無駄にしないようにしていきたい(キリッ
といった日からまた日が流れ、村に来て半年がたった。言葉も文字も問題なく使いこなすことが出来るようになり、修行の方も順調で、ディアスに何とか食らいついていける位にまで成長することができた。
修行を見に来ていた村長が村の警備員もやってくれないか?と頼んできたから受けました、お給料出るし!
その過程で空いている小さな家を紹介してくれ、今ではそこに住んでます。本当に村長には足を向けて寝れませんわ……。
この半年間、俺は村の外には極力出ないようにしていた。1回だけ村長にとなり町のジャム屋さんまでお使いを頼まれたが、気づけば何故か険しい山の中で遭難していた。遠くの方から馬鹿デカイ鳥が見えたので襲われないうちに山を降り、10日間程森の中でサバイバル生活を送り、なんとか村まで辿り着くことに成功した。
そうやって帰って来たらレナちゃんとセシルちゃんは俺の顔を見たとたんに泣き出しちゃうし、ディアスはディアスですごい剣幕で説教始めるし、それをみた道具屋さんが……とかいった感じで辺りがカオスな状態になってしまった。
まぁ帰れたし万事OK!と自分では思ってたんだが、それ以来お使いにも行かされなくなり、村の警備員兼村の雑用係として今は暮らしている。
「ふう、久しぶりに紙に自分の事を書いてみたけど結構疲れるなぁ」
今は夜の8時ぐらいだろうか、もう外は月が見えている
今日はディアスが隣町迄行っており、帰りが遅くなるとか何とか言ってたっけ……。
何故だか無性に月夜の散歩に行きたくなり、俺は外へと歩き出していた。
突然だが俺の話を聞いてくれ。迷子になっている時がそうなのだが、俺は無意識に行動することがある。気づけば~、とか言っているのはそうした無意識化の時に行動しているからだ。当然カウンセリング等も受けたことはあるが、特に異常とされるところは見つからなかった。この事を頭に入れておいて聞いて欲しい。
気がつけば、周りには山になっている山賊の方々、腕の中にはしがみついて泣いているセシルちゃん、そして残った山賊を文字通り血祭りにあげているディアス
……………………………………え、これはどういう状況?なんか体が凄く痛くて泣きそうなんですけど、セシルちゃんもそんなにグイグイ体押し付けないで!痛い痛い!
あ、後ディアスさん?笑いながら人切らないで、めっちゃ怖いから、腕の中のセシルちゃん、兄を見たら涙引っ込んで震えてるから