プリキュアオールスターズif   作:鳳凰009

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第百十一話:ブルーの大失態

1、パーティー

 

 咲の誕生会が開始された・・・

 

 プールサイドに設けられたパーティー会場で、一同は咲の誕生日を祝い、和気藹々と過ごしていた・・・

 

 こまちは咲に近付くと、申し訳無さそうな表情を浮かべ、

 

「咲さん、ゴメンなさいね。私の考えた、フルーツ羊羹ケーキも食べて貰いたかったんだけど、何故かみんなに止められて・・・」

 

「エッ!?アハハハハハ」

 

(みんな、ありがとう!名前聞いただけで、何か危険な感じが・・・)

 

 咲は、こまちの言葉を笑いながら聞き流した。一同が賑やかに語り合っている姿を、ブルーは目を細めながら見つめて居た。不意にミラージュの姿が居た気がして、ハッとしたブルーだったが、それは幻だと分かり、悲しげに視線を落とした。

 

(ミラージュ、この場に君が居てくれたら・・・)

 

 そんなブルーの表情に気付いたなぎさは、さり気なくブルーに近づくと、

 

「神様、どうかしました?」

 

「エッ!?いや、何でもないんだ・・・」

 

(ひょっとして、ミラージュさんの事でも・・・)

 

 なぎさは、少しでもブルーの気を紛らわせようと思うと、

 

「エェェと、神様は、こういうパーティーみたいなものには、参加されるんですか?」

 

「ブルースカイ王国の女王に、何度か呼ばれた事はあるけど、僕もメラン同様、あまり賑やかなのは・・・」

 

 そう言うと、ブルーは押し黙った。せっかくの咲の誕生パーティーを、盛り下げるような発言は控えようという配慮だった。なぎさはそんなブルーを見て、ミラージュを自ら封印した事で、自らを戒めて居るのではないかと考えたが、その事に触れては、益々ブルーの心を閉ざしてしまうのでは無いかと考え、別の話題を切り出した。

 

「メランで思い出したんですけど、神様、メランはずっとあの島で、一人で過ごしてたって言ってましたよね?」

 

「そうだよ。メランは、エンプレスが眠るあの島を、ずっと一人で守って来たんだ」

 

「寂しく無いんですかねぇ?」

 

「どうだろう!?・・・メランは、一万年前から続けて来た事だからねぇ」

 

 なぎさは少し目を瞑ると、ほのかと共にメランに会った時を思い出していた。

 

(メランはあの時、私達の所に遊びに来る事は拒んでたけど、少しの時間なら来てくれないかなぁ?)

 

 そう思ったなぎさは、ブルーに相談してみた。ブルーは首を傾げ、

 

「それは難しいかも知れないねぇ・・・メランは、エンプレスが眠るあの島を、聖地と思って居るようだし、あの場を離れる事は・・・」

 

「ウ~ン・・・じゃあ、水晶の鏡も一緒にって言うのはどうでしょう?」

 

「フフフ、ブラックは、どうしてもメランを呼んでみたいようだねぇ・・・なら僕と一緒に、行ってみるだけ行ってみるかい?」

 

「ハイ!その前に、みんなにも事情を説明しなきゃ・・・少し待ってて下さい」

 

 なぎさはブルーに少し待って貰い、ほのかとゆりを呼ぶと、

 

「ねぇ、ちょっと思い付いたんだけど、此処にメランを呼んじゃ駄目かな?」

 

「メランを!?それは構わないけど、来てくれるかどうか分からないわよ?」

 

 ほのかは、少し考えるように首を傾げ、ゆりは、なぎさとほのかの顔を交互に見つめながら、

 

「メランって、なぎさとほのかが試練を受けたっていう?」

 

「「ウン!」」

 

「でも、急にどうしたの?」

 

 ゆりに聞かれたなぎさは、少し愁いを帯びた表情でブルーの姿を見つめ、

 

「ウン・・・何だか神様、ちょっと寂しそうに見えたからさ」

 

「「エッ!?」」

 

 なぎさに言われて、ほのかとゆりもブルーを見てみると、確かにブルーは少し元気が無いように思われた。

 

「見知った顔が居れば、神様も少しは気が休まるかなぁと思って・・・」

 

「そうね、みんなに聞いてみて、良いって言ってくれれば、私は構わないけど」

 

「私も依存は無いわ。直に一万年前の伝説の妖精に会えるなら、私も会ってみたいし」

 

 ほのかとゆりもなぎさにOKを出した事で、見る見るなぎさの表情は和らぎ、

 

「本当!?じゃあ、みんなに聞いてみる」

 

 なぎさは、少し嬉しそうにかれんに近づき、何やらかれんに話し掛けると、頷いたかれんは別荘内に入り、少し経ってワイヤレスマイクを持って来た。かれんは、マイクをなぎさに手渡し、なぎさはマイクのスイッチを入れると、軽くマイクのテストをし、何事かと思った一同の視線がなぎさに集まった。

 

「みんなぁ、盛り上がってる?」

 

『イエェイ!!』

 

