ZMB48~少女たちは、ゾンビの徘徊する船上で戦い続ける~ 作:ドラ麦茶
センターポジション経験者による特殊ミッション・スレイヤーが始まった――。
――が。
その内容は、あたしにとって、想像以上に過酷なものだった。
順を追って説明しよう。
まず、ミッション開始前。エリア内の地形の把握と、エリア内アイテムの配置場所を確認するため、あたしは5分間走りまくった。
エリアは、5分もかからず周回できるほどの広さだった。たぶん、陸上競技場より少し広いくらいだろう。エリアの真ん中が直径10メートルくらいの円形に開けている他は、木が生い茂り大きな岩が並んでいる。隠れる場所はたくさんあり、不意打ちにはもってこいだ。もちろん、自分が不意打ちされる場合もあるので十分注意しなければいけない。
そこまではいいのだが、問題は、大いに期待していた、エリア内アイテムである。
もしかしたらものすごく分かりにくい場所に配置されているのかもしれない――そんな不安もあったけど、探索してすぐ、それは見つかった。特に隠すようなこともなく、無造作に、地面に転がっていた。
見つけたのは、刃の付いた縦横5センチほどの十字型投擲武器、いわゆる手裏剣だった。もちろん武器ではあるけど、こんなものを使えるのはこのミッション参加者はもちろん、ヴァルキリーズ全メンバーにおいても、忍者の一ノ瀬燈だけである。
続いて見つかったのは、トゲトゲの鉄球を鎖で棒につないだ武器、モーニングスターだった。手裏剣よりはましだけど、これも、使える人は限られる。
その後もアイテムは見つかったけれど、刀、槍、斧、ナイフ、カイザーナックル、と、一部あたしにも使えそうな武器はあったけど、わざわざ今持っている細身の剣と変える程のものではない。ミッション開始直前に、やっと、HP回復用と思われるきず薬を見つけたけれど、ミッションが始まってすぐに、そんなものは何の役にも立たないと気付かされた。なんせ、最大HPが低すぎて、戦闘はほぼ一撃で勝負が決まってしまうのだ。回復アイテムなど使うヒマもない。
つまり。
エリア内に配置されたアイテムは、多彩な武器を使いこなすことができる、ごく一部のプレイヤー向けのもの(ハッキリ言えば燈専用)なのだ――。
木々の間を、あたしは、唯一の武器である細身の剣を構え、ゆっくりと、慎重に進む。五感を研ぎ澄まし、360度すべての方向に注意を払う。あたしなんかがそんなことをしても何の意味もないことは、すでにいやというほど分かっているけれど、それでもやらないよりはマシだろう。
左手側に大きな岩がある。まず、岩に背を向けるように立ち、そっと、顔を出し、岩の向こうの様子を伺う。
その瞬間。
ボン! あたしの身体は小さな爆発を起こし、青い炎に変わった。
一瞬、何が起こったのか分からなかったけど、目の前を、薙刀を持った亜夕美さんが走り抜けていったので、全てを理解する。あれだけ注意深く進んでいたのに、背後から接近する亜夕美さんに気づかず、薙刀の一振りで倒されたのだ。
カウントダウンが始まり、10秒後、あたしの魂は消え、別の場所で復活する。
と、その目の前に。
腰まで伸びた長いツインテールの後ろ姿があった。忍者の一ノ瀬燈だ。
お? これは、大チャンス!
これが普通に忍び寄ったのなら、燈は気配を察知するとかして、絶対に気づくだろう。しかし今は、限定スキルのリスポーンによって、何も無い場所に突然現れたのだ。さすがの燈も気づくまい。あたしは剣を振り上げた。
が、その瞬間。
燈の姿が、突然消えた。
そして、目の前で、たんっ、という音がし、続いて左側で、同じような音がしたかと思うと、後ろで、スタッ、っと、何かが着地した音がして、その後。
ボン!
