プリキュアオールスターズif   作:鳳凰009

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第二十一話:メロディ覚醒!

               第二十一話:メロディ覚醒

 

1、VSダークフォール

 

 闇の救世主を名乗るバロムの力で、復活を果したバルデス達四天王、ゴーヤーン率いるダークフォールの五戦士、バルデスとゴーヤーンの力によって、プリキュア達は地上と地下の二組に分断されてしまう・・・

 

 そして、地下に落下していくプリキュア達は・・・

 

「ワァァァ!!」

 

 薄暗い闇の中を、スカートを押さえ落下していくメロディは、地面に激突するも、思ったより地面は固く無く、さしたるダメージは無かった。

 

(あぁぁ、し、死ぬかと思った・・・)

 

 思わず身体中を触り、無事なのを確認して安心するメロディだったが、

 

「キャアァァ!!」

 

 メロディ同様、悲鳴を上げながら落下してくるプリキュア達、嫌な予感が漂ったメロディは、ふと上を見上げると、自分の上にマリンが落ちてくるのを見付け、慌ててその場を離れる。

 

(か、勘弁してぇ・・・危なく下敷きになるところだったわ・・)

 

 メロディが案じた通り、さっきまでメロディの居た場所にマリンが落下し、その上にブロッサム、ベリー、パイン、ブライト、ウィンディが落ちてきてマリンが地面にめり込む。

 

 メロディは、変顔になりながらもホッとしたのも束の間、メロディの上にミント、アクアが落下してきて、メロディを押しつぶす。

 

(せっ、折角避けたのにぃぃ)

 

 そして、ブラックの上にはローズと、お約束通りホワイトが落下する・・・

 

「ウゲェェェ!」

 

 ブラックは変顔になりながら思わず叫ぶ・・・

 

 上に居たメンバーが申し訳なさそうに次々退くと、下の三人はお目々グルグル状態であった・・・

 

「ゴ、ゴメンなさい・・・三人共、大丈夫?」

 

 ホワイトが苦笑混じりに代表して三人に謝るも、

 

「「「大丈夫じゃな~~い!!」」」

 

 思わず変顔になりながら一同に抗議するブラック、マリン、メロディの姿に、思ったより三人共元気そうな姿を見て、思わず苦笑しながら詫びるホワイト達だった・・・

 

「それにしても・・・何処だろう?加音町にこんな地下何か無い筈だし・・・」

 

 首を傾げるメロディにたいし、元々ダークフォールの戦士だった、ブライト、ウィンディは、辺りを見回すと、何処か懐かしさを覚える風景だった。

 

「もしかしたら・・・此処はダークフォールなのかも知れない!」

 

「ダークフォール?」

 

 ブライトの言葉を聞き、何処かで聞いた事はあったようなと、ブラックがオウム返しのようにポツリと呟くと、ブライトとウィンディが頷いた。

 

「ゴーヤーン達が住処にしていた場所よ!嘗て、私達が生まれた場所でもある・・・」

 

 ウィンディの言葉を聞き、一同に緊張感が走ったその時、

 

「その通り!と言いたいが、違うな、薫よ!おっと、今はプリキュアだったな!?此処は、闇に飲み込まれた哀れな世界の成れの果て・・・貴様達の世界も、直にこうなる運命!!」

 

 一同の前にゴーヤーンと共に、ダークフォールの戦士の内、キントレスキー、ミズ・シタターレ、モエルンバ、カレハーンが姿を現わす。ブライトは、ドロドロンの姿が見えない事を訝かしむと、

 

「気をつけて!何処かにもう一人、ドロドロンが隠れている筈だわ」

 

 ブライトの忠告を受け、辺りを探すプリキュア達だったが、ドロドロンの姿は見えなかった。思わずマリンは、腰に手を当て踏ん反り返ると、

 

「あたし達に恐れをなして、逃げ出したんじゃないの?」

 

 だが、マリンの言葉に反論するように、何処からかドロドロンの声が聞こえてくる。

 

「失礼な、僕ならさっきから此処に居るぞぉぉ!」

 

 不意に下から声が聞こえ、思わず下を見たメロディは、地面と融合していたドロドロンと目が合い、一瞬の沈黙の後、思わず悲鳴を上げる。

 

「イヤァァ!この変態!!」

 

 まるでドロドロンに、スカートの中を覗かれたように感じたメロディは、表情を強張らせながら、ドロドロンを何度も踏みつけた。ドロドロンは、逃げるように移動するも、各プリキュアのスカートの中を覗き込むように移動し、気味悪がった他のプリキュア達にも踏みつけられるのだった。仲間達の下に戻ったドロドロンは、不機嫌そうに姿を現わすと、

 

「お前達、僕の顔を踏みつけたなぁ!?許さないぞぉ!」

 

「踏みつけられるような真似、あんたがするからでしょうが!」

 