 なぎさが一同にマイクを向けると、一同が笑み混じりに返事を返した。なぎさも自然に笑みを浮かべ、

 

「実は、ここにゲストを一人呼びたいんだけど、良いかな?」

 

「ゲストって誰ですか?」

 

 手を上げたのぞみがなぎさに聞くと、なぎさは待ってましたとばかり、

 

「私とほのかは、実はプリキュア合宿前に、神様に連れられて、一万年前のプリキュア、キュアエンプレス、キュアマジシャン、キュアプリーステスと共に戦った、伝説の妖精メランの下を訪れ、試練を受けたの」

 

『エェェェ!?』

 

 突然のなぎさの告白に、一同は響めいた。なぎさは言葉を続け、

 

「そのメランを、この場所に呼びたいと思うんだけど、みんな、どうかな?」

 

 なぎさが一同に問い掛けると、一同は近くに居た仲間達と会話しながらも、特に反対意見が出る事も無かった。

 

「へぇ、伝説の妖精かぁ・・・会ってみたいね?」

 

「本当だね・・・どんな妖精何だろう?」

 

 のぞみとラブが、顔を見合わせながらメランに会ってみたいと話し、アン王女も目を輝かせながら、

 

「わたくしに依存ありませんわ。キュアマジシャンの話を、直接聞いてみたいですし・・・」

 

「あたしも良いよ!賑やかなのは大好きだし」

 

 この誕生会の主役、咲も許可してくれた事で、なぎさはホッと安堵した。えりかは、小さな身体を目一杯伸ばして手を上げると、

 

「ハイハイ!ねぇ、ヒメも呼んじゃ駄目?ヒメもプリーステスの子孫何でしょう?」

 

「ヒメって、ブルースカイ王国のヒメルダ姫の事!?別に良いんじゃないかなぁ・・・神様、どうでしょう?」

 

 えりかが、ヒメルダも連れて来たいとなぎさに聞くと、なぎさはブルーに確認してみた。ブルーはニッコリ微笑み、

 

「ヒメは、君達の事を慕っているからねぇ、喜ぶと思うよ」

 

 ブルーからも許可が出て、えりかは目を輝かせると、美希の下に近付き、

 

「オォォ!?それじゃあ、美希姉ぇ、一緒にヒメを迎えに行くっしゅ!」

 

「ハァ!?何であたしも一緒に?」

 

「妹分を迎えに行くのに、理由は要らないっしょ」

 

「いや、あたし、ヒメルダ姫の姉になった覚えは・・・・・」

 

 困惑した美希の視線が、一同を見渡し始めると、

 

((何か嫌な予感が!?))

 

 かれんとれいかは、何か嫌な予感が漂い、思わずテーブルの下に慌ててしゃがみ込んだ。その予感は的中し、今度は逃がさないとばかり、かれんとれいかを目で捜した美希だったが、

 

「ハッ!?またかれんさんとれいかちゃんの姿が消えた?」

 

 困惑顔の美希が、さり気なくかれんとれいかの姿を尚も捜すも、二人の姿は嘗て同様忽然と消えて居た。えりかは痺れを切らし、美希の右腕を引っ張ると、

 

「美希姉ぇ、いいから早く行こうよ!」

 

 えりかに右腕を掴まれ、腕を引っ張られた美希は、深い溜息を付くと、

 

「ハァァァ・・・分かったわよ。せつな、ブルースカイ王国まで頼める?」

 

 困惑しながらも、美希はえりかと共にヒメルダを迎えに行く事を同意し、せつなに頼むと、苦笑を浮かべたせつなは、グレープジュースをテーブルに置き、

 

「まあ良いわ!折角のお目出度い席で、断るのも気が引けるし・・・」

 

「ありがとう、せつな」

 

 美希に礼を言われたせつなは、苦笑を浮かべると、えりかがせつなに近付き、

 

「じゃあ、せつなさんもあたし達姉妹に・・・」

 

「遠慮しとくわ!」

 

 せつなは、えりかの話が終わる前にあっさり拒否し、変顔浮かべた美希は、

 

「あたしも遠慮したいわよ・・・ハァ」

 

 美希は思わず溜息を付くも、えりかはマイペースで、早くブルースカイ王国に行こうと二人を急かした。その時、

 

「ちょっと待った!俺も一緒に行ってやるぜ」

 

 そう言って、自分も一緒に行く事を立候補したのは、ぐらさんだった。ぐらさんは、ブルースカイ王国出身だった事を、美希、せつな、えりかに伝え、

 

「まっ、俺が居た方が、すんなり話が伝わりやすいと思うぜ」

 

「それもそうね・・・じゃあ、お願いするわ」

 

 美希は、ぐらさんの申し出を受諾し、話が纏まった事でブルーが美希達に話し掛け、

 

「何か聞かれたら、僕の名前を出してくれても構わないよ」

 

「分かりました!じゃあ、ちょっとブルースカイ王国まで行って来るわね」

 

 美希が一同に報告し、四人の周囲が赤く発光すると、四人の姿は消え去った・・・

 

