D.C.Ⅱ〜初音島に転生した転生者〜   作:もりっち

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白河ななかディナーショー潜入part1

 

 

〜陵side〜

 

 

義之とそれぞれのクラスを偵察するということで俺は2組の教室前へときていた。

 

なんたってこっちは学園のアイドルと言われている白河さんを売りにしているからな…今回卒パの売上、上位に入りそうだよな…

 

小恋でさえも白河さんの人気を複雑な思いを込めた表情で称えていた。てか…偵察ってどこまでやればいいんだ?

 

普通に客として乗り込んでパーティーに参加すればいいのか?…そう2組の前で悩んでいると

 

「お!陵じゃねーか!」

 

2組の主催者である渉に見つかってしまった。

あまりに入ろうか迷っていたのが裏目に出てまったく気づかなかった。

 

「渉か…」

 

「なんだ?偵察か?」

 

お察しのいい通りで…ってここでうろちょろしていたら流石にわかるか…。

まあ、隠しても仕方ないことだし…

 

「まあ、そんな感じってとこだよ」

 

「結構、結構。殊勝な心がけじゃねーか」

 

しゃーないここはおとなしくしておくか…

 

「そういうお前は何やってんだ?」

 

「見てわかんねーか?呼び込みだよ、呼び込み。まあ、呼び込まなくても客入りは上々だけどな」

 

「あはは…そう、みたいだな」

 

そう、言いながら俺はクラス前にはすでに行列といって言い人を見ながら答えた。

 

「お-い、一名様、ご案内だ~!偵察だそうだから、低張におもてなししてやれ~!!」

 

おい…余計なこと言うなよ…偵察の意味が全然ないじゃないか…そう渉が言いながら俺は行列を無視し、クラスの中へ案内され『白河ななかディナーショー』へと入ることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

~雄二side~

 

今日は待ちに待った卒パがついに開幕され俺はというと…呼び込みを任されていた。

本当はウェイターをやらされるはずだったが今の時間帯は呼び込みをまかされていた。人の多い中庭でダラダラと呼び込みをしていた。

 

「えぇー白河ななかのディナーショー…いかがですかー今なら席も空いてまーす…」

 

ダラダラしてると板橋の奴に怒られそうだが…関係ないね!なんたって‘俺の’ななかが主役として駆り出されているからだ。

 

ななかもいやいやそうな顔だったが俺だって超豪華賞品とやらが気になるし今回はななかごめんなっと思いながら歩いていると

 

「…ねぇ?あの人かっこよくない?」

 

「え?…ほんとだ!かっこいい!」

 

俺の方を見ながらそんな声が聞こえてきた。…服装からして風見学園の生徒ではなさそうだな。また俺注目浴びてるのかよー、この容姿だと俺かなり目立つからなー。

 

俺は付属に入るころからだんだんかっこよくなりだし今に至る。この容姿は神様に願ったおかげでモテはするけどいろんな女が寄ってきて大変な時もある。

 

俺はななかや他のD.C.に登場するメンバーだけで十分なんだけど…けど周りのモブキャラもかわいくてたまんねやー。そんなことを思っていると

 

「あのー?お一人ですか?」

 

先ほど話していた一人の女がおれに話しかけてきた。

 

「へ?あ、俺のこと?」

 

急に話しかけられたので慌てて返事をした。

 

「はい!そうなんですけど…お時間よろしければ学園を案内してくれませんか?」

 

女は俺に顔を赤らめながらもじもじしながらそう言っていた。くそーなんだよものすごくかわいいじゃねーか!!今からでもほぽって案内したいぐらいだぜー。

しかし超豪華賞品の為、ななかも頑張ってるし俺も頑張るしかねーよな…。

 

「あぁ…ごめんね俺今呼び込み中だからせっかく話しかけてくれたのに…今度さ時間あったらその時よろしく」

 

俺はそう言いながら2人の女にウインクをした。これぐらいやったら大抵の女はいちころだから俺は慣れたように右目をつむる。

 

「きゃー!!」

 

そんな声を聴きながら俺は中庭を後にした。しかし、一応原作をこよなく愛している俺からすれば大体の内容知ってるから行動しやすいよなーと振り返る。

 

俺がいることでクラスのメンバーが変わるかと思ったらそうでもなかったし、今のところ原作通りにすすんでるっかな?

 

別に俺としては、俺が主役で『高橋雄二のディナーショー』とか企画されてもよかったのにな!今の俺なら進んで行動できるしなんにでも出来るだろ?

渉に代わって司会もできると思うんだけどなー。

 

そういや?1組はなんだっけ?そう思い廊下に張ってあった紙をみると…

 

『おいしいおにぎりをあなたに!真心こめてにぎって待ってます!ぜひ1組へどうぞ!

 

そんな張り紙が張られていた。せっかくだし、焼きおにぎりを握っている小恋や委員長のとこにでもいこうかな?けど今行ったら杉並に偵察だと思われそうだしー。どうしたものかと考えていると…。

 

クラスメイトの奴が俺のとこにやってきた。

「雄二ー頼む!ななかちゃんを説得してくれないか?ボイコットして大変なんだよ…」

 

俺の姫はわがままだなと思いながら、俺は自分のクラスへと戻ることにした。

 

 


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