どうやら俺はたくさんの世界に転生するらしい【完結】   作:夜紫希

3 / 177
通算UAが100越えました。

ありがとうございます。

続きです。


偽りのレベル

「ここだ」

 

 

原田に連れてこられた場所は小萌先生の住んでいるボロいアパートだった。小萌先生はどうやら現在、学校では無く、アパートに帰宅しているらしい。

 

(ここ住めるの?)

 

 

ここまでボロいとさすがに住人に同情するぞ……。

 

小萌先生が住んでいる部屋の前に行き、原田がインターホンを押すと中から「はーい」と返事が返ってきた。

 

がちゃりとドアが開いて、身長140センチ……は無いな、135センチくらいの小さな子供が出てきた。

 

 

「あ、原田ちゃんじゃないですか!」

 

 

「こんにちは、小萌先生」

 

 

そう、この小さな子供こそが先生である。いやいや、嘘ついてないよ俺。

 

小萌先生は俺の方を見て、

 

 

「あれ?この子は?」

 

 

「初めまして、楢原 大樹です」

 

 

「小萌先生、今日は大樹について相談したいことがあるんです」

 

 

原田は「ちょっとここで待ってろ」と言って 、原田と子萌先生は部屋のなかに入っていった。

 

俺は一階と二階を繋ぐ階段に座っていた。

 

 

(大丈夫かな?)

 

 

30分くらいたったが、まだ部屋からは誰もでなかった。

 

 

「やっぱり、無理だったのかもな」

 

 

その時、子萌先生の部屋のドアが開いた。

 

出てきたのは原田だった。

 

 

「どうだった?」

 

 

「安心しろ、今から学生証明書を作りにいくぞ」

 

 

よかった。失敗したらどうなってることやら。

 

 

「あなたが楢原ちゃんですね」

 

 

「はい!助けていただいてありがとうございます!」

 

 

「はい、今日からよろしくおねがいしますねー」

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

 

「すいません、何がおねg「すいません!ちょっと大樹と話すことがあるので!」……っておい!放せ!」

 

 

原田に小萌先生に聞こえない場所に引っ張られた。

 

 

「原田、何がお願いしますだ?」

 

 

「…お前の学生証明書を作るために子萌先生の生徒になってもらったんだ」

 

 

なんだ、そんなことか。

 

 

「そんなもん気にしなくていいよ。むしろ感謝してる」

 

 

「………」

 

 

あれ、なぜまだ黙る。

 

 

「…大樹、今お金はどのくらいある?」

 

 

「あー、1円も無いな」

 

 

「大樹、それじゃ寮は借りれないぞ」

 

 

うわぁ、まさか野宿ということか。

 

 

「小萌先生は生徒に野宿なんて駄目ですって言ってたから…」

 

 

「ど、どうしたんだ?」

 

 

 

 

 

「……冗談で先生のところに泊めてよって聞いたら……おーけーですよって………言われた」

 

 

 

 

 

最後の最後であなたは何やってるの?

 

 

「しかも、雑用させる人ができてよろこんでた」

 

 

あの部屋を俺が掃除?ハハハッ、まじかよ☆

 

とてつもなく汚かったぞ。まじで。

 

 

「話相手もできるですよーとかさっき言ってた」

 

 

悲しいなおい。断るに断れねーじゃん。

 

 

「はぁ、まぁいいよ。学園都市に追い出されるより何倍もいいし」

 

 

「悪い……」

 

 

「気にするな、それより学生証明書を作りに行くぞ」

 

 

まぁ、野宿よりましだろ。

 

俺達は待たせている小萌先生のところに行った。

 

 

_________________________

 

 

俺は恐ろしいものを見ている。

 

 

「原田、俺は幽霊でも見てるのか」

 

 

「バカが、幽霊なんて科学的にありえねーよ」

 

 

俺達は小萌先生のところに行こうとしたらアパートの前に一台の車が来た。

 

車が来るのはよかったんだ。でも、

 

 

 

 

 

「じゃあ、何で運転手乗ってないだよ…」

 

 

 

 

 

俺と原田は足が震えていた。

おい、科学的にありえないって言ったくせにびびるなよ。

 

 

「き、きっと能力で自分の姿を消してるんだ」

 

 

声………震えてますよ。

 

 

その時車の中から、

 

 

「原田ちゃーん、楢原ちゃーん、早くのってくださーい」

 

 

「「は?」」

 

 

俺達は同じタイミングで声を上げた。

もしかして……

 

 

「…小萌先生?」

 

 

「そうですよー、どうしましたー?」

 

 

「「OK、理解した」」

 