 それを見届けたなぎさは、ブルーを促すと、

 

「神様、私達もそろそろ・・・」

 

「そうだね。じゃあ、メランを尋ねてみよう」

 

「ほのか、ゆり、後をよろしく」

 

「「分かったわ」」

 

 なぎさは、ほのかとゆりに後を任せて、ブルーと共にメランを迎えに行った。

 

 

2、プレゼント

 

 ブルースカイ王国・・・

 

 突然やって来た美希、えりか、せつな、そして、ぐらさんから、咲の誕生会に誘われたヒメルダは、大喜びでえりかに抱き付いた。ヒメルダは、薄いブルーのワンピースを着ていて、目をキラキラ輝かせながら、

 

「本当!?私も行って良いのぉ?プリキュアのパーティーに行ける何て・・・すごごごぉぉぉい!」

 

「やれやれ、おヒメちゃんも相変わらずだぜぇ」

 

「そういうぐらさんも、相変わらずで何よりですわ」

 

「リボンもな」

 

 久しぶりの再会に、ぐらさんとリボンも、嬉しそうに目を細めて語り合った。ヒメルダは、ポンと手を叩くと、

 

「そうだ!折角のパーティーなら、目一杯おしゃれしなきゃ!」

 

「アッ!?普段着で十分よ、パーティーって言っても、そんな豪華なものじゃないし」

 

 美希は、慌ててヒメルダにその姿でも良いからと話すも、えりかの目が輝き、

 

「オォォ!?それならあたしが選んで上げるっしゅ」

 

「えりかお姉様がぁ!?喜んでぇぇぇ!」

 

「「えりか!?」」

 

 えりかとヒメルダは、互いにファッションの話題で盛り上がりながら、奥へと消えて行った。その姿を見た美希とせつなは、思わず頭を抱えて居ると、ブルースカイ女王が近付いて二人に声を掛け、

 

「まさか、あなた方がプリキュアだとは・・・以前、ヒメルダが大変お世話になったそうで、ありがとうございました」

 

「い、いえ、あたし達は別に・・・ヒメルダ姫は、えりかに懐いているようですから」

 

 女王自ら頭を下げた事で、美希とせつなは困惑し、ぐらさんとリボンは、そんな二人を見て、思わずクスリと笑い合った。

 

 

 一方、メランを迎えに行ったなぎさとブルーだったが、予想通りメランは渋い表情を見せて居た。

 

「何じゃ、何しに来たかと思えば・・・そんな下らない用で来たのか?」

 

「ウン。みんなにメランの事を紹介したくてさぁ・・・メランも他のプリキュアの事、少しは見てみたいとは思わない?」

 

「まあ、気にならないと言えば嘘になるが、この島を離れるわけには・・・」

 

「じゃあ、水晶の鏡を持って一緒に・・・」

 

「何じゃと!?お前は、水晶の鏡を何だと・・・」

 

 メランは不機嫌そうにそう言いながら、水晶の鏡を見つめると、水晶の鏡に、目を輝かせたエンプレスの姿が映った気がした。

 

(忘れておった・・・エンプレスは、人一倍好奇心が強かった事を)

 

 メランは、やれやれといった表情を浮かべながら溜息を付くと、なぎさとブルーを見つめ、

 

「よかろう!エンプレスも、今のプリキュア達の姿を見たいと思って居るようじゃ」

 

「本当!?」

 

 なぎさは嬉しそうにメランの両手を握りしめ、ブルーは、そんな二人の様子を、目を細めながら黙って見つめて居た・・・

 

 

 美希、せつな、えりか、ぐらさんが、白いドレスを着たヒメルダとリボンを、なぎさとブルーがメランを連れて来た事で、咲の誕生会は更に盛り上がりを見せた。メランは、隣に居るブルーに話し掛け、

 

「此処に居る者達、皆プリキュアなのか?」

 

「まだ目覚めて居ない者も居るけどね」

 

「ウゥゥム」

 

 メランは、ゆっくりと一同を見渡し始めた。なぎさとほのか以外の一同も、一万年前の伝説の妖精、メランを直に見られた事で、メランに注目が集まった。不意にメランの視線がアン王女を見た時、メランはハッと息を飲み、

 

「お前は、キュアマジシャン!?ブルー、これは一体?」

 

「メラン、彼女はトランプ王国のアン王女、マジシャンの子孫だよ」

 

「マジシャンの!?成る程、それでか・・・しかし似て居る」

 

 メランは、アン王女をジィと見て、マジシャンと姿をダブらせた。アン王女はその場でメランに一礼し、

 

「わたくしは、トランプ王国王女、マリー・アンジュと申します。よろしければ、キュアマジシャンのお話をお聞かせ下さいませんか?」

 

 アン王女がマジシャンの話題を振ると、ヒメルダがアン王女の背後から、恥ずかしそうにメランに声を掛け、

 

「私も・・・プリーステスの話聞きたいなぁ・・・ダメ?」

 

