どうやら俺はたくさんの世界に転生するらしい【完結】   作:夜紫希

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転生条件が分かりにくい人のために例を使って簡単に補足します。

とある魔術の禁書目録に転生する。

主人公が活躍する。

その世界の住人の上条当麻を連れて新しい世界へ行くことになる。

進撃の巨人の世界に主人公と上条が転生する。

主人公と上条が活躍。

進撃の巨人の世界の住人のエレンを連れて転生することになる。

主人公と上条とエレンの三人で新しい世界に転生する。

これを繰り返す。

分かりにくてすいません。

続きです。


禁書目録編
そして物語は始まる


学園都市

 

 

 

 

 

東京西部に位置する【完全独立教育研究機関】のことを指しており、総面積は東京都の3分の1を占めるほどの広さを持っている。

 

人口は約230万人で、その八割は学生である。

 

さらに学園都市は 最先端の科学技術が運用され文明レベルが外部より20~30年進んでおり、科学の街とも呼ばれている。

 

 

そして、学園都市はその最先端技術を使い超能力開発の実用化をしている。

 

 

手を使わずに物体を動かすことができる

念動力(テレキネシス)

 

相手の心を読んだりすることができる

読心能力(サイコメトリー)

 

他にも、多くの超能力が開発されている。

 

そして、学園都市では能力者を、能力の強さを段階に分ける格付けがされている。

 

無能力者(レベル0)

学園の生徒の六割はこれに当てはまり、全く【無い】という訳ではないが、能力的にはおちこぼれと呼ばれる。

 

低能力者(レベル1)

多くの生徒が属し、スプーンを曲げる程度の力を持っている。

 

異能力者(レベル2)

レベル1と同じく日常ではあまり役には立たない。

 

強能力者(レベル3)

日常では便利だと感じる程度の力を持ち、能力的にはエリート扱いされ始める。

 

大能力者(レベル4)

軍隊において戦術的価値を得られる程の力。

 

そして、学園都市で七人しか存在しない能力者

 

 

 

 

 

超能力者(レベル5)

 

 

 

 

 

一人で軍隊と対等に戦える程の力を持っている。

 

 

 

 

 

超能力者たちが住む街……それが学園都市。

 

 

 

 

 

 

 

その学園都市に一人の転生者がやって来た。

 

 

_________________________

 

 

俺は学園都市に転生することに成功した。

 

最初は赤ん坊からスタートするかと思ったが、あの日死んでしまった体と同じ、17歳の体と同じだった。

 

 

(神にはいろいろと世話になってるな……)

 

 

死んでしまった自分に新しい人生をくれた。

 

たくさんの世界に転生させてもらえる。

 

転生特典をもらい、自分を変える機会をくれた。

 

ハーレムをつk………なんでもない。

 

 

(感謝してもしきれないなぁ……)

 

 

いつか恩返しをしたい。素直にそう思った。

 

そして、

 

 

ありがとう、神様。

 

俺はそう呟いた。

 

 

_________________________

 

 

 

 

 

「前言撤回!!!!!!」

 

 

大声で俺は叫んだ。

 

 

俺は神に感謝したことを後悔した。

 

 

俺は学園都市に転生した。

 

そこでさっそく問題が発生した。

 

 

 

なぜなら俺の転生場所は学園都市の………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………上空3000メートルだからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だろおおおおおおォォォォォ!!!!!」

 

 

凄い速さで落ちてくよ、凄い速さで。大事なことなので二回言いました。まーる。

 

こんなこと考えてる場合じゃないんだけど……とにかく落下が速い。風圧が強過ぎてまともに目が開けられない。

 

 

「本気でヤバくなってきたぞ……!?」

 

 

街全体が見える。うん、なかなかの絶景だ。

 

 

「どうにかしないとこれが最後に見る景色になるぞ俺!?」

 

 

やべぇ、ちょっとおかしくなってしまったわ。

 

 

「ど、どうせあれだろ。ほら、衝突する寸前に体がフワッてな感じで浮くんだろ!?」

 

 