 思わず味方ながら、ミズ・シタターレもドロドロンを気味悪がり、隣に来るのを嫌がった。ドロドロンは地団駄踏んで悔しがると、

 

「何だよぉ、お前まで・・・味方じゃないかよぉぉ!もういいよ・・・おいお前、よくも沢山僕の顔を踏みつけたなぁ!お仕置きしちゃうからなぁ!!」

 

 ドロドロンはメロディを指差し、メロディを攻撃するのを宣言する。見る見る表情が強張っていくメロディは、

 

(じょ、冗談でしょう!?あんな気味悪いのと戦いたくないよぉぉ・・・)

 

 ドロドロンを気味悪がったメロディは、戦うのを嫌がり、プリキュアの仲間達に縋るような目を向けると、誰か代わってと頼み込んだ。他のメンバーは顔を見合わせると、

 

「しょうがないなぁ、あたしとブロッサムが変わってあげるよ!」

 

「私とミントで引き受けるわ!」

 

「そうね、ドロドロンは私達も因縁ある相手・・・私とウィンディで戦ってあげても良いわよ?」

 

「やっぱり、私とホワイトで戦おうか?」

 

「あたしは・・・遠慮しとくわ」

 

 マリン、アクア、ブライト、ブラックが代わって上げようかと言い、ベリーは苦笑しながらさり気なく拒否をする。何かみんなに迷惑を掛けているように感じたメロディは、申し訳無さそうにしながら、

 

「あのう、みんなに迷惑だから・・・やっぱり私が戦うわ!」

 

「どうぞ、どうぞ!!!」

 

「エェェ!?」

 

 予想に反して、あっさりメロディに譲った他のプリキュア達を、メロディは恨めしげに見つめるのだった・・・

 

 

「それで、私の相手は誰だ?・・・うむ、お前達の面構え、中々気に入ったぞ!!」

 

 キントレスキーが先陣を切り、真っ先にブラックとホワイトに攻撃を仕掛けると、ブラック、ホワイトも受けて立ち、互角の殴り合いを繰り返す。

 

(何!?此奴・・・強い!)

 

 疲れがあるとは言え、ブラックはキントレスキーの強さを実感して、ホワイトに注意を促す。

 

「此奴、強いよ!ホワイト、気をつけて!!」

 

「ええ、ハァ!!」

 

 ホワイトにもキントレスキーの強さは実感していた。今まで戦ってきた敵の中でも、上位に入るだろうとホワイトも考えていた。

 

 だが、ブラックとホワイトが押し返すと、キントレスキーは満足気な表情になり、

 

「おお、良いぞ!そうだ、鍛えた肉体と肉体で戦ってこそ意味があるのだ!!」

 

「何訳分らない事言ってんのよ!?」

 

「私は肉体派じゃないわ!!」

 

 ブラックとホワイトとの戦いを、心の底から楽しむキントレスキーであった。

 

 それを合図にプリキュアVSダークフォール戦士との戦いが切って落とされる。

 

 

「あらぁ?小生意気なブルームの奴は、こっちじゃ無かったの!?残念ねぇ・・・おやぁ?ちょっとあんた!何あたくしの髪型真似してんのよ?」

 

 ベリーを見たミズ・シタターレは、自分の髪型に似ているようなベリーに対し、対抗意識を燃やした。ミズ・シタターレに因縁を付けられたベリーは、一瞬怯んだものの、

 

「何処が同じよ!よく見なさいよね!!あたしは、巻いた髪を後ろに流してるでしょう?あなたは、両脇がグルグル巻いてあるじゃないのよ!」

 

 モデルを目指しているベリーとしては、真似されてると因縁を付けられるのを非常に嫌がったようで、ミズ・シタターレと口喧嘩で火蓋を切る・・・

 

(いいのかな、こんな戦い方で・・・)

 

 思わず、言い合いを続ける二人に呆れるパインだった。

 

 ミントは二人の髪型をジッと見つめると、

 

「そうね、脇で巻いた髪は、ベリーより、どちらかと言えば、レモネードの方に似ているような気もするわよね!?」

 

「ミント、レモネードとは全く似てないわよ・・・と言うより、今は髪型の話をしている場合じゃないでしょう?」

 

 ミントがアクアに同意を求めると、思わずアクアはミントに呆れ、レモネードとは似てないし、今はそんな場合じゃ無いと窘め、苦笑しながら謝るミントだった・・・

 

 

「お前達、何辛気くさい顔してるんだ?チャッチャァと明るく行こうぜ!!」

 

 ブライト、ウィンディと戦うモエルンバが、思わず二人に明るく戦おうぜと話し掛け、腰を振り踊り出すも、二人はモエルンバのペースに巻き込まれず、モエルンバを無視するように身構えた。無視されたように感じたモエルンバは、二人に苛だちを覚える。

 

