ネタ短編集   作:龍牙

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ハイスクールd×d クロス 勇者指令ダグオン  序章

超生命体ジェノサイドとの決戦、取り憑かれたファイヤーダグオンを押さえ付けたパワーダグオンを介してスーパーファイヤーダグオンに合体し、スーパーファイヤーダグオン諸共ジェノサイドを倒そうとしたセンカだが、本来の世界の記録を有していたジェノサイドはスーパーファイヤーダグオンの中からダグファイヤーを排除し、完全にスーパーファイヤーダグオンを掌握してしまった。

 

ジェノサイドの力の余波からか、簡易AIによって制御されているライアンとガンキッドさえも乗っ取り、禍々しい色に染まるスーパーファイヤーダグオン。

自分を見下ろすの最も強い己の力の象徴が、目の前から遠ざかる。

奪われた力への渇望か、失った物への未練からか、スーパーファイヤーダグオンから伸ばした手が遠ざかる。

 

己の、ダグオンの敗北。そして、己の、地球の終わりが近づく時。

孤独の象徴(スーパーファイヤーダグオン)を求めて伸ばし、空を切った手が受け止められる。

 

過去から仲間で有ることを否定して来た、仲間になろうともしなかった者達の手が、彼の手を掴む。

 

彼女達を通じて出会った人達が、センカが目を逸らして、認めていなかった絆が彼の伸ばした手を掴む仲間と重なって行く。

 

 

ー繋いだ絆を一つにー

《究極融合合体》

 

 

重なり合う七人の手と七体のマシーン。七人をクリスタルが包み粒子化したマシーンがそのクリスタルを中心に新たな勇者を誕生させる。

その声と共に七体のマシーンが融合し、誕生した最後の勇者ファイナルダグオン。

対峙するのはジェノサイドに乗っ取られた過去の孤独の象徴(スーパーファイヤーダグオン)絆と共に掴んだ未来の象徴(ファイナルダグオン)

 

「オレは……」

 

『我は究極にして絶対の存在……』

 

「オレ(私)達は……」

 

『ダグオンだ!!!』

 

センカと仲間達の姿が重なるファイナルダグオンの一撃が、彼に関わって来た人達の声が響く中、スーパーファイヤーダグオン諸共ジェノサイドを消滅させ、長きに渡るダグオンの戦いは終わった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訳ではなかった。

 

サルガッソは破壊したものの、一年での戦いで倒したのは宇宙人達のほんの一部だけという事を知って、全員揃って盛大に落ち込み、地球各地に潜伏した宇宙人達との新たなる戦いが始まってしまった訳で有る。

 

決戦前に約束していたデートには戦いのダメージから眠り続けた結果、約束の時間に盛大に遅刻して謝ったり、ファイヤージャンボとファイヤーシャベルを壊してしまったことから暫く説教される事になったりと、守り切った日常と変わった己に満足する中、センカが駒王学園の二年になった時の事だった。

 

 

 

 

『なんか、この世界には宇宙人以外にも、天使も悪魔も堕天使も神様の類もいるらしい』

 

『はあ!?』

 

『うん、知ってた』

 

『うむ、ようやくお前も接触した様だな』

 

仲間内の通信アプリにそんな色々と諦めた様なセンカに約二名を除く全員がツッコミを入れる中、その2名、望月あざみと協力者の宇宙人『エンペラ星人』からの返事に今度はセンカも含めて全員がツッコミを入れるのだった。

 

「この世界って……思ってた以上にファンタジーでも有ったんだな……」

 

通信アプリに映る説明を見ながら唖然として呟くセンカ。

 

これは絆を受け入れた鋼の勇者と絆を繋いだ者達の新たなる戦いの物語。


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