き、きっとそうだ。間違いない。アニメみたいな展開になるはず……なるはず!さっきから二回も言い過ぎだろ俺。

 

俺は助かる。俺は助かる。俺は…………。

 

 

目の前に川が迫ってきた。

 

 

俺はあそこにおちr………フワッと浮くだろう。……ちょっと自分でも死期を悟っているな。

 

 

「仮に落ちたとしても、川なんかじゃ浅すぎだろ……」

 

 

そして、俺は最後に、

 

 

「あぁ、これ……死んだかも」

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

川に大きな音を出して落ちた。

 

 

________________________

 

 

 

結論。生きてたよ俺。やったね。出落ちで死とか洒落にならん。

 

 

「全然痛くねぇ」

 

 

まさか、転生特典の身体強化がここまで強いとは思わなかった。

 

川に落ちた時、体にサッカーボールが当たったくらいの痛さだった。え、サッカーボールでも痛い?俺は学校の授業でボール当たった(悪意によって)けど、全然痛くなかったよ?………変なこと思い出させんなよ。泣くぞゴラ?

 

 

「それよりも問題は……」

 

 

俺は自分の服を見る。もちろん、びしょびしょだ。

 

制服は防水だが、中のカッターシャツやパンツや靴下はビショビショ。

 

 

「ここから行く宛もないし、どうしよう」

 

 

今の俺は身分証明できるものがない。さらにこの世界では俺に関するデータもない。そして、空からの不法侵入。

 

うん。俺めっちゃ怪しい奴じゃん。これ、警備員(アンチスキル)風紀委員(ジャッチメント)に見つかったら終わりじゃん。逮捕されちゃうよ。

 

警備員(アンチスキル)は警察組織のひとつだが、次世代兵器で武装した教員で構成されている。こわっ。

 

学校外での事件を担当している。逆に学校内での事件を担当するのが風紀委員(ジャッチメント)。こちらは能力を持った生徒で構成せれている。こっちもこえー。

 

 

(とりあえず、服を乾かしに……いや、新しいのを買ったほうがいいかな……金がねぇだろ俺)

 

 

とりあえず歩き回りながら考えよう。そんなことを考えたとき、

 

 

「おい!大丈夫か!」

 

 

「!?」

 

 

一人の青年が俺に向かって走ってきた。坊主頭をしており、いかにも運動ができそうな顔をしている。

 

しかし、俺が驚いたのは男の腕についているモノだった。

 

 

(風紀委員の腕章をつけてる!?)

 

 

さっそく見つかったよ。はえーよ。風紀委員は俺の目の前にまで走ってきた。

 

 

(俺が空から落ちたとこは……見てないよな?)

 

 

俺の服が濡れているから心配してるんだよな?

 

顔を真っ青にした俺に青年は急いで近づいて来る。

 

 

「お前!空から落ちてきてるのに大丈夫なのか!?」

 

 

見てたのかよ!視力いいなオイ!

 

 

「あ、あぁ。大丈夫だ……」

 

 

「空から落ちてきたのに!?」

 

 

確かに、普通は大丈夫じゃないな。俺氏、普通じゃないデュフ。

 

 

「まぁ、とにかく大丈夫だ」

 

 

「いや、でも!?」

 

 

「大丈夫、骨を折るどころか、かすり傷ひとつない」

 

 

「それはそれでやばくね!?」

 

 

風紀委員めっちゃびっくりしてる。大丈夫、当の本人が一番びっくりしてるから。……何で無傷だんだろう……。

 

 

「とにかく、大丈夫だから気にすんな」

 

 

「いや、だから!」

 

 

「それよりも………寒っ」

 

 

「……びしょ濡れじゃねーか」

 

 

ガクガクと体を震わせ、歯をガチガチと鳴らす。寒い。夏なのに寒いよ……。

 

 

「とりあえず俺の寮がこの近くにある。そこで着替えを貸すからついてこい」

 

 

「ありがてぇ」

 

 

よかった。服を買おうにも財布持ってなかったから。

 

さすが風紀委員。優しいなぁ。

 

 

「着替えたあとに話を聞くからな」

 

 

さすが風紀委員。厳しいなぁ。

 

俺は風紀委員にどう言い訳するか考えながら一緒に寮に向かった。

 

 

 

_________________________

 

 

 

寮に着いた俺は白いラインが入った赤のジャージを貸してもらった。これで俺もヤ〇クミだ!