「だぁぁ、昔からお前達はそうだった!多少は明るくなったようだが・・・まだまだだな!俺の炎で、明るく燃やしてやるぜぇ・・・チャッチャ!!」

 

 再び腰を振りながら、踊り続けるモエルンバを無視するように、ブライト、ウィンディが攻撃を仕掛けた・・・

 

 

 カレハーンと対峙したのは、ブロッサムとマリン、敵ながら何処かフレンドリーに話し掛けるカレハーンであった。

 

「俺はカレハーン!カレッチと呼んでくれ!」

 

「カレーパン!?」

 

 マリンにはカレーパンと聞こえたようで、思わず首を捻ると、

 

「違~~う!カレーパンじゃない、カ・レ・ハーンだ!!まあ、確かにカレーパンは嫌いじゃないが・・・」

 

「カレーは美味しいですからね!で、カレーさん、どうしても私達と戦うんですか?」

 

「だから、カレーじゃないってば、カレハーンだ!!縮めるなら、カレーさんじゃなくてカレッチと呼んでくれ!!」

 

 まるでトリオ漫才のような掛け合いをするブロッサムとマリン、そしてカレハーン、さっきまでと違うコミカルな敵達を見て、ローズは呆気に取られ眺めていたが、

 

「あなた達、もっと真面目に戦ってよね!こっちまで調子狂っちゃうわ!!」

 

 ローズの視線の先に、ゴーヤーンの姿が目に飛び込んでくると、ローズはゴーヤーンをキッと睨み付け、戦いを仕掛けた。ゴーヤーンは口元に笑みを浮かべると、

 

「おやおや、勇ましいですねぇ・・・ですが、私に一人で向かって来るとは・・・無謀ですねぇ!」

 

 ゴーヤーンが右手を前に突き出すと、強烈な衝撃派が発生し、吹き飛ばされるローズ、

 

(何・・・此奴、強い!?)

 

 体勢を立て直したつもりだったローズだが、勢いを止められずそのままブライト達の方まで転がった。ゴーヤーンは、ローズを見下したように、

 

「私と一人で戦おうとは・・・思い上がるのも大概にする事だな!!」

 

 ゴーヤーンに見下され、ローズは悔しそうな表情を浮かべ、ヨロヨロ立ち上がろうとする。

 

「ローズ!!」

 

 他のプリキュア達が、吹き飛ばされたローズを心配し声を掛けるも、吹き飛ばされたローズは、ゴーヤーンの強さをその身を持って思い知らされた・・・

 

 

 闇の力によって、まるで炎の化身となったモエルンバの火炎攻撃の前に、防戦一方となるブライト、ウィンディ、

 

「ウィンディ、あまり体力のない私達が」

 

「ええ、此処で手間取る訳にはいかない・・・」

 

 バリアーを張ってモエルンバの攻撃に耐える二人だったが、威力を増すモエルンバの攻撃に、バリアーは破られ、二人が吹き飛ばされる。モエルンバは宙に浮かびながら、

 

「どうだい、セニョリータ!俺のチャッチャと燃える炎は、お気に召したかい?」

 

 再び腰を振りながら、二人に炎の感想を聞き始めるモエルンバ、ヨロヨロ立ち上がった二人の目は、希望を失っては居なかった。

 

「あなたに何か・・・負けない!」

 

「ええ、あなたを、ゴーヤーンを倒し、みんなと再び会うんだから!!」

 

 スパイラルリングをセットし、プリキュア!スパイラルスター・スプラッシュを放つブライト、ウィンディだったが、体力の弱まった二人は、モエルンバを追い込むものの、後一歩の力が足りず、モエルンバに押され始めてくる。再び全身を炎と化し、勢いを増すモエルンバに押され出したその時、二人の背後にローズが近づくと、

 

「私の力も使って!ハァァ!!」

 

 二人の後ろに立ち、両手を突き出しエネルギー波を加える。

 

「ローズ!ありがとう!!」

 

「あなたの思い、無駄にしない!!」

 

 三人の力が結集し、勢いを増したスパイラルスター・スプラッシュは、モエルンバを飲み込み闇に返すも、力を使い果たした三人は、その場にしゃがみ込んでしまうのだった・・・

 

 

「花をモチーフにしている貴様達と戦うのは忍びないが、これも宿命・・・覚悟して貰おう!」

 

 カレハーンの心の中にも、微かに花を愛する気持ちがあると感じたブロッサムは、

 

「分かりました・・・受けて立ちます!マリン、メロディの援護に回って下さい!この方とは、私が一人で戦いたいんです!!」

 

「ええ?大丈夫!?」

 

 心配するマリンに笑顔で頷くブロッサムを見て、成長したねと頭を撫でるマリン、

 

「じゃあ、あたしはメロディの応援に行くね!」

 

「はい、お願いします!!」

 