 メランの視線がヒメルダに向けられると、ヒメルダは慌てて隣に居るえりかの背後に隠れた。それを見たブルーは、苦笑を浮かべながら、

 

「彼女は、ブルースカイ王国の姫で、ヒメルダ・ウインドウ・キュアクイーン・オブ・ザ・ブルースカイって言うんだ」

 

「何!?ではあの者は、プリーステスの子孫か?」

 

 再びメランの視線がヒメルダに向けられると、ヒメルダは恐る恐るメランに話し掛け、

 

「あのぉ・・・ひょっとして、プリーステスも私にソックリとか?」

 

 アン王女の姿が、マジシャンにそっくりと聞き、ヒメルダは内心ドキドキしながら、メランからの答えを待った。

 

「いや、全く似て居らん!」

 

「ガァァァァン!」

 

 メランが首を激しく横に振り、ヒメルダは体勢を崩してこけた。起き上がると少し涙目になり、えりかに頭を撫でられて慰められる。なぎさは苦笑を浮かべながら、再びマイクを握り、

 

「みんなぁ!メランとヒメルダ姫も参加してくれたし、改めて咲の誕生パーティーの続きを始めるよぉぉ!!」

 

『イェェイ!!』

 

 なぎさの合図と共に、一同が右腕を高々と上げると、楽しそうにヒメルダやリボンも右腕を上げた。メランは呆気に取られて居たものの、ダビィとシャルルに、小さな妖精用のコップで飲み物を手渡された。メランは、大いなる闇との戦いを終え、エンプレス、マジシャン、プリーステス、ブルーと共に、闇から解放した青空を見上げながら、食事をした日を思い出して居た。

 

「あの時以来か・・・このような賑やかな催しは」

 

「メランにとってはそうだね・・・」

 

 メランとブルーは、その時の事を懐かしむかのように、日の暮れた空を見上げた。そこにほのかが近づき、

 

「メラン、どうぞ。このスプーンを使って、好きな物を遠慮せずに食べて下さい」

 

 ほのかはメランの為に、スプーンに小さく切った海鮮料理を載せると、メランに手渡した。メランはそれを口に含むと、思わず目を見開き、

 

「う、美味い!?」

 

「本当!?良かった」

 

 ほのかは嬉しそうに微笑んだ。ブルーは、盛り上がる一同を見続けていると、自然と口元が綻んできた。この世界を救い続けてくれるなぎさ達に、せめてもの感謝の気持ちを表したかった。

 

「僕は少しこの場を離れるけど、直ぐに戻るよ」

 

「分かりました」

 

 ほのかに少しこの場を離れる事を伝えたブルーは、姿見鏡を出現させると何処かに消え去った。

 

 メランは、ほのかから渡されたスプーンで食事をしながらも、一同の様子を伺って居た。見た感じ、本当にプリキュアなのかと疑いたくなる者も何人か居て、メランは渋い表情を浮かべていると、なぎさがメランに近づき、

 

「メラン、どうしたの?」

 

「本当に、この者達がプリキュアなのか?」

 

「そうだよ・・・そうだ!」

 

 なぎさは何かを思い付くと、再びマイクを手に取り、

 

「みんな、メランにまだプリキュアの姿見せてないよねぇ?折角だし、この後はプリキュアに変身してみない?」

 

 なぎさの提案に、一同は隣同士でワイワイ話し合うも、全員がOKを出した。

 

「アン王女は、キュアエースって言うプリキュア何だけど、訳あって今は変身出来無くて、ヒメルダ姫はプリキュアじゃないんだけど、神様によれば、何時か必ず目覚めるって話だよ」

 

「フム・・・その者達以外は、皆プリキュアになれるのか?」

 

「ウン!・・・みんなぁぁ!!」

 

 なぎさの合図と共に、一同が変身アイテムを手に持ち、目映い輝きの中、一同がプリキュアへと姿を変えた。

 

「光の使者・キュアブラック!」

 

「光の使者・キュアホワイト!」

 

「「ふたりはプリキュア!!」」

 

「輝く生命、シャイニールミナス!」

 

「輝く金の花!キュアブルーム!!」

 

「きらめく銀の翼!キュアイーグレット!!」

 

「「ふたりはプリキュア!!」」

 

「天空に満ちる月!キュアブライト!!」

 

「大地に薫る風!キュアウィンディ!!」

 

「「ふたりはプリキュア!!」」

 

「大いなる、希望の力!キュアドリーム!!」

 

「情熱の、赤い炎!キュアルージュ!!」

 

「弾けるレモンの香り!キュアレモネード!!」

 

「安らぎの、緑の大地!キュアミント!!」

 

「知性の青き泉!キュアアクア!!」

 

「「「「「希望の力と未来の光、華麗に羽ばたく5つの心!Yes! プリキュア5!!」」」」」

 

「青いバラは秘密のしるし!ミルキィローズ!!」

 

「ピンクのハートは愛あるしるし!もぎたてフレッシュ、キュアピーチ!!」

 

「ブルーのハートは希望のしるし!つみたてフレッシュ、キュアベリー!!」

 

