからは………アリアだ。

 

 

「ふっ、明久。行ってこい」

 

 

「任せて」

 

 

Fクラスからは明久をだす。既に明久には指示を出している。

 

 

「先生、対戦科目はそのままでお願いします」

 

 

「ッ!」

 

 

明久の言葉にアリアは驚愕した。そう、俺は知っているぞ、アリア。

 

 

「始めてください」

 

 

「「試獣召喚(サモン)!」」

 

 

古典

 

Aクラス

 

神崎・H・アリア 50点

 

 VS

 

Fクラス

 

吉井 明久      7点

 

 

 

武偵高校でいつも古典の授業の時にいつも寝ていることを知っているのだ………か………ら……

 

 

「ぎゃふんッ!」

 

 

アリアの召喚獣は武偵高校の制服に似た制服を着ており、その上に鎧が少しついた召喚獣だった。アリアの召喚獣は2本の剣で明久の召喚獣を斬った。

 

 

「勝者、Aクラス」

 

 

明久は吹っ飛び、高橋先生が判定結果を告げる。

 

 

「……………原田」

 

 

「なんだ?」

 

 

「奴を縛り上げろ」

 

 

________________________

 

 

「……………」

 

 

明久は死んだ。さぁ次行こうか。

 

 

「三人目の方、前へどうぞ」

 

 

「じゃあ、僕が行こうかな」

 

 

「………俺が行く」

 

 

こっちからはムッツリーニが。Aクラスの奴は………!?

 

 

「工藤 愛子(くどう あいこ)です。よろしくね」

 

 

危険な奴が来たぞ……!

 

 

「教科は何にしますか?」

 

 

「………保健体育」

 

 

ムッツリーニの得意科目だ。

 

 

「土屋君だっけ?随分と保健体育が得意みたいだね?」

 

 

工藤はムッツリーニに話しかける。

 

 

「でもボクだってかなり得意なんだよ?………君とは違って」

 

 

や、ヤバい!

 

 

 

 

 

「実技で、ね♪」

 

 

 

 

 

ゴバッ!!

 

 

「「ムッツリーニ!!」」

 

 

ムッツリーニは大量の鼻血を吹き出した。俺と明久はムッツリーニに駆けつける。って明久はいつの間に復活した!?

 

 

「そっちのキミ、吉井君だっけ?勉強苦手そうだし、保健体育で良かったら教えてあげようか?」

 

 

あ、明久!危ないッ!!

 

 

 

 

 

「もちろん実技で」

 

 

 

 

 

ゴバッ!!

 

 

明久も鼻血を吹き出した。

 

 

「吉井には永遠にそんな機会なんて来ないから、保健体育の勉強なんて要らないのよ!」

 

 

「そうです!永遠に必要ありません!」

 

 

「どうしてそんな悲しいこと言うの2人とも……」

 

 

島田と姫路の言葉に涙を流す明久。哀れだな、おい。

 

 

「キミも教えようか?」

 

 

「俺?」

 

 

やっべ、標的にされた。

 

 

「実技でいいなら、ね」

 

 

「お願いします」

 

 

ゴッ!!

 

 

ドガッ!!

 

 

「ぐふッ!?」

 

 

美琴に殴られ、アリアに蹴り飛ばされた。

 

 

「いい加減始めてください」

 

 

高橋先生に怒られた。

 

 

________________________

 

 

「実践派か理論派のどちらが強いか見せてあげるよ」

 

 

工藤は笑みを浮かべて言う。

 

 

「ムッツリーニ……」

 

 

明久は名前を呼ぶ。鼻から血が大量に出てるけど。

 

 

「………心配するな、必ず勝つ」

 

 

ムッツリーニは俺たちに親指を立てる。顔全体が血塗れで、鼻血が止まっていない。

 

 

「「試獣召喚(サモン)!」」

 

 

保健体育

 

Aクラス

 

工藤 愛子 446点

 

 VS

 

Fクラス

 

土屋 康太 572点

 

 

 

「………加速」

 

 

シュバッ!!

 

 

「………加速、終了」

 

 

戦いは一瞬で終わった。

 

 

保健体育

 

Aクラス

 

工藤 愛子   0点

 

 VS

 

Fクラス

 

土屋 康太 572点

 

 

 

「そ、そんな……!この、ボクが……」

 

 

工藤は床に膝をつく。

 

 

「勝者、Fクラス」

 

 

「「「「「おおォ!!」」」」」

 

 

さすがムッツリーニ。保健体育は強い。

 

 

「次の方、準備をしてください」

 

 

「私が行きますッ」

 

 

こちらからは姫路。

 

 

「それじゃあ私が行くわ」

 

 

向こうは久b………は?

 

 

 

 

 

「美琴……だと……!?」

 

 

 

 

 

予想が外れた。

 

 

「科目はどうしますか?」

 

 

「総合でお願いします!」

 

 

姫路は総合科目を選んだ。

 

 

「振り分け試験では失敗したけど、もう大丈夫よ」

 

 

美琴は自信を持って言う。嫌な予感がした。

 

 

「「試獣召喚(サモン)!」」

 

 

総合科目

 

Aクラス

 

御坂 美琴 5449点

 

 VS

 

Fクラス

 

姫路 瑞希 4409点 

 

 

 

マジかよ中学生……。常盤台ってどんだけ凄いんだよ。

 

 

美琴の召喚獣は細長いレイピアの様な武器を持ち、超強そうな鎧を着ていた。

 

 

________________________

 

 

「これで終わりよッ」

 

 

ズバンッ!!

 

 

美琴の召喚獣の攻撃が姫路の召喚獣に当たった。

 

 

総合科目

 

Aクラス

 

御坂 美琴 2235点

 

 VS

 

Fクラス

 

姫路 瑞希    0点

 

 

 

「勝者、Aクラス」

 

 

これで1勝3敗。全勝はどこ行きやがった。

 

 

「あと一勝よ、大樹」

 

 

美琴は余裕の表情で笑っていた。

 

 

「………………………やっべ」

 

 

ピンチだ。そうピンチだ。そしてピンチ。

 

 

 

 

 

勝てるのかな………これ。

 

 




ヒロインは優子か工藤で決まりそうですね。


異世界は問題児か魔法科高校のどちらかですね。


アンケートに協力してくださった方々、ありがとうございます。

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