RAIL WARS ! ~車掌になりたい少年の話~ 作:元町湊
こん○○は。
東京駅爆破恐喝事件の最終回ですね。といっても、事件は前回で解決してますが。
それではどうぞ。
「で、この犬はどうするの?犯人のなんでしょ?」
「そうね~、もう取りにこないだろうし~」
次に警四を悩ませたのは、この犬の存在だ。
こいつは落し物としてここに来たため、落とし主を待っていなければだめだ。
だが、その落とし主はRJのやつらで、ここに来る可能性は低い。
「あ、あの~、とりあえずここで飼ってもいいですか?飼い主さんは私が探しますし、どうしても見つからなかったら、私が親になりますから……」
犬を抱いた小海さんがそう言った。
飯田さんはしばらく悩んだ後、
「とりあえず、ね?ちゃんと飼い主は探すのよ?」
「は、はい!」
小海さんはうれしそうだ。犬も喜んでる気がする。
それはあれか?小海さんの豊満n「グフッ!」……。
「なにがグフよ。何?量産型MSなの?」
桜井に殴られた。
「ねえ、俺が何かした?なんで殴られたの?俺」
「いや、今ものすごく変なことを考えてたような気がして」
ま、まあ当たらずとも遠からず……かな?
「ほら、考えてたんじゃない」
「お前は読心術が使えるのか!?それとも読唇術か!?」
唇は動かしてないつもりだったが……。
「字に起こさなきゃ見分けがつかないような言葉を並べて使わないでよ。たぶん前者よ前者。どっちか知らないけどね」
何……だと……!?
こちらの考えが全部分かっているだと!?
「冗談よ。勘よ、勘。女の勘ね」
「いや、全部当てる女の勘って何だよ……」
「そういう時もあるのよ」
洒落になんねーな。
そんなことを話していると、東京駅の駅長さんが文字通り飛び込んできた。
「飯田君!本っ当にありがとう!君が居なかったら東京駅は……!」
「いいえ、彼らのおかげです。お礼なら彼らに言ってください」
飯田さんがそう言うと、片町さんはこっちを向いた。
「警四は~、今日はすごく頑張ったので~、おなかがすごく減っているそうですよ~?」
「お、そうか。分かった。今から七尾君に言って用意させよう。 警四の諸君、夜ご飯を食べに行こう。どうだい?」
俺、特に何もしてないのにいいのか?
結局何かやっていたのは俺を除く全員だし……。
…………。
「さ、行こうか」
と、片町さんが言い、みんなで外に出る。
「あ、私は遠慮させていただきます。この後やることがありますので。それではまたの機会に」
と言って、誰の言葉も聞かずに、警四の部屋に戻る。
駅長さんが招待しようとしたレストランの想像はつく。俺にそんなレストランは合わない。行くなら普通のお店が良い。
それに、嘘は言ってないしな。
警四の部屋に戻ると、飯田さんが自分の机で何かを書いていた。
何を書いているかは大体分かる。
「飯田さん、手伝いますよ。その始末書」
「あは。ばれちゃった。せっかくこっそりやってたのにな~」
「昨日今日といろいろやらかしておいて、始末書書かないほうがおかしいでしょ」
「……じゃあ、こっちをよろしくね」
「分かりました」
昔から文章をでっち上げるのは得意だ。入試のときの作文も何とかなったし、OJTのレポートも何とかした。生徒会だって一時期やっていたから、書類を捌くのにも慣れている。
今までとは次元が違うが、まあ、何とかなるだろう。
じゃ、始めますか。
――――――――――――――――
現在午後7時。始末書は書き終わった。
「こっちは終わりましたよ。大宮駅のやつと、桜井の発砲についてのやつ」
「ありがと~、こっちもおかげで早く終わったわ」
「好きでやったことですよ」
「それでも助かったよ」
「そうですか。それはよかったです」
夕飯どうしようか。秋葉原のラーメン屋巡りでもするかな。
「ご飯でも食べに行こう?そー君は普通のお店のほうが良いんだよね」
そんなことを考えてると飯田さんがそう言った。
「いいんですか?」
「今日のお礼だと思って、ね?」
まあ、無理に断るのもあれだし、ここはお誘いに乗らせてもらおう。
書類は全て片付いたので、部屋の電気を消し、部屋に鍵をかけて外に出る。
「こうやって二人で食べるのは初めてかもね」
「そうですね。……いつもは姉さんが居ましたし」
「どこに食べに行く?」
「飯田さんのオススメで」
「りょ~かい」
まだ帰宅のお客様がたくさん居る東京駅。
その中を俺と飯田さんは歩いていった。
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結局、その日家に着いたのは午後9時だった。
今日は色々あった……、早く寝たい……。
やりたい事あるけど、眠い。
ま、3時に起こされたんだし、当然ちゃ当然なんだが。
あー、風呂に入るのもめんどい。
もう……、このまm……。
「ZZZ………」
俺は帰ってきて早々ソファーに倒れこみ、そのまま寝てしまった。
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同刻、Side ???
「おい、例の計画は順調か?」
「ええ、それはもう」
どこか暗い場所で二人の人が何かを話していた。
「あの方にはばれないように行動しろよ。もし万が一ばれたりしたら……」
「大丈夫です。今のところ気づかれてはいませんし、実行まではあと数日です」
「そうか。……うまく
「はい。仰せのままに……」
二人は別れた。
「あいつさえ居なくなれば……」
誰もいなくなった場所で、その人は呟いた。
その人は踵を返し、何処かへと向かって行った。
さて、前回か前々回、前々々回でしたかね、オリジナルの話を書くといったな。だがあれは嘘だ。
すいません。調子に乗って書いてたら収拾つかなくなってしまって、まだ書いてる途中です。
なので、順序を変更して二巻の内容からやっちゃいたいと思います。
まあ、元々本編とは関係がなかったし、千歳を出したいが為に書き始めた話だから、別に……、ねえ……。
それに、二巻は列車の旅をしながらだから、筆が進むし。
というわけで、“幸せの黄色い電車を探せカッコカリ”はある程度まとまったら投稿します。国立の研修の話はもっとお待ちください。
それではまた次回。