「イエローハートは祈りのしるし!とれたてフレッシュ、キュアパイン!!」

 

「真っ赤なハートは幸せの証!熟れたてフレッシュ、キュアパッション!!」

 

「「「「レッツ!プリキュア!!」」」」

 

「大地に咲く一輪の花・キュアブロッサム!」

 

「海風に揺れる一輪の花・キュアマリン!」

 

「陽の光浴びる一輪の花・キュアサンシャイン!」

 

「月光に冴える一輪の花・キュアム~~ンライト!!」

 

「「「「ハートキャッチ、プリキュア!!」」」」

 

「爪弾くは、荒ぶる調べ!キュアメロディ!!」

 

「爪弾くは、たおやかな調べ!キュアリズム!!」

 

「爪弾くは、魂の調べ!キュアビート!!」

 

「爪弾くは、女神の調べ!キュアミューズ!!」

 

「「「「届け!四人の組曲!!スイートプリキュア!!!」」」」

 

「キラキラ輝く、未来の光!キュアハッピー!!」

 

「太陽サンサン、熱血パワー!キュアサニー!!」

 

「ピカピカぴかりん!じゃんけん・・・ポン!キュアピース!!」

 

「勇気リンリン、直球勝負!キュアマーチ!!」

 

「しんしんと降り積もる、清き心!キュアビューティ!!」

 

「思いよ、届け!キュアエコー!!」

 

「「「「「「6つの光が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!!」」」」」」

 

「勇気の刃! キュアソード!!」

 

 変身を終えた一同が、華麗にポーズを決めた。それを見て居た妖精陣とヒメルダは目を輝かせ、

 

『凄ぉぉぉい』

 

「ピー助、今考えると、俺達、よくこんな人数と戦ったカゲなぁ・・・」

 

「ピギャァ」

 

「そうカゲなぁ・・・もうこいつらと戦うのは遠慮するカゲ」

 

 妖精達から大歓声が沸き、嘗て戦った事がある魔王とピーちゃんは、プリキュアの敵だった当時を思い出しながら、改めてプリキュアの凄さを目の辺りにした気がしていた。

 

「すごごごぉぉぉい!」

 

 ヒメルダは、目を大きく開いて輝かせながら、一同のプリキュアになった姿を見て居た。以前ヒメルダが初めて会った時は、魔界のファレオが現われた事で、ヒメルダは、一同がプリキュアになる前に避難していた。今回、初めて目の前でプリキュア達の変身を直に見て、ヒメルダの興奮は凄かった。

 

「ウゥゥゥゥム。これ程の人数が、本当にプリキュアだったとは・・・」

 

 メランは思わず唸った・・・

 

 ブラックとホワイトを筆頭に、総勢32人のプリキュアの勇姿に、思わず鳥肌が立った。メランは、テーブルに飾られた水晶の鏡を見ると、後輩達の姿を喜んで居るかのように、水晶の鏡も光輝いた気がした。ドリームは、一歩前に出てメランに話し掛けると、

 

「メランは、ブラックとホワイトに試練を与えたって聞いたけど、どんな事をしたの?」

 

「ン!?ああ、此処にある水晶の鏡を、託すに値する実力があるかどうか、この私自ら二人の相手をした」

 

「エェェ!?そんな姿なのに?」

 

 ミューズは、小さいお年寄のようなメランの姿で、ブラックとホワイトと戦ったのかと思ったのか、思わず不思議そうに首を傾げた。メランはそんなミューズの疑問に気付いたのか、ミューズの容姿を見て口元に笑みを浮かべ、

 

「お前に言われるのは些か心外じゃが・・・これは仮の姿じゃ」

 

『仮の姿!?』

 

「そう、私の本当の姿は・・・此処で待っているといい」

 

 メランはそう言うと、宙に浮かびながらビーチの方へと移動して行った。アクアは少し困惑した表情を浮かべ、

 

「メラン、どうしたのかしら?」

 

「直ぐに分かるよ」

 

 そんな一同の不安気な表情を見て、ブラックは、笑み混じりの穏やかな表情を浮かべた。ビーチに付いたメランは、目を閉じて精神を集中させると、

 

「ウォォォォォォ!」

 

 雄叫びと共に、メランの容姿がどんどん巨大化し、巨大な龍に似た姿になって、一同は思わず驚愕した。マリンは変顔浮かべながらメランを指差し、

 

「な、何じゃありゃ~?」

 

 ヒメルダは思わず腰を抜かして、少し怯えた表情を浮かべると、

 

「りゅ、龍になっちゃった!?」

 

 サンシャインも、ソードも呆然としながら、

 

「ま、まさか、あんな姿になる何て・・・」

 

「あれが、メランの本当の姿なの?」

 

 ムーンライトは、慌ててブラックとホワイトに話し掛けると、

 

「ブラック、ホワイト、あなた達、あの姿のメランと戦ったって事?」

 

「「ウン」」

 

『エェェ!』

 

 再び驚愕する一同だったが、ピーチはギュッと拳を握ると、息を大きく吸い込み、

 