 マリンがメロディの下に向かったのを見送ったブロッサムは、カレハーンを見つめると、

 

「お待たせしました!行きますよ!!」

 

 カレハーンが頷き、ブロッサムの戦いが始まった・・・

 

 これまでの戦いで成長したブロッサムからは、嘗て史上最弱などと言われた面影は、もう何処にも無かった。互いの技と技をぶつけ合い好勝負を続ける二人、ブロッサムが、花びらの舞であるブロッサムシャワーと、カレハーンの攻撃である枯れ葉の舞が激突する。

 

「やるな!」

 

「あなたこそ!」

 

 互いにニコリと微笑み会う二人、今度はカレハーンのパンチと、ブロッサムインパクトが相殺する。

 

「やはり、出来るならお前とは戦うのが偲びがたいものだ・・・キュアブロッサムと言ったな・・・お前の持てる力の全てを俺にぶつけてこい!!俺もそれ相当の力で迎え撃とう!!」

 

「分かりました・・・集まれ!花のパワー!!」

 

 ブロッサムが、ブロッサムタクトを取り出すと、カレハーンも己が持つ力の全てを解放する。

 

「花よ、輝け!プリキュア!ピンクフォルテウェイブ!!」

 

 タクトから射出したピンクの花の形をしたエネルギー弾が、カレハーン向けて突き進む。

 

「うむ!良い技だ!!俺の最期を飾るに相応しい技だな・・・」

 

 カレハーンは微笑むと棒立ちになり、あえてフォルテウェイブにその身を委ねた。

 

「カレッチ・・・さん!どうして?」

 

「ほう、初めて呼んで貰えたな・・・お前と戦っていて、光も悪くはないと思えてな!さあ、その花で俺を・・・」

 

「・・・はい・・・」

 

 涙混じりにタクトを回すブロッサムは、カレハーンを浄化すると、ブロッサムの側に枯れ葉が一枚ヒラヒラ舞い降りる。それを手に持ったブロッサムの目から涙が零れた・・・

 

 

「やっぱり、此奴と戦うのは・・・嫌だぁぁ!!」

 

 メロディは、ドロドロンから逃げ回っていた・・・

 

 ボソボソ喋り、何処か気色悪げなドロドロンに触れられたとき、メロディは悪寒が走った。

 

(リズムが居れば、まだ戦う気になれたけど・・・一人じゃ)

 

「絶対、嫌ぁぁぁ!!」

 

 逃げ回るメロディを、楽しそうに追い回すドロドロンは、

 

「エヘヘ・・・絶対捕まえるもんね・・・捕まえたらどうしよっかなぁ?」

 

 メロディを捕まえた後の事を考え、ニヤニヤするドロドロンを見て、ますます拒否反応を起こすメロディだったが、ドロドロンが撒いていた泥に足を取られ思わず転んでしまう。

 

「イテェ・・・あっ!?」

 

 メロディの右足を捕まえ、そのまま持ち上げるドロドロンは、逆さまにしたメロディを振り回しはしゃいでいた。メロディはスカートを押さえながらムッとすると、

 

「離してよ!この変態!!」

 

「あれぇ、僕にそんな事言うの?生意気だな・・・どうしようかなぁ!?このまま足をもいじゃおうかな!?う~ん、それじゃ面白くないな・・・お前が一番嫌がりそうな事は・・・そうだ!裸にしてぇ・・・このまま股裂きっていうのも面白いかもな!」

 

 嬉しそうなドロドロンに対し、メロディは激しく首を振り嫌々をすると、更に興奮したドロドロンが、メロディのスカートに手を掛ける。

 

「イヤァ・・・助けて、リズム!!」

 

 涙目になり、思わずリズムに助けを求めてしまうメロディだったが、直ぐに此処にはリズムが居ない事を思い出す。ドロドロンがメロディのスカートを引き千切ろうとしたその時、

 

「止めな、この変態!!」

 

 救援に来たマリンの跳び蹴りを顔面に食らい、吹き飛ぶドロドロンは、思わずメロディを離してしまう。メロディはホッと安堵しながら、空中でクルクル回転し着地すると、

 

(た、助かったぁ・・)

 

「あ、ありがとう・・・マリン!」

 

 心の底から喜んだメロディは、マリンに感謝する。少し照れたマリンだったが、

 

「全く、逃げ回ってるから、あの変態が調子に乗るんだよ!あたしが手を貸すからさ!チャッチャとやっつけるよ!!」

 

 頼もしいマリンの出現は嬉しいのだが、メロディは、リズムの居ない自分が戦力になれるか不安がる。マリンにその事を打ち明けると、笑われると思っていたメロディは、

 

「大丈夫!もっと自分に自信持ちなよ!!あんたのパートナーの代りは、あたしがしてあげるからさ!!あんたは、今まで戦ってきた通りの事をすれば良いじゃん!此奴ら倒して、みんなの所に戻ろう!!」

 

 マリンの励ましを受け、少し元気を取り戻したメロディは、

 

(そうだ、そうだよね、マリンの言う通りだ・・・こんな所で躓いてたら、リズムに笑われちゃうよね!リズムだって頑張ってるんだ!私も・・・頑張る!!)

