転生者と妖怪   作:ゾル0306

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アルカード

アカーシャたちと会ってから2年経過した。

 

俺———神崎龍司は朱染城で世話になっている。

アカーシャが当主の朱染一茶に頼んでくれてこの城に住めるようになった。

友好的な関係でいれていると思う。最初は急に城のバンパイアと戦えと言われて戦ったのは驚いたな。そのバンパイアは強くなくて一撃で沈んだけど・・・。アカーシャに「やりすぎよ。パワーを抑えてください。」と言われたな。

 

そして今日は凶悪な妖怪—―—アルカードの居場所が判明して討伐をやりに行く日だ。

アカーシャ、御子神天明、東方不敗と共にアルカードが暴れている場所へ急いで向かっている。

俺には目的がある。それは・・・アカーシャとモカだ。親子は一緒に暮らしてもらわないと困る。原作知識は消えつつあるがこれだけは達成させたい。アルカードは絶対に俺が・・・俺たちが完全に消滅させる!!

 

俺たちは目的地にたどり着いた。

そこは・・・かつては人間や妖も暮らしていたと言われる場所へ・・・

以前は何があったのかわからない。それこそ大災害が起きたのか?と思わせるぐらい酷いものだった・・・

 

「いたぞ!アルカードだ!!」

 

先頭を歩いていた、御子神天明が叫ぶ。

 

「ここまでよくでかくなったのう。いったいどれだけの人間や妖を吸収したのじゃ。以前と比べて巨大になりすぎている。ここで必ず決着をつけなければならない。」

 

東方不敗は表情は一切の笑みはなく険しくなっている。

 

「・・・アルカード。」

 

アカーシャの表情も険しくなっている。

 

「ここであいつは倒さなければならない!これ以上の犠牲者を出さないためにも!」

 

俺の闘志にも火が付いた。必ず倒すとな。

 

「もちろん・・・誰一人として欠けずに帰りましょう!」

 

そう・・・誰一人として欠けずに帰る。アカーシャも同様にな。

 

「うむ。」

 

「ああ。」

 

「やりたいことがあるから死ねねーよ。」

 

アカーシャの一言で全員の気持ちが一つとなった。

そして戦闘態勢に入った。

俺も・・・

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!』

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

ドラゴンの力を具現化させ鎧を纏った。

 

 

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

あれから数時間たった。

 

誰も決定打を当てられないでいた。

アルカードは予想以上に異常な速度の再生能力で触手を切っても回復してしまう。焼いても同様だ。やるなら一撃で沈めないといけない。俺ならそれはできるのだが、チャンスを作れない。触手の数が多すぎるんだ。

みんなは疲労が出てきている。現に肩で息をしている。あきらめてはいないがな。

 

「これ以上時間を費やしていると、暴走して世界が滅んでしまう、ここで終わらせるぞ!」

 

御子神が先陣を切り 破邪の杖を用い 退魔の障壁を四方に展開!

 

「邪なる怨念よ・・・退け」

 

アルカードの触手が粉砕していく

そして、御子神が最後にした攻撃はアルカード本体を露出させた!

 

「いけ!アカーシャ、不敗、龍司!!!」

 

「「「おう!」」」

 

不敗は背後からアルカードに近づき

 

「崩月次元刀!」

 

胴体をいくつも粉々になっていく。

その瞬間に俺もアルカードの力は半減させ自分の力を倍加させ飛び込む。そして絶大な攻撃を加える。

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』

『DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivide』

 

「ビッグバンかめはめ波!!!」

 

ドゴォォォォォォオオオオオオオオ

地平線まで光り輝いている。流石の三人もこの攻撃にはびっくりしているようだ。

アルカードの姿はなかったので背を向けてみんなの元へ戻ろうとしたら・・・

アルカードの触手に唯一気づけたアカーシャが皆を庇う様に無数の触手の前に、仁王立ちをしたのだった。

 

ドスドスドスドスッ!!

 

俺の目の前の光景は・・・・・・アカーシャの体を無数の触手が貫いていく光景だった

アカーシャがアルカードの攻撃に気づけたのは同様に真祖のバンパイアだったからだろう。

 

「アカーシャァァァアアアア!!!!」

 

俺はアカーシャを貫いている触手を俺は切断していく。

アカーシャは大量の血を流しながら 膝をつく・・・

俺はアカーシャを抱きとめた・・・

 

「油断・・・したわね」

 

アカーシャは・・・虚勢を張っていた・・・

しかし、これは・・・いくら真祖とはいっても・・・

 

「いかん 血を流しすぎじゃ!いくらお主でもこれ以上は命にかかわる!」

 

不敗が叫ぶ。致命傷になる傷だろう。

するとアルカードは姿を現した。俺の一撃でそうとうダメージは受けているだろう・・・

 

「三人共聞いてくれ。あとは俺に任せてくれ。」

 