「メラン!あなたにお願いがあるの!!」

 

「何だ!?」

 

「私達、この島に来てプリキュア合宿をしてるんだけど、特訓の成果を、あなたとの手合わせで試して見たいんだけど・・・」

 

「「「「イヤイヤイヤ」」」」

 

 ピーチの提案に、ビビリ顔のブロッサム、マリン、ハッピー、ピースが、同時に右手を振って同じようなジェスチャーをした。ムーンライトは口元に笑みを浮かべると、

 

「それは名案ね」

 

「「「「何でぇぇぇ!?」」」」

 

 咲の誕生会から、何故か特訓の披露を行う雰囲気になり、ブロッサム、マリン、ハッピー、ピースが、同じような表情で変顔を浮かべた。メランは、ジロリとプリキュア達を一人づつ睨み付け、

 

「特訓の成果か・・・フフフ、良い心掛けだ。気に入ったぞ!だが、試してやりたいのは山々だが、手加減を知らぬ、どこぞの二人組との戦いで受けたダメージが、まだ完全には癒えておらんのでなぁ・・・」

 

 メランはそう言うと、視線をブラックとホワイトに向けた。二人はドキリとし、同じような表情を浮かべると、

 

「「ゴメンなさい!」」

 

 ブラックとホワイトは、トホホ顔を浮かべながらメランに謝り、メランは愉快そうに笑い声を上げた。ピーチは残念そうな表情で、

 

「そうですか・・・」

 

「ピーチ、ガッカリしないで。明日の最終日に、特訓の成果を、私とブラック、ホワイトで見て上げるわ」

 

「ハイ!お願いします!!」

 

 ピーチは、ムーンライトに頭を下げ、メランも再び老翁の姿に戻り、一同の下へと戻って来た。一同もプリキュアの姿を解除し、再びパーティーを続けて居ると、そこに再び姿見鏡と共に、ブルーが現われた。ブルーは、大きな樽をテーブルの脇に置くと、

 

「みんな、これは僕から、君達への感謝の気持ちを込めた贈り物だよ、好きなだけ飲んで構わない」

 

 ブルーが樽の蓋を開けると、樽の中から甘い良い匂いが漂って来た。一同は、匂いに釣られるように樽の側にやって来ると、飲み物を飲んで居たグラスへと注ぎ始めた。飲み物は、グレープジュースに似て居るようで、紫がかっていた。先ずこのパーティーの主役である咲が、ゴクゴク一気に飲み干すと、

 

「な、何これ!?メチャメチャ美味しいよ!」

 

『本当!?』

 

 咲の言葉を合図にしたかのように、一同もゴクゴク飲み出すと、確かに甘くて美味しいジュースのようで、ゴクゴク飲み出した。えりかは幸せそうな表情で、

 

「プハァ!美味いっしゅ!!」

 

「本当!何杯でも飲めちゃうよ」

 

 ヒメルダも上機嫌で、樽の中の飲み物を何杯も飲んだ。他の一同も、上機嫌で樽の中の飲み物を美味しそうに味わい、楽しそうに会話が弾んでいた。

 

(みんなが喜んでくれて良かった)

 

 ブルーは、そんな一同の様子を見てニコニコして居たが、メランが妖精用のコップで一口飲むと、

 

「ン!?この味、何処かで・・・」

 

「気付いたかい?これは一万年前、僕とメラン、エンプレス達と一緒に飲んだ、あの時と同じ飲み物さ」

 

「ほぅ、あの時の・・・・・」

 

 メランは、当時の事を思い出したのか、懐かしそうにしていたが、不意に何かを思い出したのか、ハッとした表情を浮かべながらブルーを見ると、

 

「ブルー、お前ひょっとして、あの時の事を忘れたのか?」

 

「エッ!?どういう事だい?」

 

 ブルーは、メランが発した意味深な言葉に動揺していると、メランは渋い表情を浮かべながら、

 

「お前さんが持って来た飲み物、あれは果実酒じゃったろう?」

 

「そうだけど・・・」

 

「そんな物を小娘共に与えたら・・・」

 

 メランの言葉が終わる前に、突然アコが倒れた。真っ先に潰れたのはアコ、まだ小学生のアコには、酔いが早く回ったのか、

 

「にゃんだか・・・とっても・・・眠たく・てぇ・・・」

 

 アコはそう言うと、顔を赤くしながらスヤスヤ眠りに付いた。それを合図にしたかのように、一同の様子がどんどんおかしくなって行った・・・

 

「何アコ、眠いの?薫お姉さんが添い寝してあげるわ!」

 

 真っ先に壊れたのは薫、薫はアコの側で横になると、自分の右腕を枕代わりにして、アコを寝かせた。ひかりも蹌踉めいて倚子に腰掛けると、

 

「私も・・・何だか眠く・・・て・・・」

 

「ひかりさんも?私も・・・」

 

「お二人も!?実は、私も何です・・・・けど・・・」

 

「私も・・・もう・・・ダメェェェ」

 

「私も・・・・・ダメミルゥ」

 