 

「ここで決めなきゃ、女がすたる・・・よ~し!!」

 

 気合いを入れるメロディ、その時、メロディに異変が起こる。

 

 ・・・心に、何かが沸き上がってくる・・・

 

 ・・・これは、何?・・・

 

 戸惑いながらも、自分の気持ちに素直になるメロディ、胸のモジューレが輝いたその時・・・

 

 ・・・何故だろう、解る、私、解るよ!!・・・

 

 メロディは舞いながら両手の指をパチンと鳴らすと、

 

「奏でましょう、奇跡のメロディ!ミラクルベルディエ!!」

 

 メロディが、新たなる力に目覚めた瞬間だった・・・

 

 

 プリキュア達を心配する妖精達、自分への危機は取り敢えず去ったようで安心していたセイレーンだったが、隣に居るハミィを見ると、何故かハミィが泣き出しているのを見てセイレーンが驚く・・・

 

「ハミィ・・・あんたどうしたのよ?泣き出したりしてさ・・・」

 

 ハミィはセイレーンに抱きつき、セイレーンの手を取り踊り出すと、セイレーンは、

 

「止めんか、このボケ猫!」と、ハミィの手を振り解くのだった。

 

 他の妖精達はどうしたのだろうとポカンとしていた。

 

「ハミィには解るニャ!メロディが新たな力に目覚めたニャ!!こうしちゃ居られないニャ!!」

 

 ハミィはセイレーンの手を引っ張り、プリキュア達の戦っている方向に駆け出す。

 

「イヤァァ!!行くなら、一人で行きなさいよ!あたしを・・・巻き込むなぁぁぁ!!!」

 

 セイレーンの叫び声は、闇の中へと消えていった・・・

 

 

 嬉しそうに舞い踊るメロディに、マリンは唖然としていたが、メロディの様子を見てニコリとすると、ドロドロンに攻撃を仕掛け、メロディのフォローにまわった。

 

 ・・・ありがとう、マリン・・・

 

 ・・・マリンの気持ちに応える為にも・・・

 

 メロディのリズムカルな舞に誘われるように、フェアリートーンが姿を現わす。

 

「おいで、ミリー!」

 

 メロディの誘いを受け、フェアリートーンの内、ミリーが嬉しそうにメロディの側に寄ってくる。メロディはやってきたミリーを、新アイテム、ミラクルベルティエに装着すると、

 

「駆け巡れ、トーンのリング!プリキュア!ミュージックロンド!!」

 

 円を描くようにしてエネルギーリングを作るメロディは、マリンを見ると、マリンはメロディのしようとする事が解るように、ドロドロンをメロディの方に誘導し、メロディの横に降り立つと、

 

「やるじゃん、こんな時に新しい力に目覚める何てさ・・・よ~し、あたしも負けてらんないよ!行くよ、メロディ!!」

 

 マリンはマリンタクトを取り出すと、ドロドロンに対し、ブルーフォルテウェイブを放つ、メロディは嬉しそうに頷くと、エネルギーリングをドロドロン目掛けて投げつけた。

 

「ウワァ・・・何だよ、これは?」

 

 二人の合体技に動揺するドロドロンだが、ブルーフォルテウェイブが、ミュージックロンドがドロドロンを包み込む。

 

「ハァァァ!」

 

「三拍子!1・2・3!」

 

 タクトをくるくる回すマリンと、ミラクルベルティエを、嬉しそうに指揮棒のように振るメロディ、ドロドロンの目がうつらうつらしてくると眠りに付く・・・

 

「フィナーレ!!」

 

 メロディの合図と共に爆発が起こり、マリンとメロディは見事ドロドロンを浄化する事に成功する。

 

「やったじゃん、メロディ!」

 

「ありがとう・・・これもマリンのお陰だよ!!」

 

 メロディとマリン、二人が笑顔で両手を合せた・・・

 

 

 

「な~にが、完璧よ!完璧って言うのは、あたくし見たいに美貌、喋り、そして一芸に秀でた者を言うのよ・・・おわかり?」

 

 胸の谷間を見せつけ、更にトークで、そして水芸で、何故か観客のようになっているアクア、ミント、パインにアピールするミズ・シタターレ、思わずそのセンスに拍手を送ってしまう三人に、

 

「あなた達、どっちの味方よ!?いい事、あなたのやってる行為、そういうのをよ・ご・れって言うのよ!!」

 

「キィィ!言わせておけば・・・ブルームの小娘も生意気だけど、この娘も非常に腹立つわ!!」

 