小さな爆発が起こり、あたしはまた魂状態になる。
あまりに早すぎて何が起こったかは想像するしかないけど、たぶん、あたしの攻撃に気づいた燈は、地面を蹴ってあたしの左側に跳び、左側の木を蹴って背後に回り込み、そして、必殺の一撃を繰り出したのだ。
……と、まあ、ミッション開始からずっと、あたしはこんな感じで負けまくりなのである。戦闘力が断トツに秀でた燈や亜夕美さんだけでなく、深雪さんやエリに対しても同じだ。遭遇とほぼ同時に死亡。まともに戦うことすらできない。死亡状態になるとメンバーの戦績を見ることができるのだけど、これがまた泣けてくる。
1.一ノ瀬燈 36-03
2.本郷亜夕美 28-05
3.藍沢エリ 06-10
4.神崎深雪 03-07
5.前園カスミ 00-48
数字は キル数―デス数 である。燈と亜夕美さんが抜きん出ているのは予想通りだけど、エリが戦闘力で上回る深雪さんよりも上位なのはちょっと意外だった。やっぱりこの戦い、単純に戦闘力が上の方が強い、というわけではないのだ。
……なんて冷静に分析してる場合じゃなくてね。
見てよ。あたしの成績。キル数0のデス数48。つまり、あたしはまだ誰ひとり倒しておらず、他のプレイヤーに48回倒されているのだ。どう考えてもこれは、みんなが集中的にあたしを狙っているとしか思えない。そりゃあまあ、弱い相手を狙うのは戦略上当然だけどさ。いくらなんでもこれはヒドイよね。もはやイジメだ。しかも、ミッション開始からここまで、たぶん、誰も能力を使っていない。このミッションの様子は全プレイヤーがTAを通じて見ることができるから、能力を使えば、他のプレイヤーにバレてしまい、それだけミッション終了後のバトルで不利になるのだ。腹の立つことに、みんな、能力なんて使わなくても、最下位にはならないと思っているのだろう。まあ、実際その通りになってるわけだけど。
カウントダウンが終わり、あたしはまた別の場所に復活する。幸い、周りには誰もいなかった。
「8分経過。残り、2分です」
エリアに案内人の声が響く。くそう。もう時間はわずかだ。なんとかしないと、ここであたしのゲームは終わってしまう。幸い、まだ逆転のチャンスはある。このミッションで競うのはキル数だけだ。どんなにデス数が多くても関係ない。つまり、4位の深雪さんとの差はわずか3キルなのだ。2分もあれば十分逆転可能だろう。ここまで8分間1キルも獲得できなかったのによく言うよ、と、自分でも思うけど、やるしかない。
あたしは剣を右手に走る。とにかく、まずは1キルだ。当然、少しでも弱い相手を見つける方がいい。あたしには燈や亜夕美さんを倒すことなど不可能だ。それは、イヤというほど分かった。狙うは、深雪さんかエリだ。幸いあたしは、第1回特別称号争奪戦・くじびき大会優勝者・前園カスミだ。ここぞという時の運だけには自信がある。こういう時は、きっと、気まぐれ女神が微笑んでくれるはずだ。さあ、来い! 深雪さんかエリ……深雪さんかエリ……深雪さんかエリ……呪いのように念じながら、もはや警戒なんてせず、血眼になって探す。
そして、目の前に現れたのは!
…………。
腰まで伸びたツインテール姿。一ノ瀬燈だった。
……忘れてた。あたしは、すでに運にも見放されたんだった。
しかも今度は背後を取ることもできず、正面からの対峙である。
どうする? 戦って勝てるはずもない。死んでも10秒のタイムロスくらいだけど、今はその10秒が惜しい。
よし。逃げよう。
くるり。あたしは燈に背を向け、駆け出した。
しかし。
目の前に、燈が現れた。まるで、テレポートでもしたかのようだった。でも、たぶん能力じゃないだろう。信じられない速さで、回り込んだのだ。
まあ、冷静に考えたら、あの燈相手に逃げられるわけはないんだけど、こんな時に冷静でいられるほど、あたし、人間はできていない。あたしはすぐに方向を変え、今度は左に逃げようとした。
でも、また目の前に燈が現れる。コイツ、ホントに能力使ってないのか?
くるりと向きを変え、また走った。
今度は、燈は現れなかった。ひょっとして、逃がしてくれたのか? 燈ちゃん、意外と優しいところあるな。そうだよ。あたしたち、同じ二期生じゃないか。それくらいの優しさ、持ってるよね。
もちろん、あの戦闘マシンのような燈にそんな優しさがあるわけもなく。
振り返ると、刀を構えた燈が迫っていた。
くそ、今度は鬼ごっこか。あの燈相手に、逃げ切るなんて不可能だぞ? でもここで走るのをやめるわけにはいかない。逃げると決めたら逃げるの一手。それが戦闘の基本だ。あたしは、ただがむしゃらに走った。どうせすぐ斬られるんだろうけど。
…………。
おや?
すぐに、ボン! ってなると思ったんだけど、予想に反して、あたしはまだ生きている。走りながら振り返ると、燈はまだ、刀を構えたまま、追いかけて来ていた。距離は詰まっていない。あれ? 燈、意外と足、遅いのか? いや、そんな訳は無い。相手はマラソン大会優勝者だ。つまり、あたしの足が速いのか。なるほど、火事場の馬鹿力ってやつだな。これがあのマラソン大会の時に出ていたら、あたしが優勝だったのに。これはひょっとして、このまま逃げ切れるか?
なんて、わけもなく。
ガツッ! あたしは何かに足を取られた。それが何か確認する余裕もなく。
どてーん。見事に顔面から転んだ。顔中土まみれ。今日、これで2度目の転倒だ。
ザッザッザ、と、燈が近づく足音が聞こえる。もうダメだ。こんなことなら、逃げずに戦いを挑むべきだった。同じ倒されるのなら、逃げた分だけタイムロスだ。
……うん?