 ひかり、舞、れいか、真琴、くるみは途中でミルクの姿に戻った。そのまま四人は、頭を合わせながら眠りに付いた。ひかりの膝の上で、ミルクも気持ち良さそうに眠りに付いた。一同の寝顔は、まるで天使のようだった・・・

 

 ほのかは、こまち、あゆみに対して、何かの講義を行っているのか、饒舌に話し出し、

 

「ちなみに、ダイエットに効果があるのは、バナナは有名だけど、グレープフルーツやりんご何かも良いのよ」

 

「そう言えば、私も何かの本で読んだ気がするわ。キウイはお肌に良いんですって」

 

「ウン!キウイは、ビタミンCやクエン酸が豊富だから」

 

「へぇ、お二人とも流石に詳しいですねぇ・・・じゃあ、もっと神様から貰った、美味しい果物ジュース飲んじゃいましょう!」

 

「「そうね!」」

 

 あゆみの言葉に同意し、ほのか、こまち、あゆみは、再び樽からコップに注いで、美味しそうにゴクゴク飲み干した。三人の顔は益々赤くなり、目がトロンとしていった。

 

「アァァ、服何か・・・邪魔ぁぁぁ!」

 

「エ、エレン、ちょっとぉぉぉぉ!?」

 

 酔ったエレンは、妖精時代の感覚が甦ったのか、着ていた服を脱ごうとしだし、美希が慌ててエレンを羽交い締めにして止めた。

 

「良いぞ!もっと脱ぐカゲェェ」

 

「魔王、あっち行ってなさいよ!ラブ!ブッキー!せつな!あなた達も・・・」

 

 魔王も酔っ払ったのか、ご機嫌でエレンを囃し立て、目を吊り上げた美希に怒られた。美希は、ラブ、祈里、せつなにも手伝って貰おうと、ラブの様子を伺うと、

 

「ウン、ウン、そうだよねぇ・・・分かる!分かるよぉ!のぞみちゃん!!」

 

「分かってくれる、ラブちゃん?」

 

「私も、良く分かります」

 

「ウンウン!私も、何だか良く分からないけど悲しい」

 

「ありがとう!ラブちゃん、つぼみちゃん、響ちゃん」

 

「「「「ウェェェ~ン」」」」

 

(な、何なの!?)

 

 泣き上戸だったのはラブ、のぞみ、つぼみ、響、のぞみのココとの恋愛話を聞き、四人は互いに抱き合いながらオイオイ泣いた。呆然とした美希は、祈里の様子を伺うと、

 

「アハハハ!何だか・・・凄く気持ちイイのぉ」

 

 祈里の言葉に、なぎさ、うらら、いつきもウンウン頷いて同意し、

 

「だよねぇ?」

 

「こんなに愉快なのは、久しぶりな気がします」

 

「そうだよねぇ、僕もこんな気分は何時以来だろう?」

 

 そう言うと、四人は美味しそうに、コップに注がれた果実酒を一気に飲み干した。

 

「何かさぁ、踊りたいって感じだよねぇ?」

 

 えりかがヒメルダに聞くと、ヒメルダは顔を真っ赤にしながらハシャギ、

 

「刻が見えるって感じだよぉぉぉ」

 

「アハハハハ、何だそりゃ?」

 

「ヒメちゃん、意味不明」

 

「あんた、それじゃ酔ってるみたいだよ?」

 

 ヒメルダは、酔いがかなり回ってきたのか、言動がおかしくなるも、咲、なお、りんが、肩を組みながらヒメルダにツッコミを入れた。みゆきはご機嫌で鼻歌を歌い出し、

 

「フフフフン、これぞハッピーって感じだよねぇ?」

 

「ウンウン!私、踊るのって好きじゃ無いけど、今は踊りたいぐらい」

 

 やよいはそう言うと、みゆきの手を掴んで、二人でスキップしながらハシャいだ。

 

 奏もご機嫌で、果実酒と知らずに飲み続け、

 

「ハァ・・・本当に美味しいジュースよねぇ・・・お代わりぃぃぃ!」

 

「ハイハイ!お待ちやでぇ!!」

 

 あかねが奏のコップに再び注ぎ、今度はあかねと奏が肩を抱き合いながら、楽しげに歌い出した。祈里は、一同のそんな姿を見て笑い出し、

 

「アハハハハ!ねぇねぇ、みんなで踊っちゃおうかぁ?」

 

『イエェェイ』

 

(ブ、ブッキーまで!?)