「アクア、ミント、私達・・・どうしたら良いんでしょう?」

 

 ベリーとミズ・シタターレの、醜い女の戦いを見せられ、ウンザリしてきたパインが思わずアクアとミントに訪ねる。アクア、ミントも首を捻りながら、

 

「どうしたらと言われても・・・ねぇ?」

 

「そうねぇ・・・似たもの同士は啀み合うとも聞くわね!」

 

「「似てないわよ!!」」

 

 思わずハモってミントに文句を言う二人に、三人はやっぱり似ているかもと心の中で思うのだった。

 

「ああ、もうウザイわ・・・こうなったら実力勝負よ!そこの貧乳共と一緒に、纏めて相手して上げるわ!!」

 

(・・・貧乳・・・ですってぇぇぇ!!!)

 

 貧乳という言葉を聞き、アクアの目の色が変わる・・・

 

「私はまだ成長途中なの!今の言葉、許せない!!プリキュア!サファイア・アロー!!!」

 

 同時に三本の水の矢が、シタターレ目掛け放たれる。シタターレは水の力で辛うじてアクアの技を無効化すると、少し焦りながら、慌ててアクアに抗議するも、

 

「ちょっ、ちょっと、行き成りは卑怯でしょう?って、ハハァン・・・結構、気にしてたようね?オ~ホホホ!ゴメンあそばせ・・・あたくし、正直な者でつい・・・ね!」

 

 アクアを嘲笑うように、自慢気に胸の谷間を見せつけるシタターレに、益々冷静さを欠いていくアクア、思わずミントが宥めるも、

 

「ア、アクア、落ち着いて!あなたまで敵のペースに・・・」

 

「ミント、ベリー、パイン、これ以上戯れ言に付き合いきれないわ!一気にいくわよ!!」

 

「そうね、あの色物キャラに、あたし達の完璧な実力、見せつけてやりましょう!!」

 

 手と手を取り合い、気合いが入るアクアとベリーに反し、ミントは苦笑混じりに、パインは溜息を付き、(もう・・・どうにでもして)と呆れかえるのだった。

 

 ようやく戦いらしい戦いに入ったのを、腕組みしながら見ていたゴーヤーンは、

(何をやってるんだ、あいつらは?)と呆れかえりながら見つめていた。

 

「誰が色物キャラよ!全く小生意気な小娘共ね・・・さあ、本気で行くわよ!!」

 

 ミズ・シタターレは、得意の水を使った攻撃でプリキュア達を責め立てた。自在に水を操りプリキュア達を翻弄するシタターレ、その威力は凄まじく、プリキュア達は何度も地面に叩き付けられた。

 

「オ~ホホホ!何よ、口だけじゃない・・・さあ、さあ、さあ!」

 

 シタターレの操る水に、身体事持ち上げられ弄ばれる四人は、突然水を消され地上に落下する。お尻から地面に落ち、思わずお尻を摩る四人、

 

「何するのよ!見てなさい・・・」

 

 ベリーは、パインに目配せして、二人はベリーソード、パインフルートを取り出す。一方のアクア、ミントはベリーと対局の位置に移動し、シタターレに陽動を仕掛け攻撃を繰り返す。シタターレが、アクア、ミントに意識を奪われた時、

 

(掛かった!)

 

 ベリーはチャンスとばかりに、パインに合図し、

 

「響け!希望のリズム!プリキュア!エスポワールシャワー・・・」

 

「癒せ!祈りのハーモニー!プリキュア!ヒーリングプレアー・・・」

 

「「フレ~~ッシュ!!」」

 

 青いスペードの光弾と、黄色いダイヤの光弾がシタターレ目掛け照射される。背後を振り返ったシタターレの表情が見る見る強張っていった。

 

「しっ、しまった!?あたくしとした事が・・・」

 

 不意を突かれたシタターレは、思わず顔を腕で覆い、攻撃に備えたのだが、幾ら待っても攻撃が当たる事は無かった。

 

(あらぁ、どういう事かしら?)

 

 不思議そうに顔を上げたシタターレ、攻撃を放ったベリーとパイン、それを見ていたアクアとミント、五人は思わず目が点になる。二人の必殺技は、シタターレに届く遙か手前で威力を失速し、地面を攻撃しているような状況だった。呆然とするベリーとパイン、

 

(しまった!?思ってた以上に、あたし達、疲労してたって事?)

 

 ベリーの表情が口惜しさで歪む、それを見たシタターレは、

 

「オ~ホホホホ!全く、一時はどうなるかと冷や冷やしたわ・・・敵を驚かせるだけの技何て、あなたらしくてお似合いよ?オ~ホホホホ!!」

 

 シタターレに見下され、大笑いされたベリーの心は、屈辱感で一杯だった・・・

 

(こんな奴に・・・見下される何て!)