顔を上げると、目の前に、刃の付いた縦横5センチほどの十字型の武器が四つ、転がっていた。手裏剣だ。どうやら、あたしが最初にアイテムを見つけた場所に逃げて来たらしい。
――こうなりゃヤケだ。
あたしは目の前の手裏剣を手に取り、立ち上がった。
手裏剣なんて使ったことないけど、相手はあの燈だ。どんな武器を使っても大して変わらないだろう。どうせ勝てないなら、何だってやってやる。
警戒したのか、燈は剣を構えたまま立ち止まった。
あたしは大きく振りかぶり、燈に向かって手裏剣を投げた。手裏剣はくるくると回転し、燈の胸めがけてまっすぐ飛んで行く。お? あたし、意外と手裏剣の才能があるのかも? そう思ったけど。
キンッ!
燈の胸に手裏剣が刺さると思った瞬間、信じられないスピードで燈の右手の刀が動き、手裏剣を弾き飛ばしてしまった。まあ、そりゃそうだよな。そんなにうまく行くはずもない。もはやここまでか。
――と、思った時だった。
「――――!?」
燈の左側、ちょうど、弾かれた手裏剣が飛んで行った先で、うめき声がした。
見ると、少し離れたところに、深雪さんが立っていて。
その胸には、深々と手裏剣が刺さっていた。
燈が弾いた手裏剣が、たまたまそこにいた深雪さんに当たったんだ!
深雪さんは苦しそうに胸を押さえ、バタリ、と地面に倒れた。そして、ボン! と、小さな爆発が起こり、青い炎になった。
……今の、どうなるんだ?
あたしが投げた手裏剣を、燈が弾き、それが深雪さんに当たって、深雪さんは死んだ。キル数はどっちに付くんだ?
「アイテムを投擲した場合、地面に着く、何かに刺さる、他のプレイヤーにキャッチされる、などで動きが止まるまでは、投擲したプレイヤーの所持品のままです。よって、今の深雪さんへのキルは、カスミさんに付きます」
TAが言った。おお! やったぞ! 念願の初キルだ!! これで、後2キル!!
……なんて喜んでる場合じゃないな。燈は、深雪さんの方を気にした様子もなく、相変わらず感情の無い目で近づいて来る。あたしは、手裏剣を投げて応戦する。もちろん、全て弾かれた。今度は、弾かれた手裏剣が誰かに当たることも無かった。
こうなったら、剣で戦うしかない!
あたしは覚悟を決め、剣を振り上げた。でも、その瞬間、一気に間合いを詰めた燈が、刀を左手に持ち替え、右手であたしの胸倉をつかんだ。何だ? あたしを倒すだけなら、刀で斬ればいいだけだろ? わざわざ掴んで、何をするつもりだ?
燈は、あたしを掴んだまま振り返り、右の方を見た。植物がたくさん密生し、茂みになっている。そこに向かって、大きく振りかぶり、あたしを投げた!
……って、あたし、一応アイドルだから女子の標準体重よりは(たぶん)軽いけど、それでも、まるで手裏剣を投げるかのように片手で軽々と投げるとか、燈の力はどうなってるんだ!?
あたしの身体は、ものすごい速さで茂みに向かって飛んで行き。
ガツン! と、茂みの中の何かにぶつかった。
次の瞬間、ボンボン! と、小さな爆発が2回起こる。
うん? 2回?
つまり、2人死んだということだ。見ると、魂状態になったあたしの前には、もうひとつ、別のプレイヤーの魂があった。プレイヤーは、魂状態でもそれが誰かわかるようになっている(じゃないと、例えば蘇生用のアイテムを使う時に、魂が誰のものか分からなくなるからだろう。ヘタすりゃ生き返らせたくない相手を生き返らせてしまうことになる)。それは、亜夕美さんの魂だった。亜夕美さん、茂みの中に隠れてたのか。きっと、スキを付いて燈を倒すつもりだったんだろう。でも、そこは燈。亜夕美さんが隠れていることに気づき、あたしを投げて倒したわけか。
……うん?
死亡状態で見ることができる戦績表は、
1.一ノ瀬燈 37-03
2.本郷亜夕美 28-06
3.藍沢エリ 06-10
4.神崎深雪 03-08
5.前園カスミ 02-49
と、なっている。
……あたしに2キル付いてるぞ? ひとつは手裏剣が深雪さんに当たったやつだけど、もうひとつは何だ?