 

 祈里はハイテンションになり、楽しくて仕方がないといった表情で、なぎさ、えりか、ヒメルダ、咲、りん、うらら、いつき、奏、みゆき、あかね、やよい、なおと共に、楽しそうに踊り出し、美希は再び呆然とした。

 

「せ、せつなは大丈夫よね?」

 

 せつなを目で捜した美希は、開いた口が塞がらないとばかり、口を開けたまま呆然とした。せつなは、満、かれん、ゆりと共に、目が据わって居て、その表情は美希にラビリンス時代のイースを連想させた。四人は絡み酒のようで、四人に絡まれた妖精達はオドオドしていた。

 

「誰が年増なのかしら?」

 

 そうラケルに切り出したのはかれん、ラケルは首をブルブル横に振り、

 

「言ってないケル!れいかと比べたら、お年・・・」

 

「ハァ!?」

 

 かれんの鋭い眼光を受け、ラケルが死んだ振りをする。ゆりは、人間姿のココとナッツに絡み、

 

「二人共、のぞみとこまちの事をどう思って居るのかしら?」

 

「いや、その・・・な、何か君達の雰囲気、変じゃないかい?」

 

「ココも気付いたか?神様からの差し入れを飲んでから・・・」

 

 ゆりはテーブルを思いっきり叩くと、驚いたココとナッツが妖精姿に戻ってビクビクする。

 

「いい事、場を和ませるのに最適なのは・・・落語よ!落語を覚えなさい!!」

 

「「落語!?ゆり、何言って・・・」」

 

「二人は落語の特訓よ!」

 

「何でココォォォ!?」

 

 何故かゆりに凄まれたココとナッツは、大いに動揺した。美希は困惑し、慌ててせつなに話し掛けると、

 

「ちょっとせつな!」

 

「せつな!?私はイース!ラビリンスの・・・ン!?せつなでも良かったっけ?」

 

「せつな、何言ってるの?」

 

 せつな自体混乱しているようで、美希は益々困惑するも、せつなは、満と共にゆっくり美希に近付き、

 

「それより・・・私を呼びつける何て、良い度胸ね?」

 

「フフフ、私達、妖精相手より、あなたを虐める方が好きかも・・・」

 

「ハァ!?せつな、満、何かおかしいわよ?」

 

 エレンが静まり、そのまま寝息を立てた事で、美希は思わずせつなと満から後退りするも、両手を前に付きだした二人は、

 

「「可愛がってあげる!」」

 

「ちょっとぉぉぉぉぉ!?」

 

 動揺する美希に、二人は果実酒が入ったコップを差しだし、

 

「じゃあ、飲んだら許してあげる!」

 

「一気よ、一気」

 

「全く・・・飲めば良いんでしょう」

 

 そう言うと、美希は一気に飲み干すと、美希の酔いが一気に回り、せつなと満の両肩に腕を回して絡み始めた。

 

 一同の突然の豹変振りに、ブルーは困惑しながらメランに話し掛け、

 

「メ、メラン・・・みんなは一体どうしたんだろう?」

 

「ブルー・・・一万年前と同じじゃ、お前が持って来た果実酒は、甘くて飲みやすく・・・嘗てエンプレス達も、コ奴らと同じように酔った事があったろう?」

 

「・・・・・そう言えば」

 

「コ奴らは、果実酒が飲みやすいが故に、加減が分からず飲み過ぎてしまったようじゃ」

 

「そ、そんな!?」

 

 動揺するブルーに、アン王女が近付き、

 

「まぁ、あれは果実酒だったんですのぉ?」

 

「ウン・・・まさか、こんな事になる何て思っても見なかったんだ」

 

 アン王女の言葉に、困惑顔のブルーがコクリと頷いた。咲の誕生会で盛り上がる一同に、今までのお礼を兼ねたプレゼントを与えたい、そう思って差し入れたブルーだった。メランは、アン王女は平然としているように見えた事で、

 

「お前は大丈夫なのか?伊達に二十歳を優に超えている訳では無いな」

 

「まぁぁ・・・わたくし、永遠の十七歳ですわぁぁ!」

 

(どうやら、アン王女も酔っているようだ・・・)

 

(コ奴・・・流石はキュアマジシャンの子孫だわい、全く同じ事を言って居る)

 

 ブルーとメランは、実際にはアン王女もかなり酔っている事に気付いた。メランは呆れながら、完全に酔いが回って、気持ち良さそうにしている一同の寝姿を見て、

 

「全く、無邪気に寝おって・・・だが、このままにしておけんだろう・・・おい、お前達手を貸せ!コ奴らを室内に移動させる」

 

 メランは、さほど酔っていないココとナッツ、シロップとピーちゃんに協力を仰ぎ、一同を室内へと移動させた。

 

 ブルーは、こんな状態を引き起こしてしまった事を、深く後悔した・・・

 

 

 翌日・・・

 

 プリキュア合宿三日目は、全員二日酔いの為、完全休養日となった・・・

 

 これにより、プリキュア合宿は急遽一日延長と決った・・・

 

             第百十一話:ブルーの大失態

                   完




 第百十一話投稿致しました。
 今回は咲の誕生会にメランとヒメルダを呼んで一騒動な話でした。ブルーをネタキャラにし過ぎたかなぁと反省も少ししながら、書いてみましたw
 長くなりましたが、プリキュア合宿は次回で終わります・・・多分w

 活動報告では書きましたが、劇場版魔法つかいプリキュア良かったです!見に行った甲斐がありました。明日はプリキュアお休みなので、映画版に興味がある方はどうぞ・・・そして、次回リコママ登場!めっちゃ好みでした!!

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