 

このジャージはあの坊主頭の風紀委員が通っている学校のジャージらしい。

 

そして、俺は今、風紀委員の部屋で待たせてもらっている。

 

 

「ほい、お茶」

 

 

「……迷惑ばっか掛けて悪いな」

 

 

「気にするな、そんなこと」

 

 

風紀委員、かっこいい。

 

 

「さて、自己紹介がまだやっていなかったな。俺は石華(いしか)工業高校に通っていて風紀委員をやっている原田という。よろしくな」

 

 

「よろしく。俺は楢原 大樹だ。空から落ちてきた神だ」

 

 

「えッ!?」

 

 

「すまん、冗談だ」

 

 

「……ちょっと本気で信じかけたぞ」

 

 

助けてもらったので本当のことを言いたいんだが……

 

 

(実は俺、転生しましたとか言ったら駄目だろうな)

 

 

俺はここの寮に着くまで言い訳を考えていたが騙すようなことはしたくないと思った。

 

 

だから俺は、

 

 

「実は俺は学園都市の生徒じゃない」

 

 

「……なんだと?」

 

 

原田は俺を睨む。警戒する目だ。

 

 

「事情があってここに空から不法侵入した」

 

 

「はいストップ待って、そこおかしいから」

 

 

「?」

 

 

「いや、何が?って顔をされても困るから」

 

 

「空から不法侵入の何がおかしい?」

 

 

「あれ、俺がおかしいのこれ?」

 

 

「続きいいか?」

 

 

「あぁ、うん、もういいよ、続けてくれ……」

 

 

悪いな、本当はおかしいよ、空から不法侵入なんて。馬鹿を越えた馬鹿だ。

 

 

「それで原田にお願いがある」

 

 

「……学生証が欲しいということか?」

 

 

やっぱり警戒しているな。

 

 

「できれば学校に通いたい」

 

 

「悪さをするためか?」

 

 

「違う。青春を謳歌するためだ」

 

 

「え?」

 

 

「え?」

 

 

「それだけ?」

 

 

「それ以外に何がある?」

 

 

嘘はついてないぞ。本当にそう思ってたし。

 

 

「まじかよ……青春謳歌するために空からパラシュート無しのスカイダイビングしたのかよお前…」

 

 

…………うん、アホだな俺。

 

 

「いや、俺もまさかスカイダイビングするとは思わなかったよ…」

 

 

「だよな」

 

 

あぶねぇ、あやうく変態になるところだった。

 

 

「もう一度言うが、学生証どうにかなるか?」

 

 

「……本当に悪さをしないか?」

 

 

「あぁ、絶対にしない。神に誓って」

 

 

「………」

 

 

原田はしばらく黙っていたが

 

 

「俺には無理だが、どうにか出来る人を知っている。」

 

 

「誰だ?」

 

 

月詠(つくよみ)先生だ」

 

 

ん?

 

 

「あの先生なら大樹を助けてくれるだろう」

 

 

「……ひとつ聞いていいか?」

 

 

「なんだ?」

 

 

「月詠先生のフルネームを言ってくれ」

 

 

「月詠 小萌(こもえ)だが、どうしてそんなことを聞くんだ?」

 

 

Oh……あなたでしたか、小萌先生……。

 

俺はこの人物をよく知っている。有名な人だ。知らない人は少ないと思う。

 

 

「今から会いに行ってこいよ、案内してやる」

 

 

「ありがとう、この仮は必ず返すぜ」

 

 

「おう、今度飯おごってくれ」

 

 

俺達は小萌先生に会うために寮を出た。

 

(さて、これから俺はどうなるんだ?)

 

 

ちゃんと学校に通えるか心配になってきたぞ。

 

俺はそんな気持ちで小萌先生がいる学校に向かった。

 




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