案内人が説明する。「今、燈さんがカスミさんを投げて亜夕美さんに当たり、カスミさんと亜夕美さんが死亡しました。カスミさんの死亡は燈さんの投げによるものなので、燈さんの1キルとなります。亜夕美さんの死亡は、燈さんがカスミさんを投げたことによるものですが、カスミさんはアイテムではないので、これは投擲にはなりません。よって、亜夕美さんのキルはカスミさんの体当たりによるものと見なし、カスミさんの1キルとなります」
それは、初めてあたしが案内人に好感を持った瞬間だった。こんなに気が利くやつだとは思わなかった! この土壇場でこの展開はとてつもなく大きいぞ? 深雪さんのキル数は3のままだ。あと1キルで追いつく。最下位が同点の場合はどうなるのかは聞かされていないけど、2人とも失格ってことは無いだろう。とにかくあと1キルだ。
「9分経過。残り、1分です」
エリアに案内人の声が響く。ヤバイ! もう時間が無い! 復活までまだ5秒もある。さっきあたしの手裏剣で死んだ深雪さんは、もう復活してるだろう。この後あたしが誰かを倒して1キル獲得しても、深雪さんも1キル獲得していたら追いつけない。深雪さんが1キル獲る前に、あたしが1キル獲らなければいけない。そのためには、深雪さんとの一騎打ちが理想だ。
カウントダウンが終わり、あたしはまた別の場所に復活する。周りには誰もいない。よし、深雪さんを探そう。あたしは森の中を走る。深雪さん……深雪さん……深雪さん……深雪さん……また呪いのように念じる。少し前に亜夕美さんに倒された大きな岩の角を曲がる。人の気配を感じた。深雪さん!! 叫ぶ
しかし、そこにいたのは――!?
「あら? カスミじゃない」
キル数6で現在3位のエリだった。口元に手を当て、目を丸くして驚いている様子。くそ。やっぱりあたしは運に見放されてるのか?
「9分30秒経過。残り、30秒です」
案内人の声。ダメだ! もう深雪さんを探しているヒマはない! エリを倒すしかない! 燈や亜夕美さんと戦うよりはマシだろう。剣を構えた。エリも剣を構える。ラスト1本勝負! 普段のあたしなら、ここで、「相手はあのエリだ。剣道の腕はあたしよりも上だし、悪知恵も働く。まともにぶつかったんじゃ勝負にならないだろう。ここは、何か奇策が必要だ」なんて考える所だけど、もうそんな時間は無い! 正面から行くしかない! えいやー! あたしは剣を振り上げ、一気に踏み込んだ!!
――ガツッ!
鈍い音とともに、あたしはエリの隣を駆け抜けた。
どうだ!? 振り返らず、背中でエリの気配を探る。ほとんどヤケクソで放った一撃だったけど、手応えはあった。イケたんじゃないか?
そして、思った通り。
バタ。背後で倒れる音。
続いて、ボン! と、小さな爆発音がした。
ゆっくり振り返ると……。
そこには、エリの魂があった。
――やった! あのエリを倒したぞ! しかも、さっきの2キルのような偶然の産物ではない。正真正銘の1キルだ!! これで3キル! 深雪さんに追いついた!!
「10分経過しました。ただいまの時間をもって、スレイヤーを終了します」
危なかった! ぎりぎりセーフだ!
……いや待て。安心するのは早い。あたしがエリと戦っている間に、深雪さんが1キル獲得していたら、あたしの敗退だ。まあ、可能性は低いだろう。あたしとエリが戦っていたということは、深雪さんが戦うのは、燈か亜夕美さんということになる。そうそう倒せる相手じゃない。大丈夫だ。深雪さんは3キルのままだ。お願い! 3キルのままでいて!! 祈る。
「それでは、スレイヤーの結果を発表します」
案内人の声とともに、目の前に、戦績表が表示された。
1.一ノ瀬燈 38-03
2.本郷亜夕美 28-06
3.藍沢エリ 06-11
4.神崎深雪 03-09
4.前園カスミ 03-49
――――!!
やったぞ! 深雪さんは3キルのまま! 同点だ!! あたしの順位も4になってるし、最下位脱出だ! 後は、同点の場合、どうやって最下位を決めるかだな。これで、得失点差ならぬキルデス差で深雪さんの勝ち、とか言ったら、運営にめっちゃクレームの電話を入れてやる。最初に、デス数は勝敗に影響しない、って、案内人が言ってたからな。
案内人の言葉を待つ。
「――4位の深雪さんとカスミさんのキル数が同数なので、これより、最下位を決定するため、2名のみ参加のサドンデスを行います」
――2名のみ参加のサドンデス!?
つまり。
ランキング4年連続1位の神撃のブリュンヒルデ、神崎深雪さんと。
ランキング3年連続ランク外の神撃の干され、前園カスミ。
アイドル・ヴァルキリーズの光と影、陽と陰、明と暗、栄光と挫折、月とすっぽん(誰がだ)の2人の。
まさかの、一騎打ちだ――。