 

 ベリーは拳を震わした・・・

 

 悔し涙を流しそうな程に・・・

 

 そんなベリーを見たパインは、ベリーの心境を思うと、自分の事のように哀しくなってくる。ベリー・・・いや美希とは幼なじみで、彼女の心中は理解出来るのだから・・・

 

(ベリー・・・)

 

「大丈夫、ベリーなら出来るよ!私、信じてる!!」

 

「パイン・・・」

 

 パインの言葉を受け、少し気が楽になったベリーに、アクアとミントが助言を与える。

 

「大丈夫よ!私達がフォローするわ!」

 

「届かないなら、届かせれば良いのよ!!」

 

 助言を与えるや、ニッコリとベリーとパインに微笑んだミントとアクアは、再びシタターレに陽動攻撃を仕掛ける。

 

(届かなければ・・・そうか!!)

 

 何かが閃いたベリーは、パインに耳打ちすると、パインの表情も明るくなり、大きく頷いた。シタターレ目掛け走り出す二人を見て、シタターレは、二人が自暴自棄になったと判断し、最早相手をするまでも無いと油断していた。

 

 アクアとミントを狙い、水の波状攻撃を放つも、ミントのエメラルドソーサーがそれを防ぐ、

 

「全くイライラさせる技ね・・・いい加減オネンネしなさい!!」

 

 アクアと、ミントに止めをさそうと力を込めたその時、シタターレの直ぐ側にベリーとパインが到達する。

 

「あら~、今度はどんな余興を見せてくれるのかしら?」

 

 鼻で笑いながら、ベリーの事をほくそ笑むシタターレだったが、ベリーの口元に笑みが浮かんでいる事に気付き、

 

「何笑ってるのよ!?」

 

「油断したわね!届かなければ・・・届かせれば良いのよ!!」

 

 ベリーの言っている意味が解らず、思わず「ハァ?」と聞き返したシタターレだったが、

 

「プリキュア!エスポワールシャワー・・・」

 

「プリキュア!ヒーリングプレアー・・・」

 

「「フレ~~ッシュ!!」」

 

 ベリー、パインはシタターレに密着した状態で必殺技を放つ、驚愕の表情を浮かべたシタターレに、二人の攻撃が命中する。何とか堪えようとするシタターレに、アクアのサファイアアローが、ミントのエメラルドソーサーが追い打ちを掛ける。

 

「ガハァ・・・こ、これを狙って・・よくも・・・」

 

 これでは避けようもなく、さしものミズ・シタターレも、四人の合体技の前に敗れ去った。

 

「やったわね!ベリー!パイン!」

 

「ありがとう・・・アクアとミントがフォローしてくれたからよ!そして、ありがとう・・・パイン!!」

 

 ベリーは心から仲間達に感謝した・・・

 

 

 

「ミズ・シタターレ!!お、おのれ、プリキュア共・・・よくも、よくもぉぉ!!貴様らぁ、絶対に許さんぞぉぉぉ!!!」

 

 ブラック、ホワイトと満足気に戦っていたキントレスキーだったのだが、ミズ・シタターレが倒されるのを見て逆上する。自慢の筋肉は更なる発達を見せ、トレードマークのモヒカンヘアーと髭迄パワーアップを果すキントレスキー!

 

「ヌゥゥゥオォォォ!!」

 

 キントレスキーが地面に思いっきりパンチをすると、まるでマグマが吹き出すように、闇の中に不気味な赤が浮かぶ、咄嗟に躱したブラックとホワイトだったが、背後でプリキュア達の悲鳴が響き渡る。

 

 ・・・みんな!!・・・

 

 慌てて背後を振り返ったブラックとホワイトは、二人を除いたプリキュア達が、キントレスキーの強烈な一撃を受け、倒れている仲間達の姿を見て顔色を変えた。険しい顔をしたブラックが、キントレスキーに抗議する。

 

「あんたの相手は私達でしょう!みんなに手出ししないでよ!!」

 

「黙れ!他の奴らは兎も角、ミズ・シタターレを葬った事、万死に値する!!こ奴らを同じ目に合わさねば・・・私の気が済まぬ!!!」

 

 激怒して、何時もの紳士的な振る舞いも影を潜めたキントレスキーに、ブラック、ホワイトが果敢に攻撃を仕掛けるも、逆にキントレスキーの強烈な一撃を受けて吹き飛ばされる。

 

・・・あきらめない・・・

 

・・・私達は・・・

 

「「絶対に諦めない!!」」

 

 満身創痍になりながらも、ヨロヨロ立ち上がり固い決意を述べるブラックとホワイトを見て、キントレスキーは再び笑みを浮かべ、冷静さを取り戻した。

 

「礼を言う・・・貴様達のその闘志が、私を我に返してくれた!せめてもの礼に、私の最強の一撃でお前達を葬ってやろう!ヌゥゥゥオオオ!!!」

 