 

なるほど、そりゃ見えねーな。低すぎて。これ心臓に悪いから止めて欲しいのだが?そのうち都市伝説になるぞ。

 

俺達は小萌先生の車乗り、これから俺が通う学校に向かった。

 

_________________________

 

 

身体検査(システムスキャン)?」

 

 

「あぁ、簡単に言えば超能力があるかどうかの検査だ」

 

 

俺達は学校に到着し、職員室で書類を書き終わったところだ。

 

書類の枚数がまさか50枚越えるとは思わなかったよ……一体何十回自分の名前を書いたか……。

 

そしてやることがあと一つ、身体検査(システムスキャン)らしい。

 

 

「俺の予想だがレベル3か4はあるな」

 

 

「あるわけねーだろ」

 

 

「……空から落ちても無傷なのに?」

 

 

「………」

 

 

い、言えねー!俺が無傷なのは身体能力が物凄いからでーす☆とか言えねー!

 

 

「楢原ちゃーん、身体検査はじめますよー」

 

 

「は、はい!」

 

 

「レベル4に1000円」

 

 

おい!?何賭け事やってるんだ!?

 

 

「お前はどれに賭ける?」

 

 

「いや、俺はやr「どれに賭ける?」…レベル0で」

 

 

どんだけ真剣になってんだよ。

 

 

_________________________

 

 

「レベル0ですね」

 

 

「ば、バカな!?」

 

 

はい、1000円ゲットー\(^o^)/

 

検査ではスプーンなんか物理的に曲げてやったよ!………小萌先生に怒られたけど。

 

 

100メートル走とかあったけど、

 

 

 

 

 

100分の1の力で走ってもこの学校の男子の平均タイムだった。まじか…。

 

 

 

 

本気で走ったらどうなるか……。

 

 

「原田?」

 

 

「だ、大樹!残念だったな!無能力者でもまだ諦めたら駄目だ!もしかしたらレベルが上がるかもしれないぞ!だから、「1000円」…ちくしょう」

 

 

誤魔化しても無駄だ。

 

 

「あと楢原ちゃんは【真】の無能力者ですよー」

 

 

なるほど、どんなに頑張っても意味ないのか。能力使えないことが決定しました!拍手!……はぁ……能力使いたかったな……。

 

 

「楢原ちゃん、これが学生証明書ですよ」

 

「ありがとうございます」

 

 

「それとこれを」

 

 

1000円札を三枚渡される。まさか、おこづかい!?

 

 

「スーパーで今日の夕飯と朝食の材料を買ってきてくださいね。あ、ビールも忘れずにお願いしますね」

 

 

ですよねー。さっそくパシリですか。

 

 

「大樹、俺からはこれを」

 

 

原田から小さな携帯電話を渡される……って

 

 

「え!?いいのかよ、こんな高価なもん貰って!?」

 

 

「別にいいよ、それ俺の前の携帯電話だから」

 

 

ありがとう!1000円返さないけどね!

 

「ソーラーパネルを太陽光にあてるだけで充電が可能になるようにしてるからな」

 

 

さすが学園都市。そんなことができるのか。

 

 

「じゃあ、俺は風紀委員の仕事があるからもう行くから何かあったらその携帯電話で連絡してくれ」

 

 

「原田、本当に今日はありがとな!」

 

 

原田はこちらに手を振りながら部屋を出ていった。

 

 

「じゃあ、先生は先に帰りますけど、7時には帰ってきてくださいね」

 

 

そう言って小萌先生も部屋から出た。

 

 

さて、俺も買い物に行きますか。

 

 

_________________________

 

 

俺は買い物を終えて子萌先生のアパートに帰ってきた。途中帰り道で本屋に寄り、料理本を買った。それを参考にしてオムライスを作ってみせた。

 

 

「すっごく美味しいのですよー!」

 

 

と絶賛された。

 

完全記憶で本の内容は全部覚えた。この本は先生にあげよう。独り身だから……ね。

 

 

ピンポン、ピンポーン

 

 

インターホンが二回鳴った。

 

 

「はーい、今出ますですよ」

 

 

ガチャッ

 

 

「どちら様ですー?」

 

 

「こんばんは、小萌先生」

 

 

「上条ちゃん!?」

 

 

「ぶふっ!?」

 

 

俺は訪問者を見てお茶を吹き出した。

 

 

(一日目から展開早いだろ!)

 

 

そこには血まみれのシスターをおんぶしている

 

 

この世界の主人公、上条 当麻がいた。

 

 




感想や評価をくれると嬉しいです。


なるべく早く投稿していきます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。