「「何を言っているんだ!!」」

 

御子神天明と東方不敗が怒りながら叫ぶ。アカーシャも少し怒っているようだ。

 

「必ず勝って戻る。だからアカーシャを避難させといてくれ。一生のお願いだ頼む。」

 

「あなたが犠牲になってはいけないの。一人で戦ったら死んでしまうわ。」

 

「アカーシャは俺が信じれないのか?信じてくれるならやらせてくれ。三人共頼む。」

 

しばらく静かになったが・・・アカーシャがそれを破った。

 

「わかった。その代り絶対に生きて倒してね。」

 

「そうじゃな。わしもお主を信じる。」

 

「俺もだ。」

 

これで全員の許可は得た。

 

「いってくる。そして絶対に勝つ!」

 

俺はアルカードに向かっていた。

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★

 

 

 

俺はアルカードとある程度距離を取り、みんなとは離れたところにいる。

この世界に来てからは控えていたがあれになるしかない・・・超サイヤ人に。

一撃で沈めるためにも。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ」

 

俺は鎧の中で全身が赤い体毛に覆われている姿になった。これは超サイヤ人4である。サイヤ人の最強形態だ。

そして・・・最強の呪文を唱える。

 

「我、目覚めるは

覇王の心理を天に掲げ、律の絶対を闇に堕とす赤白龍神皇帝なり

極めるは、天龍の高み

往くは、赤龍と白龍の覇道なり

我らは、無限を制して夢幻をも喰らう

無限の破滅と黎明の夢を穿ちて覇道を往く

我、無垢なる龍の覇王と成りて

汝を真紅と白銀の世界へと導こう」

 

『Ultimate Juggernaut Got Over Drive!!!!!』

 

全身のフォルムが変わり、全身のオーラが強くなっている。

これが俺の本気だ!

アルカードはまだ回復できていなく、倒すならいましかない。

 

「アルカード!!今ここで貴様をここで消し飛ばしてやる。

——————圧縮しろ!!!!」

 

俺は右手をあげて、開いた右手を握った。

 

『Compression Divider!!!!!』

『DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivid!!!!』

 

アルカードの体が縦横に圧縮されていく。

体積が小さくなってしまったために上空に放り投げられたような形になった。

元の体の半分ぐらいになったところで・・・自身の力を倍加させる。

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』

 

「アルカード、お前はよく一人で頑張って来たよ。だがこれで貴様はもう終わりだ消えろぉぉぉぉおおおおおお!!!」

 

「ロンギヌススマッシャー!!!!!」

 

 

発射口で赤いオーラが溜められ、上空にいるアルカードに向かって巨大で極太な閃光として放たれた・・・。

空一面が赤く染められるほど広範囲で膨大な威力だった。

アルカードは完全に消滅した。そう、きれいさっぱり、細胞を一つ残さず・・・

そして目の前が真っ暗になるように意識が途切れた。

その時誰かに暖かく抱きつかれたような気がした・・・あの人に。

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★

 

 

 

 

~数時間後~

 

俺はベッドの上で寝ていた。

覚えてはないが三人の誰かが運んでくれたのだろう。

 

「ここは?」

 

「「「起きたぞ(わ)」」」

 

アカーシャは感激の涙を出しながら抱き着いてきた。当たってる・・・

 

「アカーシャに御子神天明と東方不敗か・・・

そうだ。アルカードはどうなった?」

 

「あなたのおかげで完全に消えたわ。」

 

「一件落着じゃ。」

 

「そうか、それはよかった。だけど体中がめっちゃ痛い。」

 

「安静にしないとだめよ?」

 

「わかった。」

 

体がバラバラになったみたいだ。フルパワーを使うにはもう少しトレーニングをしないといけないな。もっと強くなってこれからも大事なものを守れるように。

 

「では、俺は学園に帰るとするよ。龍司も起きたことだしな。」

 

「わしも帰るとするかのう。」

 

「そうか、また会おうな」

 

「ああ(うむ)」

 

「じゃあね2人共」

 

御子神天明と東方不敗は家に帰って行った。

これでアカーシャと二人きりになった。

 

「龍司、本当にありがとう。」

 

「気にするな。俺はあいつを倒したかっただけだからだ。」

 

「これからずっと一緒に暮らさない?」

 

「それは告白か?それはダメだ。夫がいるのだろう?」

 

「違うわ。そのままの意味よ。」

 

「わかってるさ。こちらこそ頼むよ、アカーシャ。

もう少し寝かせてくれ。おやすみなさい。」

 

「ええ、おやすみなさい。目を覚ます時を楽しみにしてるわ。」

 

俺はそれから数百年の長い眠りについた。

寝ている間はドライグとアルビオンと修行とか話したりして共に過ごした。




アカーシャ生存です。
アルカードも出てきません

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