 力を更に込めるキントレスキー、それを見たブラックとホワイトが手を握り合い、

 

「私達の目の前に、希望を!」

 

「私達の手の中に、希望の力を!」

 

 ホワイト、ブラックの言葉を聞き入れたように、闇の中に金色の光がブラックとホワイトの下に集まってくる。ブラックの右手に、ホワイトの左手に、スパークルブレスが遂に装着される。アイコンタクトした二人は、

 

「ブラック、サンダー!」

 

「ホワイトサンダー!」

 

「プリキュアの、美しき魂が!」

 

「邪悪な心を打ち砕く!」

 

「「プリキュア!マーブルスクリュー・・・マックス!!」」

 

 二人の必殺技、マーブルスクリューがキントレスキーに発射される。キントレスキーは両手で受け止めると、嬉しそうな表情を浮かべ、徐々に二人の方に押し返して歩き出す。

 

「良いぞ!もっとだ、お前達の力は、まだまだこんなものでは無い筈だ・・・この私に、見せてみろ!!」

 

「ハァァァ!!」

 

「ヤァァァ!!」

 

・・・負けない、こんな所で負けられない・・・

 

・・・まだ、私達にはしたい事が山程あるの・・・

 

 二人の闘志に応えるように、スパークルブレスが激しく回転し出すと、虹色の光が稲光のようにマーブルスクリューに加わっていく。

 

「「スパークゥゥゥ!!!」」

 

 二人の掛け声と共にどんどん威力を増し、オーロラを纏ったマーブルスクリューを受け、キントレスキーがどんどん後ろに押し返される。

 

「ヌゥゥオオ!す、凄まじい攻撃だ・・・貴様らと戦えた事・・・誇りに思うぞぉぉぉ!!!」

 

 正面から直撃を食らったキントレスキーだったが、その最期は満足気だった・・・

 

 

「やれやれ、折角生き返ったというのに・・・仕方がありませんねぇ!この私が相手をしましょう・・・覚悟なさい!私は今迄の奴らのように、甘くはありませんよ!!」

 

 凄まじい闘気を纏い、ゴーヤーンが遂に動き出す・・・

 

「みんな、大丈・・・みんな!?」

 

 ブラック、ホワイトが背後を振り向いた時、体力の限界に近かったプリキュア達は、先程のキントレスキーの攻撃を受け、最早戦闘に参加出来る状態では無かった・・・

 

・・・これからっていうのに、私は・・・

 

 ローズが、

 

・・・身体が、いう事を効かない・・・

 

 アクアが、

 

・・・みんなを守らなきゃ、みんなを・・・

 

 ミントが、

 

・・・あの時、私達を闇に飲み込んだゴーヤーンに、一矢も報えないなんて・・・

 

 ブライトが、

 

・・・ゴーヤーンを倒して、みんなと、みんなと、合流しなきゃ・・・

 

 ウィンディが、

 

・・・あと一人、あと一人倒せば、ピーチ達に合流出来るというのに・・・

 

 ベリーが、

 

・・・ピーチやパッション達に会う為にも、ここで倒れる訳には・・・

 

 パインが、

 

・・・まだ、倒れる訳には、いかないんです・・・

 

 ブロッサムが、

 

・・・何で、動いてくんないのよ!あたしは、まだ戦いたいのに~・・・

 

 マリンが、

 

・・・リズム、あいつを倒せれば、また会えるのに・・・

 

 メロディが、

 

 皆、立ち上がろうと何度も試みるも、起き上がる事は出来なかった・・・

 

 

「おやおや、無様ですねぇ・・・これじゃ私が戦う迄もありませんね!」

 

 ゴーヤーンが自分達の仲間を嘲笑するのを聞き、ブラックの全身が震えを起こした。拳をギュッと握ったブラックは、

 

・・・仲間を!プリキュアのみんなを!!・・・

 

「笑うなぁぁぁ!!!ダダダダダダ!!!!」

 

 ブラックが単身ゴーヤーンに突っ込み、顔面に強烈なパンチの連打を浴びせると、堪らずゴーヤーンが吹き飛ばされる。

 

(何だと!?此奴にまだこんな力が残っていたのか?・・・だが!)

 

 直ぐに立て直したゴーヤーンが、お返しとばかり、ブラックの顔面を殴ろうとする右手をホワイトが掴み、合気道のように投げ飛ばす。地響きたてて叩き付けられるも、さしたるダメージは無さそうに、平然と立ち上がるゴーヤーン、そんなゴーヤーンに怯む事もなく、

 

「「みんなの分まで・・・私達が戦う!!」」

 

 ブラックとホワイトが、ゴーヤーン相手に身構えるも、体力の少ない二人に取って、それは無謀とも呼べる行為だった・・・

 

                第二十一話:メロディ覚醒!

                     完


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