ネタ短編集   作:龍牙

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ハイスクールD×D クロス SDガンダム

主人公side

 

 

やあ、初めまして、オレは『大河 センカ』。

【ハイスクールD×D】という作品の世界に転生した転生者だ。

 

出会った神様(?)に転生することになったのだが、このままでは死亡フラグ満載の世界ですぐに死んでしまうと理解したオレは、三つの特典を貰った。

……転生する前に渡されたドラグバイザー見たいな腕につける機械と空に差し込むカートリッジなのは気になるけど。

貰った特典をくじ引きの様にカートリッジから引けた言われたのだが、最初のは【ネット通販(ホビーショップ)】転生先の世界に無いプラモデルなどが前世の世界から通販で買える力。……ふざけるなと叫んだオレは悪く無いと思う。

秒で死ぬ事を覚悟しながら弾いた二枚目は【超成長】あらゆる技能や身体能力が人並み外れて早期的に会得できたり、成長できるらしい。うん、悪くは無いけど、ちょっと弱い気がする。

 

プラモデル等を買える能力と成長の能力。これでどうしろと言うのかと頭を悩ませながら引いた最後の得点は【結界コントローラー(超戦士ガンダム野郎)】。端的に言うとガンプラやカード、フィギュアと一体化しそのキャラクターに変身できるアイテムらしい。しかも、ガンプラは完成度によってスペックが左右され、カードやフィギュアは一定の値しか出せないと。

 

つまりは、プラモデルを買い、それを制作する技術を高め、それに変身して戦えると。ハズレかと思った特典が実は戦術の根底にある事に内心喚起してしまった。……取り敢えず、護身用にカードは常に持ち歩くことに決めた。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、堕天使レイナーレは困惑していた。

単にこの街に居た危険な神器(セイクリッド・ギア)を宿した人間、『兵藤一誠』を人間に化けて彼女になった振りをしてデートをした最後に始末した。そこまでは良い。

一誠に光力で作り出した光の槍を突き立てたのは良い。

だが、目の前に現れたそれは何なのかが分からない。

 

「我は大将軍。頑駄無大将軍なり!!!」

 

金と白の鎧を見に纏った白き最強の武者。二代目頑駄無大将軍が高らかとその名を宣言する。

 

さて、何故こうなったかと言うと数日前まで遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転生したから数年が経った。いくつか己の特典で分かったことがあった。

先ず力の源となるアイテムはポイント制。はぐれ悪魔を代表とする敵を倒したことで得られると言う事だ。強力なガンプラを手に入れる為には多くのポイントが必要となり、入手には時間が掛かる。

次にその姿を借りたとしても自身の身体能力や戦闘技術も重要となっていると言うことだ。

戦闘技術の習得や熟練、切り札となるガンプラの製作、これは超成長の特典に助けられている。

 

そして、意外な点としては頑駄無結晶(ガンダムクリスタル)の力が想像以上のチートアイテムであると言うことだろう。単純に組み込んだだけで大幅にパワーアップするのだから、真の意味で使いこなせる大将軍はどれだけ強くなるのかは想像できない。

 

 

『こらー! 待ちなさい! 変態ども!!!』

 

 

そんな事を現実逃避気味に考えていると、三人の男子が女生徒に追いかけられていた。

名は松田と元浜、そして兵藤一誠。この学園において数少ない男子生徒であり、学園中に変態三人組として名を轟かせている三人である。

 

「はぁ……」

 

仕方ないとばかりにため息を吐き、先頭を走っていた一誠足元に持っていたペットボトルを放り投げる。

 

「へっ?」

 

それを踏んでしまい、惚けた声を上げて一誠が転ぶと後ろを走ってきていた他の二人も巻き込まれて一誠を下敷きにして転んでしまう。

 

「ぐべっ!?」

 

倒れた所に人二人にのし掛かられた一誠はカエルのつぶれる様な声を上げ、そのまま地面とキスをする。

 

倒れながら、何をするんだとペットボトルを拾い上げるセンカを睨みつけるも、後ろから向けられて来る殺気にブリキのおもちゃの様に振り返る三人。

 

其処には殺気を身に纏った女生徒達の姿があった。目の笑っていない笑顔で手に武器を持って殺気だっている姿は普通に怖い。

 

「あっ、大河くん、ありがとう」

 

「あ、ああ、ごゆっくり……」

 

笑顔でお礼を言われるが、その笑顔がものすごく恐ろしい。

その後の一誠達の末路は想像できたので、巻き込まれない様に離れて行くセンカ。

背後から聞こえる一誠達の悲鳴を聞きながら足早にその場を離れて行く。

 

毎回の事だからと気にも留めていない。そもそも、この三人の行動が原因で割と、駒王学園では男子の肩身が狭いのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな事のあった翌日だった。一誠に彼女が出来たと言う湧き上がったのは。

 

変わらぬ日常が崩れると言うのは一瞬とは言うが、あの三人組の中でも一誠の場合は普段の行動をフルオープンにしてなければ彼女の一人も出来たとは思うので、他校の生徒ならば普段のフルオープンみたいな行動を知らないのだから不思議では無い。

 

(だけど、気になるな)

 

それは単なる直感だった。女子のネットワークで学外まで轟かしてしまっている危険性だってある一誠に告白する女子が、罰ゲーム以外にいるのかと言う疑問が湧く。

 

(まあ、罰ゲームから始まった付き合いでも、彼女が出来れば一誠の変態行為も治るだろうからな……)

 

そんな事を思いながら、休日にデートをするとか言っているが、万が一の可能性を考えて様子を探る事を選択するセンカだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ッチ! 嫌な予感が当たったか!?)

 

彼女が出来た事を友人の松田と元浜に自慢したり、デートプランを必死に考える一誠の姿を他所に時間は流れ、デート当日の二人をセンカは気づかれない様に尾行していた。

 

何が悲しくて折角の休日を人のデートの尾行で潰さなきゃならないのか? そんな考えも頭に浮かぶが、彼の所属上万が一の可能性を考えると無視する訳には行かないのだ。

 

そんな中、一誠の初デートも終わりに近づく中日も暮れた公園で、正体を表した堕天使によって一誠が串刺しにされた。

 

そうなる前に助けに入る筈が、完全に出遅れた。ポーチの中から用意してあったガンプラを取り出して、腕にある装置を起動させる。

 

「結界変幻!」

 

己の姿をガンプラと一体化させ、センカはガンダムの姿へとその身を変える。

 

「我は大将軍! 頑駄無大将軍なり! 堕天使よ、この地でお前達の好きにはさせん!」

 

堕天使レイナーレを指差し、そう宣言する。

 

 

 

 

『大河センカ』。日本神話直属の駒王在中の三大勢力の監査官。


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